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2010-10-31

〔いんさいど世界〕 「風刺」が病巣を抉り、「笑い」で癒されるアメリカ ワシントンで《「正気」の、そして/あるいは「恐怖」の復興のためのラリー》 リベラル派コメディアン ジョン・スチュアート、ステファン・コルバート両氏の呼びかけに応え、全米から25万人が結集 

 政治や経済など時事問題に対する鋭い風刺で大人気のアメリカのリベラルなコメディアン、ジョン・スチュアート氏とステファン・コルバート氏が、米中間選挙の投票日を3日後に控えた30日、ワシントンDCのモールのリンカーン記念館の前で、「正気」の道を取り戻すか、それとも「恐怖」の道をさらに突き進むか選択を求める大集会、《「正気」の、そして/あるいは「恐怖」の復興のためのラリー(Rally to Restore Sanity and/or Fear)》を開いた。

 地元テレビ局の推計によると、主催者側が用意した「6万席(人)」を大幅に上回る25万人に達した。ラリーの模様はネットや電波などと通じ「実況中継」されたことから、視聴。ネット書き込みを通じた「間接的な参加者」を含めれば、数千万――あるいは億人台の人々が加わったことになる。
 ⇒ http://thecaucus.blogs.nytimes.com/2010/10/30/live-blog-rally-to-restore-sanity-andor-fear/?ref=politics 
   http://www.guardian.co.uk/world/2010/oct/30/jon-stewart-rally-restore-sanity

 ニューヨーク・タイムズは「数千人――いや数十億人?が呼びかけに応える」との見出しを掲げた。⇒ http://www.nytimes.com/2010/10/31/us/politics/31rally.html?_r=1&hp 

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 両コメディアンは、米国の「ケーブル・衛星」チャンネル、「コメディー・セントラル」の2枚看板。その時事問題に対する皮肉・批判・ユーモアは、日本の「お笑い」とはまるで違うもので、ある種の本格的な「政治評論」とも言うべきレベルに達している。

 ジョン・スチュアート氏は、ある男性雑誌のランキングによれば、目下、「アメリカで最も影響力のある人物」。
 27日には、自分の番組にオバマ大統領を呼んで、テレビ討論を行い、オバマのこれまでの政治姿勢を厳しく批判、「イエス・ウィー・キャンと言ったあと、どうしてバットがつくの?」と突っ込んで、ますます「威信」を高めたばかり。

 (スチュアート氏はオバマが大統領選に立候補した時、熱烈に支援した人だ。しかし、オバマが大統領になって、公約違反を始めてからは、一転、手厳しい批判者に変身、笑いの「口撃」を続けていた。そんなスチュアート氏の番組にオバマが出演したのは、中間選挙での民主党の「負け戦ムード」に対し、一発逆転の技を仕掛けるため。27日の番組でオバマは、なかなかの「役者」ぶりを見せ、今後に希望をつないだ……〔大沼の感想〕)
 ⇒ http://www.indecisionforever.com/2010/10/27/actual-president-of-united-states-actually-on-the-daily-show-in-actuality/

 一方のステファン・コルバート氏は、自虐的な、アイロニカルなユーモア風刺の第一人者。
 メキシコからの季節農業労働者の支援で、連邦議会の下院聴聞会に乗り込み、「土が地面にあるなんて知らかった」などと「平均的アメリカ人」の愚かしさを自己批判する「証言」を行った、これまた気骨のコメディアンだ。
 ⇒  http://onuma.cocolog-nifty.com/blog1/2010/09/post-1426.html

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 この日のワシントンでの大集会のため、スチュアート氏は「正気を復興するラりー」サイトを、コルバート氏は(アイロニカルに)「恐怖を生かし続ける行進」サイトを立ち上げ、それぞれのファンに結集を呼びかけていた。

 スチュアート氏はサイトでこう呼びかけていた。

 「くそったれ! もう、うんだりだ」――こう叫んでみたいと思ったことが一度もない人、いますか? いませんよね。叫び声を上げたい(けど、思いとどまっている)人、全員集合!
 ⇒ http://www.rallytorestoresanity.com/

 コルバート氏のサイトでの呼びかけはこうだった。

 アメリカは3つの大原則の上に築かれた国だ。フリーダム(自由)、リバティー(自由)――そしてフィア(恐怖)の上に。いま、希望に満ちた力が、われわれの「恐怖」を奪い取ろうとしている……。いまこそ、「真実」の復興を!
 (共和党の新自由主義、および(テロなどの)「恐怖」を煽り立てている保守派に対する、あてこすり――大沼)
 ⇒ http://www.keepfearalive.com/

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 両氏が中間選挙直前のワシントンでラリーを開いたのは、オバマ政権に幻滅したリベラル層の「再結束」を企図したものと見られるが(両氏とも、そうは一言も言っていない)、共和党のサラ・ポーリン女史らが9月にワシントンで「名誉復興」ラリーを開催したのに続いて、今月(10月)2日には、FOXニュース(TV)の保守派キャスターが、同じくワシントンで「ワンネーション・マーチ」を行ったことに対する、対抗措置という狙いも込められている。

 つまり両氏の「正気か、恐怖か」ラリーには、保守派のメディアを動員した大攻勢に対する反撃という側面もあるわけだ。

 で、両氏が呼びかけた、30日の「正気か、恐怖か」ラリーのハイライト部分を、紹介しよう。

 ☆☆☆☆

 【スライド・ショー】 ニューヨーク・タイムズ紙(電子版)に、ラリーの模様の写真スライドが掲載されているので、まずはこれを、ご覧、いただきたい。⇒ http://www.nytimes.com/slideshow/2010/10/30/us/politics/20101031-sanity-rally.html

 【ユーチューブ】 ユーチューブにはラリーの実況ビデオがアップされているが、これはそのひとつ。⇒ http://www.youtube.com/watch?v=hgzDn4z3mzw&feature=player_embedded

 あの「オズの魔法使い」の「ブリキの木こり」のような人も映っている! ⇒ http://onuma.cocolog-nifty.com/blog1/2010/10/post-8536.html 

 【「正気勲章」を授与】 ステージで、正気メダルが、4人の勇気あるアメリカ人に授与された。

 コルバート氏は「恐怖メダル(勲章)」を、(恐怖を煽り立てている)アメリカの報道機関の贈ろうとしたが、誰も参加していないので、代わりの最初の「正気メダル」を、7歳のふつうの女子に授与した。「恐れずに、ラリーに参加した勇気を讃えて!」

 続いて、スチュアート氏から、「正気メダル」を贈られたのは、黒人女性のヴェルマ・ハートさん。

 ハートさんは9月のオバマ大統領とのタウン・ミーティングで、静かに、そして決然と、オバマを面罵した女性だ。
 ⇒ http://www.youtube.com/watch?v=sHv1ENYAulY

 「わたしは疲れきっている。あなたを擁護することに疲れきっている。あなたに深く失望している」と、面を向かって言った、その勇気を讃えて!

 (「正気メダル」はこのほか、審判の誤審でパーフェクト試合を逃したメジャーリーグのピッチャーと、ある歌を聴いたことで「平和な心」を取り戻したプロレスラーの2人にも贈られた)

 【スチュアート氏のスピーチ】 ラリーの圧巻は、スチュアート氏によるスピーチだった。

 「このラリーは何だったのか? これは宗教心のある人々を揶揄するものではなかった。活動する人たちを嘲るものでもなかった。自分自身を見下すものでも、熱い議論を蔑むものでもなかった。今の時代が困難なものではない、恐怖するものは何もないのだと言うつもりのものでもなかった。時代は厳しいし、恐怖はある。しかし、私たちは世界の終わりに生きているのではなく、厳しい時代に生きているだけだ。誰かを憎むことはできても、われわれは敵同士ではない」

 But we live now in hard times, not end times. And we can have animus and not be enemies.
  (しかし、私たちは世界の終わりに生きているのではなく、厳しい時代に生きているだけだ。誰かを憎むことはできても、われわれは敵同士ではない)

 英紙ガーディアンは、このスチュアート氏の発言を「オックスフォード引用辞典」へに収録ものだと称賛していた!

 スチュアート氏はさらに、メディア批判を、痛烈かつ清潔に、さらり、こう言ってのけた。

 「プレスは私たちの免疫システムです。それが、なにからなにかで過剰に反応すると、私たちは病気になってしまう……あ~あ、言ってしまってサッパリした。ああ、なんか言い気分だ。おかしなくらい穏やかな気分だ」
 「 メディアのニュースは、この国が破局の淵にある言い立てているが、私たちは一緒に手を組んで取り組んでいないことこと恥である。でも、真実は――(いまこうして)私たちはそれを実行しているのではないか!」

 スチュアート氏は最後に、渋滞のトンネルのメタファー(ニューヨークのハドソン河の下をくぐる「リンカーン・トンネル」!)を持ち出し、横入りや抜け駆けではなく、(出口は対岸のニュージャージに過ぎないが〔笑い〕)譲り合いの精神の大切さを強調し、アメリカ人に再結束を呼びかけた。

 【プラカード】 英紙ガーディアンのブログでは、ラリーで目にとまった、今のアメリカの(政治)状況の本質を衝く、プラカードをいくつか紹介している。その一部を、ここで「再紹介」しよう。

 "War is not free. Teabaggers, pay your taxes."
 (戦争はただじゃない。茶党さんよ、税金を払いなさい)

 〈ティー・パーティーの「私を踏みつけないで!」スローガンを皮肉って〉"Snakes! Watch out snakes!" (蛇だ! 見ろ、蛇がいる!)

 "The Founding Fathers were East Coast liberals."
  (建国の父たちは東海岸のリベラルだったよ!)

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 以上、「正気か、恐怖か」ラリーのハイライト部分を紹介したが、両コメディアン氏の言うとおり、今のアメリカは、この二つの言葉をキーワードに岐路に立つ社会なのだ。

 ブッシュ政権(そしてオバマ政権も)は「恐怖」でもってアメリカ人を怯えさせ、その「恐怖」でもって憎悪を煽り、それが深刻な社会分裂を呼んで、狂気の沙汰のような現状が続いている。

 スチュアート氏はラリーの中で、「われわれが恐れるべきはひとつ――それは、恐怖に囚われることだ」とのルーズベルト大統領の名言を引いて、アメリカ人に対し、「恐怖」からの脱出と、「正気」への復帰を呼びかけていたが、同感と共感の輪は、現場のワシントン・モールを超えて、全米(全世界)の草の根へと広がったはずだ。

 それが中間選挙での「共和党の大勝利」を阻止するものとなるかどうかは分からないが、民主党の支持層のリベラル派の団結を強化したことは、否めない事実だろう。

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 それにしても、今回のラリーで驚かされるのは、先のスチュアート氏のスピーチ(そして、コルバート氏の「自由・自由・恐怖」3原則宣言?)からも分かるように、彼らの言葉づかいの鋭さ、喚起力には驚かされる。

 ニューヨーク・タイムズの文化批評家、ミチコ・カクタニさんは、スチュアート氏の風刺を「ディコンストラクション(解体して再構築する)」力の凄さを指摘していたが、同感である。
 ⇒ http://www.nytimes.com/2008/08/17/arts/television/17kaku.html?_r=1&ref=jon_stewart
 そして、ギリギリのところまで引っ張り、うっちゃりを食らわす離れ業!
 (ブッシュの「(アメリカの子どもたちは学んでいるのだろうか?」という問いかけを、「サブリミナルに(潜在意識に刻みこんだ形で)」の一言で、ジョージ・オーウェルもビックリ(?)の、背負い投げで切り返す言葉のウルトラC!――ミチコ・カクタニさんの記事からの引用)

 さらには、韻を踏んだ対句的な表現で、コントラストを際立たせる、名人芸的な話術!
 (オバマ氏についてスチュアート氏はたとえば、"He ran as a visionary, and he's led as a functionary."(予言者として選挙に出馬したのに、単なる手先になりさがった)というような名科白を吐いている――ガーディアンの記事より)
 ⇒ http://www.guardian.co.uk/media/2010/oct/03/jon-stewart-barack-obama?intcmp=239

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 社会分裂と狂乱のアメリカから、「正気」を取り戻そうとする「言葉」が生まれ、その「言葉」によって、社会再結束の動きが生まれた意義は大きい。

 (保守派のFOXニュースのキャスターは(悔し紛れ?に)「私は(正気でなく)狂気を好む、などと言っていたが……)

 ガーディアン紙は、スチュアート氏やコルバート氏の「言葉」による訴えを、アメリカの人々は「報道そのもの」と見ていると指摘していた。

 当然のことだ。

 スチュアート氏の番組、「デイリー・ショー」(1991年から続いている)は、大統領選報道で2度も受賞している。

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 そして、そのスチュアート氏らの「言葉」に、真偽を嗅ぎ分ける嗅覚を持つ、アメリカの若者たちが、いま、耳を傾けている……。
 ⇒ http://www.guardian.co.uk/commentisfree/cifamerica/2010/sep/22/young-americans-jon-stewart-news?intcmp=239
http://www.guardian.co.uk/world/2010/oct/30/arianna-huffington-rally-for-sanity

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 しかし、今回の「正気か、恐怖か」ラリーに心を揺さぶられているのは、もちろん、若者たちに限らない。

 ニューヨーク・タイムズの電子版の記事に「インタビューの音声」が紹介されていた、カリフォルニアから来た58歳の酒屋さんのようなフツーのアメリカ人も、あるいは、スチュアート氏らによって批判される側に立たされたジャーナリズムの人間もまた、心を揺さぶられているのだ。
 ⇒ http://www.nytimes.com/2010/10/31/us/politics/31rally.html?_r=1&hp
  http://www.guardian.co.uk/media/2010/oct/29/midterms-jon-stewart-rally-washington

 ニューヨークからバス200台を仕立てて乗り込んだ、ネット新聞「ハプポ」を主宰する、歴戦の女傑、アリアナ・ハフィントン女史は、ワシントンに向かうバスの中で、「泣いた」そうだ。
 ⇒ http://www.guardian.co.uk/world/2010/oct/30/arianna-huffington-rally-for-sanity 

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 アメリカはいま、「言葉」で甦ろうとしているのかも知れない。 

Posted by 大沼安史 at 01:49 午後 1.いんさいど世界 | | トラックバック (0)

2010-10-27

〔重要NEWS〕 アメリカ アフガンで敗れたり!―― ロシア 米・NATOの「アフガン戦争」を支援 旧ソ連軍の撤退から21年ぶりの‘アフガン復帰’ 兵站ルートを保証 ヘリを供与 「グルジア」で取引 来月のNATOリスボン・サミットで正式発表へ 英紙インディペンデントがスクープ報道

 「アメリカ軍事帝国」がついに、「アフガン戦争」での「敗北」を認めた。自力では勝てない……。

 タリバンの攻勢でパキスタン・ルートの補給もままならない苦境下、ロシアに救い手を求めたのだ。

 ロシアに助けてもらわなければ、来年7月からの、米軍(NATO軍)撤退開始も、覚束ない、と。

 そして、ロシアが助け舟を出した。

 ロシアが支援合意――英紙インディペンデントがスクープで報じた。

http://www.independent.co.uk/news/world/politics/exclusive-afghanistan-russia-steps-in-to-help-nato-2117468.html

http://www.independent.co.uk/opinion/leading-articles/leading-article-natos-afghan-endgame-begins-with-a-helping-hand-from-russia-2117150.html

http://www.independent.co.uk/opinion/commentators/anne-penketh-natos-siren-song-may-well-drown-out-moscows-bitter-experience-2117470.html

 ロシア・ルートでの補給の確保と軍用ヘリ(MMi-21)の供与などがロシア側の支援の柱。ロシア軍の直接介入はない見通しだが、ロシアのアフガン関与は、旧ソ連軍のアフガン撤退(1989年)以来、21年ぶり。

 チェチェン問題などに苦しむロシアとしては、アフガンの「安定」は望むところだが、インディペンデント紙によると、今回の合意は、アメリカ側からの強い働きかけによる。「乞食に選ぶ権利はない」と、同紙は手厳しく指摘している。

 ロシアの支援合意は、来月、リスボンで行われるNATOのサミットにロシアのメドヴェージェフ大統領が出席して正式に公表される見通し。

 ロシア側は見返りに、「グルジア問題」からの「離脱」を、米・NATO側に約束させた。
 これは水面下での「取引」で、公式に明らかにされる種類のものではない。

 パキスタン・ルートに代わるロシア・ルート(地上)での補給は、実はこれまでも限定的な形で続けられており、ロシア領空内の航空機の通過も認められて来た。

 バルト海の不凍港、リガ(ラトビア)からロシア領内を通過し、アフガンに入る兵站ルートが全面的に開かれることで、オバマ政権は来年7月からの米軍など撤退開始を前に、底の抜けたカルザイ傀儡政権の土台を少しでも下支えしたい考えのようだ。

 ロシア軍ヘリのMi-21 はすでに5機が、米軍の友軍のポーランド軍に供与され、アフガンでの戦闘に使用されている。

 ロシアは、このMi-21ヘリを今後、「数十機」アフガン政府軍の供与する。

 ロシアはまた、アフガン政府軍と麻薬取締部隊の訓練も行うという。

 インディペンデント紙は、アフガンに「デモクラシー」を移植するなど夢想に終わり、今や、アメリカはタリバンとの和平交渉に望みをつなぐまでに追い込まれている、と指摘している。

 タリバンを交渉のテーブルに就かせることができるか、どうかも、パキスタンの軍情報部頼りだと。

 そんな切羽詰まったところで、ロシアにすがりついたアメリカ!……

 アメリカは旧ソ連同様、アフガンで敗れたのだ。

 ロシアの救いの手のなかで、アフガン戦争のエンドゲーム(終幕)は幕を開けようとしている。

 (イラクもそうだったが、アフガンでも、日本はアメリカの「テロとの戦争」を支持して来た。それが、この結末……!)

