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2009-01-25

〔ジャック天野の目が点・スクープ〕    #43から#44へ ブッシュの      「置手紙」 「全容」判明!

 畏友、ジャック天野氏より、「特ダネ・メール」が届いた。

 UPI通信とは縁もゆかりもないUSO通信の(自称)「エース記者」である氏は、オバマ就任式を取材するため、ワシントンに特派され、その際、「目が点・超特ダネ」をゲットしたという。

 超「マル特」の「ネタ」は、あの「#43から#44」の置手紙。第43代大統領(ブッシュ)から第44代大統領(オバマ)への「引継ぎレター」の「全文」を入手したそうなのだ。

 読んだオバマ新大統領(と書いたブッシュ)しか知らないとされる、ブッシュの「退任レター」全文(コピー)の「紙取り」に成功したとあれば、USO通信が「至急電」として全世界に配信しそうなものだが、氏によれば、USO通信のデスクはこの「大特ダネにビビッてしまい」、没(ボツ)にしてしまったそうだ。

 氏の「幻の大スクープ」を、本邦、いや全世界初公開で、以下に紹介する。

            ◎△◎ ⇒ ★△★ ⇒ ・△・

【ワシントン発 USO通信 ジャック・天野記者】 USO通信はこのほど、ジョージ・ブッシュ前大統領がオバマ新大統領に残した「引継ぎレター #43から#44へ」の全文コピーを入手した。

 この「置手紙」の内容について、#43の軽い性格からして、「ヒラリーがつくったドリンクは飲むんじゃないよ」といったジョークが綴られているのでは、といった憶測が盛んだが、内容はきわめてシリアスのもので、米国の精神分析家、ロバート・ジェイ・リフトン氏が「退任シンドローム」と名づけた、大統領になった政治家が退任の際、我(正気)にかえり、警告を発する、アイゼンハワー大統領に始まった「伝統」を再現するものだ。

 以下、注釈をつきで全文を紹介する。(〔○○○〕内はJ・天野の注記)

              #43から#44へ

 親愛なるバラク〔オバマのファーストネーム〕

 「#43から#44へ」なんて、まるでエアラインの便名みたいな、変な表書きを書いたのは、訳がある。そう、お察しの通り、「大統領」なんて、お飾りで、ポイ捨て、使い捨てだ。乗り捨てされてしまう。空港に着いては出てゆく、シャトル便〔ジェット旅客機〕のようなもの。

 そう、その典型が、僕だった。
 バラク、君にはそうなってほしくない。だから、この手紙を書いている。

 バラク、君がイリノイ州選出の上院議員としてワシントンに初めて来て、僕と会った時のことを、君は君の2冊目の本に書いているね。

 君と握手した時、僕がすぐ揮発性の消毒液で手を消毒したときのことを。あのとき、僕は「君もどお?」と言っただろう?

 僕はあのとき。「風邪の予防」だなんて言ったけど、そうじゃない。ワシントンに来ると、政治家の手は汚れてしまう。汚れるんじゃなんぞ、という若い君への警告だった。

 ホワイトハウスは大統領執務室の保秘電話まで盗聴されているから、これまで君に打ち明けられなかったが――そうそう、君の〔携帯〕ブッラクベリー、メールも通話も盗聴・盗視されているよ。フランス政府など、政府高官にブラックベリー使用禁止令を出したよ――そう、君と初めて会ったあの時、僕の手はすでに汚れていた。

 君もうすうす感づいていたはずだが、「9・11」が僕の手を汚してしまっていたんだ。いくら洗い落とそうとしても落ちない罪を犯してしまった。

 「テロリスト」を泳がせて仕組んだ「21世紀の真珠湾攻撃」。すべてはイラクの石油を確保するための工作だったわけだが、僕がプロットを知らされたのは、その日、9月11日に、フロリダの小学校を訪ねる、と決まった日のことだった。

 でもね、その時点ではまだ、僕はテロリストに旅客機をハイジャックさせて誘き出し、その上で始末する、とだけ聞かされていたんだ。

 そしたら、WTCに1機、突っ込んだ知らせが入った。うろたえてはいけないと、子どもたちと一緒に「メリーさんの羊」を読んでいた僕の耳に、スタッフが言った。「2機目が突っ込んだ。でも、まだ2機、残っています。このまま、子どもたちと朗読を続けてください」とね。

 僕は混乱してしまい、どうしていいかわからなかった。まだ2機も残っている?!

 そして、あのペンタゴンへの巡航ミサイル攻撃……ここまで来ると、いくら僕でも史上空前の陰謀が仕組まれ、実行に移されたと気付かざるを得なかった。

 でも、仕組んだ連中が僕を大統領にしてくれた連中だったから、僕はもう、シナリオに従わざるを得なかっただよ。

 アイク〔アイゼンハワー大統領〕が退任演説で警告した「軍産複合体」が、アメリカをここまで操るようになっていたんだ。

 君も気をつけてくれ。

 僕は君が好きだ。君も君の本の中で、家族の話をしている限り、ブッシュはいいやつだ、と書いてくれたね。「大統領」としてではなく、ひとりの「人間」として見てくれた、君に感謝する。

 同封した鍵は、君を守る鍵だ。

 同封した地図のコインロッカーに、「9・11」の真相を物語る証拠の文書が入っている。

 すぐさま回収し、秘密の場所に移したまえ。そして、万が一のこと――君の暗殺だ――が起きたら、暴露すると「連中」を脅すことだ。

 この「証拠の文書」が、君を守る!

 僕はこれで僕の手を洗い終えたなどとは考えていない。僕は僕なりに贖罪の日々を過ごしてゆくつもりだ。

 #43〔便〕は連中に乗っ取られ、自爆的な航路をたどってしまった。
 しかし、君の操縦する#44〔便〕は、きっと正しい航路を飛び続けるに違いない。

 チェンジするんだ、バラク!
 君の大統領としてのチャレンジの成功を祈る!

