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2007-11-27

〔ビルマから〕 ○「満月祭」 僧院に市民ら800人集合 ★ 人権活動家を喫茶店で逮捕 「国際人権デー」の予防措置か?

○ DVB(ビルマ民主の声)が11月25日に報じたところによると、24日の土曜日、ヤンゴン市内ティンガングユン地区にある「マギン僧院」に約800人の市民が集まり、「満月祭」を祝った。

 「満月祭」はこの日午前8時から午後1時まで開かれた。野党の「全国民主連盟」のメンバーやベテラン政治家のほか、一般民衆も参加した。

 マギン僧院はエイズ患者のケアにも当たっているところだが、治安部隊が10月3日に急襲、しばらく無人のまま鍵がかけられていた。

 特高警察幹部が前夜、同僧院を訪れ、満月祭参加予定者リストを書き写す威嚇を行ったほか、当日も、9月の民主化デモの鎮圧にあった第66大隊の兵士たちが近くに集結し、監視を続けた。

 「満月祭」を祝う人びとは僧院内で料理をつくる慣わしだが、ことしは許されず、家でつくって来たものを食べた。

http://english.dvb.no/news.php?id=706

★ 「ミジマ・ニュース」が26日に報じたところによると、人権活動家のアウング・ザウ・オー氏が同日午後1時ごろ、ヤンゴン市内中心部、29丁目の「パン・ミョダウ喫茶店で逮捕された。

 オー氏は市民団体、「人権擁護促進者」の指導者で、軍政による人権蹂躙の実態を告発し続けて来た。

 平服の2人が喫茶店に座っていたオー氏の肩をつかみ、そのまま連行したという。

 オー氏は12月10日の「国際人権デー」に向け、活動を強めていたという。

http://www.mizzima.com/MizzimaNews/News/2007/Nov/67-nov-2007.html

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Posted by 大沼安史 at 07:08 午後 | | トラックバック (0)

2007-11-25

〔ビルマから〕 ◆ 秋祭り、中止に  ☆ 国の学僧テストのボイコットを呼びかけ 地下指導部が声明  ★ ヤンゴン 電力不足 深刻化

◆ DVB(ビルマ民主の声)が11月23日、報じたところによると、ヤンゴンのサウス・ダゴン地区で毎年11月下旬に行われているお祭りが、軍政当局によって延期された。

 12月に1ヵ月、延期せよ、というのだ。

 祭りは過去13年間続いていたもので、僧の説話があるという。

 軍政当局はこれを恐れたらしい。

http://english.dvb.no/news.php?id=704

☆ DVBが23日に報じたところによると、「全ビルマ僧連盟」の指導者でつくる「代表者僧連盟」は22日、声明を発表、全国の学僧たちに、近く軍政当局が実施する、年に一度の試験をボイコットするよう呼びかけた。

 試験を受けることを拒否し、家に帰る学僧も増えているという。

 声明を発表した指導的僧たちは地下に潜行している。

 「試験ボイコット」が民主化・反軍政デモを再び燃え上がらせるかも知れない。 

http://english.dvb.no/news.php?id=703

★ 「ミジマ・ニュース」が23日、報じたところによると、ヤンゴンでの電力カットが深刻化している。

 停電は10月から常態化し、ボクロク市場などを重要施設を除いて、電気が来なくなった。

 ロウビア水力発電所からの送電が新首都ネピドーに回されている、との見方もある。

 ヤンゴン市内の工場地帯、ハライング・タルヤール地区にはこれまで通り、電力が供給されていたが、午後5時から同11時まで停電するとの通知が来ているという。

http://www.mizzima.com/MizzimaNews/News/2007/Nov/63-nov-2007.html

Posted by 大沼安史 at 08:20 午前 | | トラックバック (0)

2007-11-23

〔いんさいど世界〕 アメリカの少女 メガンさん(13歳)の死 隣人(大人)が「少年」になりすまし、対話で彼女を追い込む 「ネットいじめ地獄」の悲劇

 「学校」(学級)が崩れ、「地域社会」(コミュニティー)が壊れ、不信が増幅し合い、憎悪が噴き上がる、この世の地獄……。

 「いじめ」はそこから生まれる魔物のようなものです。それは「人を死に至らしめる病」であるかも知れません。

 教室でのいじめ、職場でのいじめ……。

 日本に蔓延する病理は、「サイバースペース(電脳空間)」にも拡大し、「ネット中傷」の暴走はとどまるところを知らないようです。

 同じような「ネット中傷」がアメルカでも起き、いま大問題になっています。それによって、13歳の少女が自殺する悲劇が生まれたからです。

 しかも、少女とネットで「対話」していた「相」手は実は、近所に住む、少女の元親友の母親が「創作」した「少年」だった!……

 陰湿きわまりない、悲しい事件ですね。こういうことが二度と起きないことを願いつつ、事件のあらましを紹介したいと思います。

 アメリカのミズーリ州の中心都市、セントルイスの北西50キロに、ダーデン・プレーリーという人口7400人のベッドタウンがあります。ミドルクラス(中流階級)が暮らすその住宅街の東の外れに、その少女は住んでいました。

 マイヤー夫妻(ロンさんとティナさん)の長女、メガンさん(13歳)。

 昨年10月26日のことです。雨の日だったそうです。
 メガンさんはその日、通学先の中学校で、自分の誕生日(11月6日)パーティーの招待状を友だちに手渡し、帰宅するとすぐ、母親のティナさんにパソコンを使わせて、と頼みました。

 メガンさんには個人のパソコンはなく、パソコンは親の立会い下、使用するというのが、マイヤー家の決まりだったからです。

 メガンさんが帰宅するなり、パソコンを開こうとするには理由がありました。彼女が「マイスペース」に開いている自分のページ(アカウント)に、新しいメッセージが届いていないか、気になっていたからです。

 参考までの付け加えますと、「マイスペース」は、アメリカで大人気の「ソーシャル・ネットワーキング(SNW)」サイト。SNWは、一言で言えばパソコンを通じた交流の場。「マイスペース」の場合、700万人もの登録者があるそうです。

