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2010-05-24

〔コラム 机の上の空〕 沖縄は死者も眠れず

 鳩山首相が沖縄に「辺野古」への回帰を通告した。地元紙の沖縄タイムズが社説を掲げた。痛烈な見出しだった。「怒 怒 怒 怒 怒・・・」
 ⇒ http://www.okinawatimes.co.jp/article/2010-05-24_6712/

 首相が県庁で仲井知事と面談中、県議会議員らは議会棟前で座り込みした。市民団体の抗議が響き、「怒」と書かれたプラカードが沿道を埋めた。

           ●@JAPAN@USA○

 「日米安保」とは、沖縄の集団安全を破壊するものであることが、またもや確証された。安全を保障するどころか、生活を破壊する「危険保障条約」。

 沖縄は「沖縄戦」、「本土復帰」に続き、またしても「捨石」にされた。

 沖縄は、アメリカに「売り渡された」のではない。日本によって、アメリカに「買い捨て」されたのだ。それが「返還」であり、「密約」であり、今回の「普天間」だった。

 日本の権力の恥ずかしい姿をあらわにしてみせた今回の「普天間」問題。

 沖縄への軍事的集中豪雨など気にもとめず、戦後早速、「アメリカの軍事の傘」に入って、顔色をうかがいながら「袖の下」を使い続けて来た、戦前以来の日本の「ゾンビ権力」!

 「アメリカ」の陰にかくれ、沖縄を「買い渡し」て来た、主権もモラルもない、「元・神の国」の、このなんとも無様な姿よ!

           ●@JAPAN@USA○

 沖縄・伊江島で米軍(海兵隊)の農地の強制収用と戦い続けた阿波根昌鴻(あはごん・しょうこう 1902~2002年)さんは、「耳より上に手を上げない」をモットーに、島の農民の反対運動の先頭に立った人だ。
 (岩波新書『米軍と農民-沖縄伊江島』『命こそ宝-沖縄反戦の心』参照) ⇒ http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%98%BF%E6%B3%A2%E6%A0%B9%E6%98%8C%E9%B4%BB
 
 阿波根さんはその『命こそ宝』の中で、こう言っている。
 「……わしらの闘いを非暴力直接行動というようないい方をしてくれる人がおる。わしらはそういうものかとも思ったが、だが、わしらの闘いの基本は、何より相手のことを考える闘いということだったのであります」

 相手のことを考える闘い?……

 そう、阿波根さんにとって、その命をかけた米軍に対する反対運動とは、相手の米軍のことも考える闘いだった!

 「だから米軍に対して、わしはあなた方の国が滅ぶのは好まんからね、基地は自分の国にもってかえりなさい、他人の国に基地をおいて戦争準備をしていると、戦前の日本みたいに滅んでしまうよ、やめなさい、そういったのでありました」

           ●@JAPAN@USA○

 阿波根さんは沖縄戦でひとり息子を亡くした人だ。当時を思い返すと「気絶」するほどの悲しみを背負って生き続け、闘い続けた人だ。

 米軍の土地の強制収用で、餓死者も出た伊江島。模擬原爆投下を含む米軍の訓練で、草刈中の農民が殺された伊江島。

 オキナワの悲劇を集約的に表現する伊江島から、阿波根さんは相手の米軍さえも思いつつ、「ヌチドゥタカラ(命こそ宝)」と訴えたのだ。

 このモラルの高みこそ、「9条」のある平和憲法をもとに、戦後日本が歩み出した出発点ではなかったか!  

           ●@JAPAN@USA○

 米軍基地の島・沖縄は、沖縄戦の慰霊の島だ。沖縄戦の語り部でもある大田昌秀氏(元沖縄県知事)は、こう書いている。

 「彼ら(政府や一部政・財界人をはじめ軍事専門家や自衛隊首脳の中)は、沖縄戦で犠牲になった二十数万人におよび人間のおびたただしい死について、ほとんど苦にもしなければ考えようともしないようです」
 
 そして、「死者たちは、いまも眠れずにいるのです」とも。〔『死者たちは、いまだ眠れず』(新泉社)より〕

 沖縄の死者は、阿波根昌鴻さんを含め、島の米軍占領継続という現実に心やすまらず、生者の「怒 怒 怒 怒 怒・・・」の声を耳にしながら、いまだ眠れずにいるのである。

Posted by 大沼安史 at 07:32 午後 3.コラム机の上の空 |

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