                             
                             2009年1月21日
                             ジョージ・W・ブッシュ 

  

 

⇒  http://www.stltoday.com/blogzone/political-fix/dc-download/2009/01/note-to-obama-yo-44-this-mess-is-yours-43/

  http://seattlepi.nwsource.com/opinion/396800_helen21.html

   http://www.swamppolitics.com/news/politics/blog/2009/01/bush_to_obama_43_to_44_a_lette.html

Posted by 大沼安史 at 12:38 午後 | | トラックバック (0)

2009-01-22

〔コラム 机の上の空〕 「オバマ」の前に「フリーダム・ライダー」あり 公民権運動の先駆者ら、50年後に喜びを語る

 黒人男性、デイブ・デニスさんはいま68歳。ニューオルリーンズの貧民街で、1960年代以来の同志、ボブ・モーゼさん(この人も黒人、ハーバード大卒)が続けている算数・数学教育プログラム、「アルジェブラ・プロジェクト」を手伝っている。
 なお現役、バリバリのコミュニティー活動家だ。

 そのデイブさんは、オバマ氏が大統領選に勝利した夜、ジャズ・クラブにいた。「当選」を、すぐには信じられなかった。

 自分の車に戻ってシートに座ると、涙があふれた。ジャズ・クラブに戻ると、みんなが叫んでいた。「イエス・ウィー・ディド(おれたち、やったぜ)」

 それを聞いてデイブさんは昔のことを思い出し、怖気を感じた。公民権運動の盛り上がりで、1965年に「選挙権法」という連邦法が出来たところまではよかったが、地元ミシシッピー州では黒人差別の現実に阻まれ、幻滅に終わった苦い思い出を思い出したからだ。

 それでも、「オバマ当選」に、デイブさんは「穏やかな喜び」と「幸せ」を感じているという。
 
 本当の勝利を手にするまで、まだ時間がかかる。けれど「私はオバマを信じるよ」と、デイブさんは言った……。

             ###

 仏紙、ルモンド(電子版)に、60年代の初め、アメリカ南部で、公民権運動の先頭を切った、元「フリーダム・ライダー」6人が登場し、オバマ新大統領の就任式に寄せる思いを語っていた。

 長距離バスに乗り込み、ターミナルのカフェなどで人種隔離に非暴力で抗議し、殴打され(あるいは仲間を殺され)、投獄されながら闘い抜いた若者たちも、すでに老境。

 電子版の記事には、当時と今の写真が添えられ、50年の歳月の流れを感じさせる。

 SNCC(学生非暴力調整委員会)やCORE(人種平等会議)などに参加した学生ら若者たちの非暴力・直接行動があったればこそ、キング牧師のワシントン大行進など公民権運動の高揚もあったのだ。

 オバマ氏がまだ生まれる前の話である。

             ###

 「ライダー」の一人、フランク・ホロウェーさんは1961年当時、22歳の学生。バスの最前列、白人専用席に仲間と座って、ジョージア州アトランタのターミナルに着いた。シェリフが姿を見せると、他の乗客はみんな降りてゆく。仲間とフランクさんの2人だけが残された。
 その時、フランクさんは突然気付いたという。
 俺たちがいることで、白人の乗車収入が消える……おれたちには、そうした力があるんだ、と。

 逮捕され、悪名高きパーチマン刑務所に入れられ、殴打されたフランクさんだが、自身を含む、当時の「フリーダム・ライダー」たちの行動を、公民権運動における主要な第一歩だったと振り返る。

 「闘いはまだまだ続くが、私はオバマの当選に非常に満足している。経済や刑務所を見ればわかるように、われわれ黒人は、まだまだひどいありさまだ。アメリカの社会には、人種のバリアーがいまなおある。しかし、いま、ここに希望がある」

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 ルモンドに登場した6人のうち、ただひとりの白人女性、マーガレット・レオナードさんは、その後、新聞記者として働き、女手ひとつで子どもを育てた人だ。

 だから、オバマ氏のお母さんに共感を覚えるという。

 マーガレットさんの記憶に残る光景がひとつある。
 パーチマン刑務所から出所した時のことだ。

 刑務所の長い廊下を歩いている、格子の間から、次々に手が差し伸べられたという。白い手が、黒い手が……。

             ###

 ベトナムで戦ったあと、実業家として成功を収めたハンク・トーマスさんは、当時、20歳の大学生だった。

 3年前の2005年、アラバマ州のアニストンに戻り、昔、黒人を弾圧する側にあった白人女性と話しをする機会があった。

 その白人女性が言った。
 「ベトナムでは共産主義者たちがあなたを殺そうとしたでしょ。それは、あなたが敵だからよ。ここで、彼らが(白人たち)があなたを殺そうとしたのは、あなたが敵だからよ」
 
 長い沈黙のあと、ハンクさんは言い返した。「でも、われわれは同じアメリカ人だ!」
 白人女性は言った。「それは分かるわ。でも、あなたがた(黒人)は敵。だから、彼らはあなたを殺そうとしたのよ」

 大統領選投票日の夜、10時ごろのこと、気になってテレビをつけると、オバマ「当選」のニュースが流れていた。

 「誇らしく思った。白人たちがして来たことの全てを赦した」

             ###

 ヘゼキアー・ワトキンスさんは1961年に、なんと13歳で逮捕された。刑務所から出所後、公民権運動を続け、キング師や黒人作家のジェームズ・ボールドウィンらと交流した。

 ヘゼキアーさんは言った。
 「私は全てのことを、誇りに思っている。殴られたことを。投獄されたことを。侮辱されたことを。警察犬のことを……オバマの勝利は、私を含むみんなの活動の結果だ。死んだ人、負傷した人、かたわにされた人、ボケた人、元気でいる人……われわれみんながオバマのために道を切り拓いたんだ」

             ###

 「オバマ」の前に、「フリーダム・ライダー」、あり。

 彼・女らの払った献身・犠牲を思えば、ただ乗りは許されることではない……そのことを、学生時代、懸命になって黒人作家・活動家の著書を読みまくったオバマもまた、十分、承知のはずだ。

 大統領就任演説でオバマは、「われわれは旅をして、ここまで来た」と言った。

 そう、バスに乗って「非暴力の旅」を貫き、血路を切り開いたのは、フリーダム・ライダーの若者たちである。 

⇒  http://www.lemonde.fr/archives/article_interactif/2009/01/16/les-freedom-riders-parlent-pres-de-50-ans-apres_1142604_0.html

Posted by 大沼安史 at 10:36 午後 3.コラム机の上の空 | | トラックバック (0)

2009-01-21

〔NEWS〕 「この日のために たくさんの人が死んだ……」「危機に瀕し、瀬戸際に臨み、尖端に立って……この光の中を、歩き続ける、歌を讃えよ」 オバマ就任式 エリザベス・アレキサンダーさんの祝い詩(うた)

 黒人女性詩人、エリザベス・アレキサンダーさんの「オバマ大統領」への祝いの詩は散文詩だった。

 例によって、教養のなさを顧みず、拙訳を。

            △ △ △

 大統領就任を祝う詩(うた) 