 彼女が「誰」のメッセージを気にかけていたかというと、「ジョシュア・エバンス」という「16歳の男の子」からのメッセージでした。

 「ジョシュア」がメガンさんの「マイスペース」のページを初めて「訪ねて」来たのは、その一ヵ月半、前のこと。それ以来、メガンさんは「ジョシュア」と大の仲良しになり、ネット上で「お喋り」を楽しむようになっていたのです。

 その「ジョシュア」から突然、おかしなメッセージが届いたのは、前日の25日のこと。

 「これからも友だちでいられるか分からない。君って、友だちにベリー・ナイスじゃないって聞いてしまったんだ」という、「もう、付き合うのやめにしない?」メッセージだったそうです。

 驚いたベガンさんは、「いったい何、言ってるの?」と返信しましたが、その日はそれっきりに。

 そこでこの日、26日に何か返事が来てないか、とチェックしたわけです。

 母親にパソコンを開けてもらい、自分のページに接続して彼女はビックリしてしまいました。

 「ジョシュア」がひどいことを書き込んでいたからです。それも、彼女にだけ言うならまだしも、他の人にも悪口を言いふらしているらしい。

 母親のティナさんは、ひどいことが書かれた、とは分かっていましたが、メガンさんの妹を予約した病院に連れて行かねばならず、「パソコン、閉じちゃいなさい」と言って家を出たそうです。

 でも、メガンさんはスイッチを切らなかった。

 ティナさんと妹が家を出て行くと、彼女は「ジョシュア」と「口論」を始めました。

 病院に着くとティナさんは家に電話して、メガンさんに聞きました。「パソコン、閉じた?」
 するとメガンさんは「ママ、みんなわたしにひどいの?」と言い、ティナさんは「どうして言うこと聞かないの。今すぐ、閉じなさい」と怒って電話を切ったそうです。

 それから15分後、気になったティナさんは家に再び電話しました。

 メガンさんは泣き声で電話に出ました。「あの人たち、わたしのこと、掲示板に書いたらしいの。わtしがズベタでデブだと」
 (メガンさんは太っているのを気にしてダイエットに取り組み、かなりの成果を収めていました。欝でも苦しんでいたそうです)

 ティナさんは家に戻ると、パソコンのある地下室に直行しました。パソコンの前にメガンがいました。そして、その画面に、ひどい言葉が出ているのに気付いた。

 ティナさんが叱り付けると、メガンさんは「わたしのママだと思っていたのに。わたしの味方だと思っていたのに」と言って、2階の自分の部屋に駆け上がって行きました。

 階段で父親のロンさんとぶつかりそうになりました。それが、メガンさんの生前の「最後の姿」になったのです。

 夕方、ロンさんと一緒に台所に立ち、晩ご飯の支度をしていたティナさんが突然、胸騒ぎを感じました。あっと思ってメガンさんの部屋に行くと、クローゼットのなかで首を吊っていました。

 メガンさんはその翌日、病院で亡くなりました。

 わずか13歳で死を選んだメガンさん……。くやしくて、苦しくて、悲しかったんだと思います。
 ティナさんとロンさんも「あのとき、ちゃんと話を聞いてやれば」と、どれだけ後悔したことか。両親の心中を察すると、言葉もありません。

 ロンさんがパソコンを調べたところ、「ジョシュア」からの最後のメッセージには、「クソまみれの人生を生きて行け。お前なんか、この世にいなくていい」というようなことまで書いてあったそうです。

 さて、メガンさんの葬儀も終えた一ヵ月半後のことです。
 母親のティナさんに、近所に住む、あるシングルマザーから電話がかかって来ました。メガンさんと同じ年の娘を持つ人で、用件を告げずに、大事な話があるから少し離れたオハランの町のカウンセラーのところへ来てほしい、というのです。

 ティナさんが駆けつけると、シングルマザーは、開口一番、「ジョシュアという子は実はいないの」と彼女に告げました。

 驚いたティナさんに、さらにショッキングな「真実」が打ち明けられます。

 「ジョシュア」とは、ティナさん一家の近くに住む、ローリー・ドリューという成人女性が創作したキャラクターだというのです。

 ティナさんはその一家とは家族ぐるみで付き合いがあり、マガンさんはその家の娘と小学校が同じで、以前は親友同士でした。

 その子とマガンさんは、どうも喧嘩別れしたらしく疎遠になり、マガンさんは別の中学校に転校さえしていたのです。

 その子の母親が(その娘と一緒に、らしい)「ジョシュア」に成りすまし、偶然の出会いを装って「マイスペース」を通じ、メガンさんにコンタクトを取って来た。

 ハッキリした理由は分かりませんが、どうやら、メガンさんから何らかの「言質」を取ろうと探りを入れていたようです。(その母親は娘さんと一緒に、アルバイトの人に手伝ってもらって、メガンさんとのやりとりを記録に残していたといいます)

 シングルマザーがなぜこうした事情を知っていたかというと、彼女の娘が「ジョシュア」サイドでメガンさんとのやりとりに参加していたからです。

 メガンさんが救急車で運び出されたとき、この娘さんの元に例の母親が電話をよこして、口止めをかけたことも、シングルマザーの告白で明らかになりました。

 事実を打ち明けられたティナさんは家に戻ると、夫のロンさんとフットボール・テーブルを持ち出し、斧とハンマーでメチャクチャに叩き壊しました。

 そのテーブルは、よりによって例の母親一家から預かっていたものです。

 ティナさんとロンさんは母親一家とかねがね親しく、メガンさんが亡くなったときも、いち早く弔問に訪れ、葬儀にも列席してくれたそうです。

 信頼していたのに裏切られた! そんな思いで怒りにまかせて斧とハンマーをふるい、残骸をその母親の家のドライブウエーに散乱させました。

 残骸を撒き散らされた側は警察に訴え、損害賠償の裁判を起こしました。それがメガンさんの悲劇が明るみに出るキッカケとなるのですが、ティナさんとロンさんはこれまでこのことをずっと黙っていました。FBI(連邦捜査局)の捜査の行方をじっと見守って来たからです。