Posted by 大沼安史 at 01:27 午後 | | トラックバック (0)

2010-10-26

〔NEWS〕 ガーディアン紙 米軍アパッチ・ヘリ「7・12」イラク住民虐殺事件を再報道 死者は「19人」 「蜂の巣」にされたヴァン 生き残った兄妹にインタビュー 

 英紙ガーディアン(電子版)は25日、2007年7月12日、バクダッド市内ニュー・バクダッドで起きた、米軍アパッチ・ヘリ、「クレージーホース18」によるイラク住民の機関砲掃射虐殺事件を再検証し、報じた。

 ⇒ http://www.guardian.co.uk/world/2010/oct/25/wikileaks-apache-attack-iraqi-civilians

 それによると、現場で殺されたイラク人は当初、報道の12人より7人多い19人。

 アパッチが「撃たせてくれ」と掃射の許可を受け、30ミリ機関砲で蜂の巣にしたヴァンは、タクシー運転手のサラーさんのヴァン。

 サラーさんは爆発音を聴いて、急いで現場に救助に駆けつけていた。当時9歳(現在12歳)の長男サジャド君と当時4歳(現在7歳)の長女、ドゥアさんをヴァンに乗せて。

 (もしもサラーさんが武装抵抗勢力=テロリストで、米軍と戦おうとしていたなら、幼い子ども2人をヴァンに乗せて現場に駆けつけるはずがない!――大沼)

 ガーディアンの電子版の記事についた、「ウィキリークス」公開の実写ビデオを、あらためて見ていただきたい(開始後6分50秒前後以降)。

 サラーさんは、現場で倒れていたイラク人男性を助けようとしていたのだ。

 「撃たせてくれ!」と司令官の掃射許可を求める「クレージーホース18」!

 サラーさんの兄弟は、ガーディアンの取材に対し、こう言っている。

 「(ビデオを)観て、ショックを受けました。米軍兵士らがいかに暴力的か、彼らが自分の眼下で起きていることをいかに理解していなかったかを目の当たりにしてショックを受けました。わたしのきょうだいは救助しようとしていただけなのに……。イラクの文化の中で、同じこと(救助中の人を掃射で殺す)をする人はいません」

 生き残った兄のサジャド君も言っている。「あの人たち(地上部隊の米兵)は私を(現場から)運び去った。米兵の腕の中で、僕は恐ろしかった。何が起きたか、分からなかった。妹がどこにいるか分からなかった」

 サジャド君は妹とともに、グリーンゾーン内で手当てを受けたが、妹のドゥアさんは12発以上、も被弾していたそうだ。

 夫を米軍ヘリの掃射で失ったサラーさんの奥さんは、心に傷を負って入院したまま。二人の子どもの世話もできないでいるそうだ。

 サラーさんの遺体は、サラーさんの兄弟がバグダッドのモルグ(死体置き場)を探しまくって見つけた。

 サラーさんの兄弟が米軍基地に乗り込むと、大佐が出て来て謝り、「これしかできないけれど」と言って、5000ドルを差し出したそうだ。

 ガーディアン紙の再検証・再報道に敬意を表する。

Posted by 大沼安史 at 11:45 午前 | | トラックバック (0)

2010-10-25

〔いんさいど世界〕 太陽燦々 愛のKYOTO・BOX

 キョート・ボックスってご存知ですか?
 僕が知ったのはこの夏。酷暑の盛りの頃でした。
 書くには暑すぎる季節。冷涼な秋の到来を待っていたわけです。

 旧聞(昨年、世界的に有名になりました)に属する話ですが、遅ればせながら、(まだご存知ない方のために)紹介したいと思います。

 KYOTO BOXって人々の暮らしを助け、地球環境を守る、すぐれもの。

 百聞は一見にしかず、で、写真を見てください。⇒ 

 ☆☆

 ⇒ http://www.google.co.jp/imglanding?imgurl=http://www.greenlaunches.com/entry_images/0309/20/Kyoto_Box.jpg&imgrefurl=http://www.greenlaunches.com/alternative-energy/cheap-solarpower-kyoto-box-cooker-for-rural-africa.php&h=414&w=450&sz=47&tbnid=3lQwCkQBDXqmJM:&tbnh=117&tbnw=127&prev=/images%3Fq%3DKyoto%2BBox&zoom=1&q=Kyoto+Box&usg=__bqhBu7MoBp9bovqlOMtxxQ6pLP8%3D&sa=X&ei=FPXETP6zJseGcf6bwM0N&ved=0CCoQ9QEwAw

 長方体のダンボール箱の水槽に入っているのは、クッキングの鍋です。周りは熱湯。全体を長方形の透明なアクリル・ガラスで蓋しています。ダンボールの4つの耳(蓋)にはアルミホイルが貼ってあり、水槽はくまなく真っ黒に塗られている。

 アルミホイルは太陽光の反射板。
 水槽の黒塗装で、太陽光線を吸収する。

 たったこれだけで、水槽の水温はたちまち80度以上の熱湯に達するそうです。その熱を利用して、お鍋で煮炊きする。

 キョート・ボックス(京都箱)って、つまり、燃料の入らない――薪もいらない、ソーラー・クッカーなわけ。

 水槽の水は熱湯消毒(殺菌)されるので、飲料水にできる。病気にならなくてすむ……。

 ☆☆

 実はこのKYOTO・BOXって、英国の新聞、フィナンシャル・タイムズの2009年環境発明賞に輝いたものなのです。

 アフリカのケニアに住む、ヨン・ボーマーさんって、ノルウェーの方の発明。⇒ http://www.greenbiz.com/news/2009/04/09/solar-cooker-heats-75k-climate-change-contest

 で、どうして、これを考え出したかというと、アフリカの女性って、煮炊きの燃料にする枯れ枝の採集に難儀しているのを見たことから。

 片道1時間以上、歩いて、拾い集めて、持ち帰って来る。

 歩くだけで大変。猛獣が出て来ないとも限らない、危険な仕事。

 何より、大切な日中の働く時間を、とられてしまう。

 そこで考案したのが、コレ。黒のペンキ塗りは、小さなお嬢さんが手伝ってくれたそう!

 ☆☆

 カンタン・ローテク・ローコストだから、貧しい人でもゲットできる。

 地元ケニアの人々に歓迎されたは当然のことですね。

 気をよくしたボーマーさん、キョート・エネルギー社を立ち上げ、ダンボールよりもっと耐久性のあるポリプロピレン製のものを商品化した。

 一個約1700円と手ごろな値段。人気も「沸騰」し、いまではケニアのほか、インドネシアや南アにも拠点を構えるようになった。⇒ http://www.kyoto-energy.com/kyoto-box.html
 
 ☆☆

 でも、ボーマーさんて、よほど太陽光につかれた人らしく、BOXだけじゃないんです。

 次々にアイデア商品を開発して、商品化している。

 その中で僕が特に感心したのを1個だけあげると、KYOTO・BAGもなかなか凄い。

 これ、水を10リットル入れることができるプラスチックの袋ですが、バッグの色は例によって、太陽光を吸収する黒。その熱で水をお湯にし、消毒もしてしまう。

 バッグにはシャワー・ノズルもついていて、夜、温水シャワーを楽しむことができるんだそうです。 
 ⇒ http://www.kyoto-energy.com/kyoto-bag.html

 ☆☆

 KYOTO・BOXのキョートって、もちろん、地球温暖化防止の京都議定書のキョート。

 日本発で、いろんなキョート製品が、どしどし、どんどん出て来てほしいですね。
 

Posted by 大沼安史 at 01:40 午後 1.いんさいど世界 | | トラックバック (0)

2010-10-24

〔コラム 机の上の空〕 日中友好 夜来香(イエライシャン)

  中国で「反日デモ」が続いている。
 こんどは蘭州、南京だそうだ。⇒ http://www.jiji.com/jc/c?g=soc_30&k=2010102400063

 鑑真和上もきっと嘆いていることだろう。阿部仲麻呂もきっと涙していることだろう。

 ⇒ http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%91%91%E7%9C%9F
 ⇒ http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%98%BF%E5%80%8D%E4%BB%B2%E9%BA%BB%E5%91%82

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 すべては戦後一貫して、アメリカの虎の威をかりた日本の権力が、戦前の侵略を心から詫びず、補償をしなかったことによる。

 そう、戦争終結前後に、日本のファッショ権力に「神風」が吹いたのだ。「反共」「東西冷戦」という、願ってもない「国体護持の追い風」が吹いたのだ。

 それ幸いに、中国との和解を――謝罪を、償いを怠っていた日本。

 日本の宰相、その盟友閣僚が、「(中国産)漢字」の読み方を知らない(ミゾユウな、ウズ中)パフォーマンスに打って出たのも、ご主人さま(英語のアメリカ)への、僕らって、こんなにも中国の文字を読めない政治家! 漢字読めない僕らを、ヨシヨシ、ナデナデして!――というアピールだったに違いない。

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 こんなアホな「戦前のゾンビー・復活日本」が、歴史の清算を怠った結果として、中国の反日デモが吹き荒れるのは当然のことだが、でも、なんか切ないなぁ~。悲しすぎるぁ~。

 戦後補償の問題はさておき、日中関係を、未来志向で再構築する手はないものかなぁ~?

 そんなこんなでいろいろ聞き耳のアンテナを立てていたら、最近、とっても凄い……「あること」を知って、ああ、これならなんとかなるかも知れない、反日デモも、これなら収まるかも知れない――と思い、励まされた。

 その「あること」とは何か――そう、それこそ、あの「夜来香(イエライシャン)」(ナイト・ジャスミン)!
 
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 「夜来香」――1944年、黎錦光の作詞作曲、李香蘭(山口淑子)の歌唱で、上海の百代唱片公司から発売され、全中国でヒットした(花の)歌だ。

♪夜来香  我為尓   歌唱
 イエライシャン ウォーウェニイ グァーチャ

 夜来香  我為尓   思量 
 イェライシャン ウオーウェニイ スーリャ 

 阿阿阿  我為尓  歌唱     
 アーアーアー ウオーウェニイ グァーチャ

 日本占領下でつくられた、中国語の歌――「夜来香」。

 1944年(昭和19年)――日本の敗色が明らかになった年のことだ。

 そんな当時、上海の夜に匂う夜来香の花は、中国の夜明けが間もなく来ることを伝えるものではなかったか!
 
 その日本軍国主義支配下の「夜」に「香る」「花」とは――もちろん中国!

 多分これは、時代のプロテスト・ソングだったのだ。そう、日本の反戦川柳作家、鶴彬の「 暁を抱いて闇にゐる蕾」を、さらに発展(「開花」)させたような、秘めやかなプロテスト・ソング!

 「フォニー・ウォー(偽の戦争)」の続く、上海だからこそ、あり得た、「夜来香」!

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 ブラジル育ちの日本人ボサノヴァ歌手、小野リサさんの、2009年の上海でのライブを、ユーチューブ・ビデオ(中国の方がアップしたようだ)で観て驚いた。⇒ http://www.youtube.com/watch?v=lTYYah_2t6o

 小野リサさんが、なんと中国語で「夜来香」を歌っているではないか!(小野リサさんは、アジアの楽曲を集めた「Asia」というCDを出している。「夜来香」もその1曲)

 66年前、「夜来香」が生まれた、その上海でのコンサートで! 

 それも、中国流とボサノヴァをミックスさせたような、独特の、軽やかな――時代を超えてゆく、そっけなく、どこか外れたリズムに乗せ、今を歌い上げる、小野リサさん!

 会場の中国人ファンの大合唱、手拍子!  

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 日本と中国の間に今、求められているのは、新しい時代の構築である。

 新しくて、古い時代の――鑑真、仲麻呂の時代からの、日中関係の再構築である。

 硝煙の臭いではなく、夜来香の匂いの、新しい、ふくよかな日中関係!

 そういう関係を、中国の人たちは(そして日本のわれわれも)求めているのだ。

 小野リサさんの「夜来香」に、上海のファンから大合唱がわきがったのは、そのためである。

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 小野リサさんの音楽は、「無国籍」的である。ブラジルで育った彼女の歌には、日本を超えた何かがある。(僕が彼女を初めて聴いたのは、ニューヨークのネット・ジャズサイトでのことだった。日本のシンガーでそこに登場したのは、僕の知る限り、彼女だけだ)

 時代を超えた何かがある。

 小野さんの歌声が中国のファンに響いたのは、そのせいもあったはずだ。

 中国のファンも、時代を超えた、音楽的な(人間的な)連帯を、私たち日本人に求めているのではないか?

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 「夜来香」は、中国語の歌として、日本占領下の上海に生まれた歌だか、そのせいか、(いい意味での)「無国籍」性がつきまとう。

 あのヘレン・メリルも、この歌の英語版を歌っているのだ。
 きちんと韻を踏んだ、英語の歌詞のこの歌を。⇒ http://www.youtube.com/watch?v=jNxppgEREYY

 「無国籍」――いや、「コスモポリタン」というべきこの歌は、上海という国際都市から――それも、「1944年」という、「大日本帝国」崩壊開始の年から、生まれべくして生まれるものだった、と言えるだろう。

 ####

 日中の間にはいまだ「夜」が横たわっている。
 しかし、「夜来香」の香りが、どこからか漂っている気配、なきにしもあらず。

 小野リサさんは、日中間にあり得べき信頼の、その確かな可能性を――希望を、歌って見せてくれた。

 だから彼女に続いて、われわれも歌おうではないか!

 「夜来香」――新しい時代の夜明けを告げる歌を! 

