〔NEWS〕 無人攻撃機 ミサイルを発射 デイビッド・ローズ記者 タリバン捕囚記
引き続き、ニューヨーク・タイムズ紙の、デイビッド・ローズ記者による「タリバン捕囚記」を。
連載第4回は、米軍の無人攻撃機による、上空からのミサイル攻撃について。
⇒ http://www.nytimes.com/2009/10/21/world/asia/21hostage.html?_r=1&hp=&pagewanted=all
ことし3月25日のこと。ローズ記者らが監禁されている家の、すぐそばへ、米軍の無人攻撃機がミサイルを撃ち込んだそうだ。
(無人攻撃機は、米本土の米軍基地から、リモート操縦され、カメラの「視覚」でもって視認したターゲットにミサイルを発射している。ローズ記者によれば、タリバンは、この無人攻撃機の攻撃を恐れ、ブッシュ以上にオバマを憎んでいるという)
ローズ記者は覚悟したそうだ。
もし、犠牲者の中に、女子どもが含まれていたら、間違いなく、リベンジに遭い、処刑されると。
そして、こう思ったそうだ。処刑のシーンはビデオ撮影されるだろうから、やがて視聴することになる家族のために、最後まで落ち着いた態度をとろうと。
監視していたタリバンたちは、ローズ記者にスカーフで顔を隠せ、と言った。上空の無人攻撃機がカメラで識別するから、という言うのだ。
タリバンたちはこう思い込んでいたのだ。ミサイル攻撃は、ローズ記者を殺すためだと。
ローズ記者を消してしまえば、同記者を人質にとっている、彼らタリバンの一派、「ハガニス」を英雄にしてくて済む、だからミサイルで狙い撃ちして来た、というロジックだった。
15分後、攻撃現場に駆けつけたタリバンが戻って来た。ミサイルは車2台を破壊し、乗っていアラブの戦士と地元のタリバン、計7人が死亡した……。
住民は犠牲にならなかった……。ローズ記者は、復讐を免れたのだった。
(実は監視のタリバンの一人が、ローズ記者を攻撃現場に連れていって斬首し、そのシーンをビデオに撮ろうと主張、リーダーがこれを却下していた……そうだ)
無人攻撃機のミサイル攻撃は、誰か手引きしている者がいるのではないか、との疑いが、タリバンやアラブ戦士たちの間にパニックを引き起した。
ローズ記者は攻撃の数日後、アラブの戦士たちが「通報者」を捕まえて「自白」させ、その場で足を切り落としたあげく、斬首し、みせしめに市場に遺体をさらした――との噂を耳にした。
タリバンたちはDVD再生装置を持っていてビデオを見ていたが、人気は自爆攻撃志願者の最後の日々を記録したビデオだったそうだ。
タリバン指導部による、若い戦士たちへのメッセージは、ただひとつ、「死」とは遠くにある運命ではなく、フレンドリーな仲間であり、お前たちのゴールである――。
監視のタリバンの若者たちは、1冊の本を、みんなで回し読みしてた。殉教の栄光を説いた本だった。一人の若者は、まるで小学生のように、声に出して読んでいたという。
ああ、まるで、戦前・戦時中の「神の国=日本」!
Posted by 大沼安史 at 06:06 午後 | Permalink
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