 それがメガンさん一周忌が過ぎた今月になって一気に噴き出し、ニュースとなって全米の人びとの知るところとなったのは、地元のFBIが事件化する罪名が見当たらないとの結論を下したのです。

 これに対しティナさん、ロンさん夫妻が怒ったのは当然ですが、それ以上に激昂したのは、地域の人びとです。

 「ジョシュア」を創作した家の前を車で通り過ぎながら、「人殺し」と叫ぶなどまだかわいい方で、「家の中に死体がある。殺人らしい」などと偽の通報をしたり、その家の商売を妨害したり。

 挙句の果ては、その「住所」「氏名」「写真」「電話番号」までネットで「公示」する人まで現れているそうです。

 これまたネット中傷による人権侵害、ここまで来ると、やはり行き過ぎですね。

 しかし、注目しなければならないのは、こういうマイナスな側面だけでなく、マガンさんの悲劇をきかけに、建設的な議論が出ていることです。

 地元の市議会は「ネット中傷」に対して懲役や罰金を課す条例づくりに乗り出し、検察当局も適用法令があるのでは、として再捜査に入っているそうです。

 「ネット中傷」は「電脳世界」でのことではありますが、「現実における具体的な犯罪」であることに間違いありません。

 「ネット刑法」とか「ネット民法」の整備が、世界的に必要な時代なのかも知れませんね。

 さて、メガンさん一家と、ネット中傷した家族とは、同じ区域で2年半、一緒に暮らして来ました。それなのに、どうして、こんなことになってしまったのでしょう。

 アメリカの「郊外」も荒涼たる、寂しい世界なのだな、と思わざるを得ません。

 「マイホーム」が並ぶ、住宅地に発生した「憎悪」と「敵意」……それがネットで純化・増幅され、「デジタルな凶器」となって結果的に人を死に至らしめた、この「現実」。

 母親のティナさんは、「ジョシュア」が初めてメガンさんの「前」に「現れた」ときのことを覚えています。

 ハンサムな偽の写真と、貧しい家に育った悲しい身の上話を添えて、「ジョシュア」は突然、現れた。

 それはメガンさんにとって、ほんとうに大切な、夢にまで見た男の子との出会いだったに違いありません。

 だから、彼女はティナさんにこう言った。
 「ママ、ママ、ママ、この人のこと見て。すごく素敵(ホット)! ねえ、ねえ、彼と付き合っていいでしょう?」

 その「ジョシュア」が悪意の創作であることを知らずに、彼女は逝った!
 なんだかホントに口惜しいですね。

 ティナさんにはまた、何で早く気づかなかったのだろう、と後悔していることがひとつあるそうです。

 それは「ジョシュア」がメガンさんに電話を一度もかけて来なかったことです。「彼」は自分の家にも電話がない、ケータイも固定電話もまだ、と言い続けていた。

 不思議に思ったけれど、詮索しなかった。

 これまた口惜しく、残念なことです。 
 

Posted by 大沼安史 at 05:35 午後 1.いんさいど世界 | | トラックバック (0)

2007-11-22

〔2007・11・22重要ニュースLINK 机の前の窓〕 ★ バングラ台風 風速240キロ(時速)を記録 グラミン銀行も救援開始 ★ 中国、米空母の香港・「感謝祭寄航」を拒否

★ バングラデシュを襲ったサイクロン(台風)の風速が時速240キロに達していた。新幹線並みの速さだ。秒速換算だと66.7メートル。
 これによる死者は1万人に達した、との見方も出ている。

 ノーベル平和賞受賞者のユヌス博士率いる「貧者の銀行」=グラミン銀行も早速、救援に乗り出した。

 日本政府もそんなに「給油用の油」が余っているなら、バングラで「給油」してはどうか?

 台風の狂暴化は地球温暖化による、との説もある。
 スーパー台風の「環境テロ」に対する対策こそ、「グローバルなテロとの戦い」の最大の眼目である。

http://www.grameen-info.org/Media/mediadetail_sidrmain.html

★ 中国政府は東シナ海に展開する米空母「キティーホーク」の香港寄航をギリギリになって何の説明もなく拒否した。このため、同空母の乗員は22日の「感謝祭」を、洋上で過ごさなければならなくなった。たまには七面鳥ではなく、「ペキンダック」に食いたかったろうに。
 新型パトリオットミサイルの台湾売却へのしっぺ返しか。

http://www.ft.com/cms/s/0/41f203a0-985c-11dc-8ca7-0000779fd2ac.html

Posted by 大沼安史 at 04:02 午後 | | トラックバック (0)

〔コラム 机の上の空〕 「小春日和」のイラク 

 シリアなど国外に脱出したイラク人が帰国し始めているという。
 イラクが「小康」状態になっていることから、帰り出したらしい。
  ⇒ http://www.guardian.co.uk/Iraq/Story/0,,2214918,00.html

 避難先のシリアなどでも生活に窮迫、それが帰国を決断させている。そんな側面もあるかもしれない。
 いずれにせよ、イラクに「平穏」が戻ることはいいことだ。

 ブッシュ政権は「イラク占領」のお手本として「日本占領」を挙げている。

 さしもの「神国・日本」の民主化に成功したのだから、イラクの「民主化」も可能なはず、と軽く考えて侵攻に踏み切った。

 「日本占領」と「イラク占領」の違いの中で大きいのは、日本に対して連合軍は「無条件降伏」を強いる戦いを続け、それに対して日本の指導部も「徹底抗戦」で応えたということだ。

