【NEWS】 『ペンの自由を貫いて――伝説の記者・須田禎一』 いよいよ店頭へ!!
畏友・小笠原信之の、渾身の労作、『ペンの自由を貫いて――伝説の記者・須田禎一』(緑風出版、2625円)が、いよいよ刊行される。
執筆開始から5年。それ以前の資料収集、この本を書くに至った動機の形成期間を含めれば、少なくとも30年の歳月が投じられた力作である。
須田禎一(すだ・ていいち)――日本の新聞ジャーナリズムが「60年安保」で“総崩れ”になる中、北海道新聞(道新)に拠って、孤高のコラムを書き続けた、伝説の記者。
「新聞の戦争責任」を背負い、戦後、「朝日」を退社、道新に移って、論説の仲間とともに、民衆のペンを揮い、言論の自由を貫いた、伝説の記者。
僕もまた、須田禎一さんの本を読んで「育った」世代だから、須田さんの「記者」としての、及びがたい力量、あの最早、美しくさえある、真似のできない、鋭利な文章の切れ味を少しは知っているので――書き手、小笠原の「生きざま」「書きっぷり」も知っているから――現役のジャーナリスト、志願者、マスコミ関係者、マスコミの現状を憂うる方々など、諸氏必読の書だと、ほんとうに、断言できる!
袖文に、こうある。
<本書は伝説の新聞記者・須田禎一の「筆」と「生涯」に肉薄する書である。敗戦日本の針路を決める講和条約には全方位の友好を目指す全面講和論を最後まで貫き、東大生・樺美智子が権力に虐殺された「60年安保」では、<ともあれ事態の収拾を>と呼びかけた在京「七社共同宣言」の事なかれ主義を徹底批判した。北方領土問題然り、ベトナム戦争然り。全身全霊を傾けて胸のすく硬派の筆を振るいながらも、情にもろく、理想の火を燃やし続けた、人間味あふれるジャーナリストが存在した。彼が激動の「昭和」と格闘し、遺してくれたものは何か?
須田・生誕100年の今、ジャーナリズムはやせ細るばかりである。その「再生の書」として本書を世に送る。<新聞が死んだ>と言わしめた60年安保から半世紀。今こそ、私たちが須田禎一から学ぶことは多い!>
来週には全国有名書店に並ぶはず。
本ブログの読者諸氏の一読をお願いする。
版元・緑風出版 ⇒ http://www.ryokufu.com/ryokufu-home.html
Posted by 大沼安史 at 10:37 午前 | Permalink