 今日この日を讃え、歌え。

 私たちは毎日、仕事に出かける。互いにすれ違い、相手の目を見たり、見なかったり。話かけようとしたり、話していたり。私たちとはつまり、ざわめき。私たちとはつまり、騒音、そして荊。棘、そして喧騒。でも、その一つひとつが、私たちの言葉の祖先。誰かが服のへりを縫い上げている。制服の穴をかがっている。パンクを直している。直さなければならないものを直している。

 誰かが何処かで音楽をつくる。ドラム缶の上を不器用に木の匙で叩いて。ドラム缶は太鼓になり、チェロやアンプやハーモニカや声を、響かせる。

 女と息子は、あのバスを待つ。

 農民は空の変化に考えを巡らす。教師は言う。「鉛筆を出して。さあ、始めなさい」と。

 私たちは言葉の中で出会う。棘ある言葉だったり、優しい言葉だったり。ささやかれた言葉、声に出した言葉。考え、考え直す言葉。

 誰かの意志が刻まれた泥道を、道路を、私たちは渡る。「向こうに何があるか、知らなくちゃならない。この道の果てには、きっといいことがある」と言った、大勢の人たちの歩いた道を。

 安心していられる場所を、私たちは見つけなくちゃならない。まだ見ることのできない場所へ、私たちは歩いてゆく。

 一言申し上げるなら、今日この日のために、たくさんの人が死んだ。死んだ者たちの名前を歌い上げようではないか。私たちをこの場所へと届けてくれた人を。鉄道の線路を敷いてくれた人を。橋を架けてくれた人を。綿花やレタスを摘んでくれた人を。煉瓦をひとつずつ積み上げ、壮麗な建物を築き、清潔に保ち、中で働いてくれた人を。

 闘いを讃え、歌え。今日この日を讃え、歌え。手書きの文字のひとつひとつを讃え、歌え。台所のテーブルで書かれた文字を讃え、歌え。

 「汝のごとく汝の隣人を愛せよ」を、いま生きている人がいる。

 「病める人に害を与えることなかれ」を、「無用に貪ることなかれ」を生きている人がいる。

 「愛」という言葉がもし、戦争や宗教や国家を超えた、何ものにも負けないものであるなら。「愛」がもし、溢れる光を広げるものなら。「愛」が悲嘆に目を背けないものなら。

 今日この日の直射する陽の閃きと、冬の清冽な大気の中にあっては、すべては可能であり、すべては語り出すことができる。

 危機に瀕し、瀬戸際に臨み、尖端に立って……この光の中を、歩き続ける、歌を讃えよ。

 

 Inaugural Poem

 Praise song for the day.

 Each day we go about our business, walking past each other, catching each others' eyes or  not, about to speak or speaking. All about us is noise. All about us is noise and bramble,  thorn and din, each one of our ancestors on our tongues. Someone is stitching up a hem,  darning a hole in a uniform, patching a tire, repairing the things in need of repair.

 Someone is trying to make music somewhere with a pair of wooden spoons on an oil drum with  cello, boom box, harmonica, voice.

 A woman and her son wait for the bus.

 A farmer considers the changing sky; A teacher says, "Take out your pencils. Begin."

 We encounter each other in words, words spiny or smooth, whispered or declaimed; words to consider, reconsider.

 We cross dirt roads and highways that mark the will of someone and then others who said, "I need to see what's on the other side; I know there's something better down the road."

  We need to find a place where we are safe; We walk into that which we cannot yet see.

  Say it plain, that many have died for this day. Sing the names of the dead who brought us here, who laid the train tracks, raised the bridges, picked the cotton and the lettuce, built brick by brick the glittering edifices they would then keep clean and work inside of.

  Praise song for struggle; praise song for the day. Praise song for every hand-lettered sign;   The figuring it out at kitchen tables.

  Some live by "Love thy neighbor as thy self."

  Others by first do no harm, or take no more than you need.

  What if the mightiest word is love, love beyond marital, filial, national. Love that casts a widening pool of light. Love with no need to preempt grievance.

  In today's sharp sparkle, this winter air, anything can be made, any sentence begun.

  On the brink, on the brim, on the cusp -- praise song for walking forward in that light.

⇒  http://www.nytimes.com/2009/01/20/us/politics/20text-poem.html?_r=1&scp=1&sq=Elisabeth%20Alexsander&st=cse

Posted by 大沼安史 at 11:16 午前 | | トラックバック (0)

2009-01-20

〔ビデオ&NEWS〕 オバマ氏 ワシントンの若者ホームレス・シェルターを訪問

 オバマ氏が19日、ワシントンの若者(10代)ホームレス・シェルターを訪問した。その模様を、ワシントン・ポスト紙(電子版)のビデオで観た。

 ボランティアとして、壁に水色のペンキを塗っていた。
 ごく自然な作業ぶり。
 シカゴの貧民街でコミュニティー活動していたせいだろう。

 作業の手を休め、以下のような意味の言葉を、マイクに向って語っていた。

 この若者たちの可能性はなお開花を封じられたままだが、こうした若者を守ろうとする人びとがいる。これはアメージングなことだ……。

 日本のオタク宰相よ、アキバに行かず、サンヤに出かけて奉仕活動に汗を流してみてはいかが?

 日比谷公園で正月を迎えた人びとに「働く気があるのか」と言った、自民党の「政治家」殿よ、あなたも少しはオバマ氏を見習ってはいかが……?

⇒  http://www.washingtonpost.com/wp-dyn/content/article/2009/01/19/AR2009011901189.html?nav=rss_email%2Fcomponents

Posted by 大沼安史 at 09:09 午前 | | トラックバック (0)

2009-01-19

〔コラム 机の上の空〕 オバマ読書家大統領

 ニューヨーク・タイムズの書評記者、ミチコ・カクタニさんが、「オバマ新大統領と読書」をテーマに解説記事を書いていた。

 電子版の見出しは「新大統領 本に声を見出す」。

 読んで改めて感心した。これほどの読書家だったとは……。

 ラルフ・エリソン、ラングストン・ヒューズ、トニ・モリソンら黒人作家はもちろん、シェイクスピア、ハーマン・メルヴィル(『白鯨』)、エマーソン、ドリス・レッシングにも目を通し、その一方で聖アウグスティヌス(『告白』)やラインホルト・ニーバーらの宗教書(キリスト教)も読み、他方、アフガン戦争とCIAの関係に迫ったスティーブ・コルのノンフィクション、『ゴースト・ウォー』などを読破する幅の広さだ。

 ブッシュの場合、ネオコンの著作など偏った読書だったそうだが(それでも2006年の1年間に96冊、読んだそうだ)、オバマの関心領域は広く、深く、教養の厚みのようなものを感じる。

