〔★★★★★原発NEWS〕 日本政府設定の要避難基準、「チェルノブイリ」移住基準のなんと4倍 ニューヨーク・タイムズが報道
日本政府(枝野官房長官)は、原発から半径20キロ圏外でも、「放射線の積算量が年間20ミリシーベルト以上に達する」と予測される地域を「計画的避難区域」として、1ヵ月めどに避難を呼びかける、と発表した。
NHK ⇒ http://www3.nhk.or.jp/news/html/20110411/t10015241751000.html
なぜ「年間積算20ミリシーベルト以上」で線引きするか、上記、NHKのニュースでは全く触れられていない。
そこで、ニューヨーク・タイムズの記事を見てみた。⇒ http://www.nytimes.com/2011/04/12/world/asia/12japan.html?pagewanted=2&_r=1&hp
そこに、こんな指摘があった。
しかし、旧ソ連はもっと低い限界値を使用した。「年間5ミリシーベルト」である。旧ソ連は1986年、この基準を上回る「チェルノブイリ」周辺の人々に移住のオファーをした。
But the former Soviet Union used a lower cutoff — 5 millisieverts per year — in eventually offering resettlement to people near the Chernobyl reactors in 1986.
「チェルノブイリ」事故による移住、つまり避難の基準は、年間5ミリシーベルト!
ということは、今回、日本政府が示した「年間20ミリシーベルト」は、「チェルノブイリ」の基準を4倍する被爆許容量であるわけだ。
ニューヨーク・タイムズは、さらにこうも報じている。
ウィーンに本部を置くIAEAが10日、こう発表した。前日の9日に、「フクシマ」の20~40マイル(32~64キロ)の地点で、毎時0.4~3.7 マイクロシーベルトを観測した――と。
ということは、この毎時の放射線量が今回の日本政府の年間基準に達するには、225日~5.7年、かかる計算になる。
つまり日本政府の基準値とは、IAEAの観測値の最も高い部類の地区だけをカバーする代物なのだ。
一方、このIAEAの観測値を「チェルノブイリ」の基準にあてはまると、どうなるか? 最も低い観測値でも17ヵ月、最も高い値の場所だと、なんと56日で達成――許容限度を突破してしまうものだ。
The I.A.E.A., based in Vienna, said on Sunday that its team had measured radiation on Saturday of 0.4 to 3.7 microsieverts per hour at distances of 20 to 40 miles from the damaged nuclear reactors — well outside the earlier evacuation zone. At that rate of accumulation, it would take to 225 days to 5.7 years to reach the Japanese government’s cutoff of evacuating areas where radiation is accumulating at a rate of at least 20 millisieverts per year.
In other words, only the areas with the highest readings would qualify for the new evacuation ordered by the government.
……The rates of radiation accumulation identified by the I.A.E.A. would take 56 days to 17 months to reach this level.
「チェルブイリ」の基準の4倍もの「フクシマ」の避難(移住)基準!
「チェルノブイリ」の基準の4倍まで被爆してもいい、とする、日本政府の基準!
Posted by 大沼安史 at 09:06 午後 | Permalink