 その中で日本の民衆は徹底的に消耗し、占領軍に対するレジスタンスを展開する余裕を失ったが、イラクの場合は別だった。

 連合軍を「サダム除去」のための道具に使い、サダムとともに徹底抗戦することはなかった。

 その際、温存された「パワー」がその後、「武装抵抗」となって一気に噴出する。

 が、アメリカもさるもの、スンニ、シーア派の「内戦」をエスカレートさせて 「イラク・ナショナリズム」の「団結」を崩壊させながら、「パワー」の放電に努める。

 全開となり、ふたつに割れながら、そのそれぞれがアメリカと戦うことで、遂にここに来て「電池切れ」に至ったイラクの両派……「イラク小康」の背景には、こういう事情があるのかも知れない。

 

  「ブッシュのアメリカ」も疲れ果ている。
 膨大な戦費支出を支えきれないところまで追い込まれている。

 イラク駐留米軍の兵士たちの疲労困憊ぶりは極限に達している。
 制空権を握り続け、地上の拠点を押さえておけばいい。そんな戦略に転換している。

 そんななかで、束の間(?)の「偽の平和(フォニー・ピース)」が続く。

 アメリカを尻目に、サウジも動き出している。
 サウジはもとから、「アメリカのイラク侵略」に反対だったのだ。

 サウジはイラク内の武装抵抗勢力に対する支援の蛇口を閉めている。どうも、そんな感じがする。

 イラクの「小康」はスンニ、シーアの宗派対立を弱める方向に働くかも知れない。もともと同じ「イラク人」。「イラク民族主義」が復興して、「再独立」、すなわち「アメリカ追い出し」の機運が高まるかもしれない。

 「小康」の中でふたたび力を蓄えた「イラクのパワー」は、もしかしたら、11月の米大統領選をにらみながら、来年の春あたりに、もう一度、一気に噴き出す可能性がある。
 全面的な反米武装抵抗! それも宗派対立による「逆噴射」なしの。

 「和平」はそこから動き出すだろう。
 米軍の部分駐留を認める代わりに、イラク側が石油権益の一部を取り戻す……。

 着地点はその辺にあるのかも知れない。

 バグダッドの「小春日和」は、いつまで続くのか?

 わが敬愛する英国人ジャーナリスト、パトリック・コバーン氏なら、これにどう答えるだろう? バグダッドからの、本格的な解説が待ち遠しい。 

Posted by 大沼安史 at 03:25 午後 | | トラックバック (0)

〔ビルマから〕 ★ 少数民族指導者を逮捕  ☆ シンガポールで抗議集会 ASEAN声明を批判  ● ビルマ「血塗られた宝石」オークション  ★ 中国から武器、陸路搬入

★ 「ミジマ・ニュース」が11月22日に報じたところによると、少数民族、チン族の政治指導者、プー・チン・シアン・サング氏が21日、ヤノゴン市内で逮捕された。

 チン族などビルマ国内の少数民族の指導者は、スーチー女史を支持する声明を今月早くに出している。

http://www.mizzima.com/MizzimaNews/News/2007/Nov/55-nov-2007.html

☆ DVB(ビルマ民主の声)が11月21日に報じたところによると、ビルマ人民主化運動活動家約50人が20日、シンガポールで集会を開き、軍政に対する厳しい措置を回避したASEAN諸国に対して抗議した。

 集会はASEANサミットの会場となった「オーキッド・タワー」前で開かれた。

 参加者のひとり、ミョー・ミント・アウング氏の19日のASEANの共同声明に失望感をあらわにし、「ビルマ民衆は九月にあれだけの犠牲者を出すことで本当の意志を明らかにしたのに、ASEANは注意も払わなかった」と怒りをぶつけていた。

http://english.dvb.no/news.php?id=694

● DVBが21日、報じたところによると、ヤンゴン市内の「ミャンマー・コンベンション・せんたー」で宝石オークションが開かれており、国営メディアが20日伝えたところでは、17日以降、翡翠の原石が170個も落札されている。

 オークションは26日まで。

 「人権ウォッチ」(本部=ニューヨーク)は、ビルマ産の翡翠、ルビーなど宝石の国際的な売買禁止を呼びかけている。宝石の売り上げが軍政を支えることにつながるからだ。

 バイヤーはタイ、中国勢が主体。

 将軍たちの血塗られた宝石は、日本にも流れて来ているのだろうか?
 日本の主流マスコミの取材に期待したい。

http://english.dvb.no/news.php?id=695

★ DVBが21日に報じたところによると、中国から地雷や爆発物検知器などが国境の検問所を通じて、陸路、トラックで運び込まれているという。
 
 検問所周辺の関係者がDVBに明らかにした。

http://english.dvb.no/news.php?id=696

Posted by 大沼安史 at 01:54 午後 | | トラックバック (0)

2007-11-21

〔2007・11・21重要ニュースLINK〕 ☆ モンビオがイスラエルの核で論評 ☆ NYTがニュース問答 イラクは平穏になったか? ★ 北京五輪ホステスに選考ハードル ☆ 「神様はブラジル人」

☆ ジョージ・モンビオ氏が英紙ガーディアンで「イスラエルの核」問題を論評した。イランは中東の核開発を「始める」のではなく「加わる」だけだと。唯一の被爆国・日本の対応も問われるところだ。

http://www.guardian.co.uk/commentisfree/story/0,,2213814,00.html

☆ イラクは小康状態か? ニューヨーク・タイムズがバグダッド特派員とNEWS問答

http://thelede.blogs.nytimes.com/2007/11/20/q-a-baghdad-correspondent-on-end-of-the-surge/index.html?hp

〔大沼・注〕 電子版で編集デスクと出先の記者が、問答形式でこうした「フォロー」を行うのはよいことだ。

 イラク「小康」のニュースが最近、ずっと流れているが、果たしてどうか?

