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2010-12-03

〔ウィキリークス開示 米機密電 NEWS〕 「開かれた社会」と相容れないもの、それは「秘密」……ケネディ大統領 50年前のスピーチ、「大統領とプレス」再録(日本語拙訳とテキスト、そしてケネディの録音肉声)

 ウィキリークスのツイッターに、50年前――1961年4月27日、ケネディ大統領がニューヨークのウォルドルフ・アストリア・ホテルでの「全米新聞発行者協会」の総会で行った演説の「ユーチューブ録音」(のリンク)が掲載された。

 ⇒ http://twitter.com/wikileaks
   http://www.youtube.com/watch?v=xhZk8ronces

 「ケネディ・ライブラリー」の記録を参照すると、前置きの部分を除いた、ほぼ全文の演説の録音だった。
  ⇒ http://www.jfklibrary.org/Historical+Resources/Archives/Reference+Desk/Speeches/JFK/003POF03NewspaperPublishers04271961.htm

 聴いて感動したので、全文を訳してみた。

 日本のマスコミ、ジャーナリストにも、ぜひ聴いてもらいたい(読んでもらいたい)スピーチである。

 「言語道断だ。勝手に他人の情報を盗み取って、勝手に公開する犯罪行為だ」と述べ、強く非難した――という前原外相にも、聴いて(知って)もらいたい。⇒ http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/101130/plc1011301819024-n1.htm

       * * * * 

 「大統領とプレス」

 「秘密」という、まさにその言葉こそが、自由な、開かれた社会の、相容れないものです。そして私たちは、秘密社会に対して、秘密の宣誓に対して、秘密の手続きに対して、一個の国民として、本来的・歴史的に反対しているのです。

 私たちはるか昔に結論づけました。しかるべき事実を過剰に、正当な理由もなく隠蔽する危険は、それを正当化するために持ち出される危険よりも重大なものである、と。

 それは今日でも、なお、そうなのです。閉鎖社会の脅威に私たちが反対して行く上で、その恣意的な制約を真似することには一片の価値もありません。私たちアメリカの伝統はそういうことに走らず存続して来たわけですから、そうである以上、今日なお、私たちの存続を確証する上で、そこには一片の価値もないのです。

 そして今、(しかしながら)非常に重大な危険が存在しています。それは、国家の安全保障を強化しなければならないとする呼びかけに、政府による検閲と隠蔽の限界を意味的に拡大しようと渇望する者どもが付け込んで行く危険です。

  それは、私のコントロール下にある限り、私が許すところのものではありません。地位の高低を問わず、文民・軍人と別を問わず、私の政権にある者の皆、私の今夜の発言を、報道(ニュース)を検閲し、反対派を窒息させ、われわれの間違いを隠蔽し、私たちが知るべき事実をプレスや公衆から隠匿する口実になると解釈してはなりません。

 私たちは今、世界中で一枚岩の容赦にない陰謀に囲まれています。そうした陰謀は、影響力を及ぼす範囲を拡大するための秘密の手段に、直接的な侵略ではない浸透に、選挙ではなくて転覆活動に、自由な選択ではなく脅迫に、昼の軍隊ではなく夜のゲリラに依拠するものなのです。
 それは膨大な人的・物質的な資源を、軍事・外交・諜報・経済・科学・政治の作戦行動を一体化した、固く織り上げられ、高度に効率的なマシーンへと徴用するシステムです。
 
 その準備活動は隠蔽され、公表されることはありません。その過ちが新聞の見出しになることもありません。それに反対する者は沈黙させられ、称賛されることはありません。それがどれだけ費用のかかるものなのか、問われることもありません。噂が流れても記事になることはないのです。秘密は決して明らかにされないものなのです。

 大統領の職にある者は誰しも、自分の政策に対する公衆の洗い出しを恐れてはなりません。そうした綿密な調査から、理解は生れるものです。そしてその理解から、支持や反対が生れて来るのです。賛成も反対も、ともに必要なことです。私はあなたがたの新聞に対して、この政権への支援を頼んでいるのではありません。私はみなさんに、アメリカの人々に知らせ、警報を発するという、この途方もなく大きな仕事に手助けを、とお願いしているのです。それは私が、アメリカの市民が十分、知ることができたときはいつでも、私たちの呼びかけに応え、献身を惜しまないことに完璧な自信を持っているからです。

 私は皆さんの読者の間の論争を窒息させることはできることでもないし、それはむしろ私の歓迎するところです。私のこの政権は過ちを率直に認めようよするものであります。それはある賢人〔オーランド・バチスタ カナダ出身の化学者〕がかつて言ったように、「間違い(エラー)は、訂正することを拒むまでは、過ち(ミステーク)にならない」からであります。私たちは私たちの間違いに対する完全な責任を引き受ける所存であります。私たちがそれにしくじったとき、皆さんがそれを指摘してくれるものと思っています。

