〔NEWS〕 中国が「ネット言論統制」を強化 「緑のダム」規制、とりあえず「延期」
一党独裁国家・中国が、「ネット言論統制」を強めている。インターネットを通じた「コミュニケーション」をブロック、デモクラシーの開花を懸命に防ごうとしている。
「天安門事件」20周年(6月4日)では何があったか?
記念日に向けた前段で中国当局が仕掛けたのは、若者たちに人気の「ツィッター」や「ユーチューブ」といった、国外のメディア・ソーシャル・サイトへのサクセスの遮断だった。
中国国内のブログ・サイトも「一時閉鎖」に追い込まれ、「メンテナンス中」といった表示が出るだけになった。
⇒ http://mashable.com/2009/06/04/great-firewall-china/
「天安門事件」20周年を無事(?)乗り切った中国当局が、次に放った矢は、世界的な検索エンジン、「グーグル」に対する「妨害」。
「グーグル」が「いかがわしいコンテンツ」を中国国内に蔓延させている、との非難だった。
「グーグル」は単なる検索エンジン。いかがわしいコンテンツを制作、流布しているわけではない。にもかかわらず、6月24日から、妨害行為に乗り出し、翌25日には中国外務省が、グーグルを非難するまでエスカレートした。
6月のこの時点で中国当局がムキになったのは、「天安門事件」以外に、もうひとつ、理由があったからだ。
「緑のダム」検閲ソフト義務化問題。
「緑のダム」は、中国の軍部系企業2社が開発した、「ポルノ規制ソフト」で、中国政府は7月以降、国内で販売されるパソコンに、同ソフトの搭載を義務付けたのだ。
この中国政府の動きに、国内外から「言論統制」だと批判と反発が湧き上がったのは当然だが(ユーザーの判断で、市販のフィルタリング・ソフトをインストールすればいいだけのことで、聞いたこともない中国企業のソフトを、強制的に、一斉義務化するのはおかしい)、中でも中国当局を手厳しく非難したのは、アメリカのオバマ政権。
中国当局が米系企業の「グーグル」を「妨害」したのは、そんな米中の応酬の最中のことだった。
が、この「緑のダム」ソフトの義務化は、ドタキャンになる。義務化開始の1日前、6月30日に、中国当局が「延期」と発表したのだ。
⇒ http://online.wsj.com/article/SB124636491863372821.html
この中国当局の「後退」に、喜んだのは、中国の若者たちで、ぼくらの反対運動が実を結んだ(反対のTシャツをつくったりして運動していた)と、祝勝パーティーするグループの姿も。
しかし、今回の中国当局の「延期」措置、国内外の反対世論に押されて「白旗」を掲げたか、というと、どうもそうではなさそう。
「緑のダム」ソフト自体に「欠陥」があり、義務化すれば、世界の笑いものになることに気づいたせいらしい。
英国の新聞、インディペンデントが「緑のダム」を実際にテストしてみたら、豚肉料理(ロースト・ポーク)の映像までブロックされてしまったそうだ。
豚肉を人間の肌と誤認したらしい。
映画俳優のジョニー・ディップも、漫画のキャラも、「緑のダム」の「おメガネ」に叶わないそうだから、このソフトのレベルの低さが分かる。
もちろん、中国当局は「緑のダム」を諦めたわけではない。
バージョン・アップしたものを、いずれ強制するはずだ。
そしてそう遠くない将来、うわさの「ファイア・ウォール万里の長城」を築き上げるに違いない。
対抗する動きも、もちろん出ている。
これは、イランの若者たちもどんどんダウンロード中のものだが、カナダ企業が開発した「ゴーストネット」というソフトがあって、これを使えば、どんな「防火壁」でも透過し、希望のサイトにアクセスできるそうだ。
中国のネット人口は、なんと2億5000万人。もちろん世界1だ。
中国の独裁政権と国内外のネチズン(ネット市民)との闘いが、こんご、ますます激化することだけは間違いない。
Posted by 大沼安史 at 08:42 午後 | Permalink

















