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2010-11-15

〔いんさいど世界〕 スリープル村から届くクリスマスカード

【訂正】 先に「ストリープル」村と表記しましたが、「スリープル」村の誤りでした。お詫びして訂正します。

 追われた母親たち、捨てられた子どもたちを救う、バングラデシュのその「村」は、首都ダッカから北へ車で2時間の距離にある。

 その「村」は、絶望の中に放り出された母親と子どもたちを、それらの母親たちの子どもではない孤児の子どもたちをあたたかく守る「村」だ。

 スリープル村――その「村」のルポを、その「製紙工房のある村」から届くクリスマスカードの話を、英紙ガーディアンで読んで、心を揺さぶられた。

http://www.guardian.co.uk/money/2009/nov/14/charity-christmas-cards-sreepur-bangladesh

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 もう30年以上、続いているプロジェクトなのだそうだ。「スリープル村」が、英国のチャリテイー団体の支援で拓かれたのは、1978年のこと。

 15エーカーの土地には現在、12頭の牛がいて(山羊も数頭いて)、養魚池が2つある。魚は貴重なタンパク源だ。

 村には「シシュ・ポリ・プラス(付属「こどもの村」)というの学舎があって勉強をしている。

 「村」の母親たちはそれぞれ、12人のこども(自分の子どももいれば、孤児もいる)と一緒に暮らし、農作業など「村」の仕事についている。

 子どもたちのうち男の子は12歳になると「村」を出、もらわれて行く。そこでちゃんと育ってダッカの大学に行くものもいる。女子は18歳になるまで「村」で育つ。

 母親たちは3~5年で、村を出て行く。働いて貯めたお金をもって自立の道に歩み出す。

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 「村」で暮らす、そんな母親は100人近く。子どもたちは500人にも達する。

 そんな母親のひとり、「ビナ」さんのことが、ガーディアン紙のルポ記事に出ていた。

 14歳のとき、父親が出奔、嫁がせられた。女の双子が生れて2ヵ月後、夫は亡くなった。
 夫の家を追い出された。どこへも行き場がなかった。 

 「スリープル村」が彼女と乳飲み子を救った。

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 この「村」がすごいのは、慈善団体の世話にはなっているが、自分たちの生活費を、ちゃんと稼ぎ出していることだ。

 自前の「ジュート」で「紙」を漉き、それでもって「クリスマスカード」をつくる。
 自前の製紙工房がある。
 
 母親たちと子どもたちが力を合わせ、「ジュート」を育て、収穫し、紙を漉いて天日で干し、染色して「赤やクリーム色の(台)紙」を生産し、「村」の近隣にすむ絵心のある女性に依頼して、さまざまなカードに仕上げる。

 以下のビデオ(⇒ http://www.guardian.co.uk/money/video/2010/nov/11/sreepur-christmas-cards-bangladesh )に一目瞭然のことだが、色とりどりの靴下が3個、貼り付けられたのや、とても、すてきなデザイン。

 だから売り物になるのだ。

 ワンセット16枚組、12.5ポンド(1660円)。売り上げの90%が「村」の収入となる仕組み。 
 (ことしのカードのデザインは ⇒ http://www.sreepurcards.org/handmade-cards-christmas-2010.html )

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 絶望的な状況を思いやりの心で乗り越える「ストリープル村」の「クリスマスカード」。

 英紙ガーディアンは、「これは最高のクリスマスカードかも?」と書いていましたが、「?マーク」は外してもいいかも知れない。
 (「?」をつけて報道したのは、読者への「挑発」だったのだろう)

 紙づくりの村、スリープルから届く、希望と再生のクリスマスカード!

 図柄のように心が明るく、あったかになりそうな、馬小屋で生れたイエスにふさわしいクリスマスカード!

  「村」のHPは ⇒   
  http://www.sreepurvillage.org/

Posted by 大沼安史 at 02:04 午後 1.いんさいど世界 |

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