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2008-03-08

〔NEWS〕 オバマ候補の外交アドバイザー、ハーバード大学教授、サマンサ・パワーさんが「オフレコ発言」で、ヒラリーを「何でもしてのけるモンスター」と発言 

 英スコットランドの新聞、「スコッツマン」は3月8日付の紙面で、オバマ候補の外交アドバイザー(無報酬)、サマンサ・パワー・ハーバード大学教授との会見記事を掲載した。

 その中でパワー教授は、

 「彼女(ヒラリー)はモンスターだ。これはオフレコだけれど、彼女は何でもしてのけている」

 「見て考えればわかる。ゲッ。相手が貧乏だと、仕事を奪っているのはオバマだと言い出す。こういうやり方はこれからもっとひどくなるわね。これまで彼女が差し出した騙しの山を見てごらんなさい。魅力的じゃないわね」

 などと語った。

  She is a monster, too – that is off the record – she is stooping to anything.

 You just look at her and think, 'Ergh'. But if you are poor and she is telling you some story about how Obama is going to take your job away, maybe it will be more effective. The amount of deceit she has put forward is really unattractive.

 同紙の編集人は、パワー教授がレコーダーを止めろと言っていない、掲載したことに問題はない、などと語っている。

 この発言のあと、パワー教授はオバマ陣営のアドバイザーを辞任した。

〔大沼・注〕 オバマよ、ひるまず「怪物」に立ち向かえ!

 インタビューは、パワー教授の新著のキャンペーン先、ロンドンで行われた。

 わたしは、彼女がインタビューに答え、話をしている様子をビデオで視聴したことがあるが、頭の回転がとても速い人で、喋り方も超早口。その早口で彼女は、彼女の本音を語ったわけだ。

 会見の途中で彼女は、「スコッツマン」の記者が端折らず書いているように、たしかに「これ、オフレコね」とは言っている。つまり彼女は、彼女の意識の中では「オフレコの本音インタビュー」に答えたわけだ。

 (彼女自身、「ボストン・グローブ紙」などで記者をした過去があり、その経験が英紙にも通じるとの思い込みがあったかも知れない……)

 多分、それを百も承知で、「スコッツマン」が掲載に踏み切ったのは、記事の中にもある通り、それが彼女の個人的見解にとどまらず「オバマ陣営」の「本音」と捉えたからだ。

 その「本音」こそ、報じる価値あり、と編集人は判断したわけだ(と少なくとも主張できる!)。

 これをどう見るか、ジャーナリズムの専門家の判断は分かれると、ワシントン・ポスト紙のメディア問題担当記者は報じているが、わたしは(実はパワー教授を尊敬しており、彼女の本を2冊、取り寄せているところだが……)「報じたのは正解」と考える。

 その理由は、「オフレコ」は安易に発動されてはならないことだし、そもそもそれは内部告発者などリスクを背負った人を保護するものであるからだ。

 (付け加えれば、身元を秘匿した「権力者」の「世論操作」に使われてはならないもの……それが「オフレコ」であるだろう。日本のマスコミは、この「迎合匿名報道」が多すぎる……)

 ピュリッツアー賞を取ったこともある、実績あるジャーナリスト(彼女は大学教授だが、ジャーナリスト〔ただし、フリーの…〕としても現役だ)として、それを彼女自身、知っているからこそ、彼女は「スコッツマン」に抗議することもなく、オバマ候補への悪影響を慮って辞任したのである。

 次に、彼女が使った「モンスター(怪物)」という言葉についていえば、相手はヒラリー(上院議員)という公人(政治家)、使ったことはまったく問題ない。それを自己検閲せずに掲載した「スコッツマン」の姿勢も評価すべきことだ。

 また、「スコッツマン」は、パワー教授のこの発言がオバマの命取りになるかも知れないと書いているが、この点については同意しがたい。

 彼女のこの一言が、人を魔物に変え、(イラク)「開戦」にゴーサインを出す怪物と化す、ワシントンの権力政治の伏魔殿的実態を白日のもとにさらけ出したとも言えるからだ。

 オバマのキャンペーンは本来、「変化」を実現する「社会運動」だったはずではないか?

 であるならば、運動の目的ははっきりしている。

 オバマの使命は、モンスターと化した「ワシントンの権力政治」を退治すること。

 この基本線から後退するようなオバマであれば、彼は最早、「オバマ」ではなくなるだろう。

 「アメリカ」という国をここまで怪物化した、ワシントン政治という「怪物」に立ち向かうのが、オバマに対するアメリカの、いや世界民衆の期待である。     

⇒  http://news.scotsman.com/latestnews/Hillary-Clintons-a-monster-Obama.3854371.jp

  http://thescotsman.scotsman.com/politics/Obama-aide-quits-over-Scotsman.3857569.jp

 http://www.washingtonpost.com/wp-dyn/content/story/2008/03/08/ST2008030800063.html

Posted by 大沼安史 at 06:47 午後 |

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