 パトリック・コバーン記者に聞いてみたいところだ。

  ついでに、FT紙の記事も⇒ http://www.ft.com/cms/s/0/ca653412-97b4-11dc-9e08-0000779fd2ac.html

★ 北京五輪 表彰式ホステス 「美人で若くて背が高くなくちゃダメ」

http://www.washingtonpost.com/wp-dyn/content/article/2007/11/20/AR2007112002250.html?hpid=sec-world

☆ 「神様ってブラジル人、だったんだ」 ルラ大統領が石油発見で語る

http://www.breitbart.com/article.php?id=071120194907.o92xhnq9&show_article=1

Posted by 大沼安史 at 05:21 午後 | | トラックバック (0)

〔撮る! 写真、この1枚〕 フランス燃ゆ! 高校生もデモに立ち上がる 大学格差化法(ペクレス法)に反対 


http://www.lemonde.fr/web/panorama/0,11-0@2-823448,32-980665@51-979908@1-8825,0.html

〔大沼・注〕 日本のどこかの新聞が、学生がストに迷惑してると報道していたっけ。

 「スト=迷惑」―― マスコミの大合唱報道……日本のスト権ストのときは凄かった。

 1960年の新聞各社「共同声明」のことまで、ついつい思い出してしまう。

Posted by 大沼安史 at 03:18 午後 | | トラックバック (0)

〔観る! ビデオ この映像〕 フランス燃ゆ 看護学生もデモ


http://youtube.com/watch?v=tX_ioqid7MA&feature=related

Posted by 大沼安史 at 02:34 午後 | | トラックバック (0)

〔ビルマから〕☆ 「88年世代」がASEANに書簡 「人権抑圧に行動を」 ☆ スーチー女史 軍政の窓口担当相と3回目の会談  ★ 14歳 軍隊にとられ家に帰れず ★ 週刊誌 発禁処分?

☆ DVB(ビルマ民主の声)が11月20日、報じたところによると、民主化グループ、「1988年世代の学生」はASEANサミット参加国首脳に、ビルマにおける人権抑圧に対して行動を起こすよう求める書簡を送った。

 書簡は同グループ指導者のトゥン・ミント・アウング、ニラール・セイン、ソエ・フトゥンの3氏の連盟で出されたもので、軍政当局は民主化グループ、国際社会との対話を真剣に進めようとしないのではないかと疑念を表明、ASEANの指導者に具体的な働きかけをするよう求めている。

http://english.dvb.no/news.php?id=691

☆ DVBが20日に報じたところによると、野党「国民民主連盟」の指導者、スーチー女史と、軍政当局の交渉窓口の担当相との3回目の会談が19日、ラングーン市内のゲストハウスで開かれた。

 国営のメディアによると、会談は午後3時間から1時間にわたって行われた。

 会談の内容は伝えられていない。

http://english.dvb.no/news.php?id=692

★ DVBが20日に報じたところによると、サウス・ダゴンに住む14歳の少年が政府軍に入れられ、親が引き渡しを要求しても、返してくれない。
 
 兵士になるには18歳にならなければならないが、軍当局は少年の家族に対し、「18歳以上、自由意志での入隊だ」と言っているそうだ。

http://english.dvb.no/news.php?id=693

★ 「ミジマ・ニュース」が20日、報じたところによると、週刊誌の「スナップ・ショット・ジャーナル」が23日の号から発禁処分となった模様だ。関係筋が明らかにした。

 しかし、同誌と軍政の密接な関係から、発禁処分に首をかしげる向きもある。

http://www.mizzima.com/MizzimaNews/News/2007/Nov/51-nov-2007.html

Posted by 大沼安史 at 02:04 午後 | | トラックバック (0)

2007-11-20

〔ビルマから〕 ☆ サフラン革命は死なず 「全ビルマ僧連盟」が闘い継続の声明を発表  ★ 中国製の携帯電話を没収

☆ DVB(ビルマ民主の声)が11月19日に報じたところによると、「全ビルマ僧連盟」は18日、声明を発表、全国民に軍政に対するボイコットと軍政への抵抗運動への参加を呼びかけた。

 9月の民主化デモ開始日(18日)に合わせ、声明を出した。

 軍政による僧の弾圧に抗議し、軍政に対するを「行進」を今後も続けると約束し、学生・市民に運動への合流を呼びかけた。

http://english.dvb.no/news.php?id=690

★ 「ミジマ・ニュース」が19日に報じたところによると、軍政当局はカチン州内で出回っている中国製の携帯電話の没収を始めた。

 没収は軍政と休戦中の武装組織から始まり、一般市民にも拡大している。

 カチン州やシャン州(一部)では、中国の携帯ネットワークが通じることから、中国製の携帯電話が出回っていた。


http://www.mizzima.com/MizzimaNews/News/2007/Nov/44-nov-2007.html

Posted by 大沼安史 at 02:59 午後 | | トラックバック (0)

2007-11-19

〔2007・11・19重要ニュースLINK 机の前の窓〕★ NZと豪 日本の調査捕鯨船団の帰港を要求 ザトウクジラの捕獲に反対 豪軍の派遣も 南氷洋・捕鯨戦争の恐れ ☆ これからはユーロ札 ラッパー歌手も「ドル離れ」 ★ ジェームズ・マンが新著 『チャイナ・ファンタジー』 米国の対中外交、人権問題で「失敗」

★ ニュージーランドとオーストラリア両国政府は18日、前日、南氷洋に向け出発した日本の調査捕鯨船団の帰港を要求した。

 日本の船団が、40年以上、捕獲が禁止されて来たザトウクジラを50頭、捕殺する計画でいることから、態度を硬化させている。

 ニュージーランドのヘレン・クラーク首相は科学調査の衣をかぶった日本の商業捕鯨を非難した。

 選挙で政権を手にする見通しのオーストラリア労働党の外交問題スポークスマンは、豪軍の派遣の可能性も示唆した。

 今回の調査捕鯨に対してもグリーンピースなどの妨害活動が予想される。
 日本側は彼らを「テロリスト」と呼んでいるが、彼らは逆に日本の調査捕鯨関係者を「環境テロリスト」と呼んで非難している。

〔大沼・注〕 「調査捕鯨」などという姑息なことをしているから、こういうことになる。ノルウェーのように堂々と、商業捕鯨の旗を掲げてみてはどうか?