Posted by 大沼安史 at 07:20 午後 3.コラム机の上の空 | | トラックバック (0)

2010-10-23

〔重要 NEWS〕 発覚! あの実写ビデオの米軍アパッチ・ヘリの僚機が「4日後」に東部バグダッドで、こんどは14人をガン・ラン(Gun Run 撃ちっ放し掃射)で虐殺! 同じ(?)アパッチ・ヘリ、 「5ヵ月前」にも「降伏」の意志表示をしたイラク人を虐殺! ウィキリークス イラク戦争 米軍機密文書 新たに40万件 暴露・公表

 ウィキリークスがイラク戦争の米軍機密文書をまたも、オンラインで公開した。⇒ http://www.wikileaks.org/

 40万件近い膨大なもの。アメリカの人々、日本の私たち、世界の人々の目に触れずにいた、イラク戦争の現実の(それでも)一端が示された。

 ウィキリークスのサイトによると、今回、新たに「暴露」した米軍機密文書は39万1832件。

 2004年1月1日から、2009年12月31日までの期間をカバーしている(2004年5月と2009年3月を除く)。

 ウィキリークスは英紙ガーディアンなどの西側報道機関のほか、今回、「アルジャジーラ」とも連携、原資料(ファイル)を提供し分析を進めて来た。

 ガーディアン ⇒ http://www.guardian.co.uk/world/2010/oct/22/iraq-war-logs-military-leaks
 アルジャジーラ⇒ http://english.aljazeera.net/secretiraqfiles/

            

 以下、ガーディアンの報道から、内容を紹介する。〔 ( )内は大沼のコメントです 〕

 【イラク戦争……ありふれた1日の出来事】

  ガーディアン紙は今回、公開された米軍機密ファイルを元に、イラク戦争たけなわの「2006年10月17日」を、電子版で再現した。⇒ http://www.guardian.co.uk/world/interactive/2010/aug/13/iraq-war-logs?intcmp=239

 その日の死者はイラク人136人、アメリカ人10人。
 武力行使数百件。

 以下、その日の始まりの部分だけ、紹介する。

 00:00(午前0時0分) 真夜中――すでに戦闘が続いている。バグダッド市内南部の米歩兵部隊の基地に、ロケット弾が撃ち込まれたのだ。酸素タンクが炎上。米軍が反撃、イラクの民間人が砲弾の破片を胸に受け、負傷…………

 地図とテキストをグラフィックで表示する、新たな報道手法。
 ガーディアンの努力に脱帽!

 【「降伏」を求めているのに……あの米軍ヘリが5ヵ月前にもイラク人を掃射】

  2007年2月22日、バグダッドで、米軍アパッチ・ヘリ「クレージーホース」が(あるいは僚機が)トラックを攻撃した。トラックから男たちが飛び出した。

 「こちら、クレイジーホース。降伏を求めています」

 タジ基地の司令官が、基地に配属された「法律家」と協議。
 「法律家は、航空機への降伏は不可。なお有効なターゲットだと言っている」として、逃げる男たちを(機関砲で)掃射し、トラックにはヘルファイア・ミサイルを撃ち込んだ。

 (なんてことだ! 地上部隊でないと、降伏は受け容れられない、とは……)

 この米軍ヘリ「クレージーホース」とは、その5ヵ月後、バグダッドで起きた、イラクの民衆に対して機関砲掃射を行った(ウィキリークスに掃射実写ビデオが公開された)、あのヘリ、もしくは僚機である。

 (このヘリのクルーは、今回の「降伏を求めている」との基地への通信でも分かるように、トリガー・ハッピーではない。
 しかし、「攻撃許可」が出れば、平然と発射の引き鉄を引く彼ら……)
 ⇒ http://www.guardian.co.uk/world/2010/oct/22/iraq-war-logs-apache-insurgents-surrender?intcmp=239

 【電動ドリルなどの拷問を黙認】

  イラク政府軍の武装勢力(容疑者)に対する凄惨な拷問のありさまも報告されている。

 両腕を首の後ろで縛り、天井から吊るして、電動ドリルで拷問を加えていた事例も。

 米軍が2004年6月に出した、Frago と呼ばれる命令で、米軍(英軍)兵士がその場に居合わせた事件以外、拷問の調査は行なわないことになったことから、サダム・フセイン下の同胞に対するリンチまがいの暴力的尋問が復活した。
 ⇒ http://www.guardian.co.uk/world/2010/oct/22/iraq-detainee-abuse-torture-saddam?intcmp=239

 【検問所で民間人を虐殺】

  2005年9月23日の夜のことだった。バグダッド市内南部、マサイッブ近くの路上の検問所。

 検問所の米兵2人が近づいて来る1台の車に気付き、両手とフラッシュライトを降って、停車を求めた(一方的なサイン)。

 車は止まらなかった。警告の威嚇射撃を行なった。続いて2人はM249自動機銃を発射した。それぞれ、100発以上、撃ち込んだ。

 車の運転席と助手席で、イラク人の夫婦が死亡。後方座席にいた、9歳と6歳になる子どもは奇跡的に助かった。

 今回、暴露された米軍ファイルには、こんな報告が多数、含まれている。
 ただし、いかに部下の米兵たちが手続きに従って行動したかを褒めそやす、上官からの報告。

 ガーディアンは、こうした誤認死者の中には数十人の女性、子どもたちが含まれてる、と指摘している。
 ⇒ http://www.guardian.co.uk/world/2010/oct/22/iraq-checkpoint-killings-american-troops?intcmp=239

 【6万6千人のイラク民間人が死亡】

  今回、暴露された米軍ファイルで、2004年から2009年までの間に、イラクの民間人、6万6081人が殺されていたことが確認された。

 ガーディアンの分析では、このうち1万5000人以上は、民間の集計団体「イラク・ボディー・カウント」も把握していなかった、未報告の犠牲者だった。

 この間、「敵」として殺されたイラク人は、2万3984人を数えている。
 ⇒ http://www.guardian.co.uk/world/2010/oct/22/true-civilian-body-count-iraq?intcmp=239

 【無人スパイ飛行船 イランの空へ】 

  ジャンボ・ジェット機を膨らませたような米軍の無人スパイ飛行船、「JLens」が係留装置の不具合で、イラク内の基地から飛び立ち、イラン方面に飛び去る事故が2度にわたって起きていたことが、今回、暴露されたの米軍ファイルで分かった。

 2006年4月と2006年10月の事故。

 最初の「放出」の報告は、飛行船を「さらに追跡」で終わっており、ハイテク監視気球がイランの手に落ちた可能性もある。

 次の「放出」の際は、F18戦闘機が撃墜のため飛び立った……。
 ⇒ http://www.guardian.co.uk/world/2010/oct/22/iraq-war-logs-spy-balloons-iran?intcmp=239

 【米軍アパッチ・ヘリ 機関砲掃射虐殺事件の4日後に、さらに14人を虐殺】

 2007年7月12日、バグダッド市内ニューバクダッドで12人を機関砲掃射で虐殺(実写ビデオがウィキリークスで暴露・公開されたその事件)した米軍のアパッチ・ヘリの僚機(クレージーホース20、とクレージーホース21。ニューバクダッドで掃射したのは、クレージーホース18)が4日後の同月16日に、今度はバクダット市内東部地区で、同じような地上掃射を行い、14人のイラク民間人を殺害していたことが、今回暴露された米軍機密ファイルで分かった。

 銀行を家宅捜索した地上部隊が射撃を受けたことでアパッチ・ヘ2機が出動。

 AIF(反政府ゲリラ)の3つのターゲットに掃射を加えた。

 このあと、アパッチのうちの1機は「AIFの可能性のあるイラク人の群れ」を発見。もう1機の「最後のガン・ラン(地上掃射)」を浴びせた。

 イラク人の協力者からの電話連絡で、「14人殺害」が確認された。

 これはニューバグダッドでの掃射の犠牲者を2人上回る。

 ⇒ http://www.guardian.co.uk/world/2010/oct/22/apache-helicopters-kill-iraqi-civilians?intcmp=239 

   ★

 ウイキリークスの今回の「公開」には、予告されたいたアフガン虐殺実写ビデオは含まれていない。

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2010-10-22

〔いんさいど世界〕 ドイツとバングラ 「太陽の男」輝く!

 秋の陽はつるべ落とし……。
 先だって、近所のお肉屋さんで、こんな「冗談」(?)を言って、無理矢理、ウケテてもらいました。

 お店の人:「ずいぶん、日が短くなりましね。もう、真っ暗」
 わたし :「日没時間、去年の今頃より、1時間、速まってるそうですよ」
 お店の人:「えっ…………???!!!」 

 ####

 日没時間がいつもの年より1時間も速まったら、異常気象どころの騒ぎじゃありませんね。地球そのものがヘンになっちゃったわけですから……。

 日没がいつになく早いを感じられるのは、ことしの夏の、太陽ギラギラ、酷暑サマーの記憶がまだ生々しいからでしょう。

 でも、のどもと(?)過ぎればなんとやら……で、太陽が恋しい季節になって来たのも事実。

 なっといっても、お天道様。お日様さまさま――です。

 ……ということで(?)、今回は、お日様――「太陽」のエネルギーに関する話題を2つ。というか、話題の人物を2人、紹介したいと思います。

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 最初は、ほんとうに太陽のような人だった、ドイツ人の話を。

 ヘルマン・シーアさんというドイツの方が今月15日にお亡くなりになりました。「緑の世紀のヒーロー」(米「タイム」誌)と呼ばれた方です。

 「太陽光発電」のパイオニアだった。

 66歳――。早すぎ、というか残念ですね。 
 ⇒ http://www.commondreams.org/headline/2010/10/15-6

 シーアさんはドイツで「再生エネルギー法」(2000年に成立)という法律を(国会議員の仲間たちとともに)つくった方です。

 おかげでドイツの人たちは電力の16%(2500万キロワット。ちなみに日本は700万キロワット)を、太陽光発電など再生可能な発電でまかなうことができている。ドイツは2020年までにこれを「30%」まで高めて行く計画だそうです。

 うち太陽光発電による電力は18ギガワット(180億ワット、1800万キロワット)。石炭火力発電所18個分に相当するそうです。

 シーアさんは「太陽光マニフェスト」という本を書き、「ユーロソーラー(欧州再生エネルギー協会)」の代表として、これまで世界をリードする活動を続けてきました。

 そのシーアさんが、急逝される数週間前のインタビュー (⇒ http://www.democracynow.org/2010/10/15/hermann_scheer_1944_2010_german_lawmaker )で、こんなドイツ語の新語を紹介しています。シーアさんらがつくった言葉です――energethisch(エネルリゲーティッシュ) 。

 energish(エネルギーの) と ethish(倫理の)を合体させてるくった新しい言葉(形容詞)。
 
 英語ではenergethical。(日本語では……「エネ倫理」(の)?!)

 この新しい言葉を紹介したあと、シーアさんは新語をつくった理由をこう説明しています。
 「再生エネルギーに取り組まなければならないのは、(エネルギーの必要な)経済的な理由があるからだけではないのです。わたしたちには、倫理的なマスト(must)がある」と。

 太陽光発電には倫理的な時代の絶対的な要請があると言っている。

 ことしのあの夏の異常な酷暑を思えば……たしかに、その通りですね。

 ####

 もうひとつの太陽光発電をめぐる話題は、バングラデシュのお話。

 あのバングラデシュで太陽発電のパネルの設置(つまり発電)が進んでいるんだそうです。
 ⇒ http://www.democracynow.org/2010/9/17/solar_power_in_bangladesh_used_to

 「グラミン・シャクティ」(そう、グラミンとは、あのグラミン銀行のグラミンですね。ただし、グラミン銀行とは直接関係ありません。シャクティは、「聖なるパワー」の意味)という会社があって、電気が来ていない田舎でソーラーパネルの設置事業を進めている。

 お金のない貧しい人々が相手ですから、融資しての設置。

 1996年から事業をスタートし、これまでなんと50万システム(世帯)の設置を終えているというから驚きですね。

 (バングラデシュは全人口の40%、8500万世帯が電気のない生活をしているそうです)

 「グラミン・シャクティ」では、今後2、3年以内に、実に15倍増の7500万世帯にパネルを設置する目標でいます。

  写真 ⇒ http://www.greenenergybd.com/Illuminating.html

 この「グラミン・シャクティ」の創始者(現経営者)は、ディパル・バウアさんて方です。

 この方、直接的には「グラミン銀行」(貧者に無担保で融資する)と無関係な人ですが、生まれ育った村が「グラミン銀行」発祥の地だったそう。

 社会的な企業とはどんなものか? それがどれだけ社会を変えるものか、目の当たりにして育った世代の人なんですね。

 ソーラーで発電すれば、電気のない家でも電話を使えれば、電灯をつけることができる。

 太陽発電による「村起こし・人起こし」……草の根からビジネスを立ち上げることができる。

 これって素晴らしいことですね。

 バウアさんは、インタビューに答え、こんなことも言っています。

 バングラは標高がきわめて低い国。地球温暖化で海面が上昇したら、一番に水没しなければならない国……だから太陽光発電をしてるんだ、と。

 う~ん、この発言も凄い。

 ####

 ドイツのシーアさんにしろ、バングラのバウアさんにしろ、感心させられるのは、その地位づよいリーダーシップですね。

 まるで太陽のような存在! 「太陽男」!

 日本にも早く、シーアさんやバウアさんのような人が現れてほしいものですね。

Posted by 大沼安史 at 02:35 午後 1.いんさいど世界 | | トラックバック (0)

2010-10-21

空から歌が聴こえる I'm All Right

 アメリカのマデレン・ペルーさん(Madeleine Peyroux)のこの歌が好きだ。

 両親はヒッピー。少女時代はパリで。う~ん、なるほどね???!!!

   ⇒  http://onuma.cocolog-nifty.com/blog3/2010/10/im-all-right.html

Posted by 大沼安史 at 10:47 午後 | | トラックバック (0)

〔コラム 夢の一枝〕 フラクタルとしての個人 または自由なる学び

  ⇒ http://onuma.cocolog-nifty.com/blog2/2010/10/post-ca87.html

Posted by 大沼安史 at 10:33 午後 2.教育改革情報 | | トラックバック (0)

2010-10-20

〔いんさいど世界〕 レーベンスラウムのトホホ

 「韓国併合」から100年(そして「60年安保」からも50年)――現代史の節目の年、「2010年」も、残すところ、2ヵ月ちょっと……。
 
 中国で反日デモが続く、願ってもない(?)絶好(?)のグッド(バッド)タイミングで、われらが日本の元宰相、安倍晋三氏が、あっと驚く、「ガチョーン発言」をやってくれた!

 それも「英語」での――アメリカのハドソン研究所の公式スピーチでの発言! AFP ⇒ http://www.afpbb.com/article/politics/2767560/6344102?utm_source=afpbb&utm_medium=topics&utm_campaign=txt_topics

 ダニー・ケイ……いや、天国の谷啓さんも、さぞかし、驚かれているだろう。ハナ肇さんも今頃「あっと驚くタメゴロー」状態で、口をパクパクさせているはずだ。

 ★△★ ×△×

 でも、元宰相としては、「決め科白」を決めたような気持ちで(いまも)いるんだろうな!
 必殺技を決めた、とでも……。トホホ……。

 ★△★ ×△× 

 安倍晋三氏は、英語でなんと語ったか?

 ハドソン研究所がネットで公表したテキストによれば、  

  Since the 1980s, China’s military strategy has rested on the concept of a “strategic frontier.” In a nutshell, this very dangerous idea posits that borders and exclusive
economic zones are determined by national power, and that as long as China’s economy continues to grow, its sphere of influence will continue to expand. Some might associate this with the German concept of “lebensraum.” 
  ⇒  http://www.hudson.org/files/publications/abe%20final.pdf (5ページの最後の部分)

 共同通信の「日本語訳」(カッコは大沼補足)は、

  「(1980年代以降、中国は「戦略的フロンティア」という軍事戦略のコンセプトを続けている。(これはつまり)国力が国境や排他的経済水域を決めるという立場であり、中国が経済成長を続ける限り、活動可能な地理的範囲が広がるという極めて危険な論理だ。これを聞いて、かつてのドイツにおける『レーベンスラウム(生存圏)』という考え方を思い起こす人もいるかもしれない」
 共同 ⇒ http://www.47news.jp/CN/201010/CN2010101901001111.html

 ★△★ ×△× 

 問題はもちろん、この「レーベンスラウム」である。
 ドイツ語、Lebensraum 。

 言うまでもなく、ナチス・ドイツの――あのヒトラーの軍事力による膨張政策を指す言葉だ。

 それを「中国」に重ね合わせて言ってのけたのだ!

 ヒトラーのドイツを中国を重ね合わせる――1930年代を2010年に結びつける離れ業的な決め科白を決めてくれたのだ!

 その「レーベンスラウム」なるものが、実は「日本発」である、という「歴史の事実」をまったく知らずに!

