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2010-10-24

〔コラム 机の上の空〕 日中友好 夜来香(イエライシャン)

  中国で「反日デモ」が続いている。
 こんどは蘭州、南京だそうだ。⇒ http://www.jiji.com/jc/c?g=soc_30&k=2010102400063

 鑑真和上もきっと嘆いていることだろう。阿部仲麻呂もきっと涙していることだろう。

 ⇒ http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%91%91%E7%9C%9F
 ⇒ http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%98%BF%E5%80%8D%E4%BB%B2%E9%BA%BB%E5%91%82

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 すべては戦後一貫して、アメリカの虎の威をかりた日本の権力が、戦前の侵略を心から詫びず、補償をしなかったことによる。

 そう、戦争終結前後に、日本のファッショ権力に「神風」が吹いたのだ。「反共」「東西冷戦」という、願ってもない「国体護持の追い風」が吹いたのだ。

 それ幸いに、中国との和解を――謝罪を、償いを怠っていた日本。

 日本の宰相、その盟友閣僚が、「(中国産)漢字」の読み方を知らない(ミゾユウな、ウズ中)パフォーマンスに打って出たのも、ご主人さま(英語のアメリカ)への、僕らって、こんなにも中国の文字を読めない政治家! 漢字読めない僕らを、ヨシヨシ、ナデナデして!――というアピールだったに違いない。

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 こんなアホな「戦前のゾンビー・復活日本」が、歴史の清算を怠った結果として、中国の反日デモが吹き荒れるのは当然のことだが、でも、なんか切ないなぁ~。悲しすぎるぁ~。

 戦後補償の問題はさておき、日中関係を、未来志向で再構築する手はないものかなぁ~?

 そんなこんなでいろいろ聞き耳のアンテナを立てていたら、最近、とっても凄い……「あること」を知って、ああ、これならなんとかなるかも知れない、反日デモも、これなら収まるかも知れない――と思い、励まされた。

 その「あること」とは何か――そう、それこそ、あの「夜来香(イエライシャン)」(ナイト・ジャスミン)!
 
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 「夜来香」――1944年、黎錦光の作詞作曲、李香蘭(山口淑子)の歌唱で、上海の百代唱片公司から発売され、全中国でヒットした(花の)歌だ。

♪夜来香  我為尓   歌唱
 イエライシャン ウォーウェニイ グァーチャ

 夜来香  我為尓   思量 
 イェライシャン ウオーウェニイ スーリャ 

 阿阿阿  我為尓  歌唱     
 アーアーアー ウオーウェニイ グァーチャ

 日本占領下でつくられた、中国語の歌――「夜来香」。

 1944年(昭和19年)――日本の敗色が明らかになった年のことだ。

 そんな当時、上海の夜に匂う夜来香の花は、中国の夜明けが間もなく来ることを伝えるものではなかったか!
 
 その日本軍国主義支配下の「夜」に「香る」「花」とは――もちろん中国!

 多分これは、時代のプロテスト・ソングだったのだ。そう、日本の反戦川柳作家、鶴彬の「 暁を抱いて闇にゐる蕾」を、さらに発展(「開花」)させたような、秘めやかなプロテスト・ソング!

 「フォニー・ウォー(偽の戦争)」の続く、上海だからこそ、あり得た、「夜来香」!

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 ブラジル育ちの日本人ボサノヴァ歌手、小野リサさんの、2009年の上海でのライブを、ユーチューブ・ビデオ(中国の方がアップしたようだ)で観て驚いた。⇒ http://www.youtube.com/watch?v=lTYYah_2t6o

 小野リサさんが、なんと中国語で「夜来香」を歌っているではないか!(小野リサさんは、アジアの楽曲を集めた「Asia」というCDを出している。「夜来香」もその1曲)

 66年前、「夜来香」が生まれた、その上海でのコンサートで! 

 それも、中国流とボサノヴァをミックスさせたような、独特の、軽やかな――時代を超えてゆく、そっけなく、どこか外れたリズムに乗せ、今を歌い上げる、小野リサさん!

 会場の中国人ファンの大合唱、手拍子!  

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 日本と中国の間に今、求められているのは、新しい時代の構築である。

 新しくて、古い時代の――鑑真、仲麻呂の時代からの、日中関係の再構築である。

 硝煙の臭いではなく、夜来香の匂いの、新しい、ふくよかな日中関係!

 そういう関係を、中国の人たちは(そして日本のわれわれも)求めているのだ。

 小野リサさんの「夜来香」に、上海のファンから大合唱がわきがったのは、そのためである。

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 小野リサさんの音楽は、「無国籍」的である。ブラジルで育った彼女の歌には、日本を超えた何かがある。(僕が彼女を初めて聴いたのは、ニューヨークのネット・ジャズサイトでのことだった。日本のシンガーでそこに登場したのは、僕の知る限り、彼女だけだ)

 時代を超えた何かがある。

 小野さんの歌声が中国のファンに響いたのは、そのせいもあったはずだ。

 中国のファンも、時代を超えた、音楽的な(人間的な)連帯を、私たち日本人に求めているのではないか?

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 「夜来香」は、中国語の歌として、日本占領下の上海に生まれた歌だか、そのせいか、(いい意味での)「無国籍」性がつきまとう。

 あのヘレン・メリルも、この歌の英語版を歌っているのだ。
 きちんと韻を踏んだ、英語の歌詞のこの歌を。⇒ http://www.youtube.com/watch?v=jNxppgEREYY

 「無国籍」――いや、「コスモポリタン」というべきこの歌は、上海という国際都市から――それも、「1944年」という、「大日本帝国」崩壊開始の年から、生まれべくして生まれるものだった、と言えるだろう。

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 日中の間にはいまだ「夜」が横たわっている。
 しかし、「夜来香」の香りが、どこからか漂っている気配、なきにしもあらず。

 小野リサさんは、日中間にあり得べき信頼の、その確かな可能性を――希望を、歌って見せてくれた。

 だから彼女に続いて、われわれも歌おうではないか!

 「夜来香」――新しい時代の夜明けを告げる歌を! 

Posted by 大沼安史 at 07:20 午後 3.コラム机の上の空 |

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