 電子版の記事に添えられた写真は、オバマの遊説中のスナップで、ザッカリーヤの『ポスト・アメリカ世界』を手にしている。

 漫画しか読まない(その前々任者はDVDしか観ない)、どこかの国の教養のない宰相たちとは大違いだ。

 こうした読書の中から、オバマはアイデアを汲み取り、自身の著作や演説に生かしているわけだが、『白鯨』を読んでいるところが気になった。

 米国の作家、コラムニスト、ジェームズ・キャロル氏によれば、『白鯨』こそ、大統領を上回る実質権力を持つに至った、米国の軍産複合体(その中核としてのペンタゴンおよび軍事化した国務省)のメタファーであるからだ。

 オバマ新大統領は就任式の翌日、米軍のトップをホワイトハウスに呼んで、イラク撤退計画をまとめるよう指示するそうだが、果たして現代の「白鯨」を御することが出来るか、この点、やはり気がかりである。  
 
 就任式の前日、19日(1月の第3月曜日)は「マーチン・ルサー・キング師の日」。そしてその翌日、20日に就任するオバマ新大統領は「第44代」の合衆国大統領だ。
 「44」はキング師が暗殺された日付―「4月4日」と響きあう数字。

 この点も気がかりでならない。

 「小説と詩が大好き」で、学生時代、「とてもひどい詩」を書いていたという、「オバマ読書家大統領」の前途の無事を祈らずにはいられない。

 オバマ新大統領が、ホワイトハウスの一室で、夜、本を広げ、静かに思索に耽る時間こそ、世界が正気を取り戻すチャンスを生み出すものだろう。

 麻生首相よ、あなたもバーでとぐろを巻かずに、1日に1時間でもいいから、本を開いてみてはいかが……。
 せめてブッシュ並みに、1年に100冊程度は……。

 

⇒  http://www.nytimes.com/2009/01/19/books/19read.html?hp

Posted by 大沼安史 at 11:59 午後 3.コラム机の上の空 | | トラックバック (0)

2009-01-18

〔コラム 机の上の空〕 世界は「コトバ」を待っている! 真実の声? 虚飾の語? 「言葉」が問われる、オバマ大統領就任式 

 オバマ新大統領の就任式が20日、ワシントンで行われる。

 「イラク」「アフガン」「ガザ」……そして、忍び寄る「世界大恐慌」の危機。
 「戦争」、そして「金融危機」……。
 「双子の暴力」が荒れ狂い、それを育てた「ネオリベ&ネオコン」という双子の「政治暴力」に対して、世界の人びとが怒りの叫びを上げる最中、「オバマ新政権」が船出する。

 世界中に響き渡る「政治不信」と「変革」を求める大合唱に、オバマ氏は就任演説でどう応えるというのだろう。
 現代の荒地に、「言葉」はなお、有効であるか?!

             ###

 オバマ氏は「言葉」で大統領に選び出された。米国民と世界市民は、その「言葉」に希望をつないだ。
 史上初めて、「言葉」によって選ばれた、「言葉の大統領」、バラク・オバマ。

 就任式の「かげの主役」は「言葉」である。アメリカの大統領就任式としては、史上3度目、ケネディ、クリントンに続き、就任式で「詩」が読み上げられる。
 
 自作の詩を朗読するのは、黒人女性詩人、エリザベス・アレキサンダー。
 ロバート・フロスト(1961年、ケネディ)、マヤ・アンジェロウ(2007年、クリントン)に次いで、新しい政治の夜明けに、新作を捧げる。

 オバマ氏がシカゴ大学ロースクールで憲法を教えていたことから親交があるという彼女は、どんな詩でもって、オバマ新大統領を祝福するのだろう?

 ニューヨーク・タイムズ紙のD・ガーナー記者は彼女の詩を、「人種、歴史、愛、家族」にこだわる詩だと解説している。楕円のように広がる、角張った、感電する音楽的な詩だと。

 ガーナー記者はそれ例として、代表作、「解放」と「微笑み」を記事の中で紹介しているが、それはそれとして、筆者(大沼)が彼女のHPで読んで良かったのは、以下に掲げる「詩学 100番、「私は信じる」である。

   詩学 100番、「私は信じる」

   詩はね、と私は学生たちに言う
   固有のものよ。だから、詩 

   そこに、私たちはいるの
   (スターリング・ブラウン〔注 黒人詩人〕は
   「私」はだれでもドラマチックな「私」って言ったけど)
   浅瀬で貝を見つけるようなもの

   貝が蓋を開けるとね
   世間知の手帳は真っ白になる

   詩はね、あなたが見つけるもの
   隅っこの埃の中に

   バスに乗ってると聞こえてくる 神
   細部に宿り給ふ それでしかあり得ない

   ここからそこへ行くための
   詩(そう、私の声がいちばん高鳴る時)
     
   愛、愛、愛だけじゃなく 
   犬が死んで、私は悲しいの

   詩はね、(私の声が最も響いてくるのは)
   人間の声そのものよ

   ね、周りの仲間の声に、耳澄ましたくならない?

 拙い訳で申し訳ないが、素朴な真実と、他者とつながる言葉(詩)に対する信頼のようなものを感じる。
 「ここからそこへ」へ行くための「人間の声」としての言葉(詩)……。

 これこそ、エリザベス・アレキサンダーが就任式で読み上げる詩のモチーフになるものではないか?

             ###

 「言葉の大統領」であるオバマはその「演説」で名高いが、彼はゴーストライターなしで本を2冊書き上げた文章家でもある。
 自分で本を書いたことが、彼の演説に生きている。彼自身が本に綴った言葉、句、センテンスが、演説の中に息づいている。

 オバマの本を読んで、私が感心させられたのは、その詩的な表現力だ(たとえば、父親の故郷、ケニアを訪ねたときの風景描写。さらには、空に名月がかかっていると言って、母親に起され、一緒に見上げた子どもの頃の思い出、など)。