http://www.guardian.co.uk/japan/story/0,,2213530,00.html

☆ ドル体制 崩壊 ラッパー歌手も「ドル離れ」 ユーロ札 持ち上げ

http://news.independent.co.uk/world/americas/article3169653.ece

★ 元ロサンゼルス・タイムズの北京特派員のジェームズ・マン氏の近著、『チャイナ・ファンタジー』が、人権問題に関する米国の対中政策が失敗とごまかしの連続だったと断じ、注目を浴びているそうだ。

http://www.iht.com/articles/2007/11/18/america/letter.php

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〔イラクから〕 サマワで米軍輸送隊が銃撃 イラク民間人 少なくとも2人が死亡 5人死亡説も 高まる反米感情

 米紙、マクラッキーのバグダッド特派員が11月18日に報じたところによると、イラクの南部、サマワ近郊で、米軍輸送隊の銃撃により、少なくとも2人、イラクの民間人が死亡した。

 現地の警察によると、警官2人を含む5人が死亡した。

 現地では反米感情が高まっているという。

 自衛隊が引き揚げていて、よかった。

http://news.yahoo.com/s/mcclatchy/20071119/wl_mcclatchy/20071118bcusiraqshooting1stlede_attn_national_foreign_editors_ytop

Posted by 大沼安史 at 10:11 午後 | | トラックバック (0)

〔撮る! 写真、この1枚〕 イラク向け軍事物資の積み出しに抗議 米ワシントン州のオリンピアで反対デモ、続く

 17日の土曜日には、車椅子を先頭に350人の人びとがオリンピア市内中心部をデモ行進した。

  「わたしたちの港からは御免だ」
 
 抗議行動はこの時点で11日も続いていたという。 


http://media.theolympian.com/smedia/2007/11/17/21/295-rally1.standalone.prod_affiliate.38.jpg

http://www.theolympian.com/570/story/274767.html

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〔ビルマから〕 ■ ラッパー歌手、逮捕 ヒップ・ホップ祭で 若者らが抗議 □ 国連のピネイロ報告者、インセイン刑務所で収容者と面会 ■ 治安部隊が僧院を襲撃 僧1人を殴打の末、逮捕

■ DVB(ビルマ民主の声)が11月19日に報じたところによると、ヤンゴン市内の、ムヤ・イェイク・ニョ・ホテルで18日夜、開かれた「ヒップ・ホップ・フェスティバル」で、ラッパー歌手の「Gトーン」が軍政当局に逮捕された・

 コンサート参加者によると、同日午後9時ごろ、ステージの上で、「Gトーン」がシャツをまくり上げ、聴衆に背を向けながら、両手に彫った宗教的な刺青をフロアから見えるように両腕を広げたあと、両手を合わせて祈った。

 それを見た会場の官憲がステージに駆け上がり、手錠をかけようとしたが、他のミュージシャンらが「Gトーン」のステージが終わるまで待つように説得した。

 歌い終えた「Gトーン」は舞台から下がったところで、官憲に手錠をかけられた。聴衆の見ている前での出来事だった。

 会場には高校生らら若者が詰めかけていたが、第8学年(日本でいう中2)も混じっていた。
 聴衆が「Gトーン」を逮捕した官憲を非すると、警官らはフロアに出て殴打を始めた。

 他のミュージシャンも止めに入ったが、逆に警官から殴られる始末。

 人気ヒップ・ホップ歌手グループの「キャット・パー&ヤサ」も止めようとして蹴られてしまった。

 聴衆は暴徒化したが、ホテルのマネージャーが、「Gトーン」は解放されて帰宅したといって聴衆を説得、騒ぎを鎮めた。

 「Gトーン」が釈放されたかどうかは確認されていない。

http://english.dvb.no/news.php?id=687

□ DVBが16日に報じたところによると、国連人権理事会のピネイロ特別報告者はビルマ滞在最終日の同日、ヤンゴンのインセイン刑務所で、収容者との面会を許可された。

 同報告者は滞在初日の11日にも同刑務所を訪れたが、このときは刑務官から話を聞いただけだった。

 ピネイロ報告者は民主化デモ参加者の収容センターとなった国立工科大学などを見学、殺害されたデモ参加者が運ばれたというハタイン・ビン火葬場にも足を運んだ。


http://english.dvb.no/news.php?id=686

■ DVBが16日、報じたところによると、15日、ニューダゴン市内東部のアウング・ダーマ・パラ僧院を軍政当局の治安部隊が襲い、僧のウ・サンダ・ワラさんを叩きのめし、連行した。

 ニューダゴンでは31の地元寺院が軍政当局と、土地の所有権をめぐって対立が続いているという。

http://english.dvb.no/news.php?id=684

Posted by 大沼安史 at 09:04 午後 | | トラックバック (0)

〔いんさいど世界〕 ホロコースト、忘れまじ アウシュビッツ行き、「記憶の列車」出発 半年かけてドイツ国内諸都市をめぐり、「終着駅」へ

 Zug der Erinnerung ……ドイツ語で「記憶の列車」。

 歴史の記憶を今によみがえらせる「列車」の運行がドイツで始まっています。
 
 どんな記憶をよみがえらせるのか?

