〔いんさいど世界〕 最大不幸国家=アメリカ オバマ State of the Disunion 演説
オバマの一般教書(State of the Union)演説を、サラ・フーロさんという女性が、ボストン・グローブ紙への投書で痛烈に批判していた。
巨額の戦費を費やし、数千人の若いアメリカ人兵士をカタワにしているイラク・アフガン戦争を、オバマはまるで「進歩と平和のための、もうひとつの、素晴らしきアメリカのプログラム」のように語ってみせた、と。
サラさんの息子さんは米軍の兵士。米軍兵士の母の言葉は、ストレートに、真実へと向かう。
We can’t win this war, and we can’t afford it.
(勝てないし、戦い続けることもできない)
そしてこう結論づける。
「愛する者が戦争に中にいる私たちは、イラク・アフガン戦争が財政的・道徳的な破産で終わるほかないことを知っています。この国の負債を積み上げたのは福祉ではなく、終わりなき戦争です」
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サラさんは、「発言する軍人家族(Military Families Speak Out)」のメンバーだそうだ。
2002年に出来た組織で、4000人近くが参加している。
そのサイトに、オバマの一般教書演説に対する会としての声明が出ていた。⇒ http://www.mfso.org/article.php?id=1436
イラク戦争の戦費650億ドルがあれば、それだけで、100万人以上の失業者を雇うことができる、と。
声明の中で、モンタナの帰還兵士の妻の訴えが紹介されていた。「夫は3回目の手術を受けたばかりだが、体の75%が不自由なまま。失業手当もカットされた。私がフルタイム働いた稼ぎではやってゆけない」
モンタナの妻の批判もストレートだ。
「議員たちはオバマ演説に拍手しているけれど、私はね、請求書を払えればいいだけなの」
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オマバが米国民にバラ色に語った、「アメリカの現状(State of the Union )」の真実の姿は、日本の総理大臣流に表現すれば、こうなる……。
「最低不幸国家=アメリカ」
「最大不幸国家=アメリカ」
「最悪不幸国家=アメリカ」
そこにはネーションとしての「Unionn(統一)」は、ない。
Disunion(分裂)、あるのみ。