 詩人・オバマ……。

 そう、オバマは詩的な散文の書き手であり、詩的な演説の名手でもあるが、しかし、同時に、詩人でもある……少なくとも、「詩人であった」ことは確かだ。

 19歳、ロサンゼルスのオキシデンタル・カレッジ(その後、ニューヨークのコロンビア大学に転学)の学生時代に、大学の文芸雑誌に、詩を2篇、寄稿しているのだ。

 そのうちの「ポップ(POP=「父ちゃん」の意味)」という詩を読むことにしよう。

   ポップ
   
   長い、破れたソファに座って
   タバコの灰だらけの中で
   ポップはテレビのチャンネルを変える、もう一杯
   ウヰスキーを飲み干す 生で それで?
   そこのお若いの 俺に何しろというんだね
   世の中 なんとかなる そう
   俺にはフツーのこと
   僕はそんなポップの顔を見詰める その視線は
   ポップの目から逸れ
   僕にははっきりわかる 知らないんだこの人は自分の
   暗い、潤んだ瞳が
   別の方向を見ていることを
   あいにくなことに目が緩く引き攣り
   過ぎ去ろうとしない 
   それでも僕は耳を澄ます そして頷く
   聞くんだ 目を開けろ しがみつけるまで 色褪せた           
   ポップのベージュ色のTシャツに 叫びながら
   ポップの耳に 重い耳たぶに向って がポップは言い続ける
   答えの冗談を どうしてそんなに不幸せか、僕は聞いたんだ
   でも僕はもう気にしない なぜって
   ポップはずうっとそうして来たのだから 手探りし
   ソファの下から取り出した
   古い鏡 僕は笑い出す
   声を出して笑う 鏡の中のポップの顔の血が噴き出す
   僕に向って 小さくなってゆく鏡の中のポップ
   僕の脳の中の一画にある何かが
   搾り取られているような あの
   スイカの種のような
   二本の指の間の
   ポップはもう一杯、ウヰスキーを飲み干す 生で
   そして指差す 同じ琥珀色の
   半ズボンの上の染みを 僕のと同じ染み
   同じ臭いの息 吐き出したのは
   僕の口 ポップはチャンネルを変え、古い詩を語り出した
   母親が死ぬ前につくったという詩を
   立ち上がり 叫び 求める
   抱きしめてくれと 僕も子どものように小さくなって
   僕はようやくポップの首にしがみつく
   太い 油のような首 広い背中へ そう
   今僕は鏡の中に僕を見ているから メガネの枠に
   ポップの黒縁のメガネの枠の
   その僕が今、笑っている

 
 自分と母親を捨てた「父」を抱きしめようとしながら、己のアイデンティティーの所在に苦しむ、若き日のオバマを偲ばせる詩。

 黒人の父親と白人の母親の間に、「現代アメリカ」に生まれ落ちたバラク・オバマの、人間としての成長の起点を思わせる詩ではある。
 

             ###

 バラク・オバマという人は、「不在の父」を抱き取り、こうして自ら「アメリカ人」になった男だ。破れた古いソファに座り、「自分とは何者なのか」という問いを、血を吐く思いで問い続け、遂にひとりの「アメリカ人」になった男だ。

 アメリカの「国のかたち」を」決めた「憲法」を学び、シカゴの貧民街の草の根で「アメリカ」の実相を知った彼が今、大統領の椅子に就こうとしている。

 その彼が、「ここからそこへ行く」ための「人間の声」を歌った女性詩人に、就任式での詩の朗読を依頼したのは、当然の成り行きだろう。

 20日の就任式でバラク・オバマは、エリザベス・アレキサンダーの詩人の魂に共鳴し、どんな演説をすることか?

 「現代世界」の「荒地の首都」というべきワシントンで、バラク・オバマは何を語るのか?

 「言葉の大統領」、バラク・オバマの詩的演説は、「戦争」と「金融危機」という「双子の暴力」が切り裂いた世界に、どのような希望を与えようというのか?

 20日の日に彼が語る言葉は、うわべだけの虚飾の語であってはならない。その場しのぎの癒しの言葉であってはならない。

 真相と響き合う真実の声でなければならない。  
 
 バラク・オバマはしかし、就任演説で真相を語り、真実を述べるはずだ。そして、希望を語ることだろう。

 惨憺たる悲惨の底から語られるであろう、バラク・オバマの演説は、彼が「言葉の大統領」である以上、歴史的な演説にならざるを得ない。   

 アメリカの人びととともに「言葉」によって勝ち抜いた彼が、新大統領として、政治屋の世間知の手帳にはない「言葉」でもって、どう「政治」を作り変えてゆくか?……その見取り図を指し示す「言葉」が、間もなく語られる……。

      
   Ars Poetica #100: I Believe

   Poetry, I tell my students,
   is idiosyncratic. Poetry

   is where we are ourselves,
   (though Sterling Brown said

   “Every ‘I’ is a dramatic ‘I’”)
   digging in the clam flats

   for the shell that snaps,
   emptying the proverbial pocketbook.

   Poetry is what you find
   in the dirt in the corner,

   overhear on the bus, God
   in the details, the only way

   to get from here to there.
   Poetry (and now my voice is rising)

   is not all love, love, love,
   and I’m sorry the dog died.

   Poetry (here I hear myself loudest)
   is the human voice,

   and are we not of interest to each other?

      POP

      Sitting in his seat, a seat broad and broken

      In, sprinkled with ashes,

      Pop switches channels, takes another

      Shot of Seagrams, neat, and asks

      What to do with me, a green young man

      Who fails to consider the

      Flim and flam of the world, since

      Things have been easy for me;

      I stare hard at his face, a stare

      That deflects off his brow;

      I'm sure he's unaware of his

      Dark, watery eyes, that

      Glance in different directions,

      And his slow, unwelcome twitches,

      Fail to pass.

      I listen, nod,

      Listen, open, till I cling to his pale,

      Beige T-shirt, yelling,

      Yelling in his ears, that hang

      With heavy lobes, but he's still telling

      His joke, so I ask why

      He's so unhappy, to which he replies...

      But I don't care anymore, cause

      He took too damn long, and from

      Under my seat, I pull out the

      Mirror I've been saving; I'm laughing,

      Laughing loud, the blood rushing from his face

      To mine, as he grows small,

      A spot in my brain, something

      That may be squeezed out, like a

      Watermelon seed between

      Two fingers.

      Pop takes another shot, neat,

   Points out the same amber

   Stain on his shorts that I've got on mine, and

   Makes me smell his smell, coming

   From me; he switches channels, recites an old poem

   He wrote before his mother died,

   Stands, shouts, and asks

   For a hug, as I shink*, my

   Arms barely reaching around

   His thick, oily neck, and his broad back; 'cause   

   I see my face, framed within

   Pop's black-framed glasses

   And know he's laughing too.