 「レーベンスラウム」とは、戦前の「大日本帝国」が勲章を贈った駐日ドイツ大使館付き武官、カール・ハウスホーファーが、「韓国併合」に成功した日本の膨張主義に着目し、その時の発想を発展させた、地政学的な概念。それがナチスに採用されただけのことだ。

 ⇒ http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%94%9F%E5%AD%98%E5%9C%8F
   http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AB%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%83%BB%E3%83%8F%E3%82%A6%E3%82%B9%E3%83%9B%E3%83%BC%E3%83%95%E3%82%A1%E3%83%BC

 ★△★ ×△× 

 これ、知っていたら、アメリカまで行って、言わずに済んだのに……。
 文科省の歴史教科書に載っていないこととはいえ、それにしてもガチョーン過ぎる。

 (そう、あなたの爺様の、岸信介さんが中心になって「建国」した「満州国」も、日本の「レーベンスラウム」だったわけだ。「生命線」と言ったりしていた!)

 中国は「レーベンスラウム」を追求するナチス・ドイツと手を組んだ「大日本帝国」に侵略され、さんざん苦しんだ国だ。

 それなのに、お前ら、ナチス並みだな、と、ヒトラーの元盟友の元A級戦犯の孫に言われてしまった中国!

 きっと唖然としたことだろう。

 フランスのレジスタンスの連中が、お前ら、ナチス並みだといわれたようなものだから……。

 韓国の人たちも同じように唖然としているはずだ。

 それにしても、韓国併合100周年のこの時に、よりによって、韓国植民地化の過去を思い出させるような、ドイツ語を持ち出すなんて。

 ★△★ ×△× 

 まあ、安倍氏には「従軍慰安婦」問題での「客観的な事実ではありません」発言があるから、「ああ、またか」ということで見逃してくれるかも知れないが、安倍氏たりとも日本の元宰相である。

 日本の政治家のレベルの低さを全世界に知らしめた責任(功績)は重い(大きい)。

 ★△★ ×△× ・△・

 これでますます、われわれふつうの日本人は、国際舞台で、「肩身(レーベンスラウムの意訳です!?)の狭い」思い、しなくちゃならなくなる……。

 日本人の「レーベンスラウム」をますます狭めてくれた、安部ちゃんに、みんなでトホホ・ガチョーンをしよう!

 

Posted by 大沼安史 at 11:30 午前 1.いんさいど世界 | | トラックバック (0)

〔NEWS〕 フランス10月革命? 英紙ガーディアンが電子版でライブ報道を開始!

 英紙ガーディアンがフランスのサルコジ打倒ゼネストのライブ報道(同時速報)を電子版で開始した。

  ⇒ http://www.guardian.co.uk/world/blog/2010/oct/20/french-strikes
 ⇒ http://www.guardian.co.uk/news/blog/2010/oct/19/french-strikes-protests-live

 高校生も合流したフランスの年金プロテストは勢力を保ち、衰ええるどころか、発達している。フランス10月革命?!

 ルモンドは世界のプレスが「フレンチ・スト」の行方に注目していると報じている。 ⇒
  http://www.lemonde.fr/societe/article/2010/10/19/les-french-strikes-passionnent-la-presse-etrangere_1428380_3224.html#ens_id=1305816

 そう、その通り! だから、本ブログもその一翼を、ほんのちょっとだけど担おうとしているわけだ。

 日本の大マスコミも、せっかく電子版があるのだから、「ライブ速報」を続けてみてはどうか?

 えっ? 「ストは迷惑」、だから、「やめろ」だと?

 そういえば、日本の大マスコミは「60年安保」でも「スト権スト」の時も、「スト迷惑」大キャンペーンを、それこそ死に物狂いで続けていたっけ!

Posted by 大沼安史 at 09:01 午前 | | トラックバック (0)

2010-10-18

〔いんさいど日本〕 樺美智子さん 50年後の真実

 詩人で医師の御庄博実さん〔みしょう・ひろみさん 85歳   広島共立病院名誉院長〕は、「60年安保」当時、東京の代々木病院の内科医だった。

 あの「6・15」のあと、愛娘を亡くしたばかりのご両親が医局に見えられ、「娘の死の真相を明らかにしてほしい」と、御庄さんに頭を下げた。

 東大生、樺美智子さんのご両親、樺俊雄氏と光子夫人だった。

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 それから、半世紀――。

 御庄さんは「現代詩手帖」(思潮社)の7月号に「樺美智子さんの死、五十年目の真実――医師として目撃したこと」を書き、隔月誌「市民の意見」の最新122号の特別インタビューに応え、改めて証言を行った。

  「市民の意見」⇒ http://www1.jca.apc.org/iken30/

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 樺美智子さんの死の真相とは何か?

 それは、政府の公式発表の「(デモ隊の)人ナダレによる圧死」は真っ赤な嘘だということだ。

 樺美智子さんは、国会前での機動隊との衝突の中で、殺されていたのだ。

 腹部を突かれて、激しく出血していた。しかも、直接の死因は、扼頚(やくけい)による窒息死! 扼殺!

 「市民の意見」のインタビューから、以下、引用する。

 ####

 (事件の翌日の)16日の診療後、呼ばれて(代々木病院の佐藤猛夫)院長室に行くと、副院長の中田友也先生と日本社会党参議院議員の坂本昭んがいました。坂本さんは、やはり佐藤院長と東大医学部の同級生で、国民救援会の会長もしていた。15日のデモで亡くなった樺美智子さんの司法解剖が、今朝慶應大学の法医学教室で行なわれたばかりで、中田副院長と医師でもある坂本議員がその解剖に立ち会い、執刀医の解剖所見をもらさず筆記したプロトコールを、ぼくが託されました。「伝研(東大医学部の付属機関・伝染病研究所)の草野(信夫)先生にこのノートを見てもらい、解剖学者としての見解を聞き、死因をまとめてもらいたい」と言うのです。
 持って行ったところ。樺さんは、腹部を固いもので突かれたらしい膵臓の激しい出血、そして喉仏の両側の扼頚があることから、直接の死因は扼頚による窒息死というのが草野先生の結論でした。

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 「現代詩手帖」の「手記」では、「草野先生の解剖学者としての見解を語ってもらった」ときの様子を、以下のように詳しく書いている。

 ……ぬいぐるみの熊のような人なつこい、そしてやや怖い感じの草野先生は、しばらくじっと僕を見据えてゆっくり意見を述べられた。僕はこれをメモして樺さんの死因をまとめた。

 ①死体の血液が暗赤色流動性であり、
 ②肺臓、脾臓、腎臓などの実質臓器にうっ血があり、
 ③皮膚、漿膜下、粘膜下、などに多数の溢血点がみとめられ、これらが窒息死によって起こったもの(窒息死の三徴候)であることは疑いないところである。
 ④さらに窒息死の所見以外には、膵臓頭部の激しい出血、
 ⑤および前頚部筋肉内の出血性扼痕があった。

 御庄さんは「手記」の中でさらに「膵臓頭部の激しい出血については、僕ものちに慶応大学法医学教室を訪ねて臓器そのものを見せてもらっている」とも書いている。

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 これだけ明白な真実が闇に葬り去られていたのだ。御庄さんは「現代詩手帖」に、こう書いている。

 五十年前、検察側は国会構内の機動隊の目の前で起こったことをあたかもデモ隊の後方の列で起こった「人ナダレによる」とはやばやと断定し、その後は司法解剖の行なわれた法医学鑑定書を、再鑑定など学問解釈上の体裁をとりながら、虚偽、隠蔽、捏造といったあらゆる手段を用いて、己の都合のよい結論を自ら仕立てた。樺美智子さんの死はこうして隠蔽され、不問に伏せられたのである。

 ####

 検察もまた「虚偽、隠蔽、捏造」するものだとは、今回の大阪地検特捜部の一件で明らかになったことだが、当時の政府権力は、それ以上のことを――「殺人事件」を、人ナダレによる事故死(圧死)、いや「同士討ち」にしていたわけだ。

 この「すり替え」はひどすぎる。

 当時の日本の主流マスコミはみな、あの悪名高き「デモはやめよう・共同宣言」(北海道新聞だけは違った!)で、政府の御用機関に成り下がっていたから、そうなってしまったのだろうが、真相に迫る調査報道がなされなかったことは、つくづく残念なことだ。

 ####

 さて、御庄博実さんが「60年安保50周年」を迎えた今、手記・インタビューで真相を告発したのには、「半世紀」の節目の年であることもさることながら、もうひとつ、大きなキッカケがあった。

 それは、「今年になり、(樺美智子さんと)同じデモの中にいた当時東大の長崎(旧姓榎本)暢子さん〔東大名誉教授〕が、もみ合っているうち気づいたらデモ隊の最前列に押し出され警官隊と対峙していて、お腹を警棒で突かれたり頭を殴られたと証言し」てくれたことだ。(「インタビュー」より)

 「現代詩手帖」の手記によれば、長崎さんはことし4月8日、広島共立病院に御庄さんを訪ね、当時の状況を詳しく証言した。

 それは樺美智子さんが「デモの半ば」にい(て人ナダレに押し潰されたのではなく)たのではなく、デモの最前列の押しだされていたことを裏付ける決定的な証言だった。

 どんな証言だったか?

 長崎暢子さんは「文藝春秋」7月号の座談会でも同じ内容の証言を行なっているので、その部分を以下、引用する。

 ####

 私(長崎さん)も、やはり樺さんは殺されたと思っています。警察は、樺さんはデモ隊の中のほうにいて、警官隊と対峙した場面がないから、そんなことはあり得ないと言っていますが、私の体験からすると、絶対に警官隊と向き合った瞬間があったと思う。
 というのも、私は当日、樺さんよりも(デモ隊の)二列くらい後ろにいたのですが、南門をこじわあけてワッショイ、ワッショイとやっているうちに、後ろや前から押されてどこにいるかわからない状態でした。警棒で頭をポカポカに殴られた記憶しかなく、警官隊と対峙した覚えなんかまったくありません。ところがのちに、樺さんが殺されたことを告発しようと、有名な海野普吉弁護士や坂本昭参議院議員たちと警察に行ったところ、警察が、「これがあなたですか」と小さな写真を出してきた。見ると、列の一番前で警官隊と対峙してスクラムを組んでいる私とあと二人の男性だけ切りとった写真なんです。私でさえ最前列で警官隊と対峙させられた瞬間があったわけで、前にいた樺さんにもそういう瞬間はきっとあったはず。さらに樺さんは羽田ロビー闘争などで活動家として面が割れていたから、狙い撃ちされた可能性もある。
 もうひとつの根拠は、数日後からお腹が痛くて仕方がなくなったことです。それは警棒で腹部を突かれたからなんです。

 ####

 御庄さんはまた、国会前でデモ隊と正面衝突した第4機動隊の現場責任者・岡田理警部補の「ノイローゼ入水自殺」についても疑問を投げかけている。

 「市民の意見」のインタビューから、以下、引用する。

 7月9日……岡田理警部補が『ノイローゼで入水自殺』したとして死体が板橋で見つかりました。坂本議員が調べてくれというので、代々木病院近くの探偵社でアルバイトをしていた詩人仲間に調べてもらったら、死体があったという板橋の場所には水がない。水のない水死体です。戸田橋上流の荒川で水死したとされましたが、船頭組合も水死体が揚がったとは言っていない。遺体確認は親戚大塚の監察医がしましたが、岡田警部補の妻が確認していない。また、岡田家は警察が詰めて遺族に会えない……

 次に、「現代詩手帖」の「手記」より――。

 ……人を頼んで彼(岡田警部補)の日常を調べてもらったが、近所のたちとの付き合いもよく、誠実な人で、柔道の高段者で、ノイローゼとは縁の遠い人であった、自殺という言葉は信じられない、と。

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 御庄さんは慎重に言葉を選んで語っているので、この先は、手記・インタビューを読んだ、元新聞記者としての僕なりの「勘」だが、岡田氏の「入水自殺」も権力のでっち上げの可能性、なきにしもあらずだ。

 岡田氏は機動隊の現場の指揮を任せられた人物である。

 この国もまた、重大事件が起きるたびに、やたら「自殺者」が出る国。
 岡田氏が真実を語ることを恐れた何者かが口封じに出た可能性は全くないとは言いきれないだろう。

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 しかし、それしても、今回の御庄さん(および長崎さん)の「証言」は重い。

 御庄さんは「手記」を、

  ……僕は樺俊雄先生ご夫妻の「美智子の死の真相を!}というご依頼にやっと応えることができたと思う。
 「歴史の流れ」が、音を立てて足元から聞こえてきます。

 と結んでいるが、50年の歳月の流れの中から、今、こうして、1960年(昭和35年)6月15日の夜、国会前で起きた事件の「真実」が明らかになったことは、(哀しいことではあるが)喜ばしいことだ。

 両親はもちろん、樺美智子さんご本人も、御庄さん、そして旧友の長崎さんの努力に、あのひそやかな微笑でもって応えられているのではないか。

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 樺美智子さんの「死」についてはこれまで憶測、疑惑が流れ続けいたが、今回、これだけの証言が出た以上、死因を「圧死」とした「歴史」は訂正されねばならない。

 
 〔注〕 念のために申し添えますと、詩人・医師の御庄博実さんは、ヒロシマの入市被爆者でもあります。

 思潮社から「詩集」が出ています。とくに、組詩「ヒロシマ」の「Ⅳ 消えた福島橋」の「金蝿」の描写は、忘れがたい……。

 「金色の魔性」に対する即物的な告発。

 御庄さんはいま、イラクでの米軍劣化ウラン弾被害を告発する運動にも従事されています。

 以下に、中国新聞の電子版に出ている、御庄さんに対する連続インタビューを。

 中国新聞インタビュー「生きて」 ⇒ http://www.chugoku-np.co.jp/kikaku/ikite/ik100807.html
 ⇒ http://www.chugoku-np.co.jp/kikaku/ikite/ik100731.html

〔アピール〕 今回の「樺美智子さんの死」の真相を突き止めようとする努力は、「代々木・反代々木」の党派レベルを超えたものである。立場の違いは脇に置いて、真相を究明しようという姿勢は尊い。

 立場を超えた真実の追究!―― 60年当時の第4機動隊関係者の方には、ぜひとも証言していただきたい。

 問題と責任はあくまで、国会前でデモ隊の女子大生の命を奪った、当時の政権にある。

 マスコミは今からでも遅くはないから、御庄さんの証言を、報道すべきだ。

Posted by 大沼安史 at 07:07 午後 1.いんさいど世界 |

2010-10-17

〔コラム 机の上の空〕 「未来」をわれらに――「68年世代」と「高校生」の連帯

 フランスで世代間の強固な連帯が生れているようだ。

 現地からの報道によると、サルコジのネオリベ路線に反発する抗議デモは、「年金」のことなどまだ考えなくてもよいはず(?)の高校生ら、若者たちが街頭に出たことで、さらに勢力を維持している。
 ⇒ http://www.lemonde.fr/politique/article/2010/10/16/retraites-la-mobilisation-ne-faiblit-pas_1427407_823448.html#ens_id=1305816

 サルコジは追い込まれている。全国の広がるストと封鎖で、たとえばパリのドゴール空港の航空燃料の備蓄は、このまま行くと来週半ばには底を突く。
 機動隊の「フラッシュ・ボール」を顔面に受けて、パリの病院に運び込まれた高校生(16歳)は、失明の危機に立たされているそうだ。

  ####

 それにしても、なぜ、こうまで、フランスは燃えているのか?

 直接の引き鉄を引いたのは、サルコジの「年金2年分ぼったくり」政策であることは間違いないが、「年金世代」になった――あるいは、なりかけの――または、これから、なって行く、「68年世代」および、当時を知る(記憶している)「ポスト68年世代」の「力」もまた、大きく作用しているように思われる。

 そして、その「力」とは、「パリの5月」への単なる「郷愁」ではない、もっと前向きの、何ものかではないか?

