〔NEWS〕 オバマ アフガン問題で協議 アイケンベリー大使も出席 ホワイトハウスでの検討会議を前にアーリントン国立墓地を訪問
ニューヨーク・タイムズによると、オバマ大統領は11日午後2時半から2時間20分にわたって、ホワイトハウスで、アフガン問題の協議を行った。
会議には「米軍増派」に慎重な対応を求めるアイケンベリー駐アフガン大使も出席。
オバマ大統領はアイケンベリー大使に対し、その懸念について質問したという。
米軍部がアフガン増派について、4つの増派オプション(選択肢)を提示。これに対して、オバマ大統領はそのそれぞれについて「どんなふうに、修繕あるいは変えることができるか」質問したという。
米政府当局者は同紙に対し、大統領の質問の「中心的な焦点」は、「結果が目に見えるまでどれほどかかるのか、撤退はできるのか」にあったという。
ということはすなわち、オバマは「撤退」を意識、あるいは模索していることではないのか!〔大沼・注〕
このタイムズの記事で、もうひとつ、絶対に見逃してはならないのは、オバマ大統領が、この協議に先立ち、雨に濡れたアーリントン国立墓地の「セクション60」(イラク、アフガン戦死者埋葬地域)を訪問していることだ。
「復員兵の日」の行事とはいえ、この訪問の意味は大きい。
歴代の大統領は、戦争をめぐる政策決定をするのに際し、誰一人として、アーリントンを訪れた者はいないからだ。
僕(大沼)が訳出して、近々出版される、『戦争の家』という、ガルブレイス賞(ノンフィクション大賞)に輝いた本の(邦訳・下巻)中で、著者のジェームズ・キャロル氏は、戦争するしないという重大な決定をする前に、アーリントンの墓地に立てば、おのずと違った判断が生まれるだろうと述べ、米国の指導者に対して、その際、アーリントンの丘に登るよう求めていた。
読書家で知られるオバマは、もしかしたら、キャロル氏の『戦争の家』を読んでいるのではないか……?
だとしたなら――
⇒ http://www.nytimes.com/2009/11/12/us/politics/12policy.html?partner=rss&emc=rss
Posted by 大沼安史 at 06:59 午後 | Permalink