〔コラム 机の上の空〕 「対等な日米同盟」 倒錯の水平変換アクロバット
日本とアメリカの関係を「日米同盟」などといって、さも「対等」な関係とに思わせるミトクラシー(神話化政治プロパガンダ)が、日米安保50周年のことし、日本国内において(片面的に)盛んだ。
1910年の韓国の植民地化を、「韓国併合」といわず、「日韓併合」と、さも「対等な合同」であるかのように思わせた(当時の外務省の役人による、狡猾な命名)策略を「逆立ち」させたような、「日米同盟強化」キャンペーンの大合唱ではある。
ほかの分野はさておき、こと「軍事」において、日米の間にどんな「対等」な関係があるというのだろう?
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米国の軍事ウオッチャー、フリーダ・ベリガンさんは、反核・反戦運動に生涯を捧げた、フィリップ・ベリガン氏(1923~2002年、1999年には、コーンといわれる、核ミサイルの弾頭の覆いを製造する工場に侵入するなど、非暴力・直接行動によるプロテストを続けた、カトリックの元神父である。拙訳、『戦争の家ペンタゴン』参照)のお嬢さんだ。彼女もまた、父親同様、断固、平和を求める立場に立つ。
そのフリーダさんが書いた最新のレポートで、日本政府が米国から、2008年に8億4000万ドルもの兵器を購入していたことを教えていただいた。
800億円も――たった1年間で。
この数字は米国防総省(ペンタゴン)が公開している資料に基くものだそうだ(日本のマスコミは報道しているのかしら?……)。
世界第10位の輸入額。内訳は出ていない。何を買っているのだろう?
これに対して、輸出元の米国全体の兵器取引額は、2008年において、どれほどのものだったか?
連邦議会調査局の調べでは、この年、全世界の兵器取引(額)の7割近く、378億ドルに達した、というのだ。3兆円を超える規模。
フリーダさんはこの点を突き、アメリカはいまや「グローバル兵器独占体」だ、と指摘しているが、まさにしかり。軍事帝国・アメリカは、ぶっちぎりのナンバーワン、「死の独占商人」と化しているわけだ。
そんなスーパー軍事大国、アメリカを相手に、日本はどんな「対等」な軍事同盟と維持しているというのか?
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「沖縄」問題、ひとつとってもわかるように、日本が単なる軍事隷属国に過ぎないことは、最早、誰の目にも明らか。
日本のマスコミが「奇跡の安保条約」だなんのと、最近、糊塗作業に懸命なのは、この事実を必死で覆い隠そうとする、シジフォス的「神話化」キャンペーン以外の何物でもないだろう。
実態としては、かつての「南ベトナム政府(軍)」、いまの「アフガニスタン政府(軍)」と、それほど違いがないはずなのに……。
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フリーダ・ベリガンさんによると、オバマ政権は新年度予算で、アフガン政府軍向けの武器供与に60億ドルを計上しているそうだ。
アフガンは今や、米国の軍事産業のぼろもうけマーケット。アフガン戦争でアフガンは、米国の兵器メーカーの「大消費地」と化したわけだ。
そういうアメリカと「対等な、奇跡の同盟」だと?……
「少し前までは最新鋭」だった兵器を売り込まれ、買わせられているだけのことではないか!
このマゾヒズム的快感(?)に支えられ、主従(タテ)関係の現実を、水平化(ヨコ=対等)した幻想として見せかける、アクロバチックなまでの倒錯劇よ!
フリーダさんのレポート ⇒ http://www.tomdispatch.com/post/175207/tomgram%3A_frida_berrigan%2C_pimping_weapons_to_the_world/
Posted by 大沼安史 at 07:06 午後 3.コラム机の上の空 | Permalink

