 僕が、そんなふうなことを勝手に考えたのは、ルモンドの上記記事についた写真(デモ隊に高齢者が混じっている)を見たのと、同紙のインタビューに対する、当年、60歳になるダニエルさんという女性の発言を読んだからだ。「未来の世代のために今、闘っている」という彼女の発言を読んだからだ。⇒ http://www.lemonde.fr/societe/article/2010/10/16/retraites-paroles-de-manifestants_1427390_3224.html

 「未来世代のために」……。
 たぶん、ダニエルさんは40年前と今とを重ね合わせて考えているのだ。

 68年以来の労働組合員というダニエルさんは、続けて、こうも語っていた。「私は希望を捨てない。ユートピア幻想かも知れないけれど、世界は変わり得ると信じている」

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 ここで闘わないと――希望を捨てずに闘わないと、未来はない。

 「未来」を守る闘い――だから、高校生ら若者たちもデモに参加しているのだ。

 ビラ撒きの高校生は、こんな言い方をしていた。もう、こんな世の中に、ウンザリしている、と。

 そう、フランスもまた「ウザッタイ」国になっているのだ。
 
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 13日朝、高校生が機動隊の「フラッシュ・ボール」の直撃を受けたパリ郊外、モントレイユ。

 取材に入ったルモンドの記者に、親たちの一人が、高校生のデモを機動隊から守るため、親たちがデモの末尾についたことがある、と話していた。
 ⇒ http://www.lemonde.fr/societe/article/2010/10/15/que-vient-faire-un-tir-au-flash-ball-lors-d-une-manifestation-lyceenne_1426648_3224.html

 デモの高校生らを、親たちが守るフランス!

 高校生を労働者たちが守ったことは聞いてもいたが、こんな(いい意味での)「父母同伴デモ」が行われているなんて、知らなかったなぁ! 
 
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 世代間をつなぎ、家族の団結の中で続く、フランスの反サルコジ・マニフェスタシオン!

 だから、高校生に対して「フラッシュ・ボール」を射撃するよう命じた連中は、許されないのだ。裁かれねばならないのだ。

 上記のルモンドの記事によれば、モントレイユの高校生の親と女性市長(緑の党)が、それぞれ当局を訴えるそうだ。

 女性市長は、現場で高校生が拾った「フラッシュ・ボール」の破片を振りかざし、「子どもを撃つような政治権力とは、何なんだ?」と怒りをあらわにした。
 
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 しかし、新聞記者出身の僕として、今回、最も感心させられたのは(しているのは)、「高校生フラッシュ・ボール事件」での、ルモンド紙の徹底した取材ぶりだ。(リベラシオンなども頑張っているはずだ……)

 一体、誰が現地の機動隊に命令したのだ? 現場にいた機動隊の実数を出せ?

 地元の県庁に情報開示を迫り、現場で証言を集め、真実に迫ろうとしている。

 同じモントレイユで昨年7月、文化センターの閉鎖に抗議するデモ隊の一人が、目に「フラッシュ・ボール」の直撃を受け、失明していた事実を暴き、今回の抗議デモでも、パリの東、ヴァルド・マルヌなどで、同じように高校生が「フラッシュ・ボール」の射撃を浴びていると報じている。
 
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 東大生、樺美智子さんが殺されても動こうとしなかった、「60年安保」当時の日本の主流マスコミとの、この違い!

 日本の僕たちは、今回のフランス民衆の闘いを――世代間、ジャーナリズムが連帯して闘うありさまを、日本の今に通じる、あの「(19)60年」の視点からも見守り続けなければならない。

  「年金」を守るのも、「9条」を守るのも、単なる現状維持ではない。それは基本的な社会的な合意を――安心と平和を……すなわち、「未来の安心と平和」を守り抜こうとするものだ。 
 
 平和と安心の社会的合意を崩さない!

 あの時と今を重ね合わせ、未来の世代を守る! 

Posted by 大沼安史 at 01:54 午後 3.コラム机の上の空 | | トラックバック (0)

2010-10-16

〔いんさいど世界〕 「オズの魔法使い」考

  超巨大な「デリバティブ金融バブル」が破裂した後遺症が、回復どころか、悪化の一途を辿っています。

 お札――通貨に対する信頼も揺らぎ、それが「ゴールド(金)高」を招いている。

 あのジョージ・ソロス氏によれば、「究極の金のバブル」が、ぐんぐん膨らんでいる。

 日銀の「包括緩和」(ゼロ金利、量的緩和=QEⅡ)も、「景気を下支え」することに失敗し、結局は「ゴールド・バブル」の膨張に貢献しただけ、という情けない結果に終わったようです。

 お札より金(ゴールド)……。世界はまた、「黄金」の所有者たちが覇権・権力を行使する、「金本位制(?)」に復帰しそうな雲行きです。

  OZOZOZ

 これは、今月7日付の本ブログのコラム、「ゴールド 魔法使い 階級戦争」( ⇒ 
 http://onuma.cocolog-nifty.com/blog1/2010/10/post-a709.html)で触れたことですが、今の世界の状況が、あのアメリカの『オズの魔法使い』の物語が「風刺」した時代状況にそっくりなことは、もっと知られてよいことだと思います。

 「オズの魔法使い」の風刺、あるいは「告発」といってもいい批判的な視点を持つことは、私たちにとっても大事なことのように思います。

  OZOZOZ

 「オズの魔法使い」が私たちにのプレゼントしてくれる、批判的な視点、あるいは情勢理解の目とは何か?

 それを知る鍵は「オズ(Oz)」という魔法使いの名前に潜んでいます……。
 そう、その通り、Ozって、そもそも、金の重量単位、オンス(約30.1グラム)の略号なわけです。

 ということはつまり、「オズの魔法使い」とは、「ゴールド(金)の魔法使い」の意味を含んでいる。

 これを知ることで、私たちは、現代の「エメラルドの都」の「権力」の実態に迫り、その正体を暴くことができるわけです……。

  OZOZOZ

 さて、映画にもなった『オズの魔法使い』の物語(原作)ですが、アメリカのライマン・フランク・ボームさんという方が、1900年に発表した作品です。
 Wiki ⇒ http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AA%E3%82%BA%E3%81%AE%E9%AD%94%E6%B3%95%E4%BD%BF%E3%81%84
      http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%9E%E3%83%B3%E3%83%BB%E3%83%95%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%82%AF%E3%83%BB%E3%83%9C%E3%83%BC%E3%83%A0

 カンサスの少女、「ドロシー」が愛犬の「トト」と、仲間の「カカシ」「ブリキの樵(きこり)」「ライオン」と一緒に、「エメラルドの都」に行き、「エメラルドの宮殿」で「オズの魔法使い」の正体を見破り、「銀」の靴(この「銀」の靴という点に注意!)の魔法の力で、無事、カンサスの家に戻ることができる――という、冒険ファンタジー。

 1939年には、あの「虹の彼方に」の歌で有名な、ジュディー・ガーランド主演のミュージカル映画( Wiki ⇒  http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AA%E3%82%BA%E3%81%AE%E9%AD%94%E6%B3%95%E4%BD%BF) にもなった名作です。
 
 (原作の題は、The Wonderful Wizard of Oz 。映画では、「ワンダフル」が抜けています。違いはほかにも、いろいろあります。たとえば、原作の「銀の靴」が、映画では「赤い(ルビーの)靴」になっていたり……)

  OZOZOZ

 では、作者のボームさんはなぜ、「エメラルドの都」の「宮殿」の大魔法使いを、ゴールドの単位であるOz(オズ)としたのか?

 どうして主人公の少女、ドロシーを無事、カンサスに連れ戻す靴が、魔法の「銀」の靴でなければならなかったのか?

 で、いよいよ本題の核心に迫って来たところで、ひとつ「種明かし」をしておかなければなりません。

 この寓話に批判的な意味が込められいることは、もちろん、私の「発見」――ではありません。

 ヘンリー・リトルフィールドさんというアメリカの高校の歴史の先生が突きとめ、すでに1964年に発表〔 ⇒ http://cdlee.files.wordpress.com/2007/11/littlefield-wizard-of-oz-parable-on-populism.pdf〕していたものなのです。

 そしてそれを私は、エレン・ホジソン・ブラウンさんという、アメリカの法律家が書いてベストセラーになった、The Web of Debt という本から教わった……。
 ⇒ http://www.webofdebt.com/

  OZOZOZ

 ですから、以下の記述は(もまた)、エレンさんの御本とリッチフィールドさんお論文のおかげなのですが、エレンさんの言うとおり(あるいはリッチフィールドさんの言うとおり)、原作が生れた時代背景を知れば、「オズ」をめぐる謎はとけるのです。

 バウムさんがこの物語を書いた1890年代のアメリカは、大変な不況の時代でした。失業率は20%にも達していたそうです。

 当時は金本位制の時代。「ゴールド」を持った(つまり、Ozを貯め込んだ)ウォールストリートの銀行が、それを元手に高い利息で金貸しをして、民衆(農民、労働者ら)を苦しめていました。

 そういう状況のなかで、ポピュリスト(民衆派)の運動が高揚し、1894年には、ジェイコブ・コクシーさん率いる「コクシー軍」の――利息をとらない政府紙幣の発行(リンカーンの時代に行われた)を求めるデモ行進が、オハイオからワシントンに対して行われたりしています。

 で、バウムさん、実はこの方、このポピュリストたちの運動の支持者。
 運動の指導者のウィリアム・ジェニングス・バイヤンが大統領選に名乗りを上げた時も、応援に乗り出していた人です。

 そして、このバイヤンさんてポピュリストの指導者が大統領候補(の候補)として、1896年に掲げたのが、「金本位制」を止める公約。
 より正確な言い方をすると、1873年まで続いていた「金と銀の複本位制」に戻して、金回りをよくし、借金の山にあえぐ農民らを救います、という公約を掲げていた。

 ここまで来ると、当時の状況――物語の時代背景がのみこめますね。
 つまり、バウムさんの原作は、結局、日の目を見なかった、ポピュリストたちの「見果てぬ夢」を託したものだったわけです。

 それだから、子どもたちだけでなく、「風刺」として「年齢を問わず不変の魅力をもって人々の心をひきつける一篇のクラシック」(ハヤカワ文庫版の訳者の佐藤高子さんの「あとがき」より。佐藤さんの日本語訳は素晴らしい!)にもなった!

  OZOZOZ

 さて、「オズ」の物語の最高のドラマは、全員が「緑の眼鏡」をかけ(させられ)た、緑色の「エメラルドの都」の「エメラルドの宮殿」へ、ドロシーたちが乗り込み、「オズ」という大魔法使いの正体を見破る、あの有名な場面で展開されます。

 (原作では「ついたて」が倒れ、映画では「カーテン」が開きます。オズは魔法使いでもなんでもなく。ネブラスカのオマハから来た「ただの人」だった! そこに隠れて魔法使いのふりをしていただけだった!)

 こうして「7つの廊下」と「3つの階段」(7と3。つまり、複本位制から金本位制にかわった〔18〕73年が暗示されています)のある「エメラルドの宮殿」で、「見えざる手」(この表現は、私・大沼の(C)です!〔笑い〕)でもって「魔法」をふりまき、そこに絶対の権力者がいると信じ込ませていた人為的な「世論=意識操作」が暴露される……。

 このくだりを読んだポピュリストたちは、きっと溜飲をさげたことでしょう。

  OZOZOZ

 エレンさんは、ドロシーの仲間の「ライオン」(勇気のない臆病なライオン)とは、バイヤン(平和主義者でもあったそうです)を指し、大魔法使いのオズだったのは、当時のクリーブランド大統領のことだと指摘しています。

 なるほど、そういうことだったのですね。

 物語はオズに虐げられていた者たちがみな、力を取り戻し(「カカシ(農民)は脳みそを、「ブリキの樵(労働者)」は心臓を、そしてライオンは勇気を)、それぞれの場所で生きて行くハッピーエンディングを迎えますが、なぜ、この「オズの物語」が今になって再び関心を呼び覚ましているかというと、(これは言うまでもないことですが)物語はそこで終わっても、現実の世界では今なお「物語」が続いているからです。

 権力者が世論操作の魔法を使い、「金融システムの安定のためだ」とか「経済を成長させるためだ」とかナントカうまいことを言って、せっせとお金持ちや権力者(組織)にだけマネーを大放出し、石油や食料の値段を吊り上げ、今や、「ゴールド・バブル」を――さらには「ダイヤモンド・バブル」を生み出すに至っている。

 「エメラルドの都」だけが輝いている。

 恐ろしげな「火の玉」(核兵器?)や「けだもの」(軍事力?)や「巨大な首〔顔〕(テレビ?)」となって、人々を抑え込んでいる。

 これはもう、なんとかしなければならないことですね。

  OZOZOZ 

 つまり、時代は変わっても、状況はひとつも変わっていない。

 「ゴールド・バブル」の波にのって、お金持ちは、新たな、オズの「黄色いレンガ(つまり金塊の寓意)の道」を通って、「エメラルドの都」のカジノに遊び、権勢をふるい、豪勢なわが世の春をエンジョイできるが、ポッケがカラッポな私たち庶民は途方に暮れて、トボトボ歩くだけ。

 これをどうするか?

 これはもう、とりあえずは、新しい「ドロシーと仲間たち」の登場を待つしかありませんね。

 日本の「エメラルドシティー」の実態を、そこにいる「オズ」どもの正体を暴く、日本の「ドロシー」の活躍に期待したいと思います。
(それはたぶん、正義心にあふれた女性ジャーナリストの役目になることかも知れないな!) 

 永田町の「ついたて」を倒し、霞ヶ関の「カーテン」を切り裂き、「ポチ」どもを追い払う、日本の「トト」のガンバリにも期待したいと思います。(オス犬だから、根性のある男性ジャーナリストの役目かも知れないな!)

 もちろん、日本の「ドロシー」「トト」だけでなく、日本の「カカシ(農民)」「ブリキの樵(労働者)」「ライオン(民衆の味方の政治家)」も決起しなければなりません。

 「空飛ぶサル」にも、南と北にいる「よい魔女」たちにも出番がなければなりません。

  OZOZOZ

 最後に――これも実は先のブログに書いたことですが、物語の中で、オズの大魔法使い(だった男の人)は、ネブラスカの「オマハ」の人で、故郷の町へ気球に乗って、ひとり帰って行きます。

 カカシやブリキの樵やライオンに、それぞれ「力」を授けて。

 つまり、オマハの男は、最後はいいことをしてふるさとに帰って行ったわけです。

 そのオマハに今、偶然にも「オハマの賢人」といわれる、世界一の大金持ちであり、世界一の慈善家である老人が(ほんとうに)住んでいます。

 ことし、80歳になられた、あの有名な、ウォーレン・バフェットさん。

 その「オマハの賢人」の、金持ち階級に対する、手厳しい発言(4年前、のニューヨーク・タイムズ紙での発言です)が今、話題になっています。、

  「そう、階級戦争が続いているんだ。私が属する階級がね――リッチな階級がね、戦争を仕掛けているのさ。そして、私たちが勝利を収めている」

 う~ん、もしかしたら、ウォーレン・バフェットさんて、あの、気球でオマハに帰って行った、あのオズさん(「大魔法使い」さん)かもしれないなあ~! 

Posted by 大沼安史 at 11:41 午前 1.いんさいど世界 | | トラックバック (0)

2010-10-15

空から歌が聴こえる When I Fall In Love

  ⇒ http://onuma.cocolog-nifty.com/blog3/2010/10/when-i-fall-in.html 

Posted by 大沼安史 at 09:27 午後 | | トラックバック (0)

〔コラム 夢の一枝〕 「世直し」は、高校生の闘いから

 フランスで、高校(リセ)の若者たちが、サルコジ政権との闘いに決起している。

 ネオリベ・サルコジ政権が進めようとしている「年金改悪」案に、フランスの高校生たちが、真っ向から立ち向っている。

 「年金」とは無縁な(?)10代の若者たちが、「年金」問題で闘う、自分たちの親の世代を支援している……。

 これはすごいことだ。

 ★ 全文を読む ⇒ http://onuma.cocolog-nifty.com/blog2/2010/10/post-eb34.html

Posted by 大沼安史 at 08:27 午後 2.教育改革情報 | | トラックバック (0)

2010-10-14

〔コラム 机の上の空〕 地下と地上をつなぐもの

 29年前のことだ。1981年10月23日のことだ。

 夕張のヤマに、非情なサイレンが鳴り響いた。夕張新鉱に夕張川の水を注入する開始のサイレンだった。

 地下に閉じ込められ、安否の定かでない……ひょっとしたから生きているかもしれない「59人」に対する、死の宣告のサイレンだった。

 家族は「注水」に反対した。「お命、頂戴します」と、三井・「北炭」の社長が平伏した。 

 注水後、しばらくして、その「北炭」のサラリーマン社長は、自責の中で、自殺未遂を図った……。

  北炭夕張ガス突出事故 ⇒ http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8C%97%E7%82%AD%E5%A4%95%E5%BC%B5%E6%96%B0%E7%82%AD%E9%89%B1%E3%82%AC%E3%82%B9%E7%AA%81%E5%87%BA%E4%BA%8B%E6%95%85

 ++++

 チリの金・銅鉱山から、「33人」が救出された。

 チリの人々は――政府は、「33人」を見捨てなかった。見捨てなかったから「33人」は、遂に救出された。

 地下700メートル。

 待避所にドリルが差し込まれたのは、落盤事故後、17日が経過した8月22日のことだった。

 ⇒ http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B3%E3%83%94%E3%82%A2%E3%83%9D%E9%89%B1%E5%B1%B1%E8%90%BD%E7%9B%A4%E4%BA%8B%E6%95%85

 それまで、「33人」は何をしていたか?

