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2010-09-10

〔いんさいど世界〕 「9・11」を「世界平和の日」に

 9年目の「9・11」が来る。

 「同時多発テロ」後、しばらく経って、一度、WTC(世界貿易センター)の現場を訪ねたことがある。
 花束の置かれた周辺のフェンスは、犠牲者の写真が連なり、臨時の祭壇と化していた。

 昔、一度だけ中に入ったことがあるWTCの巨大な直方体は消え、空間だけが残っていた。

 徹底した破壊――。

 現場を離れ、気になって、近くの「ストラトフォード古書店」に回ってみた。無傷で残っていた。
 頼るべきものが、そこにあった……すこしだけ、救われた気がした。

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 「9・11」を計画した「テロリスト」たちは、それにしても「物知り」な連中だ(った)。

 アメリカの「内部」に精通していた者どもだ(った)。

 最早、「ソ連」の脅威は消えていたのに、その日、「9・11」に、米軍が総力を挙げて「北の森」作戦を実施し、アラスカ空域に航空戦力を集中させ、米本土は「もぬけの殻」状態になることを知っていたのだ。レーダーに映る不審な「影」があっても、訓練用のものだから気にしなくていい……そういう指示が出ていることを知っていたのだ。

 そして、何よりも、「9・11」という日付!

 少なくともアメリカの民衆は、この「9・11」という日付を、自分たちの――アメリカの日常生活を脅かす「犯罪」として想起することになる……「テロリスト」たちは、そんなこともまでも、ちゃんと心得ていたのである。

 「911」――アメリカの「110番」、警察への緊急呼び出しナンバー。

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 フロリダのキリスト教原理主義者たちによる「コーラン焚書」騒ぎの中で迎える、ことし2010年の「9・11」。

 「グローバル・リサーチ研究所」を主宰するチョスドフスキー・オタワ大学教授は、この9年の経過の中で、「テロに対する戦争」が「イスラム世界に対する新たな十字軍戦争」に変質したことを指摘しているが、たしかにその通りである。⇒ http://www.globalresearch.ca/index.php?context=va&aid=20818

 イラク・アフガン・パキスタン……そしてイラン。

 「9・11」を計画した「テロリスト」たちは、こうなることを(あるいは、こうすることを)予期していたのだ。

 「イスラムの石油」をめぐる「宗教戦争」に発展する(させる)ことを、ちゃんと予期していたのだ。

 「新しき真珠湾」の「予言」を的中させた彼らは今、なんと「イラン戦争」の開戦をも「予言」しているのである。ネオコンは死なない。まだ、生きているのだ。 

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 平和とデモクラシーのための放送局、「デモクラシーNOW」のキャスター、エイミー・グッドマンさんが、ネット誌、truthdig に「9月11日を戦(いくさ)のない日に」というコラムを書いていた。⇒ http://www.truthdig.com/report/item/sept_11_a_day_without_war_20100907/

 「デモクラシーNOW」のスタジオは2001年当時、WTCからそれほど離れていないチャイナタウンの元消防署内にあった。

 「9・11」後、現場近くのフェンスは、行方不明者の写真と連絡先の電話番号のカードで、またたくまに埋まった。

 それを見てエイミーさんは、なぜかアルゼンチンの「マヨ広場の母親たち」のことを思わず想起したそうだ。

 アルゼンチンの軍政の弾圧で「消えた」息子たちを返せと、ブエノスアイレスで、プラカードを掲げ、訴え続けた、勇敢な母親たちを思い出したのだそうだ。

 なぜか?

 それは、アメリカの現代史のなせる業である。アメリカの権力の罪深さを、「9・11」の日付は、あらわにするのだ。

 エイミーさんは指摘する。

 1973年9月11日――アメリカのCIAに支援された軍事クーデターで、民主的に選ばれたばかりのチリのアジェンデ大統領が殺された日。

 1988年9月11日――やがて米国に支援されたクーデターで国外追放となるアリステッド神父の、ハイチ・ポルトープランスの教会を右派民兵が襲い、少なくとも13人を射殺、77人を負傷させた日。

 1990年9月11日――グアテマラの民主化運動家のミルナ・マック氏が、米国に支援された軍事政権に殺された日。

 では、2001年9月11日は? その日は、アメリカの罪深さの何をあらわにするものなのか?
 
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 アメリカの先住民族(モホーク族)の活動家、スプリッティング・ザ・スカイさん(58歳)は、「同時多発テロ」をブッシュ政権による陰謀だと断じ、ブッシュ大統領を戦争犯罪人として告発している人である。 ⇒ http://en.wikipedia.org/wiki/Splitting_the_Sky

 僕はこの、まさに「空を引き裂く」稲妻のような、激しい弁舌と、それでいて心がとてもあったかな、人間味のある活動家に関心があって、この人が書いた百科辞典よりも分厚い「自伝」を少しずつ読み進めているのだが、先日、この人があの「アッティカ刑務所」の「反乱」に参加した人だと(読んで)知って驚いた。

 アッツティカ刑務所の反乱 ⇒
 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%83%E3%83%86%E3%82%A3%E3%82%AB%E5%88%91%E5%8B%99%E6%89%80%E6%9A%B4%E5%8B%95

 アメリカの先住民族に対する抑圧の実態、「反乱」の真相、ニューヨーク州権力のでっち上げ工作などを知って驚いたのだ。

 このアッティカの反乱もまた、1971年の9・11。正確に言えば、9月9日から13日までに起きたことだった(エイミーさんは、コラムでこのことにも触れている) 
 
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 アメリカでは――いや、全世界ではいま、「9-11 真実」運動が広がっていて、あの事件の徹底的な疑惑解明を求める声が高まっている。

 あの「9・11」こそ、すべての悪の始まりだからだ。

 ことしも、同運動がニューヨークで、WTC跡から軍事級の爆薬を発見した科学者らが集まり、真相究明のシンポジウムを開くなど、地道な取り組みが続いている。

(同運動のサイト、911 Truth.org が、この記事を書いている時点で、なぜか接続不能になっている!その後、復旧 ⇒ http://www.911truth.org/index.php )

 来年、2011年は10周年。

 再来年は9・11の11周年。

 あの悲劇を想起する記念日がこれからも繰り返される。
 
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 心配性の僕は、だから不安なのだ。

 「9・11」の再調査を求める声が強まれば強まるだけ、あの「テロリスト」たちがまた何を企むか心配なのだ。

 来年の「10周年」には疑惑を吹っ飛ばすため、何かまた、とんでもない「スペクタル」が起きるのではないか、と心配なのだ。

 イランの「核」施設に対し、米軍が攻撃すれば、「9・11」疑惑など一発で消し去ることができる…………

 9月11日を戦のない日に!――デモクラシーNOWのエイミー・グッドマンさんの訴えに、だから僕も賛成である。

 「9・11」が「世界平和の日」になる日が来ることを祈る。
  

Posted by 大沼安史 at 08:32 午前 1.いんさいど世界 |

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