〔コラム 机の上の空〕 許すまじ、ブッシュと一派の犯罪
英紙ガーディアンのコラムニスト、ジョナサン・フリーランド氏が24日のイブの紙面(電子版)に、手厳しい論説を掲げていた。
「クリスマスの赦しにも限りがある。ブッシュとその一派には責任をとってもらわなければならない」――こんな見出しのついた論説だった。
当たり前である。フリーランド氏の言う通りだ。
この8年間というもの、ブッシュのおかげで世界は地獄に突き落とされた。
イラク戦争を見よ。
イラクに対する奇襲攻撃は、日本軍の真珠湾攻撃の比ではなかった。軍事施設以外も破壊したのだから。
日本海軍の奇襲部隊は真珠湾の米艦と基地は襲ったが、ホノルルを爆撃しなかった。
「リメンバー・バグダッド」
靴を投げられて当然である。
英紙インデペンデントのパトリック・コバーン記者(バクダッド特派員)によれば、ブッシュのバグダッドでの「お別れ会見」は、いつもの「やらせ」で、召集された記者たちは渋々、お付き合いで出ていたという。
テレビ・カメラの向こう側にいる、アメリカその他の視聴者にアピールするためだけの「余裕の会見」。
ブッシュのポチ、マケインが選挙キャペーンでバクダッド入りしたときなど、付き添いの米大使館員に防弾チョッキを外させたという。「安全なイラク」を演出するためだった。
この8年、ブッシュとその一派のいいように使われて来た欧米のマスコミ。
ブッシュは、「サダム・フセインの大量破壊兵器」が見つからなかったことを最大の反省点だと抜け抜けと言い、逃げ切りを図ろうとしているが、一緒になって提灯記事を書きまくって来たマスコミの責任も大きい。
そのマスコミとして、ブッシュの8年間のしたい放題を赦して来た責任をどうとるか?
そう、それがフリーランド氏の呼びかける、ブッシュとその一派に対する徹底した責任追及である。
英紙ガーディアンはインディペンデント紙と並び、英語のメディアとしては、この8年間、ブッシュ批判を続けて来た、数少ない言論機関である。
ニューヨーク・タイムズなど米国の主流メディアが腰砕けになる中で、孤軍奮闘の闘いを続けてきた新聞だ。
フリーランド氏は「新年」で「線引き」して「過去」を水に流してはならないと訴えている。
賛成である。
「国際貢献」にうつつを抜かした日本のマスコミも、この「8年間」を総点検し、アメリカの戦争犯罪の追及を始めるべきである。
ブッシュ一派の責任を追及する……それがブッシュの8年間を赦して来た日本のマスコミの責任でもある。
⇒ http://www.guardian.co.uk/commentisfree/2008/dec/24/george-bush-guantanamo-bay-us-government
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Posted by 大沼安史 at 11:44 午後 3.コラム机の上の空 | Permalink