 彼らは驚くべき団結心を発揮し、最後の最後まで全員で生き延びようとしていた。

 英紙インディペデントによれば、30度Cの待避所で彼らは、待避所のに床の地下水の「運河」を掘り、飲料水を確保した。⇒ http://www.independent.co.uk/news/world/americas/iron-discipline-that-saw-the-33-through-2105631.html

 備蓄の食糧の消費を最小限にするため、配給制を導入した。48時間ごとに、缶詰のツナをティー・スプーンで2杯、ビスケットを1枚だけ食べる。そして、ミルクを「2すすり」。

 そうして救助を待っていたのだ。

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 そこにあったのは、「連帯」である。「団結」である。

 絶望の中の、断固たる希望。

 きっと俺たちを助けてくれるはず。だから、そのためにも、一刻も長く、全員、生き延びなければならない……そんな決意が、そこにはあった。

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 これは地上のわれわれが見習わなければならない、究極のモラルである。

 最近、しきりに、優生理論をふりかざす論者から、「助かるためには犠牲もやむを得ない」という、いわゆる「救命ボートの倫理」( ⇒ http://en.wikipedia.org/wiki/Lifeboat_ethics )が聞かれるが、そうではない状況が――そうではない道徳が、コピアポ鉱山の地下避難所にはあった。

 希望を捨てず、全員で助け合うモラル。

 「33人」の救出劇に対し、全世界の人々の目が釘付けになった理由は、たぶん、ここにある。

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 僕は夕張新鉱の事故を新聞記者として取材した人間だが、忘れられない思い出がひとつある。

 「注水」後、1ヵ月――。夕張の炭住に、ある遺族を訪ね、取材したのだ。

 奥さんと、たしか小学校2年生の息子さんが遺された家に、地元の新聞記者の僕は、ズカズカと上がりこんだ。

 そして、その時――僕は圧倒されたのだ。

 その炭住の居間に紛れもなく漂う、優しくて、温かなものに、圧倒されたのだ。
 亡くなられたご主人の遺影が見守る、その小さな部屋で、ある圧倒的なものを――絶対的な何ものかを、僕は確かに感じていた……。

 ++++

 そんな経験があるものだから、僕は思うのだ。

 夕張の「59人」は――そしてその遺族たちは、今回のチリの救出劇を、どんな思いで見ただろうか――と?

 そして、こうも思うのだ。もちろん、これは僕自身の勝手な想像だが、同じヤマの人間として、ヤマを知る人間として、きっと、わがことのように心配し、「助かってくれ」と願って、声援を送り続けていたと思う。地上への生還を喜んだと思う。

 「地下」で連帯するヤマの男たちのために、「地上」が応えたことを、きっと喜んでいるはずだ。

 ++++

 地下の連帯に対して、地上は正義で応えなければらない。

 チリの人々はだから、応えたのだ。

 地下と地上をつなぐ正義は、地上の連帯を生み出すものにならなければならない。

 チリの人々はだから、それを生み出したのだ。

 勝ち組だけが生き残ればよいのではない。なんとしても、全員が、みんなが生き残る道を探る……。最後まで探る……。探り続ける。

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 地球の裏側、チリの鉱山で起きた奇跡の意味は、僕らの希望として、ここにある。

Posted by 大沼安史 at 07:50 午後 | | トラックバック (1)

2010-10-13

〔NEWS〕 「10・12」 フランス、燃ゆ! 年金改悪 サルコジ政権打倒へ 最多の350万人近くがデモ 大学・高校生が初参加

 サルコジ政権による「年金改悪」を阻止しようとするフランス民衆のプロテストが大きなうねりとなって高まり、広がっている。ルモンド紙によると、「10・12」のデモにはフランス全土で、過去最多の「350万人近く」が参加した。

 これはフランス国民20人に1人が街頭に出たことを意味するもので、年金改悪に対する民衆の怒りのほどを表すものだ。

 10・12のデモのもうひとつ特徴は、大学生・高校生が初めて抗議行動に加わったことだ。

 労組の間では無期限ストライキを模索する動きも出ている。

 サルコジのネオリベ年金改悪をフランスの民衆が阻止するかどうか、全世界が注視している。 
 ⇒ http://www.lemonde.fr/societe/infographie/2010/10/12/la-carte-des-manifestations-du-12-octobre_1424313_3224.html

 AFP写真 ⇒ http://www.afpbb.com/article/politics/2765926/6319760?utm_source=afpbb&utm_medium=topics&utm_campaign=txt_topics

 ルモンド写真 ⇒ http://www.lemonde.fr/societe/infographie/2010/10/12/la-carte-des-manifestations-du-12-octobre_1424313_3224.html

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2010-10-12

〔NEWS〕 「10・10・10」 全世界で7000を超す「地球環境を守れ」イベント

 2010年10月10日の「10・10・10」(テン・テン・テン)の日に、全世界で「地球環境を守れ」イベントが一斉に行われた。
 CO2濃度を350ppmに戻す運動を続けている「350オルグ」が呼びかけたるもので、インター・プレス・サービス(IPS)や「ネーション」誌の報道によると、世界188ヵ国で、7000を超すイベント、「10・10・10 グローバル・ワーク・パーティー」が開かれたという。

 海面上昇で水没の危機にさらされているモルディヴではナシード大統領が家の屋根に太陽発電パネルを設置したそうだ。

 ニューヨークのハーレムでは地元の高校の屋根を白ペンキで塗る作業が行われたらしい、太陽光を宇宙に反射させてしまうためだ。

 日本でも各地で、江ノ島エコウオークや自転車ライドなど、以下のような(⇒ http://www.350.org/map#/map/29.6880527498568/148.0078125/4)にような催しがあった。 

 カナダ出身のハリウッド女優のエレン・ページさんは「呼びかけ」のビデオで、「日本では相撲の力士が自転車に乗ってアピールするそう。私、見てみたい」と言っていた。⇒ http://www.youtube.com/watch?v=5gkldRVR54Y&feature=player_embedded

 そんな相撲協会のイベント、あった?

 この女優さん、もしかしら、僕がその日、なじみの仙台駅近くの中華屋さんへ、自転車で「飲み」にでかけ、全世界の人々と「連帯」するつもりなのを、ゴッチャンコしたんじゃないかしら……??!!

 ことしは10・10・10だが、来年はたぶん、「11・11・11」が行われるだろう。

 でも来年の11月11日の前には、来年の夏がある……。

 ことしのように「エアコン・扇風機なし(使用せず!」で、耐え切ることができるかな?

 ⇒ http://www.ipsnews.net/news.asp?idnews=53114

  http://www.commondreams.org/view/2010/10/08

  http://www.350.org/map

Posted by 大沼安史 at 11:09 午後 | | トラックバック (0)

2010-10-11

空から歌が聴こえる Cry To Me

 ソロモン・バーク(Solomon Burke)さんがお亡くなりになった。
  ⇒ http://onuma.cocolog-nifty.com/blog3/2010/10/cry-to-me.html

Posted by 大沼安史 at 08:19 午後 | | トラックバック (0)

〔コラム 机の上の空〕 「世界民衆ベッド・イン」をイマジン!

 ジョン・レノンさんが「70歳」の誕生日を迎えた。
 「古希」である。生きていたら、どんな「誕生イベント」が行われていただろう?

 ジョン・レノンさんが1940年に生れて70年――1980年に暗殺されて(ことしの12月8日で)「30年」――。

 見ないで済んでよかったかも、なんて言いたくなるほど、今――「2010年」の「世界」の荒れようはすさまじい。

 「アフガン・イラク戦争」は続き、「地球環境」の破壊はとどまるところを知らず、「世界経済」は破局に瀕して、世界の民衆にツケが回されている。

 オノ・ヨーコさんが、AP通信のインタビューに答えていた。

 「彼が生きていたら完全に怒っているはず……どこかへ駆けてって、何かを叩き壊したり、誰かを締め上げたりするかも知れない。わかるでしょ。でも私ね、こう思うのよ。彼はそんなにキレたりしないで、冷静な活動家であろうと決意するかもしれない、とね。私たちはみんなで、この世界のために、ほんとうに何か、しなくちゃならないのよね。何かしないと世界を吹き飛ばしてしまう」

 ( He would have been totally angry. ... He would have felt like he wanted to run somewhere and just bang something or
strangle someone, you know? But then I think, I'm sure he would have relaxed and decided he should still be an activist. We need to really do something about the world. Otherwise, we're all going to blow up together.)

 ⇒ http://today.msnbc.msn.com/id/39517495/ns/today-entertainment/#

 レノンさん、健在でありせば、完全に怒りまくるけれど、でもきっとキレずに、リラックスして、何事かをなしているはずだと。

 ヨーコさんには、ジョンのこと、ちゃ~んと、わかるんだね!

 で、生きてたら、今頃、どんなイベントが行われていたことか?
 
 ジョンがヨーコさんと1969年にアムステルダムとモントリオールで行った、あのベトナム戦争反対の「ベッド・イン」を、こんどはグローバル規模で再現する「世界民衆ベット・イン」(ラブラブ・プロテスト)なんてのを、「全世界同時ゼネスト」を兼ねて、1週間、ぶっつづけで決行し、世界の権力者どもを青ざめさせて、いたりしていたかも……?!

 そんなこんなを「イマジン」するのは面白いし、そうした「イマジン」こそ、いま求められているものだ、と言いたくもなる。

 ジョン・レノンさんも、70歳ともなれば、外見はけっこう爺さん爺さんしてるはず。でも、気持ちはきっと若いに違いない。

 ジョンとヨーコがシルバーカップルとして、こんどは日本の温泉なんかで「先行ベッド・イン」を決行、露天風呂の湯煙の中から、全世界の老若男女に、ラブラブ・ストライキへの総参加を呼びかける。

  ♪ Imagin all the people making love in bed !  オ~オゥオウォ~

 そうしたら、日本の少子化なんか一発で解決されるはず。

 そう、これは冗談ではないのだ。

 僕は冗談ではなくすこぶる真面目に、「老人による世直し」を考え、「頑爺同盟・頑婆ガールズ」(仮称)を立ち上げたいと思っている、団塊世代のひとりだが、「イマジン」ついでに、オシャレな(?)フロシキをもう一枚、広げれば、7年後のジョン・レノンさんの「喜寿」(77歳)祝い―― を機に、全世界老人革命へ向けた、総決起集会を開きたい、と実は密かに考えている。

 いや、マジで、ホントに。
 日本を変え、世界を変える。日本を、世界を民衆の手に取り戻す。世界政府をつくる!

 加藤周一先生や井上ひさしさんには「頑爺同盟・頑婆ガールズ」の顧問になってもらうことにしているが、こうなると、ジョン・レノンさんにも「音楽部長」就任を打診しなくちゃならない……。

 何、暇人の妄想、と……?

 何を言う!

 この今という時代にひとりの人間として――日本人として……今を生きる「今人」として、「イマジン」しないでどうする!!!!

Posted by 大沼安史 at 07:41 午後 3.コラム机の上の空 | | トラックバック (0)

2010-10-10

〔広告〕 ジョン・レノンの「イマジン」から、ファンタジー小説が生れました! 『NONO(のの)と頑爺(がんじい)のレモン革命』 「世直し」をイマジン!

 ジョンとヨーコの、あのアムステルダムでの「ベッド・イン」にはじまり、日本の国会前での「イマジン」の大合唱で終わる、ファンダジー小説、拙著 『NONOと頑爺のレモン革命』を、ぜひ(お買い上げになり)お読みになってください。

 僕が関係する仙台の市民出版社、「本の森」からの、「60年安保」50周年を記念した出版です。⇒ http://homepage2.nifty.com/forest-g/book/4196.html

 なお、本ブログの『NONOと頑爺のレモン革命』関係の記事は、以下に集めてあります。

 ⇒ http://onuma.cocolog-nifty.com/blog1/cat21443359/index.html

Posted by 大沼安史 at 12:22 午後 | | トラックバック (0)

空から歌が聴こえる The Lighthouse

 ⇒ http://onuma.cocolog-nifty.com/blog3/2010/10/the-lighthouse-.html

Posted by 大沼安史 at 11:25 午前 | | トラックバック (0)

〔NEWS〕 祝!ジョン・レノン 「70歳」 平和の灯台 「イマジン・ピースタワー」 点灯!

 ジョン・レノンさんの「70歳」の誕生日の9日、アイスランドにある「イマジン・ピースタワー」が点灯した。

 現地時間、午後7時45分(日本時間、10日午前4時45分)。

 「イマジン・ピースタワー」は、レイキャビーク近くの島にある。
 
 タワーを建てたオノ・さんが、息子のショーンさんとともに現地で点灯。記念のコンサートを開いた。

 命日の12月8日まで、平和の希望の光を放つ。

 ライブ映像 (⇒ http://www.earthcam.com/cams/iceland/reykjavik/ )を見たら、漆黒の夜を背景に、青い光が一直線に伸びていた。
 「青」は「地球の色」だ。

 オノ ・ ヨーコさんが、ビデオメッセージで呼びかけていた。
 ⇒ http://www.youtube.com/watch?v=7D4fTnHKuWo

 Think peace! Act peace! Speak peace! And, IMAGINE PEACE !

Posted by 大沼安史 at 07:58 午前 | | トラックバック (0)

2010-10-09

空から歌が聴こえる Moonlight On The Mountains

 ⇒ http://onuma.cocolog-nifty.com/blog3/2010/10/moonlight-on-th.html

  歌詞に「(新聞記事の)見出しを見て、(誰もいない山の中に)飛び出した」というくだりがある(ように聴こえる)……反戦の歌として、聞いていいかも知れない。少なくとも、僕にはそう聞こえる……。

Posted by 大沼安史 at 12:56 午後 | | トラックバック (0)

2010-10-08

〔いんさいど世界〕 「基本的人権としての癒し」 または「人間回復」による戦争の廃絶 

 
 アフガン戦争が今月7日で、10年目に突入した。

 まる9年が過ぎたのだ。すでに。
 10年目を迎えたのだ。早くも。

 2001年10月7日、爆撃機による空爆、潜水艦による巡航ミサイル攻撃で始まったアフガン戦争。

 イラク戦争は2003年3月20日の開戦だから、アフガンの方が2年半も早い。

 アフガン・イラク戦争を「ひとつの戦争=アフガン・イラク戦争のふたつの前線」と考えれば、この7日の開戦記念日の意味はさらに重いものになる。

 21世紀の第1年にあたる「2001年」の「9・11」から1ヵ月も経たない「10・7」に、アメリカが始めた「アフガン・イラク戦争」――。

 軍事帝国化したアメリカは、この先、どこまで戦争を続けるつもりなのか? 

