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2011-02-06

〔いんさいど世界〕 「日本の国技」に世界からBOOING 土俵に清めの塩を撒け!

 日本の国技、大相撲での八百長スキャンダルに、ロンドンの賭け屋(ブッキー)が「嘘でしょ!」と、驚きの声を上げていた。 ⇒ http://www.bookmakersinc.co.uk/bookmakers/bookie-japan-shockedassumowrestlersadmittedtomatchfixing/

 「八百長」になぜ「ブッキー」たちが神経を尖らせるか? 誰も賭けなくなって、商売上がったりになるからだ。

 「ブッキー」はだから神経だけでなく耳も尖らせる……。

 アメリカではアメフトのプロ球団が、地獄耳の「ブッキー」と連携して、自分のチームのプレーヤーの「不正」に目を光らせているそうだ。

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 SUMOは日本のナショナル・スポーツ(国技)だ。

 単なるスポーツを超えた、国技! 日本の代名詞、相撲!

 その「国の技」――「国技」が揺れている。
 その、揺れる日本のSUMOを、世界が注視している。

 フランスにはシラク元大統領をはじめ、相撲をひいきにする人が多い。そのフランスを代表する新聞が、こんな見出しで記事を掲げた。⇒ http://www.lemonde.fr/sport/article/2011/02/03/le-sumo-a-nouveau-ebranle-par-des-affaires-de-corruption_1474325_3242.html

 Le sumo à nouveau ébranlé par des affaires de corruption

 八百長で「揺さぶり」をかけられる大相撲

 力士という巨漢が、おろおろ、よろめいているイメージが重なる……。

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 フランスだけではない。英国のBBC放送も(⇒ http://www.bbc.co.uk/news/world-asia-pacific-12342670 )、米国のニューヨーク・タイムズも(⇒ http://www.nytimes.com/2011/02/05/world/asia/05sumo.html?_r=1&scp=2&sq=sumo&st=cse )――おそらくは世界各国の主だったメディアが、「八百長相撲」を報じている。

 日本人としては、なんとも情けない事態だ。

 それも、今に始まったことではなく、昔から問題視されていたこと。

 腐敗のマグマが積もり積もって、今回の「春場所」中止となって爆発した。

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 冒頭に紹介したロンドンの「ブッキー」のネット記事に、菅直人首相の発言が引用されていた。

 「これが事実なら国民に対する裏切りだ」

 マニフェストで選挙に勝ったあと、マニフェストを放り投げた菅直人が「国民に対する裏切り」とは、よくも言えたものだと思う。

 NHKのネット報道でも、枝野官房長官が、内閣総理大臣杯の授与を見送るかどうかの問題について「八百長がまん延している状況は、公益性を持った団体と言えるかどうかは問題だ」と言ったそうだ。⇒ http://www.nhk.or.jp/news/html/20110204/t10013853161000.html

 この発言を聞いて、沖縄の人はおそらく(国民の多くもたぶん)、普天間・辺野古問題(その他)と重ね合わせ、「政治的な八百長がまん延している状況で、菅直人政権は公共性を持った団体と言えるのか?」と思ったことだろう。

 これは別に「揚げ足」でも、単なる「あてこすり」でもない。

 日本の「国政」(政治風土)と、日本の「国技」の間に、好ましくない共通性があると指摘したいだけだ。

 アウンノコキュウ・メクラマシ・サキオクリ・ダンゴウ・ソデンノシタ・マルナゲ・セキニンノガレ・ヨコヤリなど、腐敗の48手が幅を利かせ来たから、菅政権が居直りを続け、大相撲協会が延命していられるのだ。

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 アメリカの経済学者、スチーブン・レヴィット、マーク・ダガンの両氏が、学会誌の『アメリカン・エコノミック・レビュー』誌に「勝つことは全て、ではない――スモーレスリングの腐敗」という学術論文を発表し、確率論的に「八百長」の存在を明らかにしたのは、今から8年以上前、2002年10月のことだった。⇒ http://pricetheory.uchicago.edu/levitt/Papers/DugganLevitt2002.pdf

 このうち、シカゴ大学教授のレヴィット氏は、ニューヨーク・タイムズのステファン・ダブナー記者とコンビを組み、「Freakonomics(フリーコノミクス=異常経済学)」というブログを通じ、社会的な事象に鋭く切り込むことで有名なエコノミスト。⇒ http://freakonomicsbook.com/

 レヴィット教授は、ダブナー記者との共著で、この「SUMOの八百長疑惑」論文のエッセンスも取り込んだ研究結果を、『フリーコノミクス』という本にして出版、これが世界的なベストセラーになり、「SUMO八百長」問題も世界中に知れ渡ることになった。

 この本の邦訳は『ヤバい経済学』とのタイトルで2007年に出版され、相撲界の八百長を、数字で示した本として注目されたことは記憶に新しい。
 
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 さて、大相撲で、レヴィット教授らが注目したのは、千秋楽の一番。

 7勝7敗で千秋楽を迎えた力士が、8勝6敗の力士に勝つ確立は80%に達することを確かめたのだ。(勝率は50%以下でしかないはずなのに……)

 (これに対して、相撲ファンのアメリカ人ブロガーが、レビット教授らの本が出た当時、追い詰められた7勝7敗力士が勝つのは、それだけ気迫のこもったタチアイをするからだ、などと批判的な意見を書いていたが、実態が暴露された今となっては、身びいきに過ぎた……。 ⇒ http://faroutliers.blogspot.com/2005/05/freakonomics-of-sumo.html )

 同じチャンコで育ち、同じ土俵でシコを踏んで来た仲間の「負け越し」を、自分が勝って決めるのは人情にしのびないのは分かるが、こうした力士の目にも涙の義侠心がいつの間にか慣例化し、ヤクザに付け入られるようになったのは、子どもの頃からの相撲ファンとして、僕も残念でならない。

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 「国政」の方は、例の「あかんなあ・ほんと・うとか~」で、再生の見通しは立っていないが、大相撲は「国技」――この国の技であるのだから、万難を排して再生に取り組んでいただきたい。

 取り組みを前に土俵に塩を撒く――その意味を、再確認すべき、国技千秋楽の幕が開いた。

Posted by 大沼安史 at 12:01 午後 1.いんさいど世界 |

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