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2010-03-29

〔いんさいど世界〕 オバマのアフガン 言葉で彩る戦争 血にまみれた平和 

 オバマ大統領が思い出したように、アフガンを28日夜、大統領専用機で「訪問」した。
 傀儡、カルザイを締め付け、現地米軍に活を入れるためのカブール入りだった。
 戦争大統領=オバマ。
 あのノーベル平和賞のメダルなど、ホワイトハウスの愛犬の玩具にでもしているのだろう。

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 バグラム基地での演説テキストを読んで、胸が悪くなった。
 
 「あなたがたのような勇敢な男女が――世界の反対側で、アメリカの同胞市民たちのため、いまだ叶うことのなきアメリカ人の夢のため、無私の精神で喜んで任務につこうとする勇敢なアメリカ人がいる限り、あなた方のような人がいる限り、アメリカは耐えしのぎ、希望は恐怖に打ち勝つものと私は信ずる。そして私は信ずる。よりよき日々はすぐそこにある」 
 オバマ アフガンでの演説⇒ http://www.commondreams.org/headline/2010/03/28-9

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 アフガンでオバマのいう「勇敢なアメリカ人」(米兵)が、どれだけ、すぐ目の前にある、よりよき日を見ることができずに、命を失っているか?

 最新でのデータによれば、早くも1000人の大台に達し、「1029人」が戦死しているのだ(NATO軍など全体では1703人)。
 ⇒ http://www.icasualties.org/OEF/Nationality.aspx

 戦死のペースも速まり、ことし2010年の1・2月の戦死者は57人。昨年同期の28人の2倍に達している。ことし最初の2ヵ月の戦傷者数は381人。こちらは3.5倍もの急増である。
 ⇒ http://www.commondreams.org/headline/2010/03/28-4

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 「勇敢なアメリカ人」(米兵)によって、アフガンではどのような「戦果」が上がっているか?

 英紙タイムズのジェローム・スターキー記者は、ことし2月12日、パクチア州のガルデズで起きた事件を、目撃証言をもとに、こう報じている。
 ⇒ http://www.timesonline.co.uk/tol/news/world/afghanistan/article7060395.ece

 米軍とアフガン政府軍兵士による、夜明け前の襲撃で、最初に殺されたのは、家族を守ろうと入り口で立ちふさがった、43歳の現地の警察官とそのきょうだいの男性2人。

 同じ機銃の掃射で家の中にいた3人の女性(うち2人は妊娠中。1人は18歳の少女))も銃弾を浴びた。妊娠していた2人は即死、結婚が決まっていた18歳の少女は間もなく死亡したという。

 スターキー記者によると、米軍はこの事実を隠蔽、現場に米兵らが到着したときには、犠牲者らはすでに死んでいたと主張。そればかりか、同記者に対する個人攻撃すら続けているそうだ。
 警告 ビデオには残酷な映像が含まれています! ⇒ http://rethinkafghanistan.com/blog/?p=1844

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 戦争とは組織的な人殺し以外の何物でもない。
 それはどんなに言葉で飾り立てても、奪われた命はかえらないのだ。

 「勇敢なアメリカ人たち」の命も、「アルカイダ」がそこに「まだいる」ということだけで殺されなければならないアフガニスタンの人たちの命も、命の尊さにおいて変わりなく、失われたら取り返しのつかない点でも変わりない。

 オバマよ、君の演説には血のにおいがする。
 欺瞞の言葉で鮮血の戦争を美化するなかれ! 

 

Posted by 大沼安史 at 06:37 午後 1.いんさいど世界 |

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