 ★★★★

 7日、ワシントンのウォルター・リード陸軍病院前に、14人ほど、元兵士たちが集まり、黙祷を捧げた。

 CNNの報道によると、兵士たちは10本のバラの花を捧げたそうだ。

 9本はこれまで過ぎた9年の月日のために、もう1本は、これから続く1年のために。

 元兵士たちは連邦議会まで10キロの道のりを行進し、記者会見をして訴えた。

 心に傷を負い、心を病んだ兵士たちを、戦場に送り返さないでほしい、と訴えた。

 アフガンもイラクも戦場は地獄なのだ。耐え切れない地獄に心を病んだ兵士を送り返さないでほしい――キャンペーン「オペレーション・リカバリー(回復のための作戦)」を始めた兵士たちの訴えだった。

 ★★★★

 14人の元兵士の中に、元陸軍特科兵、イーサン・マッコードさんもいた。

 マッコードさんは2007年7月12日、バグダッド郊外で起きた、米軍アパッチ・ヘリによるイラク住民機関砲掃射・虐殺事件の現場に、いち早く駆けつけた人だ。

 ヘリに掃射されたヴァンの中から、イラク人の子ども2人(兄と妹)を衛生兵とともに救い出した人だ。

 その「救出」の模様を、機関砲を掃射したヘリのカメラが引き続き撮影していた――あの兵士だ。

 その米軍の極秘映像をことし4月、「ウィキリークス」がネットで「公開」したことで、全世界の人々の注目を浴びた人だ。

 そのマッコードさんが、「デモクラシーNOW」のエイミー・グッドマンさんのインタビューに答えていた。 ⇒ http://www.democracynow.org/2010/10/7/iraq_war_veteran_who_rescued_wounded

 このブログでも以前、紹介したように、マッコードさんはもうひとりの戦友とともに、イラクの人々に対し「謝罪の手紙」(公開状)を出した人だが(⇒ http://onuma.cocolog-nifty.com/blog1/2010/04/post-6c09.html )、マッコードさん自身、戦争体験で心に傷を負い、2007年11月の帰国後、自殺を企て(未遂)、精神病院に入院していたとは、このインタビューを聞くまで知らなかった。

 ★★★★

 マッコードさんの証言(ブログ記事、デモクラシーNOW、ABCテレビのインタビュー)によると、2007年7月12日のその日、バグダッド郊外、ニューバクダッドを担当するマッコードさんの部隊(米陸軍ブラボー中隊)は、ラスタミヤーの前進基地(FOB)から、未明のパトロールに出発した。

 「(ドアを)ノックし、サーチ(捜索)する」任務。

 パトロール活動は平穏に過ぎ、やがて朝を迎え、気温は華氏110度(摂氏43度)以上に達した。水筒の水がお湯に変わる暑さ。前進基地に引き揚げようとした時、近くの屋上から銃撃を受けた。銃声は数区画先でも上がった。

 その時だった。アパッチヘリの30ミリ機関砲の掃射音が響き渡ったのは。

 マッコードさんたちが現場に駆けつけると、イラク人男性3人が道路の角に転がっていた。人間のかたちを残していない無残な死体を見て、衝撃を受けた。

 それから臭い――現場には糞便、尿、血液、爆煙などが入り混じった、まれまで嗅いだことのない異様な臭いが立ち込めていた。

 子どもの泣き声が、蜂の巣になったヴァンの中から聞こえてきた。

 マッコードさんは20歳になる若い兵士とともにヴァンを覗くと、中に4歳くらいの女の子がいた。腹部を負傷し、血だらけの顔に――眼球にもガラスの破片が突き刺さっていた。それを見て、若い兵士が吐いた。吐いて後ずさりして、逃げ出した。

 マッコードさんは衛生兵に助けを求め、女の子を助け出し、すぐ目の前の民家に運んで、衛生兵とともに手当てをした。マッコードさんは女の子の眼球からガラスの破片を必死になって抜き取った。
 
 衛生兵が女の子を装甲車両のところへ運んで行ったので、マッコードさんはヴァンに引き返した。

 7歳くらいの男の子がいた。ぐったりしていた。運転席で父親らしい大人の男が胸を30ミリの砲弾で貫かれ、死んでいた。男の子と女の子をかばうような姿勢で死んでいた。

 マッコードさんは男の子を抱え、「死ぬなよ、死ぬなよ」と叫びながら走った。男の子の目がマッコードさんを見上げていた。

 走行車両のところにたどり着き、中に男の子を寝かせた。

 その時だった。マッコードさんを、小隊長が怒鳴りつけたのだ。子どもなんかにかまけていないで、殺さなくちゃならないやつらを見つけて来い!――と。

 マッコードさんは、負傷した兄妹の治療を、前進基地(SOB)が拒否したことを知らなかった。

 もちろん、アパッチヘリが、マッコードさんが男の子を救出する一部始終を上空からビデオカメラに収めていたことも知らなかった。

 ★★★★

 任務を終えたマッコードさんがSOBに戻ったのは、夜になってからだった。

 軍服についたイラクの子どもたちの血を洗い落としているうち、「自分が見たものに、どう対処していいかわからない」混乱に陥った。米兵の一人として、自分も関与していたことに耐えられなくなった。

 そこで上官に、精神相談を受けさせてほしい、自分の気持ちを訴えたいと頼んだが、ダメだった。

 がまんしろ、仮病だと疑われるぞ……。

 ★★★★

 帰国後、イラクでの負傷(外傷)は治ったが、心の傷は治らなかった。

 酒を浴びるように飲んで自殺を図ったが、死に切れなった。

 家の中で刃物を持っている現場を奥さんに目撃された。

 離婚。精神病院への入院。

 ようやく落ち着いた今年の4月、こども2人を車で学校に送り、家に戻ってコーヒーを飲みながら、テレビのスイッチを入れて驚いた。

 そこに、男の子を抱いて走る自分の姿が映っていた……。

 ★★★★

 10年目を迎えた「アフガン・イラク戦争」――。

 戦争の長期化で深刻化している問題がある。それはマッコードさんのように心に傷を負った兵士たちが、トラウマを引きずりながら、戦場に送り返されている現実だ。

 死なない限り――負傷しない限り、ローテーションで何度も現地に送られ、戦闘を強いられるのだ。

 「デモクラシーNOW」のエイミーさんのインタビューに応え、マッコードさんはこう言った。

 And they’re being denied their basic human rights to heal. And we’re trying to put a stop to that. It needs to end now. And we need to—we need to stop the redeployment of these troops.
 
 「兵士たちは、癒されるという基本的人権を否定されているのです。私たちはそれをやめさせたい。いますぐ、やめなくちゃならないことです。兵士たちを再び戦地に送り込むことはやめる必要があります」

 兵士もまた人間、人間として癒されなければならない。

 基本的な人権としての「癒し」!

 アフガン・イラク戦争から生れた、この新たな人権概念は重い。非常に重い。

 人権としての癒し――それは多分、戦争を否定する、平和の思想の根源になければならないものだ。

 人間は人間として癒されなければならない。

 癒しこそ、「人間の回復」の道!

 戦争廃絶の道!

  

 〔参考〕 ⇒ http://www.youtube.com/watch?v=eORycShvQn0
 http://www.michaelmoore.com/words/mike-friends-blog/feces-urine-blood-smoke-and-something-indescribable
 http://www.ivaw.org/operation-recovery
 http://onuma.cocolog-nifty.com/blog1/2010/04/post-42e9.html

Posted by 大沼安史 at 11:56 午後 1.いんさいど世界 | | トラックバック (0)

2010-10-07

〔新刊 NEWS〕 ダニエル・グリーンバーグ氏の主著、日本語全訳 遂に完成  教室を広場に! 学びのアトリエに! 世界創造の場に! 新たな世界を創る場に!

 ⇒ http://onuma.cocolog-nifty.com/blog2/2010/09/news-3208.html 

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Posted by 大沼安史 at 09:31 午後 2.教育改革情報 | | トラックバック (0)

空から歌が聴こえる The Little Bird

 アイルランドのティム・イーディー(Tim Edey)さんの名曲の名演奏を!

⇒ http://onuma.cocolog-nifty.com/blog3/2010/10/the-little-bird.html

Posted by 大沼安史 at 09:27 午後 | | トラックバック (0)

〔コラム 机の上の空〕 ゴールド 魔法使い 階級戦争

 ロンドン市場で7日、「金(ゴールド)」の先物が、1360ドル(オンス)の「大台」に乗ったそうだ。
 ⇒ http://www.marketwatch.com/story/gold-futures-advance-past-1360-an-ounce-2010-10-07

 日銀の「包括緩和」――「ゼロ金利」、および「QE(量的緩和)Ⅱ」――が、「黄金のバブル」をさらに膨らませている。

 「実体経済」を再生させる(はずの)「建前」が音もなく崩れ、代わって、世界経済の荒地の上に、「黄金の蜃気楼」が虹のように立ち上がった。

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  なに、金をもてあました世界の金満家たちが、そんなに気前よく「あぶく金」(QEフリー・マネー」)を使わせてくれるなら……と、しばらくは値上がりゲームを楽しめそうな、「ゴールドのアブク(バブル)」による「濡れ手に粟」を続けているだけのこと。

 日本の資産家もきっと、トン単位で金買い・金売りの「金転がし」に励んでいることだろう。

 なーに、大丈夫。そうかんたんにバブルは弾けやしない、とタカをくくって。 

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 それにしても、どこまでこうした不毛なやり方を続けるつもりか?

 政府・中央銀行(と称する「贋金づくり」たち)のネオリベ経済・金融政策は、特権層を肥やすだけなのに。

 権力者の懐だけを潤し、人間の大地を潤すものになっていないのに。
 
 なぜ、そうか?

 (これは、今回、訳出したダニエル・グリーンバーグ氏の主著の中の経済エッセイで教えていただいたことだが……)それは彼らが「発行」する「マネー」が、「新しい価値の創造」と結びついたものになっていないからだ。

 芽を育てようとしていない。芽吹く力を育てようとしていない。

 それをごまかすため、あの「オズの魔法使い」のように、ひたすら「幻想」をふりまくだけだ。

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 「オズ(Oz)」とは何か?

 それはもちろん、金(ゴールド)の重量単位、「オンス(ounce)」の略称。

 アメリカで110年前に書かれた「魔法使い」の寓話の、経済権力批判が、21世紀の今、目の前で続く、現実世界の「悲劇」であることが哀しい。

 日本のマスコミは、こんどの日銀の「包括緩和」について、「景気下支えの強い決意を示した」などと持ち上げているが、幻燈会の提灯をかかげているだけではないか?

 「カーテン」の向こうに隠れている男を――そしてその男を操っている者の正体を暴くジャーナリズムが、ない。

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 寓話の「カーテンに隠れていた男」はネブラスカからの文無し男だが、同じネブラスカのオマハに住む、世界トップの大資産家(大慈善家)、実在の「オマハの賢人」こと、ウォーレン・バフェット氏の、アイロニーをこめて語ったコトバが、いまアメリカで再び話題になっている。⇒ http://www.nytimes.com/2006/11/26/business/yourmoney/26every.html   http://host.madison.com/ct/news/opinion/column/dave_zweifel/article_4741b42c-cfd9-5904-84ff-eac61f661fd4.html

 “There’s class warfare, all right, but it’s my class, the rich class, that’s making war, and we’re winning.”

  「そう、階級戦争が続いているんだ。私が属する階級がね――リッチな階級がね、戦争を仕掛けているのさ。そして、私たちが勝利を収めている」

 「階級戦争(class warfare)」……穏やかな言い方ではない。しかし、実態を突いた正確な表現ではある。
 
  ozozozozoz

 「オズ(Oz)の魔法」の呪縛を解き、「幻想」をふりはらって、バフェット氏の言う「階級戦争(class warfare)」の視点に立てば、今、進行しつつある事態の、真実の姿が鮮明に見えてこよう。

 私たちが、「黄金の十字架」による磔刑(それは「黄金バブルの崩壊」によって現実化するだろう……)に処されないうちに、一方的な民衆の負け戦に終止符を打つ、新たな政治・経済・金融政策が登場しなければならない。
 

Posted by 大沼安史 at 09:11 午後 3.コラム机の上の空 | | トラックバック (0)

2010-10-05

空から歌が聴こえる Dublin Blues

  小雨の夜の仙台で、この歌を何度も聴いているうち、横浜の野毛の都(みやこ)のカウンター席を思い出した……ひとりで何度、座ったことか。 ⇒ http://onuma.cocolog-nifty.com/blog3/2010/10/dublin-blues.html

Posted by 大沼安史 at 11:27 午後 | | トラックバック (0)

〔ジャック天野の目が点・NEWS解説〕 日銀のゼロ金利QEⅡ(量的緩和・円キャリ ツナミ 第2波)を発動 「黄金のバブル」イッキに膨張

 円高にフライング介入し、世界的な通貨(切り下げ)戦争を引き起こした「罪の償い」で、日本の「あかんなほんと政権」(日銀)が発動したゼロ金利QE(量的緩和)Ⅱの効果が早速、現れ、ゴールド(金・黄金)のバブルがイッキに膨んだ。

 フリーマネー=ゼロ金利円をツナミのように大放出するわ、不良資産は買い上げわ、の大盤振る舞い。株価が上がるのも当然だが、金(ゴールド)は下がるかと思ったら、日銀の決定を受け、逆に高騰しているというから怖い。⇒ http://www.thisismoney.co.uk/markets/article.html?in_article_id=515939&in_page_id=3&position=moretopstories

 日本政府(日銀の)のQEツナミ第2波の「ただカネ」の円キャリ投機先は、やはり「ゴールド(黄金)」が一番ということか。(まさか、日銀がここまで無謀な真似をしたのは、そうとう「ヤバイ」からだな、と勘ぐられたのではあるまいな??!!……)

 世界の超富裕層(スパーリッチ)は世界大不況の継続、ドル崩壊に備える意味もあって、「金(ゴールド)」をトン単位で買い続けているそうだ。
 ⇒ http://www.telegraph.co.uk/finance/personalfinance/investing/gold/8042968/Super-rich-buy-gold-by-the-ton.htm

 ジョージ・ソロスは先月、金(ゴールド)の高騰を「究極のバブル」と評したそうだが、今回の日銀のゼロ金利QEⅡで、「金(ゴールド)」を中心に、石油、食料など戦略的な物資に対する投機の勢いがさらに強まるのは必死。

 「金(ゴールド)」だけの「究極バブル」ではなく、世界経済の息の根を止める「究極のバブル」「最後のバブル」にもなりかねない勢いだ。 

 投機インフレで、泣くのは世界のビンボー人(民衆)のみ!  
 

Posted by 大沼安史 at 10:28 午後 | | トラックバック (0)

〔NEWS〕 「WTCの瓦礫の処理は不適切。死者への敬意がない」――「9・11遺族」の訴えを米最高裁がつれなく却下

 WTC(世界貿易センター)の現場で、あの9・11に肉親を失った遺族たちが、①瓦礫の8分の1、22万3千トンがなお、全く(あるいは不十分にしか)スクリーニングにかけられいない②瓦礫をステートン島での埋め立てに使っている廃棄のやり方にも、死者に対する敬意が感じられない――として、ニューヨーク市当局を相手取り、丁寧な瓦礫の処理を求めていた裁判で連邦最高裁はこのほど、訴えを却下しる判決を下した。

 法廷に提出された記録によれば、WTCで亡くなった2752人の犠牲者のうち、まだ1100人について身元を特定するものが未発見・不特定のままだという。

 医学的な鑑定による特定作業は続けられているというが、事件発生かたすでに9年――。あまりに遅すぎる。

 日本人の犠牲者らの身元の特定はどうなっているのか?

 在京、在ニューヨークの記者諸君の調査報道に期待する。
 
 ⇒ http://911truthnews.com/appeal-rejected-on-911-victims-remains/

Posted by 大沼安史 at 08:44 午後 | | トラックバック (0)

2010-10-04

〔NEWS〕 ハンセン博士 ホワイトハウス前で逮捕!