  (注)shink*は、原文のまま。 shrinkの誤りか?(大沼)

⇒   http://www.nytimes.com/2008/12/25/books/25poet.html?_r=1

   http://www.elizabethalexander.net/home.html

      http://www.huffingtonpost.com/steven-barrieanthony/obamas-poetry_b_44271.html

Posted by 大沼安史 at 02:14 午後 3.コラム机の上の空 | | トラックバック (0)

2009-01-15

〔ガザ侵攻 NEWS〕  国連難民事務所をイスラエル軍が白リン弾攻撃

 英紙インディペンデントが15日、AP、及びロイター電で伝えたところによると、ガザにある国連の高等難民弁務官事務所が、イスラエル軍の白リン弾によると見られる攻撃で炎上した。

 「白リン弾、3発による攻撃」と非難したのは、国連の現地スポークスマン。

 同紙によれば、国連事務所は無傷だとする近隣の人の証言もあるという。

〔大沼 注〕 国連の事務所まで攻撃するとは……早速、筆者は15日午後9時過ぎ、日本の「国連広報センター」のHPにアクセスしてみた。

 すると、ニュースは前日の「14日付け」。

 ま、「新年会」で「今日はもういい、飲みの行こうぜ」ということかも知れないが、お粗末に過ぎる。

 国連「広報」センターなのではないですか? あなた方は?

 日本国民の税金も入っているのでしょうが?

 だったら、ガザ問題についても、しっかり「広報」する責任はあると思いますが、いかがですか?

 幸田シャーミンさん、この点について、あなたはどうお思いですか?

⇒  http://www.independent.co.uk/news/world/middle-east/un-headquarters-struck-by-israeli-shells-1367067.html

  

Posted by 大沼安史 at 09:08 午後 | | トラックバック (0)

2009-01-14

〔ガザ侵攻 NEWS〕 イスラエル軍 新兵器    DIMEを使用 ノルウェーの医師らが告発

 AFP通信が報じたところによると、ガザに侵攻したイスラエル軍が「DIME」と言われる新兵器を使用している疑いが浮上した。

 ガザ地区で救急医療活動を続けていたノルウェーの医師2人が告発した。

 告発によると、「DIME」(濃縮慣性金属爆弾)は新世代の小型爆弾で、爆発すると半径5~10メートル以内にいる人体に対し、強烈な「パワー」を及ぼし、粉砕・殺害する。

 普通の爆弾の場合、「破片」が飛び散るが、医師らが治療にあたった負傷者は、「破片」の直撃を受けることなしに、からだを引き裂かれた。

 タングステンの金属粉末を爆発させる新兵器ではないか、との説もある。

 「白リン弾」に続く、「新兵器」の登場……イスラエル軍よ、攻撃を中止し、即時撤退せよ!!

⇒  http://www.google.com/hostednews/afp/article/ALeqM5jLfdWctpr2BuBzTdSi3oks4THJxg

  http://www.strategypage.com/htmw/htairw/articles/20090114.aspx

Posted by 大沼安史 at 10:42 午後 | | トラックバック (0)

2009-01-10

〔ガザ侵攻 NEWS〕 母親の遺体のそばにいた幼子4人を救助

 英紙インディペンデント(電子版)が1月9日、報じたところによると、イスラエル軍が侵攻したガザ地区の瓦礫の中から、母親(複数形)の遺体のそばで4日間、飲まず食わずでいた、幼い子どもたち4人が救急隊員によって救出された。

 4人は立っていれないほど弱っていたという。

 爆撃された、同じ民家の瓦礫の下からは、成人の男性生存者1人も、12人の遺体とともに発見・収容された。

 殺された母親のそばで生き抜いた幼い子どもたち。
 母親の必死の願いが通じたのか……。  

⇒  http://www.independent.co.uk/news/world/middle-east/gaza-under-fire-children-found-next-to-dead-mothers-1242607.html

Posted by 大沼安史 at 04:05 午後 | | トラックバック (0)

2009-01-08

〔ガザ侵攻 NEWS〕 イスラエル ガザ沖天然ガス権益の確保が狙い 資源戦争の様相

 グローバル・リサーチのミッチェル・チョスドフスキー教授(オタワ大学)が、イスラエルのガザ侵攻は沖合に眠る天然ガス資源の確保が狙いとの見方を示している。

 教授によれば、ガザ沖の海底天然ガス資源(埋蔵量=1兆4000億立方フィート)は2000年に発見された。法的にはパレスチナ自治政府の権益だが、アラファトの死、ファタ派の凋落などで、イスラエルが「事実上」、支配下においており、採掘権の60%を持つ「英国ガス」はハマスを素通りし、テルアビブ(イスラエル政府)と交渉を進めているという。

 イスラエル政府は2007年時点で、パレスチナ自治政府を通じ、ガザ沖天然ガスを購入する方針を承認したが、その後、「英国ガス」との間で結んだ合意で、天然ガスのパイプラインをイスラエル領のアシュケロンまで繋ぐことを決めるなど、自らの権益とする動きを強めて来た、という。

 中東問題の地政学分析を得意とするチョスドフスキー教授の指摘だけに、説得力ある見方だが、それが実際にそうだとしたら、イスラエルとしては「ガザ併合」まで進まざるを得ない。

 が、「ガザの領土化」をイスラエルが単独で推し進めることは、国際世論もあり、難しいところ。
 となると、イスラエルとしては軍事占領を続ける一方、「平和維持部隊」を呼び込んで駐留させることで、ガザを「準国土化」し、オフショアの天然ガス権益を確保する――といった線を考えている……と見るのが妥当なところか?!

 教授の言うとおり、「ガザ戦争」は、イラクの石油の確保に動いたアメリカにならったイスラエルの「資源戦争」……かも知れない。 

 イスラエルが今回の侵攻作戦につけた作戦名、「キャスト・リード(Cast Lead)作戦」とは、「水深を測る」である。

⇒  http://globalresearch.ca/index.php?context=va&aid=11680

Posted by 大沼安史 at 11:55 午後 | | トラックバック (1)

〔ガザ侵攻 NEWS〕 イスラエル発 反戦の声 エイミー・グッドマン 伝える

 ニューヨークの「消防署スタジオ」から全世界へ発信を続ける、「デモクラシーNOW」の女性キャスター、エイミー・グッドマン氏が、ネット誌の「トルース・ディグ」で、イスラエル発の「反戦の声」を報じた。

 一般のマスコミでブラックアウトされて来たイスラエル国内の反戦の動きの一端が、彼女の取材で、その姿を現した。

 グッドマン氏によれば、先週末、テルアビブで1万人規模の平和デモが行われた。
 デモにはイスラエルのベテラン平和運動家、ウリ・アヴネリさんも参加、イスラエル軍のガザ侵攻を「犯罪戦争」と非難した。

 アヴェナリーさんは今回の軍事行動を、二月に行われる選挙の票稼ぎのためのものだと指摘、国防軍の兵士を使うな、と厳しく批判した。

 イスラエルの有力紙、「ハーレツ」のギデオン・レヴィ記者もグッドマン氏に対して、「(イスラエル軍の空爆で)今日、5人姉妹が(死亡し)葬られた。聞いたこともないことだ。こんなこと、続けられるわけがない」と語った。

