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2010-07-09

〔重要NEWS〕 米ニクソン政権 米海軍EC121偵察機 日本海上空撃墜事件で 北朝鮮「核攻撃」計画  ワシントンの非政府組織が情報自由法で機密文書を入手  その名も「フリーダム・ドロップ」作戦 

 1969年(昭和44年)4月15日、厚木基地を発進した米海軍のEC121偵察機が日本海上空で北朝鮮の戦闘機によって撃墜され、乗員31人が死亡する事件があったが、その報復として当時の米ニクソン政権が北朝鮮に対する核攻撃へ向け、作戦計画を立てていたことが、ワシントンの非政府組織、「国家安全保障アーカイブ」が情報自由法に基づき入手した機密文書で明らかになった。
 英ガーディアン ⇒   http://www.guardian.co.uk/world/2010/jul/07/nixon-north-korea-nuclear-strike
 英テレグラフ ⇒ http://www.telegraph.co.uk/news/worldnews/asia/northkorea/7878422/Richard-Nixon-planned-nuclear-strike-on-North-Korea.html

 (このとき「核攻撃」が検討されたことについては、日本の時事通信がすでに、ことし2010年6月24日、「北朝鮮への核攻撃検討―米公文書=偵察機撃墜受けニクソン政権」として報じているようだが、筆者〔大沼〕未見。
 また、読売新聞も今年5月9日、「米機撃墜でニクソン政権、北朝鮮空爆を検討」とのワシントン特派員電を載せているが、「空爆」に核攻撃が含まれていたとは報じていない。⇒ http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20100508-OYT1T01156.htm )

 「国家安全保障アーカイブ(文書館)」が入手した機密資料16点は、その内容分析とともに、同アーカイブのサイトで公開されている。 ⇒ http://www.gwu.edu/~nsarchiv/NSAEBB/NSAEBB322/index.htm

 このうち、北朝鮮に対する核攻撃「フリーダム・ドロップ(Freedom Drop)」作戦については、第12文書の「レアード国防長官から、国家安全保障会議のキッシンジャー宛ての覚書(1969年6月25日付)」で言及されている。
 
 それによると、第1のオプション(選択肢)は「懲罰的な攻撃」で、北朝鮮の12の軍事目標に対し、0.2~10キロトンの核兵器による攻撃を行う。攻撃は、韓国配備の空軍戦術戦闘機、空母艦載機、陸軍のオネストジョン/サージェント・ミサイルのいずれか、もしくはその組み合わせで行う。

 第2のオプションは、北朝鮮が韓国を空から攻撃した場合の対応措置として、北朝鮮の空軍力を無力化するもので、70キロトンの核兵器の使用も含まれる。北朝鮮の16の空軍基地の全てを攻撃する。攻撃は、韓国配備の空軍戦術戦闘機、空母艦載機、陸軍のオネストジョン/サージェント・ミサイルのいずれか、もしくはその組み合わせで行う。

 第3の最終オプションは、10~70キロトンの核兵器を使用、北朝鮮の戦闘力の大半を壊滅する。第1、第2の攻撃目標に加え、22の軍事目標を追加する。攻撃は、韓国配備の空軍戦術戦闘機、空母艦載機、陸軍のオネストジョン/サージェント・ミサイルのいずれか、もしくはその組み合わせで行う。

 ――――としている。

 また、この核攻撃による韓国軍、及び同盟軍の戦傷者については10%未満。民間人の犠牲は「100人から数千人」と見積もっている。

 当時の米軍が北朝鮮に対する核攻撃で、たったこれしか犠牲が出ない、と予測していたこと自体、驚くべきことだが、ニクソン政権が北朝鮮に対する核攻撃はもちろん、通常兵器による武力報復を回避したことは、当然のことながら、賢明な判断だったといえる。

 (ニクソン大統領が「狂人理論」という対ソ挑発・核攻撃ジェスチャーを繰り返したことは、『戦争の家』〔ジェームズ・キャロル著、大沼訳、緑風出版〕を参照)

 仮に、米側が北朝鮮報復に踏み切っていたなら、日本の米軍基地からの出撃もあったはず。

 実際、第1文書「レアードからキッシンジャー宛覚書(同年4月15日付)」には、「米国としては、オキナワのカデナAB基地、日本のヨコタ。ミサワの戦術戦闘機(F105、F4)……を投入することもできる」との記述もある……。

 「国家安全保障アーカイブ」が入手し、ネットで公開した文書には、米側が日本側の合意を得たとか、日本側が攻撃に反対したといった記述は見当たらない。

 厚木から偵察機を飛ばし、日本政府(国民)のことなどそっちのけで、核攻撃作戦まで練る、アメリカという国!

 「対等な」はずの「日米安保同盟」の、この現実よ!

 ◇参考 EC121撃墜事件  日本語Wiki ⇒ http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%A1%E3%83%AA%E3%82%AB%E6%B5%B7%E8%BB%8DEC-121%E6%A9%9F%E6%92%83%E5%A2%9C%E4%BA%8B%E4%BB%B6

 同・英語Wiki ⇒  http://en.wikipedia.org/wiki/EC-121_shootdown_incident 

Posted by 大沼安史 at 07:52 午後 |

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