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2011-05-04

〔フクシマ・ノート〕 校庭に原発が来た!

 福島の子どもたちの被曝限度を一気に年間20ミリシーベルトに引き上げる4月19日の日本政府の決定は、国内外に衝撃波となって、さらに広がっている。

 一般公衆の被曝基準量(年間一ミリシーベルト)の、なんと20倍もの許容量。それほど膨大な被曝を福島の園児、児童生徒に強いる、日本政府の決定!

 ドイツは「フクシマ」の事故発生後、老朽原発の運転を停止するなど「脱原発」へ大転換を図りつつあるが、日本政府の今回の学童許容量大幅引き上げ問題はドイツ人の「原発廃炉」への動きをさらに加速させたようだ。

 ドイツの高級誌、「シュピーゲル」は21日付の電子版に「日本 子どもたちに高い被曝限度を設定(Japan legt hohe Strahlengrenzwerte für Kinder fest)」との記事を掲げ、驚きの声を上げた。⇒ http://www.spiegel.de/wissenschaft/mensch/0,1518,758410,00.html

 日本の子どもたちに、ドイツの原発作業員と同じ被曝基準値が設定された!
  Für Kinder in Japan gilt jetzt der gleiche Strahlengrenzwert wie für deutsche AKW-Mitarbeiter.

 ドイツの人々の受け止め方としては、福島の子どもたちはいま、ドイツの原発の作業員並みの放射線量を浴びながら、日々、学び舎で勉学にいそしむことになったわけだ。福島の教室と校庭は、ドイツの原発並みの学習(作業)環境になったわけだ。

 つまり、「フクシマ」ではなんと、「校庭」に「原発」が来ていることになる。

 環境団体「グリーピース」の専門家、ショーン・バーニー氏の「シュピーゲル」に対するコメントの最初の一言は、「高い、高すぎる(Das ist viel zu viel.)」だった。「子どもたちは大人に比べ、放射線に対する感受性が強いのに……」

 オットー・フーク放射線研究所のエトムント・レングフェルダー氏は、憤激を隠さなかった。「癌患者が追加で生まれると完全にわかっていながら我慢しなければならないということだ」

 氏はさらに日本政府の決定をこう厳しく非難した。

 被曝限度の引き上げで司法訴追は免れようと、道徳的な非難から逃れることはできない。
 Durch den Grenzwert ist die Regierung juristisch aus dem Schneider - moralisch aber nicht.

 これほど手厳しい言葉はあるだろうか?

 ミュンヘンの放射線防護研究所のペーター・ヤコブ所長のコメントも辛辣で痛烈だった。「子どもたちの放射線感受性が最も高いという事実に照らせば、20ミリシーベルトがどんな意味を持っているかを、彼らは最大限、勘違いしているに違いない」

Posted by 大沼安史 at 05:04 午後 |

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