 右派リクードのネタニヤフ党首はガザ侵攻を支持するタカ派のトップだが、甥のジョナサン・ベン・アルツィさんは1年半、刑務所暮らしを強いられた良心的兵役拒否者で、現在、米国のブラウン大学に留学中。

 ジョナサンさんはグッドマン氏に、「イスラエル政府に、はっきり、やめろと言うべきだ」と、米国の介入を求めた。

 イスラエルでは、平和団体の「グシュ・シャローム」がハーレツ紙に反戦意見広告を掲載。ハイファの裁判所が、政府が拘束した反戦活動家を釈放する命令を出すなど、ガザ侵攻に対するプロテストの動きが出ている。

⇒  http://www.truthdig.com/report/item/20090106_israeli_voices_for_peace/

Posted by 大沼安史 at 10:40 午後 | | トラックバック (0)

2009-01-05

〔ガザ侵攻 NEWS〕 屋根上で煮炊きしていた少年2人にイスラエル軍のミサイル 

 イスラエル紙、「ハーレツ」(電子版、1月5日付)によると、イスラエル軍攻撃下のガザ地区で4日午前、自宅の屋根の上で火を起こし、煮炊きしていた10歳と11歳の少年2人をイスラエル軍のミサイルが襲い、10歳の子が死亡、11歳の子が重傷を負った。

 ガザを取材中の同紙記者、アミラス・ハス氏への電話による通報だが、確認しようがない状況だ。

 ハス記者はこう書いている。

 「戦車が砲弾を吐き散らし、ヘリコプターが雨あられのように射撃し、戦闘機が地響きを巻き起こしている。そんな中でも人びとは、火を起して煮炊きすることがハマスの軍事部門に加わることと同じくらい危険なことだと、なかなか理解できずにいる」

 ガザ東部では3日夜、80歳代の老女2人と14歳、10歳の少年、さらには13歳の少女が砲弾あるいはミサイルの犠牲になり、負傷した。

 5人はその後、20時間経っても、手当てを受けることなく、血を流し続け、放置されていたという。

 ガザに盲ること、なかれ! 

⇒  http://www.haaretz.com/hasen/spages/1052606.html

Posted by 大沼安史 at 10:21 午後 | | トラックバック (0)

〔NEWS〕 イスラエルのガザ侵攻作戦 半年前に計画 米大統領選当日に「停戦」違反の空爆でハマスを挑発 泥沼化でオバマ新政権の手足を縛る

 イスラエル軍がガザに地上侵攻した。作戦名、「キャスト・リード」。地中海に沿ったガザ地区に対する制圧作戦とはいえ、「水深を測る」とは、何のもの言いぞ。

 停戦違反のロケット攻撃をしたハマスに対する「報復」――そんな「国際世論」が形成されつつある中、カナダ・オタワ大学のミッチェル・チョスドフスキー教授(グローバル・リサーチ研究所を主宰)が異論を投げかけている。

 チョスドクスキー教授によれば、イスラエルの「キャスト・リード」作戦は、突発的なものでもなんでもなく、時間をかけ、入念に計画されたものだそうだ。

 チョスドフスキー教授が引用する、イスラエル紙、「ハーレツ」の軍事専門記者、バラク・ラヴィッド氏の報道によれば、イスラエルはなんと「6ヵ月前」の時点で、作戦の準備に取り掛かったていたという。

 同教授はまた、昨年(2008年)11月4日、米大統領選当日のどさくさに紛れて、イスラエル軍がガザを空爆、ハマス側を挑発していたとの、「ワーカーズ・アクション」記者、シャムス・クック氏の指摘も紹介している。

 これに対してハマスはイスラエルに対して手製のロケット弾で報復。

 こうした既定事実をつくったあと、12月8日、テレアビブで、米国のジョン・ネグロポンテ国防次官がモサドを含むイスラエル当局者と最終協議し、クリスマスの2日後に「作戦」の前段、空爆が開始された――という経過を辿った。これが、ことの真相だそうだ。

 この、「作戦」計画づくりが「半年前」に始まり、「侵攻」を地ならしする「空爆」が「米大統領選当日」に行われたと意味をどう解すべきか?

 オバマ氏との関連でいえば、「半年前」はオバマが「イラク撤退」を掲げて大統領選を優位に戦い出した時期で、「大統領選当日」とはむろん、オバマが圧勝を果たした時である。

 その点に着目すれば、今回のイスラエル軍の「ガザ侵攻」には、オバマ新政権の手足を縛り、身動きを取れなくする狙いが込められている、と見るのが自然だ。

 イラクでは密かに米軍の増強が続いており、イスラエルと手を握る米国の軍事エスタブリッシュメントは、オバマに冷や水を浴びせかけようとしている。

 アラブ世界が動くに動けない情勢を見越し、中東「泥沼化」戦略で「現状のティラニー」を維持しようと、侵攻に踏み切った、米軍部&イスラエル。
   
 20日に新大統領に就任するオバマの対応が注目される。

 (注) 「キャスト・リード」の意味、間違っていたので、上記原稿、一部を訂正しています。

⇒  http://globalresearch.ca/index.php?context=va&aid=11606

   http://www.globalresearch.ca/index.php?context=va&aid=11573

Posted by 大沼安史 at 09:24 午後 | | トラックバック (0)

2009-01-03

〔いんさいど世界〕 ふるさと・ハワイで充電 オバマ大統領 「アロハ精神」で「チェンジ=世直し」に挑戦

 ふるさとハワイで2週間にわたり、英気を養っていたオバマ氏が元日にシカゴに戻った。ワシントンでの就任式は今月20日。あと2週間ちょっとで、「新大統領」になる。

 ハワイで大統領選の疲れを取り、再充電したパワーでもって、いよいよ「世紀の難局」に立ち向かうオバマ氏。

 大統領選の嵐を「フツーに」乗り越えたオバマ氏のこと、ホワイトハウス入りしても、いつものように驕らず、昂ぶらず、平常心で難問に取り組んでくれるものと、オバマリアンのぼくとしても、期待をかけているところだが、その「落ち着き」「平常心」の秘密、実は「ハワイ」にあり、と知って、目からウロコが落ちる思いがした。

 ニューヨーク・タイムズとワシントン・ポストの両紙に、オバマ氏の「精神力」の源泉、ハワイの「アロハ精神」にあり、と喝破する記事が掲載され、一読、思わず手を打って、なるほどそうか、それなら大統領になっても大丈夫、と頷いたものである。

