〔NEWS〕 アフガン不条理劇場 米軍軍事物資の輸送委託先の現地企業 タリバンに安全輸送の「保険料」支払い 委託費(アメリカ国民の税金)の 10%(2.2億ドル) タリバンの懐へ
米誌「ネーション」が、アフガン戦争の不条理さを浮き彫りにするスクープ報道を放ち、それを英紙ガーディアンが転載した。
戦争を継続するには兵站の確保、軍事物資の輸送の確保が不可欠だが、アフガンの米軍から物資の輸送を委託された輸送業者が、輸送の安全を確保するため、タリバンに「保険料」を支払っているそうだ。
米軍が契約を結んだ6社に対する委託料(2年間)は、総額なんと22億ドル。その10%がタリバンに支払われいるそうだ。ということは2億2千万ドルが、タリバンの懐に転がリ込む(込んだ)わけ。
アフガンのGDPの10%に相当する米国民の血税が6社に渡り、その10%がタリバンに手渡されたわけだ。
そして、タリバンはそれを戦費に充て、米軍と戦っている。これはもうファルス(笑劇)を通り越した、笑うに笑えぬ悲劇である。
6社のうちの1社は、カルザイ大統領の従兄弟で、ヘロイン取引などで米国で訴追されたこともある、ポパル兄弟。
ポパル兄弟は「ワタン・グループ」という企業集団を所有。運送会社のほか、「ワタン・リスク・マネジメント」という傭兵集団を擁しているそうだ。
アフガンではFHIというアメリカ系の輸送会社が「保険料」を支払わず、輸送にあたっているが、そのトラック部隊はほとんど毎回、タリバンの攻撃を受けているそうだ。
アフガンの地獄の沙汰も、金次第……。
ネーション誌⇒ http://www.thenation.com/doc/20091130/roston
ガーディアン版 http://www.guardian.co.uk/world/2009/nov/13/us-trucks-security-taliban
Posted by 大沼安史 at 05:52 午後 | Permalink
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