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2010-10-20

〔いんさいど世界〕 レーベンスラウムのトホホ

 「韓国併合」から100年(そして「60年安保」からも50年)――現代史の節目の年、「2010年」も、残すところ、2ヵ月ちょっと……。
 
 中国で反日デモが続く、願ってもない(?)絶好(?)のグッド(バッド)タイミングで、われらが日本の元宰相、安倍晋三氏が、あっと驚く、「ガチョーン発言」をやってくれた!

 それも「英語」での――アメリカのハドソン研究所の公式スピーチでの発言! AFP ⇒ http://www.afpbb.com/article/politics/2767560/6344102?utm_source=afpbb&utm_medium=topics&utm_campaign=txt_topics

 ダニー・ケイ……いや、天国の谷啓さんも、さぞかし、驚かれているだろう。ハナ肇さんも今頃「あっと驚くタメゴロー」状態で、口をパクパクさせているはずだ。

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 でも、元宰相としては、「決め科白」を決めたような気持ちで(いまも)いるんだろうな!
 必殺技を決めた、とでも……。トホホ……。

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 安倍晋三氏は、英語でなんと語ったか?

 ハドソン研究所がネットで公表したテキストによれば、  

  Since the 1980s, China’s military strategy has rested on the concept of a “strategic frontier.” In a nutshell, this very dangerous idea posits that borders and exclusive
economic zones are determined by national power, and that as long as China’s economy continues to grow, its sphere of influence will continue to expand. Some might associate this with the German concept of “lebensraum.” 
  ⇒  http://www.hudson.org/files/publications/abe%20final.pdf (5ページの最後の部分)

 共同通信の「日本語訳」(カッコは大沼補足)は、

  「(1980年代以降、中国は「戦略的フロンティア」という軍事戦略のコンセプトを続けている。(これはつまり)国力が国境や排他的経済水域を決めるという立場であり、中国が経済成長を続ける限り、活動可能な地理的範囲が広がるという極めて危険な論理だ。これを聞いて、かつてのドイツにおける『レーベンスラウム(生存圏)』という考え方を思い起こす人もいるかもしれない」
 共同 ⇒ http://www.47news.jp/CN/201010/CN2010101901001111.html

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 問題はもちろん、この「レーベンスラウム」である。
 ドイツ語、Lebensraum 。

 言うまでもなく、ナチス・ドイツの――あのヒトラーの軍事力による膨張政策を指す言葉だ。

 それを「中国」に重ね合わせて言ってのけたのだ!

 ヒトラーのドイツを中国を重ね合わせる――1930年代を2010年に結びつける離れ業的な決め科白を決めてくれたのだ!

 その「レーベンスラウム」なるものが、実は「日本発」である、という「歴史の事実」をまったく知らずに!

 「レーベンスラウム」とは、戦前の「大日本帝国」が勲章を贈った駐日ドイツ大使館付き武官、カール・ハウスホーファーが、「韓国併合」に成功した日本の膨張主義に着目し、その時の発想を発展させた、地政学的な概念。それがナチスに採用されただけのことだ。

 ⇒ http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%94%9F%E5%AD%98%E5%9C%8F
   http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AB%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%83%BB%E3%83%8F%E3%82%A6%E3%82%B9%E3%83%9B%E3%83%BC%E3%83%95%E3%82%A1%E3%83%BC

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 これ、知っていたら、アメリカまで行って、言わずに済んだのに……。
 文科省の歴史教科書に載っていないこととはいえ、それにしてもガチョーン過ぎる。

 (そう、あなたの爺様の、岸信介さんが中心になって「建国」した「満州国」も、日本の「レーベンスラウム」だったわけだ。「生命線」と言ったりしていた!)

 中国は「レーベンスラウム」を追求するナチス・ドイツと手を組んだ「大日本帝国」に侵略され、さんざん苦しんだ国だ。

 それなのに、お前ら、ナチス並みだな、と、ヒトラーの元盟友の元A級戦犯の孫に言われてしまった中国!

 きっと唖然としたことだろう。

 フランスのレジスタンスの連中が、お前ら、ナチス並みだといわれたようなものだから……。

 韓国の人たちも同じように唖然としているはずだ。

 それにしても、韓国併合100周年のこの時に、よりによって、韓国植民地化の過去を思い出させるような、ドイツ語を持ち出すなんて。

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 まあ、安倍氏には「従軍慰安婦」問題での「客観的な事実ではありません」発言があるから、「ああ、またか」ということで見逃してくれるかも知れないが、安倍氏たりとも日本の元宰相である。

 日本の政治家のレベルの低さを全世界に知らしめた責任(功績)は重い(大きい)。

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 これでますます、われわれふつうの日本人は、国際舞台で、「肩身(レーベンスラウムの意訳です!?)の狭い」思い、しなくちゃならなくなる……。

 日本人の「レーベンスラウム」をますます狭めてくれた、安部ちゃんに、みんなでトホホ・ガチョーンをしよう!

 

Posted by 大沼安史 at 11:30 午前 1.いんさいど世界 |

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