« 〔戦争と平和 NEWS備忘録〕 徳島、高松、甲府……空襲の「悪夢」再び | トップページ | 〔NEWS〕 「イラク・ヘリ掃射ビデオ」漏洩などの容疑で米陸軍特科兵、ブラッドレイ・マニングさんを訴追 »

2010-07-05

〔NEWS〕 「間抜けすぎる」スパイ団摘発事件が「米ロ核軍縮(START)条約」をつぶしてしまうワシントンの現実

 米連邦議会の専門紙、「ザ・ヒル」は2日、FBIによる「ロシア・スパイ団」の「摘発」の結果、オバマが調印した米ロ核軍縮条約(START)の批准が厳しくなる見通しを示した。

 オバマが上院で3分の2以上の条約批准賛成票を獲得するには、共和党から最低8人、支持をとりつけなければならない。そんな危うい綱渡りをしていたところへ、この降って沸いたような、「ロシア・スバイ団事件」。

 これで米国民のロシアに対する感情が悪化することは必至だから、それが「条約批准」崩壊の最後の一押し(ラスト・ストロー(最後のひと藁)になるかもしれない、と「ヒル」紙は書いている。
 ⇒ http://thehill.com/homenews/administration/106903-russian-spy-ring-may-be-last-straw-for-obama-nuke-treaty

 それにしても、なんとも間抜けな「スパイ団」どもよ!

 英紙インディペデントによれば、たとえば「美人すぎるスパイ」、アンナ・チャップマンがニューヨークで使ったとされるパソコン通信の「WiーHi」という発信装置は、誰でもかんたんに買えて、かんたんに盗聴できる代物。
 まるでアマチュア、スパイならスパイらしく、傍聴がほとんど不可能は「ウルトラ・ワンドバンド・ラジオ」という装置を(これもショップで売っているから)使えばよかったのに、と専門家はあきれているそうだ。

 「美人すぎる」アンナさんの父親は「KGB」の元「高官」(と、アンナさんの元旦那さん言っている。ちなみ、この旦那さん、英国のマスコミに「アンナ・ストーリー」を「売っている」とか。なお、英紙ガーディアンが、モスクワの彼女の実家を調べたら、KGBの中堅職員用のアパートだった!)、だから彼女は、KGBの流れを汲むロシアのスパイに違いない、などという短絡的な見方が横行していることについて、ロシアの関係者はこういって笑い飛ばしたそうだ。
 
 「あんなお粗末な作戦をしたら、昔なら(スパイもコントローラーも)銃殺ものだね!」

 ⇒ http://www.independent.co.uk/news/world/americas/mystery-of-the-sleeper-cell-that-gave-russian-espionage-a-bad-name-2017232.html   

Posted by 大沼安史 at 05:13 午後 |

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 〔NEWS〕 「間抜けすぎる」スパイ団摘発事件が「米ロ核軍縮(START)条約」をつぶしてしまうワシントンの現実: