〔NEWS〕 バンクーバー発 5大陸に広がれ 炭素税の輪
先に紹介した、ジェームズ・ハンセン博士の警世の書、『私の孫たちを襲う嵐』から、「炭素税」にからむ大事な話を、もうひとつ。
博士によれば、冬季五輪が開催中のカナダ西海岸、バンクーバーのある「ブリテッシュ・コロンビア(BC)州」は、「炭素税」を導入した先進地なのだそうで。
中道右派の州政府政権が、ガソリン等化石燃料の消費に課税する炭素税導入を表明したのは、2008年2月のこと。実際の導入は、その年の7月。たった5ヵ月の早業だった。
昨年(2009年)5月の州知事選挙で「存廃」が争点となったが、現職が勝利。存続が決まり、今に至っている。
反対していた野党も、支持を表明したそうだ。
なぜ、BC州民は「炭素税」に「イエス」と言ったのか?
それはそれによって所得税が減税になるからだ。
ハンセン博士の「炭素税提案」は、すでに述べたように、もっとラジカルだが、基本線はBCの炭素税の理念と同じである。
日本では神奈川県で検討が始まっているが、うごきがにぶい。
日本のバンクーバー五輪取材班には、閉会式のあと、すこしBC現地にに居残ってもらって、ぜひとも、「炭素税」の好調な飛翔ぶりを取材してもらいたいものだ。
BCの炭素税選挙については ⇒ http://greeninc.blogs.nytimes.com/2009/05/14/british-columbias-carbon-tax-survives/
神奈川県 炭素税を検討 ⇒ http://www.pref.kanagawa.jp/osirase/kankyokeikaku/cool/lpro6.html
Posted by 大沼安史 at 05:11 午後 | Permalink