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2008-02-12

〔NEWS〕 ブッシュ政権 「カンガルー法廷」で「9・11」容疑者を裁判 グアンタナモ軍事法廷 死刑求刑へ

 英紙インディペンデント(電子版)のトップに、「9・11に関与したとされる男たちを“カンガルー法廷”で裁くことで非難される米国」という見出しの記事が掲載された。

 「見出し」をくどくど「逐語訳」したのは言うまでもない。
 この英国を代表する(世界の)高級紙が「カンガルー・コート(法廷)」という、思い切った言葉をカッコ付きながら主見出しに使っていることを、ここで強調しておきたいからだ。

 「カンガルー・コート」とは、カンガルーが飛び跳ねるように法の手続きをすっ飛ばす「イカサマ裁判」のことを指す。

 インディペンデント紙は、ブッシュ政権が自前の「カンガルー・コート」に、「9・11」に関与したとされる6人を引っ立てて、強引に死刑判決を下そうとしている、と厳しく批判しているのだ。

 ハリク・シェイド・モハメド容疑者(パキスタン人、「9・11」とウォールストリート・ジャーナル紙のパール記者殺害に関わったとされる)ら6人が裁判にかけらるのは、米国の連邦裁判所ではなく、グアンタナモ基地内の軍事法廷。

 そんな遠隔地での裁判ではなく、ちゃんとした、まともな裁判をしなさい、という声が上がっていると、インディペンデント紙は指摘しているのだ。当然のことである。

 ブッシュ政権では、共和党のマケイン大統領候補の選挙キャンペーンを応援する開廷スケジュールも検討しており、これじゃまるで「政治ショー」ではないか、との批判も。

 おまけに6人の「証言」「自白」なるものも、「ウォーターボーディング」という拷問によって得られたものだ。

 ほんとうに「9・11」の真相を明らかにしたいなら、米本土の連邦裁判所で、正当な手続きにのっとり、正々堂々、公開の裁判を行うのが筋というものだろう。

 ブッシュ大統領よ、君がそんなに「カンガルー」(カンガルー・コートの発祥地はなんと、ブッシュの地元、テキサスだそうだ!)をしたいなら、オーストラリアにでもいって、テロリストらしきカンガルーたちを捕まえ、ボクシングで決闘でもして見給え。

 ダウンしたカンガルーたちに口から水を流し込み、その上に乗って「ほら吐け」「やれ吐け」とわめきながら、ギブアップを迫ったらいい。

 君がやろうとしていることは(やってきたことは)、その程度のことだ。リンチ、見せしめと、どう違うというのか。

 フロントの「見出し」で「カンガルー・コート」とうたったインディペンデント紙エディターの見識に敬意を表したい。
 
 
⇒  http://www.independent.co.uk/news/world/americas/us-accused-of-using-kangaroo-court-to-try-men-accused-of-role-in-september-11-attacks-781007.html

Posted by 大沼安史 at 01:14 午後 |

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