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2009-10-14

〔コラム 机の上の空〕  究極の反戦歌 “Universal Soldier”…… 北米先住民族の女性シンガー、バフィー・セント・マリーさんが歌って教えてくれたこと

 北米先住民族の女性シンガー、バフィー・セント・マリーさんが、10月12日の米国の祝日、「コロンブスの日」に、反戦平和放送局、「デモクラシーNOW(DN)」の特番に登場し、キャスターのエイミー・グッドマンさんのインタビューに答え、自作の歌を歌った。
 ⇒ http://www.democracynow.org/2009/10/12/democracy_now_special_an_hour_of

 クレー族インディアン。カナダ生まれ、アメリカ育ち。
 激動の1960年代にマサチューセッツのアマーストで学生生活を送り、歌をつくり、歌うようになった。

 番組の冒頭、彼女がピート・のTVショーに出演して歌った、1965年の映像が流れた。

 そこで、彼女が歌ったのは、“My Country ’Tis of Thy People You're Dying”という歌。
  DN(上記リンク)のページには、歌詞も掲載されていた。(’Tis は It is のこと)

  ♪ 民族の言葉を禁じ
  コロンブスがヨーロッパから船出して
  歴史が始まった、とさえ言う……

 「新大陸“発見”」の愚劣な不条理を――「ジェノサイド」を、「人権」のウソを――質した、プロテストソング。痛烈な歌だった。

 特番では彼女の歌を何曲か、流していたが、DNの「消防署スタジオ」内で彼女がライブで歌った、“Universal Soldier”も、痛切な歌だった。

 まさに普遍的な、ユニバーサルな、全世界に、全人類に共通する――それどころか、人間の歴史さえも貫く、真実を在りかを示した歌だった。

 この歌の歌詞もDNのページに載っているので、聞くだけでなく、是非読んでいただきたいのだが、「戦争」というものの覆いを一気に裁断し、そこに潜む単純な真理を取り出した、彼女のセンスの鋭さ、激しさ、力強さには驚かされた。

  ♪ 彼は戦う、カナダのために
    彼は戦う フランスのために
    彼は戦う USAのために
    彼は戦う ロシアのために
    彼は戦う 日本のために
    これで戦争がおわると彼は思う

 「彼」とはもちろん、ユニバーサル・ソルジャー。全世界の無名の兵士。
 「民主主義」のために、「共産主義のために」、「平和」のために戦う、ユニバーサル・ソルジャー。

 「彼」なしに、ヒトラーも、ロシアのツァーリも、ありえなかった。「彼」が敵を殺すことなしに。

 だから、咎められるべきは「彼」。「殺せ」の命令は「彼」が自分に下したもの。戦争が終わらないのは、そのため。

 全世界の兵士、一人ひとりが、「殺さない」決断をすることで、そこに生まれる全世界の平和!

 「反戦」とは、われわれ一人ひとりが「殺す兵士」にならないことだと、彼女は歌い、教えているのだ。

 ユーチューブでのインタビューで、こんな風にも語っていた。
 ⇒ ユーチューブ 冒頭にインタビュー http://www.youtube.com/watch?v=VGWsGyNsw00

 シスコの空港での夜、朝一番のトロント行きの便を待っていた時、負傷した米兵の一団が現れた。その時、彼女はこう思ったそうだ。この兵士たちに責任はあるのか、と。そして次にこう思った。命令した軍の将軍たちに責任はあるのか、と。
 しかし、軍の将軍たちに戦争を命じたのは、政治家だ。
 政治家?……搭乗した旅客機が空港に着陸した時、彼女は「答え」を見つけたそうだ。
 「政治家……ということは……そう、それを選んだ私たちに責任が……」

 「平和」を生み出す責任は、私たち一人ひとりにある、「殺さない」と決めた私たち一人ひとりにあると、全世界の一人ひとりに、ユニバーサルに迫る、究極の反戦歌――それが、ユニバーサル・ソルジャーである!

 バフィー・セント・マリーという名前(本名はビバリー・セント・マリー)の、バフィー(Buffy)の意味を辞書で調べたら、「明るい黄色」のことだった。

 白人たちがインディアンの人種色として一方的に決めた「レッド」ではなく、モンゴロイドの一人である自分自身を意識しての「自称」なのだろうか?

 それとも太陽の色である「黄」(「赤」ではなく! 血の色を太陽の色とする日本!)をイメージしての「自称」だろうか?

 平和のユニバーサル・シンガー、バフィー・セント・マリー!

 日本の「9条」をどう思うか、一度、彼女に聞いてみたいものだ。  

 
 ⇒ 彼女のプロフィルについては、 Wiki  http://en.wikipedia.org/wiki/Buffy_Sainte-Marie

Posted by 大沼安史 at 07:13 午後 3.コラム机の上の空 |

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