 「ホロコースト」の記憶です。ナチス・ドイツの手で、ヨーロッパのユダヤ人らが絶滅収容所に送られ、悲惨な死を迎えた、あの「ホロコースト」の記憶です。

 それを忘れないために、ドイツで「列車」が走っている。

 「記憶の列車」が「始発駅」のフランクフルト駅の「1a番線」に入線したのは、今月7日の昼過ぎのことでした。

 ただの列車ではありません。

 ナチスがユダヤ人らの輸送に使った貨物機関車と同型の「58型」蒸気機関車(1921年製)が、気笛を鳴らしながら、3両の客車を引いて入って来たのです。

 昔、ユダヤ人たちが詰め込まれ、各地の絶滅収容所などに送り込まれた貨物列車が再現されたのです。

 3両の客車は展示用で、車内には「ホロコースト」の資料などが展示されているそう。つまり、「動く展覧会」。

 この「記憶の列車」は、「ホロコースト」という歴史的事実を風化させまいと、反ナチ運動家のクラースフェルド夫妻らドイツ人の実行委員会が企画したものです。

 「ホロコースト」では150万人もの子どもたちや若者が犠牲になっていますが、そのうち、ドイツで暮らしていた子どもや若者は12809人。そのほとんどが帰って来ませんでした。

 「記憶の列車」は、こうしたドイツのユダヤ人の子どもたち、若者に捧げられたものです。

 8日にフランクフルトを出発した「列車」はマンハイムやカールスルーエを経て、現在(22日)、ストットガルトに停車しています。

 半年かけて巡回するドイツ国内の都市は30ヵ所以上。3000キロを走破して、来年の5月8日の終戦記念日に、終着駅のポーランドのアウシュビッツに到着する計画です。

 主催者側は各都市の駅のプラットホームに停車して展覧会を開きたい考えでしたが、「ドイツ鉄道」側がなかなか「うん」と言わず、結局、「駅のすぐそばに停車する」ことで妥協が成立したそうです。

 それでも、とにかく「列車」の運行に漕ぎつけるあたり、さすがドイツの人たちですね。
 これが日本なら「自虐的だ」との反対の大合唱で、立ち往生しかねないところです。

 主催団体がなぜ、「列車」に「駅」にこだわったかというと、それが当時のふつうのドイツ人たちが輸送されるユダヤ人らを目にする最後の機会だったからです。

 それはユダヤ人の側でもそうでした。「駅」に停車したとき、あるいは貨物車の隙間から見たふつうのドイツ人が、かつての「同胞」を見る最後の機会だったわけです。

 一緒に、ふつうに暮らしていた人びとがなぜ引き裂かれなければならなかったか?
 そこにナチスの煽った人種主義の怖さがあるのですね。

 7日のフランクフルト駅1aホームには、ホロコーストの地獄を行きぬいたドイツ在住ユダヤ人女性、マルゴット・クラインベルガーさん(76歳)も姿を見せました。

 マルゴットさんは病身にもかかわらず、入線セレモニーに出席するため足を運んで来たのです。

 マルゴットさんは11歳のとき、ハノーバーから貨物列車に乗せられ、テレジアンシュタットというところ運ばれたそうです。

 細い声で、彼女はこう言いました。「街ではどこでも迫害されるので、汽車に乗ればよりましなところへ行けると思いました。ほとんど誰も生きて帰れませんでした」

 「列車」内の展示場には、マルゴットさんの少女時代の写真も展示され、同世代の子どもたち(「記憶の列車の子ども」たちがガイドしているそうです。

 戦後ドイツの反省と再生の原点を訪ねる、「アウシュビッツ行きの歴史列車」。

 それを走らせた、ドイツの人たちの勇気と正義心に拍手を送りたいと思います。


http://zug-der-erinnerung.de./ 
 

Posted by 大沼安史 at 12:33 午後 1.いんさいど世界 | | トラックバック (0)

2007-11-17

〔2007・11・17重要ニュースLINK 机の前の窓〕 ☆BBCが「沖縄の怒り」 ★ 福田訪米 ニューヨーク・タイムズ(電子版) 報道せず??

☆ 英国BBC放送(電子版)が「沖縄の怒り」を報道した。 

http://news.bbc.co.uk/2/hi/asia-pacific/7098876.stm

★ FUKUDA ニューヨーク・タイムズ(電子版) 報道せず??
 「検索」してみたが、出て来なかった。
 ニュースにもならない福田訪米????

http://query.nytimes.com/search/query?query=Fukuda&date_select=full&srchst=nyt

Posted by 大沼安史 at 08:47 午後 | | トラックバック (0)

〔For the Record〕 「一緒に昼飯、食おうぜ。それが楽しみだ」 日米レームダック首脳会談 開口一番 ブッシュ大統領が軽口

 レーム・ダック同士が初顔を合わせし、その場を取り繕った日米首脳会談だった。
 ホワイトハイスの発表で、ブッシュ大統領の「歓迎演説」を読んだが、ブッシュの態度はひどすぎた。
 開口一番、「昼飯食おう。それが楽しみだ」と軽口をたたいたのである。

   原文テキスト: PRESIDENT BUSH: Mr. Prime Minister, welcome to the White House. I really appreciate the opportunity to get to know you better. I'm looking forward to our lunch.

 福田首相もなめられたもんだ。

 ブッシュの野郎、いまにみておれ。

 福田首相よ、「日米安保」など破棄したらいかが……。


http://www.whitehouse.gov/news/releases/2007/11/print/20071116-8.html

Posted by 大沼安史 at 08:23 午後 | | トラックバック (0)

