〔フクシマ・For the Record〕 東電株主総会 浅田正文さん(70) 「原発は人智を超えている。CO2(二酸化炭素)発生を抑制できないし、冷却に使う水を温かいまま流している」「原発はつくっても使ってもいけない。子供たち、孫たちに残してはいけない」
28日の東電総会での発言だ。
ブルームバーグ 日本語版 ⇒ http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=90920019&sid=at5KuK0c13eQ
ブルームバーグによると、都内でシステムエンジニアとして働いていた浅田さんは17年前に(20キロ圏内の)福島県田村市都路町に夫婦で移り住み、今回の福島第一原発事故で避難生活を余儀なくされている。浅田さん夫妻は現在、避難先の金沢市に滞在している――
大沼 ネットで検索したが、東電総会での浅田正文さんの発言を(日本語で)報道したものは、この米国の通信社による報道だけだった。
アメリカの通信社に頼らざるを得ない、日本の徹底した「報道管制」ぶりよ!
浅田さんの発言はブルームバーグの英語版が全世界に報じている。⇒ http://www.bloomberg.com/news/2011-06-26/fukushima-retiree-to-lead-anti-nuclear-motion.html
「ユーロニュース」にも ⇒ http://www.euronews.net/2011/06/28/angry-shareholders-fail-to-close-tepco-nuclear-reactors/
ニューヨーク・タイムズも26日付で、ブルームバーグの予告記事を掲載、浅田さんのことを紹介している。⇒ http://www.nytimes.com/2011/06/27/business/global/27tepco.html?_r=1
浅田さんは「時の人」なのだ。なのに、一言もない(ようだ……)日本のマスコミ!
ひどすぎはしないか? 日本のマスコミは東電の与党総会屋なのか!
例によって、NHKの報道ぶりを確認しておこう。
東電株主総会 原案どおり議案可決 (6月28日 21:20更新)
⇒ http://www3.nhk.or.jp/news/genpatsu-fukushima/20110628/2120_sokai.html
リードを記録に残す。「東京電力の株主総会が、28日、都内で開かれ、福島第一原子力発電所の事故についての会社側の対応や経営責任などを巡って株主から厳しい批判が相次ぎましたが、会社側が提案した議案を原案のとおり可決して終了しました」
浅田さんに関係する部分は、以下の通り。
「一方、400人余りの株主から提案された、原発からの撤退を定款に盛り込むよう求める議案については、賛成がおよそ8%、反対がおよそ89%の反対多数で否決され、株主総会は午後4時すぎに終了しました」
そう、たったこれだけ!
浅田さんに敬意を表し、ブルームバーグに掲載された写真を、記録として紹介させていただく。
★ ドイツ気象局「フクシマ放射能雲拡散予報( 日本時間は9時間プラス)
⇒ http://www.dwd.de/wundk/spezial/Sonderbericht_loop.gif
★ 「フクイチ」風向きマップ
⇒ http://agora.ex.nii.ac.jp/earthquake/201103-eastjapan/weather/gpv/wind/
Posted by 大沼安史 at 09:29 午前 | Permalink