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2009-04-01

仙台へ帰郷しました ソーシャル・ビジネスの地方出版社「本の森」 ボランティア復帰の弁

 復帰初日の朝は小雨だった。傘をさして歩き出したが、ぽつりぽつりと来るだけの4月の春雨。濡れて行こうと、傘を閉じ、一番町一丁目の「本の森」まで歩き通した。

 東京の大学を「勇退」して仙台に帰郷、専任(?)ボランティアとして、復社を果した。これまでも時々、東京から戻って手伝いをしていたが、今日からは完全復帰。大内代表の下で、電話番等、「本の森」のお手伝いをさせていただく。

 昔、「本の森」創立の頃――そう、かれこれ12年前に――、使っていた机に座って、仕事始め。
 創業の頃を思い出し、懐かしさが募る。
 仙台生まれの私にとって「本の森」は、第二のふるさとである。

 横浜のアパートを引き払い、仙台へ向かう新幹線の中で、私は隣の席の若者に聞こえないように、小さく、「小池さん、帰るからね」と、何度か口の中で呟いた。

 小池さん――小池平和(ひらかず)氏は、岩手・一関在住の元毎日新聞記者。出版活動を通じた郷土文化づくりに第二の人生を賭けた、「本の森」創立の同志であり、初代の代表だった人。「本の森」の育ての親で、小池さんなしに「本の森」はあり得なかった。

 家族の事情で「中途退社」し、東京あたりで大学教員を始めた私の分まで仕事をかぶり、激務を続ける中、体をこわして亡くなった。

 今なお、申し訳なさで胸が疼く。
 恩返しは、「本の森」でのお手伝いでするほかはない、と痛切に思う。

 大内代表の好意で、完全ボランティアながら、「編集長」という肩書きをいただいた。1997年2月の創業当時の立場への完全復帰である。

 有志で始め、有志で続けて来たソーシャル・ビジネスとしての「本の森」。
 私もまた、小池平和さんの志を継ぐ一人として、一番町一丁目のこの「本の森」の事務所で、人に役立つ仕事を続けたいと思う。

 学生の頃、片平のキャンパスに通った、古本屋が並び、銭湯もある界隈で毎日を過ごし、日々、人生のグラン・スワール(大いなる夕べ)を迎えることができる幸せは、私にとって、金銭には替えられない、大いなる喜びである。

 帰郷・帰社の弁の最後に、もう一度、こう言って、誓いの言葉としよう。

 「小池さん、帰って来たからね」

Posted by 大沼安史 at 08:26 午後 |

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