 NASA(米航空宇宙局)ゴダート研究所の所長で、地球温暖化問題に警告を発し続けるジェームズ・ハンセン博士が4日、ホワイトハウス前で行われたプロテストに参加し、逮捕された。 ⇒ http://ht.ly/2L05a

 プロテストは、アパラチアなどで進む石炭の山頂露天掘りを中止するよう求めたもの。

 数百人の参加者の大半は若者たちで、「山の生態系は戻らない」「石炭のために山を吹き飛ばすことは人々に毒を盛ることだ」などと書いたプラカードを掲げ、オバマ政権のエネルギー政策に抗議した。

 ハンセン博士はコロンビア大学の教授も務める地球温暖化問題の第一人者ともいえる地球(宇宙)物理学者だが、これ以上、温暖化が進むと、取り返しのつかない(後戻りのきかない)「破局点(ティッピング・ポイント)を超えるとして、公の場で積極的に発言し、世界の指導者にCO2の削減に取り組むよう書簡を送っている。

 ハンセン博士は自らの研究結果をもとに、非暴力直接行動のプロテストにも参加するようになり、昨年7月23日には、西バージニアで、石炭の山頂露天掘り阻止しようと道路を封鎖する抗議行動で、女優のダリル・ハンナさんらとともに逮捕されている。⇒ http://www.guardian.co.uk/environment/2009/jun/24/james-hansen-daryl-hannah-mining-protest

 ハンセン博士はなぜ、「所長室・教授室」内にこもらない、アンガージュする科学者になったのか?

 それは、未来世代のために、地球環境を残すためには、どうしても今、温暖化にブレーキをかけねばならない、と思い定めたからだ。⇒   http://www.guardian.co.uk/environment/cif-green/2010/aug/26/james-hansen-climate-change

 英紙ガーディアンに掲載されたエッセイでハンセン博士は、①石炭の利用を急速になくす②タール・サンドに手をつけない③石油を最後の一滴まで求めるような真似はしない――をしなければ、自分の孫を含む人類の未来世代の明日はない、と警告している。

 僕が遅まきながら「地球温暖化問題」と向き合うようになったのは、実は博士の『孫たちを襲う嵐』という本を読んでから(それまでは、「温暖化陰謀論」などに、かなり影響されていた……)。

 それもジェームズ・ハンセンという人が、学窓にこもらず、「逮捕」というリスクまで引き受け、警鐘を鳴らし続けている、「行動する科学者」である事実を知ったからだ。

 ジェームズ・ハンセンという、一人のアメリカ人科学者は、われわれ日本人を含む、人類の救済者かもしれない。

〔本ブログのハンセン博士に関する記事〕

 ⇒ http://onuma.cocolog-nifty.com/blog1/2010/02/post-82b9.html

   http://app.cocolog-nifty.com/t/app/weblog/post?__mode=edit_entry&id=64433675&blog_id=153575

   http://app.cocolog-nifty.com/t/app/weblog/post?__mode=edit_entry&id=64624555&blog_id=153575

Posted by 大沼安史 at 07:05 午後 | | トラックバック (0)

2010-10-03

〔写真 NEWS〕 北朝鮮 万世一系 独裁継承をアピール

 ニューヨーク・タイムズは北朝鮮が発表した「公式写真」のスライドを電子版に掲載した。
 ⇒ http://www.nytimes.com/slideshow/2010/10/03/weekinreview/20101003_SANG.html

 D・サンガー記者の解説記事に、これらの写真は北朝鮮の1党団結と万世一系の血筋をアピールしたものとの、米国の専門家の見方が紹介されていた。⇒  http://www.nytimes.com/2010/10/03/weekinreview/03korea.html?hp

 7枚のなかに(スライドの最後)に、「親族一同」の「記念写真」があり、金正日だけがサングラスをかけているのが、僕には可笑しかった。僕が子どもの頃、愛読していた、漫画の「まぼろし探偵」みたい!

 サンガー記者は「キム・パパ」の病状の悪化が加速しているので、ジョウンをイッキに「あんたは大将」にした、と書いている。

 ちいさな体格がさらにしぼんだようだ。影も薄い。

 体制崩壊が先か、この2代目の崩御が先か? 

 

Posted by 大沼安史 at 07:30 午後 | | トラックバック (0)

〔NEWS〕 ガザ救援船襲撃事件 イスラエル軍 処刑スタイル・至近距離で19歳のアメリカの青年活動家を射殺 国連人権事務所が調査報告書で結論

 ジューネーブの国連人権高等弁務官事務所は、ことし5月31日、ガザ沖で起きた、イスラエル軍特殊部隊による救援船襲撃事件に関する調査報告書を発表した。
 ⇒ http://www2.ohchr.org/english/bodies/hrcouncil/docs/15session/A.HRC.15.21_en.pdf

 米国のジャーナリスト、ガレス・ポーター記者によれば、5人のトルコ人活動家とともにイスラエル軍に射殺された唯一のアメリカ人、フルカン・ドガンさん(19歳、トルコ系アメリカ人)もまた、至近距離で処刑スタイルで射殺されていたことが、同報告書で確認された。 ⇒ http://www.truth-out.org/un-fact-finding-mission-says-israelis-executed-us-citizen-furkan-dogan63609sa

   http://www.commondreams.org/video/2010/09/30-0

 国連弁務官事務所の報告書は、検視・解剖結果を踏まえたもの。

 報告書によれば、ドガンさんは救援船、マヴィ・マルマラ号の甲板で撮影中、イスラエル兵につかまり、顔など頭部に2発、背中と左足(脚)に1発ずつ撃たれた。

 顔面への射撃は至近距離からのもので、 甲板に仰向けに倒れたところを撃たれた。

 ガレス・ポーター記者によれば、国連の報告書が出たにもかかわらず、米国内の主流メディアはこの事実を一切、報道していない。

 フルカン・ドガンさんについては、Wikiを参照 ⇒ 
  http://en.wikipedia.org/wiki/Furkan_Do%C4%9Fan

Posted by 大沼安史 at 06:57 午後 | | トラックバック (0)

2010-10-02

〔緊急アピール〕 NHKの、この「沖縄」報道を見よ! テレビを廃棄し、NHK受信料不払い運動を広げよう! 沖縄は全県を挙げてNHK受信料の不払いで対抗せよ!

 琉球新報によれば、仲井知事は2日、「就任後初めて沖縄を訪問している馬淵澄夫沖縄担当相と県庁で会談し、米軍普天間飛行場を名護市辺野古崎に移設すると明記した日米共同声明を見直し、飛行場を県外に移設するよう正式に要求した」。
 ⇒ http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-168303-storytopic-53.html

 沖縄は「要求した」、のだ……。琉球新報によれば――。

 これが「みなさまのNHK」になると、こう変わる。

 馬淵沖縄北方担当大臣は、沖縄県内の市町村を代表する4つの団体と懇談を行い、この中で、名護市の稲嶺市長は、アメリカ軍普天間基地の移設問題について、さきの日米合意に基づく名護市辺野古への移設に反対する考えをあらためて示しました。

 ⇒ http://www.nhk.or.jp/news/html/20101002/t10014344871000.html

 琉球新報の記事との違いは決定的かつ重大だ。

 これはほんとにひどすぎる。「考えを示した」のではなく、「要求した」のだ!

 もう、黙ってはいられない! 全国のブログ読者(同志)諸君、NHKの視聴をボイコットしようではないか!

 「NHKを観ない運動」を、ただちに始めようではないか!

 最も効果的なのは、受信料の支払いを拒否することである。

 ただ、テレビがあるのに、これをやると、裁判にかけられるそうだから(仙台でもあった!)、こうなったら、テレビを廃棄するしかない!

 NHKによれば、テレビを一台でも家の中に持っていたら、受信料を払う義務が生じるそうだから、テレビを廃棄処分にするしかないのだ。

 かく言う私(大沼)は、テレビを廃棄した人間である。

 民放のお笑いタレントのダジャレや、クルマのCMも、もうたくさん!

 沖縄の人々に連帯する意味でも、(民放も)NHKも観てはならない。テレビを粗大ゴミに出して、NHKの受信料の不払い運動を広げよう!

 それが沖縄の人々との連帯の道であり、NHK内で苦闘する人々との連帯の道でもある。

 こんなNHKの御用報道に受信料を払わされている沖縄の人々は気の毒だ!

 沖縄民衆はNHKを全県でボイコットせよ!

 米軍基地の連中は、テレビを持っているのに、受信料、払っていないはずだぞ!

 30代で年収1000万円を超えているらしい、「御用ジャーナリズム化・大本営化・翼賛化・おこぼれワンワン・リッチな生活、保障されてます……」のNHKに対して、NHK受信料不払いで鉄槌を下そう!

 テレビのない生活、サバサバしますよ! 

Posted by 大沼安史 at 07:18 午後 | | トラックバック (0)

〔いんさいど世界〕 輝け!2010年 イグ・ノーベル賞 発表! ついでに、本ブログ選考 「輝け!上の空 シュールレアリスム大賞」を発表!

 ことし、2010年の「イグ・ノーベル賞(Ig Nobel Prize)」の授賞式が、このほど(9月30日)、アメリカのハーバード大学のサンダース劇場で開かれました。

 イグ・ノーベル……ご存知ですよね。ignoble ラテン語のignobilis から来た英単語。「不名誉な」って意味です。
 もちろん、「ノーベル賞」にひっかけた洒落。愉快なユーモア(もうひとつの)ノーベル賞のこと。
 
 ことしの晴れの受賞者の中に、 粘菌が効率的な「鉄道網」モデルを作り出すことを突き止めた、公立はこだて未来大の中垣俊之教授らのグループが含まれている(「交通計画賞」を受賞)ことは、日本でもすでに報道されているので、ご存知の方の多いことでしょう。⇒ http://www.jiji.com/jc/c?g=soc_30&k=2010100100337

 で、本ブログ(略称「上の空」ブログ)としては、中垣教授らの業績紹介は端折り――「上の空」注目の、他の受賞(者)を紹介したいと思います。
  ⇒ http://improbable.com/ig/winners/#ig2010

   日本語Wiki  http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A4%E3%82%B0%E3%83%8E%E3%83%BC%E3%83%99%E3%83%AB%E8%B3%9E%E5%8F%97%E8%B3%9E%E8%80%85%E3%81%AE%E4%B8%80%E8%A6%A7

 「上の空」子(私……大沼のこと。なんかトホホ……)による、2010年、イグノーブル・チョイス、ベスト(ワースト)ワンは、なんといっても、「平和賞」に輝いた、英国・キール大学の研究業績。

 な、な~んと……「悪たれ」――くそったれが、バカヤロー、死ねっ、くたばれ、チクショー、などなど――に、「苦痛」に耐える力を呼び覚ます力があることを確認したそうです。

 どんな実験で確かめられたかというと、氷水に手を突っ込んでおくんだそうです。だんだん時間が経つと、冷たくて、しびれて、耐え切れなくなりますよね。

 で、被験者を2つのグループに分け、ひとつのグループには、普通の言葉を言わせる(たぶん、「今日はいい天気ですね」とか??)

 そしてもうひとつのグループには、「悪たれ」を言わせる。

 くそったれが、バカヤロー、死ねっ、くたばれ、チクショー、コンチクショー、ドアホ、間抜け、オタンコナス…… 

 で、結果はどうだったか?

 言うまでもありませんね。「悪たれ」組の勝利!

 悪たれ組の方が、長い時間、氷水に手を突っ込んでいられるんだそうです。

 でも、これがなぜ――どうして「平和賞」に輝くの?……

 当然の疑問ですね。でも、こう考えると、納得できる!

 つまり――苦痛に耐える……つまり、いやなことに耐える……って、結局、ガマンすること……ガマンすれば、お互いケンカにならない……ケンカしない……つまり「平和」が維持される…………メデタシ・メデタシ!!!

 「悪たれ」言っているうちは、まだ「平和」。「平和」な時間を先に延ばせるわけです。

 だから、日中両国の「愛国者」たちも、互いに「悪たれ」言い合っればいいんですよ! これからも! 「戦争」にならない。

 「ガス抜き」って、そういうことだったんだあ~!

 「カラオケ」を発明した井上大佑さんが以前、イグ・ノーベル「平和賞」に輝いたことがありますが、これも同じような授賞理由でしたね。

 他人の歌をだまって聞く……周りの人間の忍耐力を強化する……これが「カラオケ」に対する「平和賞」の授賞理由!

 さて、ことし2010年の「イグ・ノーベル賞」には、例年にない、際立った特色があります。

 それは、人類文明、地球の敵に、痛烈な批判・風刺の矢を放ったこと。

 リスクを最小化にして利益を最大化するという、本来あるはずもない「ぼろもうけ」法を考案(し、世界経済を破壊)したウオールストリートに「経済学賞」を、メキシコ湾で本来、混じり合わないはずの「水」と「油」を混ぜてしまった(流出「原油」を海に溶け込ませてしまった)BPに対して「化学賞」を――それぞれ贈りつけた!

 う~ん、なかなかやるじゃん!

 で最後に、(このブログを書いている最中にヒラメキ、急遽、「創設」に踏み切った)本ブログのチョイスによる、「輝け!上の空 シュールレアリスム大賞」を、早速、発表することにしよう。

 第1回「輝け!上の空 シュールレアリスム大賞」の、(とりあえず)「物理学賞」に輝いたのは…………

 じゃーん!……「抑止力(斥力)」を「引力(誘引力)」に換えることに成功した、日本の「あかんなほんと政権」に!

 だって、核にも海兵隊にも「抑止力」あるはずなのに、中国漁船を追いやるどころか、逆に体当たり攻撃、受けたジャン!

 えっ、シュール(超現実)じゃない? 現実そのもの、クソレアリスム 、バカ、アホ、間抜け、オタンコナス……お、仰せの通り……ど、同感です。  

Posted by 大沼安史 at 09:18 午前 1.いんさいど世界 | | トラックバック (0)

2010-10-01

〔ジャック天野の目が点・写真鑑定〕 NYタイムズ 金ジョンウンの写真を掲載 畏友・ジャック・天野が写真鑑定

 ニューヨーク・タイムズに北朝鮮の「3代目」、「金ジョンウンのズームアップ写真」が掲載された。⇒ http://www.nytimes.com/imagepages/2010/10/01/world/01koreaspan-cnd.html

 畏友・ジャック天野は、最近、アメリカの民間諜報会社で、「人相読み」テクをゲットして来た、その道のエキスパート。

 以下は、ジャック天野自慢のCIA直伝・視認分析テク(?)による主な「鑑定」結果――。

 1)髪を軍人っぽくショートカットに刈り込んでいる。耳の上4、5センチまでレザーで剃りを入れているのが確認できる。
 なぜ、剃りを入れたか? 
 そうでもしなかったら、あまりに「イイトコのデブ坊ちゃん」っぽくってサマにならないからだ。
 「剃り」を入れざるを得なかったことは分かるが、それがまた逆に、「あんたが大将?」的なバカ殿ぶりを際立たせてしまった。

 2)頬の肉は両サイド合わせ、推定800グラム。北朝鮮の人民の平均体脂肪率を38倍、オーバーしている。
 この日のカメラデビューを前にダイエットをさせたにしては、肉のつきすぎ。
 こんなデブで登場せざるを得なかったのは、本人の「意志薄弱さ」の表れだ。
 北朝鮮の第3代天皇として「国体」を護持しぬく覚悟のほどが見られない。

 3)日本の元首相、森喜朗氏のご令息と「そっくりさん」なのは、歴史のイタズラにしても、関心が引かれるところだ。酒を飲んで車でコンビニに突っ込み、石川県議を辞任された森氏の令息と、外見のみならず内面的にも共通性があるようだ。

 4)これはCIAの「人相鑑定」の極秘ポイントなので、本来、公開しない点だが、ダチの大沼の、たっての要請なので、内緒で教示してさしあげよう。口外無用を条件に。

 注目してほしいのは「口元」だ。左右、そして背後に居並ぶ、北朝鮮の幹部の「口元」と比べてほしい。
 ジョンウンだけだ。「たるんだ口元」(あばっぱー口元)してるのは……。
 このタルミ加減からの推定では、IQは70前後。(本ブログの主宰者の大沼のIQよりはマシだが……!)

 5)以上、総合判定の結果、金ジョンウンの「政権」は「よくて2年持てばいい方」との結果が出た。「「早ければ、4ヶ月」で、北朝鮮の「3代目体制」は崩壊だ。

 〔注〕 CIAの「人相見テク」は企業化され、決算発表をする企業経営者の表情判読などに使われている。これはホントのことです――大沼。

Posted by 大沼安史 at 07:07 午後 | | トラックバック (0)