 議論もなく、批判もないところでは、どんな政権もどんな国も成功を収めることはできません。どんな共和政体も存続できません。アテナイの立法者のソロンが あらゆる市民に対し、議論から身を引くことを犯罪であると布告したのも、このためです。

  私たちのプレスが、憲法の修正第一条で保護されているのも、このために他なりません。アメリカのプレスは、憲法が特に保護している唯一のビジネスです。人々を喜ばせ、楽しませるだけなく、些細なこと、感情的なことに重点を置くだけではなく、ただ単に「大衆が望むこと」を与えるだけではなくて、人々に知らせ、人々の心を鼓舞し、考察させ、私たちの直面する危険と機会の在り処を述べ、私たちの直面する危機とそれに対する選択を告げ、人々をリードし、教育し、時に世論を怒らせることを、私たちの憲法は保障しているのです。

 これは国際ニュースのよる大きな報道と分析を求めるものでもあります。今や、見知らぬ遠隔の地というものはないからです。それは私たちの身近にあり、私たちの中の一地方になっているからです。それは、ニュース報道の高度化とともに、ニュースというものの理解の向上に、より大きな注意を注ぐものです。それは最終的に、政府のあらゆるレベルにおいて、皆さん方に対して、可能な限り完全な情報を提供する義務を果たすものでなければなりません。その情報は国家安全保障のいうものの限定を最も狭めた上でのことであります。

 それは新聞にとっても――人間の行為の記録者であり、良心の守り手であり、ニュースの運び手であるみなさんの任務でもあります。みなさんの助けがあってこそ、人間が手にすることができる力と援助と自信こそ、私たちが持って生れたものを叶えるものです。私たちがそうなるように生れて来たもの――それは自由と独立です。

   (以上、強調のゴシックは訳者)

☆ 原文

 The very word "secrecy" is repugnant in a free and open society; and we are as a people inherently and historically opposed to secret societies, to secret oaths and secret proceedings. We decided long ago that the dangers of excessive and unwarranted concealment of pertinent facts far outweighed the dangers which are cited to justify it. Even today, there is little value in opposing the threat of a closed society by imitating its arbitrary restrictions. Even today, there is little value in insuring the survival of our nation if our traditions do not survive with it. And there is very grave danger that an announced need for increased security will be seized upon those anxious to expand its meaning to the very limits of official censorship and concealment. That I do not intend to permit to the extent that it is in my control. And no official of my Administration, whether his rank is high or low, civilian or military, should interpret my words here tonight as an excuse to censor the news, to stifle dissent, to cover up our mistakes or to withhold from the press and the public the facts they deserve to know."
 
 For we are opposed around the world by a monolithic and ruthless conspiracy that relies on covert means for expanding its sphere of influence--on infiltration instead of invasion, on subversion instead of elections, on intimidation instead of free choice, on guerrillas by night instead of armies by day. It is a system which has conscripted vast human and material resources into the building of a tightly knit, highly efficient machine that combines military, diplomatic, intelligence, economic, scientific and political operations.

 Its preparations are concealed, not published. Its mistakes are buried not headlined. Its dissenters are silenced, not praised. No expenditure is questioned, no rumor is printed, no secret is revealed."

 No President should fear public scrutinity of his program.For from that scrutiny comes understanding; and from thatunderstanding comes support or opposition. And both are necessary. I am not asking your newspapers to support the Administration, but I am asking your help in the tremendous task of informing and alerting the American people. For I have complete confidence in the response and dedication of our citizens whenever they are fully informed.

  I not only could not stifle controversy among your readers-- I welcome it. This Administration intends to be candid about its errors; for as a wise man once said: "An error does not become a mistake until you refuse to correct it." We intend to accept full responsibility for our errors; and we expect you to point them out when we miss them.

  Without debate, without criticism, no Administration and no country can succeed-- and no republic can survive. That is why the Athenian lawmaker Solon decreed it a crime for any citizen to shrink from controversy. And that is why our press was protected by the First (emphasized) Amendment-- the only business in America specifically protected by the Constitution-- not primarily to amuse and entertain, not to emphasize the trivial and sentimental, not to simply "give the public what it wants"--but to inform, to arouse, to reflect, to state our dangers and our opportunities, to indicate our crises and our choices, to lead, mold educate and sometimes even anger public opinion.

  This means greater coverage and analysis of international news-- for it is no longer far away and foreign but close at hand and local. It means greater attention to improved understanding of the news as well as improved transmission. And it means, finally, that government at all levels, must meet its obligation to provide you with the fullest possible information outside the narrowest limits of national security...

  And so it is to the printing press--to the recorder of mans deeds, the keeper of his conscience, the courier of his news-- that we look for strength and assistance, confident that with your help man will be what he was born to be: free and independent.

Posted by 大沼安史 at 01:28 午後 |

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