 ALOHA……ハワイで日常の挨拶に使われている現地の言葉だが、これって単なる「コンニチハ」ではないそうなのだ。

 ハワイに生きる人びとの心の基底にある、深い、深い、意味合いを持つコトバだそう。オバマ氏にもそれがあり、それに気付いた両紙の記者が、「ハワイ発」の「大ニュース」として、米本土の人びとに伝えたのである。

 で、「アロハ」とは実はどういう意味かというと、「直訳すれば、生命の息吹」(ニューヨーク・タイムズ)。より丁寧な言い方をすれば、「平安な(ピースフルな)精神状態であり、さまざまな考え方、文化を受容する、フレンドリーな態度」(ワシントン・ポスト)なのだそうだ。

 一説では、ALOHAは「A(アカハイ)=優しさ」「L(ロカヒ)=団結」「O(オルオル)=同意」「H(ハアハア)=謙遜」「A(アホヌイ)=忍耐」の、5つのコトバの頭文字からなる、ハワイの人びとの気高き精神のあり様を指すもの、ともいう。(ニューヨーク・タイムズ)

 優しさ・忍耐・謙遜・同意・団結、ピースフル・フレンドリー……それが「アロハ精神」。

 オバマ氏がこの「アロハ精神」の体現者であることの具体例として、両紙の記者が挙げているのは、ヒラリーやマケインとの激しい選挙戦の最中、オバマ氏が攻撃的ではない態度を取り続けたことだ。

 一時は「言われっぱなし」の、あまりの受身ぶりに、支持者の間からも批判が出たそうだが、それもこれも、相手に対する「優しさ」、「忍耐」「謙遜」「同意」「団結」があったればこそ。

 こうした「落ち着いた態度」が逆に、心が広い「大統領らしさ」を醸し出し、11月の「圧勝」を呼んだという分析である。

 つまりはオバマ圧勝の一因として、ふるさとハワイがオバマ氏の心に育んだ「アロハ精神」があったわけである。

 ハワイ選出の下院議員、アバクロンビー氏(民主)によれば、オバマ氏の「アロハ流」演説は全米の有権者の血圧、心拍数をともに「10ポイント」下げたそう。

 言われてみればその通りで、オバマ氏の演説には、罵倒や憎悪、誹謗や中傷は全くなく、たしかに聞くものの心に沁み入るものがあったことは事実である。

 それではなぜハワイに「アロハ精神」が根付き、オバマ氏の心に宿ったのか?

 この点について、ハワイ大学のケント教授は、「ハワイは小さな島国。みんなで一緒に暮らすしかない。だから、ハワイ人はなかなか他人に怒りをぶつけられない」と説明する。

 だからハワイでは、交差点でイライラしてクラクションを鳴らしまくることもないのだそうだ。

 今風に言えば、ハワイという「共生」の社会が、「アロハ精神」を生み、オバマ氏を育てたのである。

 ケント教授は今回の大統領選で、オバマ氏の応援団として、米本土のオハイオ州でボランティア活動を行ったが、その時、オバマ氏の演説を聴いて、「これ(思いやり、優しさ)って、ハワイだなぁ~」と思ったそうだ。
 
 イラク、アフガン、そしてガザ。
  大恐慌以来の経済危機。

 オバマ氏の前には、まさに世界=史的な課題がヒマラヤ状態で山積しているが、ワシントン・ポストの記者は、これを「ホーポノポノ」でもって打開してくれるものと、「アロハ新大統領」に期待をかけている。

 「ホーポノポノ」とは「話し合い」と「赦し」でもって、正しい解決の道を探り出す、ハワイ伝統の知恵だそう。

 「アロハ」&「ホーポノポノ」

 不況でギスギスし始めた、われらが日本も見習うべき「精神」&「知恵」のような気がする。

 ハワイから学ぶべきは「フラダンス」だけではない。 

⇒ http://www.nytimes.com/2008/12/25/us/politics/25obama.html?scp=1&sq=Aloha&st=cse 

  http://www.washingtonpost.com/wp-dyn/content/article/2009/01/01/AR2009010102035.html?hpid=topnews

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  「大分教育汚職事件」を「予言」! 君が代、日の丸問題、不登校、いじめなど、教育界が抱える様々な問題をテーマに、制度疲労で壊れかかった日本に再び「緑」をよみがえらせるには何が必要か。明日を担う若い命を育てるには何をすれば良いかを、小説形式で提言。加藤周一氏へのオマージュ!


杜の都・仙台の「本の森」は、郷土史家、教師、元新聞記者らが地域の文化運動として立ち上げた市民出版社です。本にしたい原稿募集中!
⇒  http://homepage2.nifty.com/forest-g/index.html

Posted by 大沼安史 at 07:24 午後 1.いんさいど世界 | | トラックバック (0)

2009-01-01

〔新年の辞〕 さらば、妖怪国家!

 英紙インディペンデントに、アメリカのラッパー、Jay-Z氏による、以下のような名文句が紹介されていた。 

"Rosa Parks sat so that Martin could walk. Martin walked so Obama could run. Obama is running so we all could fly."

 ローザ・パークスが(米国南部・モンゴメリーのバスの白人優先席に)座ったから、マーチン(ルサー・キング師)はマーチ(行進)することができた。マーチンが行進したから、オバマは(大統領選に)走ることができた、オバマが今、走っている。オレたちみんな飛べるかもしれないぜ。

 座って⇒歩いて⇒走って⇒みんなで飛ぶ……アメリカのデモクラシーの進化の方向を指す「動詞」の連続である。

 翻って、われらが「日本」はどうだろう?

 「(昭和の妖怪)岸信介が(居)座ったから、(孫の)安部晋三がハイハイできた。安部晋三がハイハイしたから、麻生がナイナイできた。麻生が今、(何も出来)ナイナイしている。オレたちみんなお陀仏になるかもしれないぜ。

 逆コース国家=日本!

 (座って⇒這って⇒おしゃぶりを咥えて⇒みんな、お陀仏) マイナス方向への「動詞」の連続!

 ことしこそ、さらば、「妖怪国家」!、と言える年にしよう。

 新年をまさしく「新しい年」にするために!

 「ものごとの、なんのことはない裏側」(ロートレアモン)を、机の上のパソコンから覗き見る本ブログ、「机の上の空」!

 あけまして、おめでとう! 「新年」こそ、よろしく!!!  

   

⇒  http://www.independent.co.uk/news/people/news/the-best-quotes-of-2008-1217875.html?action=Popup

Posted by 大沼安史 at 02:43 午後 | | トラックバック (0)