〔いんさいど世界〕 NO HOPEenhagen? 「ツバル案」を環境派が支持
ナオミ・クライン氏がビデオ・インタビューに登場し、「ホープ(希望)ヘンハーゲン? ノーサンキュー」と、COP15の「コペンハーゲン合意」案を拒絶する意向を明確に示した。
⇒ http://www.youtube.com/watch?v=uLQ_1YgCe4E&feature=related
COP15のテーブルに載っている案は馬鹿げたもので、そんなもので妥協が成立でもしたら、それで地球環境が救われるとでもいうような「幻想」が生まれ、非常に危険なことになる、というのが彼女の批判のポイントだ。
「コペンハーゲン合意」案は、たとえば、(デンマークが米英などと秘密協議でまとめ、開幕早々、英紙ガーディアンに暴露された、いわゆる「コペンハーゲン合意」案は、新興国に対して、2012年から15年の間に)「100億ドル」を支出するとしているが、ナオミ・クライン氏は、本来「1000億ドル」の話じゃないと、これを一蹴している。
ガーディアン紙によれば、議長国・デンマークがまとめた「コペンハーゲン合意」案は「京都議定書」を「放棄(abandan)」するもので、新興国に対し、2050年までに「国民一人当たり1.44トン」の炭素排出量制限を課すほか、新興国に対する「緑の基金」の運営を、国連本体から剥ぎ取り、世銀、及び世銀を中心とした「グローバル・環境機関(ファシリティー)」なるものに移管するなど、先進国に有利なものになっているそうだ。
⇒ http://www.guardian.co.uk/environment/2009/dec/09/copenhagen-tuvalu-protocol-split
環境報道で世界をリードするガーディアン紙への同案のリークは、そのあまりにヒドイ内容に危機感を募らせた関係筋が行ったものとみられるが、ニールス・ボーアゆかりの地において、「コペンハーゲン合意」(案)を名乗るとは、おこがましい限り。ナオミ・クライン氏が、コテンパーゲンに批判したのも当然のことだ。
(「コペンハーゲン合意」とはもともと、「量子論」に関する物理学者の合意を指す。わが敬愛する理論物理学者で、米国のデモクラティック・スクール、サドベリー・バレー校の指導者であるダニエル・グルーンバーグ博士によれば、ボーアの研究所は、集まった人たちが議論し合いながら、共同作業で理論を深化させていたところだそうだ。「量子論」の「合意」は、コラボレーションから生まれたのである!)
コペンハーゲンの会議では、このナオミ・クライン氏の批判ビデオを受けるかたちで、海面上昇で水没の現実的な脅威にさらされている、太平洋の島国、ツバルから新提案がなされた。
⇒ http://www.guardian.co.uk/environment/2009/dec/09/copenhagen-tuvalu-protocol-split
「京都」を死守する一方、新興国にも削減を求めるもので、アフリカの数ヵ国、グレナダなどから支持が集まったが、中国、サウジ、インドなどは反対に回り、新興国の間に亀裂が走っているという。
コペンハーゲンに詰め掛けている世界の環境保護派は早速、「ツバル案」支持の声を上げたが、「京都」を守れ、という、同じ太平洋の島国からのアピールに対し、日本政府は聴く耳を持たないようだ。
朝日新聞によれば、日本政府は(おそらくデンマークから、「コペンハーゲン合意」案のブリーフィングを受けて)9日までに、COP15への対処方針をほぼ固め、「京都議定書をそのまま延長する改正案が示された場合、鳩山首相が打ち出した1990年比25%削減の中期目標を改正案に書き込むことは絶対に賛成しない」(10日付朝刊)ことにした。
それにしても、「書き込む」ことには「絶対に賛成しない」とは、なんとも奇怪な表現!
どういう意味?
鳩山首相ははすでに「25%削減」を国連演説で、以下のように、英語で明確に「国際公約」している。
For its mid-term goal, Japan will aim to reduce its emissions by 25% by 2020, if compared to the 1990 level, consistent with what the science calls for in order to halt global warming.
力強い、「意志」の表明。日本政府は削減を目指します!(削減します、ではないが……)
これが政府の日本語訳になると、外務省製翻訳ソフト(?)で転換したとたんにトーンダウン、
新しい日本政府は、温室効果ガスの削減目標として、1990年比で言えば2020年までに25%削減を目指すという非常に高い目標を掲げました。
――に。
「日本政府は……掲げました」と、まるで「他人事」のようなものに変わり、挙句の果てが、今回の「交渉方針」。
困ったことに、朝日新聞の記事は、さらにこう続く。「政治合意文書には25%削減を書き込むことに言及していないが、目標の上乗せはしないという」。
驚くなかれ、これ、原文のまま! 文章入力のミスではない。一体、どういう意味?……日本語??? 文章??? 新聞の載せる「記事」???
「政治合意文書」に「25%削減」を書き込むことについては、同意するかどうか、口を噤む一方、それ以上の削減には、断固反対する、との方針を固めた。
――と、どうして書けないの?
No Hope ペンハーゲン!
地球の未来にも、日本の新政権のリーダーシップにも、新聞の未来にも、希望、感じられないなあ~

















