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2010-04-20

〔いんさいど世界〕 ロススダ谷のマルゴルザータ 森を守ったポーランドの乙女

 環境保護のノーベル賞、2010年のゴールドマン環境賞の受賞者が発表された。⇒ http://www.goldmanprize.org/

 ことしの受賞者は6人。
 中に、マルゴルザータ・ゴルスカさんという、ポーランド人女性が。

 ポーランドの――というより、ヨーロッパの最後の、手付かずの森を守りぬいた女性だ。

 それも、ポーランド政府が「決定済み」のハイウエー建設計画を覆したというのだから、たいしたものである。⇒ http://www.goldmanprize.org/2010/europe

 彼女を中心に、ポーランドの仲間が連帯し、欧州委員会を動かし、昨年、ついにルートの変更を勝ち取った。

 守り抜いたのは、ロススダ谷の原生林。
 その森を迂回することになったのは、ワルシャワとヘルシンキを結ぶ「ヴィア・バルチカ・エキスプレスウエー」。

 その谷の様子を、彼女たちの運動を知るには、以下のビデオを観るとよい。
 ⇒ http://www.youtube.com/watch?v=Hgd93rxQyfY

 地元の農民と手を組み、ブリュッセルの欧州委員会を動かすなど、粘り強い運動を8年間も続けて、ついにロスタダ谷を守った!

 そのマルゴルザータさんが、英紙ガーディアンに、なぜ森を守ることができたかを振り返る文章を寄せていた。⇒ http://www.guardian.co.uk/environment/cif-green/2010/apr/19/how-to-successful-activist

 その中に「教訓」が書かれていた。何よりも頑強に、そして忍耐強くあれ、と。

 上記のビデオに、計画案を作成した政府の役人が、ハイウエーのルートを、ロスタダ谷を断ち切るかのように「一直線」で結んだ地図が出て来た。
 その原ルートの「一直線」の横に、新しく引かれた、谷を大きく、ゆるやかに迂回する、一本の「曲線」。

 マルドザータさんの受賞は、効率一辺倒の直線型開発の時代の終わりを明確に告げるものだ。

 そう、たしかに「自然」の中には、どこまでの貫いてゆく、切り裂くような直線はない。水平線さえも、まあるい。

 産業社会の無知で傲慢な開発幾何学は、彼女たちが守った、ロスタダ谷の原生林の前に屈し、ひれ伏した……。

Posted by 大沼安史 at 05:45 午後 1.いんさいど世界 |

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