2007-11-16

〔コラム 机の上の空〕 11月16日夜、町田の盛り場での出来事

 妻の命日(10月26日)を過ぎても、なぜか苦しくてたまらない。

 ことしは雨の中、仙台西郊の丘の上にある墓参を済ませた。線香が濡れて火が回らなかった。

 そのせい、かも知れない。いつもの年なら、命日が過ぎると、気持ちが少し楽になるのだが、ことしは何故か違う。

 今日も朝から苦しくて、夕方、JRで町田に出た。駅のすぐ近くにある馴染みの店に向かった。

 その居酒屋の主人から、なぜか初めて「おにいちゃん」と呼ばれた。「何年の生まれ?」と聞いて来るので、「昭和24年、2月。間もなく59歳」と答えた。

 坊主頭の店の主人は「やっぱり、おにいちゃんだ」と笑って、ツマミの量を増やしてくれた。

 いつものように、したたかに飲んだ。ビール、そして、焼酎のお湯割りを6杯。

 フラフラになって店を出て、駅に向かった。

 東急デパートの裏の角で、杖をついた若い女性が方向を見失い、ガードレールに衝きあたりそうになっていた。

 近くにいた客引きの若い男女が目配せし、女性の方が盲目の彼女に近づいていった。

 心配で見ていると、客引きの若い女性は、盲目の彼女に手を差し伸べ、やさしく誘導するではないか。

 盲目の彼女は、その後も道を見失い、向い側の町田市の施設の入口の前で立ち往生してしまった。

 それを見ていた客引きの男が相棒の彼女となにやら言葉を交わした。

 客引きの彼女は持ち場を離れ、盲目の彼女のところへ駆け寄り、ビルの入口へと一緒に階段を登って、杖をついた彼女が中に入るのを見届けてから帰って来た。

 その客引きの彼女が、駅に戻るわたしを追い越して、狙いをつけた女性をつかまえ、何やら話しかけ出した。説得が失敗に終わったらしく、すぐわたしの方へ引き揚げて来た。

 すれ違う瞬間、わたしは思い切って、彼女に声をかけた。

 「お姉ちゃん、おれは全部、見ていたよ。あんたら、いいやつだな。ガンバレよ、なぁ」と。

 若い彼女の目が、驚いて大きく見開かれた。ぼくの目を覗き込んで、何か言いたそうにしていた。

 大きな、美しい目だった。

 わたしは一礼して、そのまま町田駅へと向かった。

 うれしいな、と思った。

 大丈夫だな、とも思った。

 この国はまだ、大丈夫だ、こういう若い連中がいる限りは……。

 嬉しくなって感動して、酔っ払ったわたしの目から、涙があふれた。

 

Posted by 大沼安史 at 08:47 午後 3.コラム机の上の空 | | トラックバック (0)

〔2007・11・16重要ニュースLINK 机の前の窓〕 ☆ 国連の国際原子力機関 「イラン 1年以来に核兵器」 ★ ヒロシマ県警よ、お前はなぜ?

☆ 国連機関報告 「イラン1年以内に核武装」 イランはウラン遠心分離機を3000機、保有している」 アメリカの「イラン攻撃」に現実味

http://www.guardian.co.uk/iran/story/0,,2212071,00.html

★ ヒロシマ県警よ、お前はアメリカの海兵を許すのか? 大和撫子をレイプ アメリカ海兵隊を起訴猶予 福田訪米の手土産? まさか……?

http://www.guardian.co.uk/iran/story/0,,2212071,00.html 

Posted by 大沼安史 at 08:11 午後 | | トラックバック (0)

〔ビルマから〕 軍政 200人近くを釈放 「一人デモ」のクヤウ氏も

☆ ピネイロ国連人権報告者のビルマ入りに合わせ200人近くを釈放
 DVB(ビルマ民主の声)が11月15日に報じたところによると、軍政当局は国内3つの刑務所に拘束していた200人近い民主化運動家を釈放した。

 しかしながら、悪名高きヤンゴンのインサイン刑務所からの釈放者は、この朝、50人に止まった。

 2004年12月14日、ヤンゴンの市役所前で、たった一人のデモを敢行したフティン・リン・クヤウ氏も一緒に釈放された。

 ピネイロ特別報告者のビルマ入りに合わせた軍政当局に懐柔的なポーズ。
 同報告者は15日、刑務所を視察する予定だ。

〔大沼・注〕それにしても、長井さんのビデオ・カメラはどうなっているのだろう?
 日本政府はカメラの1台も取り戻せないのか?

 情けない限りである。
 外務省の担当キャリアを首にせよ!

 民主党は何をやってるんだ?
 見放すぞ、お前らを。

 税金で食ってだから、ちゃんとやれ、コラッ!!!

http://english.dvb.no/news.php?id=680

Posted by 大沼安史 at 07:45 午後 | | トラックバック (0)

2007-11-15

〔ビルマから〕 ☆ BBCが僧と会見 「われわれは民衆の生活の悲惨をすべて見ている」「道半ば、再び街頭デモに立つ」

☆ 英国のBBC放送(電子版)に、ビルマの僧とのインタビュー記事が出ていた。BBCの記者がビルマ第2の都市、マンダレーでひそかに合い、話を聞いたのだ。
 
 なぜ、僧たちは立ち上がったか?
 その「問い」への答えとなる、僧のコメントが出ていた。

 「答え」とは、こうだ。

 "As monks, we see everything. When we beg for our food we see how the rich live and the poor... we see how everything is getting worse and worse," he says.

 施しを受けに行く僧は、「すべてを見ている」のだ。その僧たちが生活のさらなる悪化を見てとり、立ち上がった……。

 なるほど、そうか、と納得した。

 「米を僧に施すため、ますます多くの人びとが苦闘している」

 そういう姿を見て、立ち上がったわけだ。

 僧たちは、民主化闘争を再開するつもりはあるのか?

 答えはこうだった。

 "We are half-way - if nothing changes we will go on the streets again," he says.

 「道半ばだ。何も改革されなければ、われわれはまた通りに出る」


http://news.bbc.co.uk/2/hi/asia-pacific/7094731.stm

Posted by 大沼安史 at 03:22 午後 | | トラックバック (0)

〔撮る! 写真、この1枚〕 米国女性「ブリッジ」チームが掲げた「反ブッシュ」メッセージ

 先月、上海で行われた、トランプの世界ブリッジ選手権の夕食会で、米国の女性チームが一枚のメッセージを掲げた。 We did not vote for BUSH.  拍手を送りたい人は、以下のニューヨーク・タイムズ紙(電子版)にアクセスを。
 彼女たちへの弾圧を許すな!!

http://www.nytimes.com/2007/11/14/arts/14brid.html?_r=1&oref=slogin

Posted by 大沼安史 at 02:37 午後 | | トラックバック (0)

〔2007・11・15重要ニュースLINK 机の前の窓〕 ☆ ニューヨーク・タイムズ ネット閲覧NO1 ☆ フランスは燃えている! ★ 「円キャリ」の逆襲で日本のメガバンク、ピンチに  ☆ S・ターケルが待望の回想録  『タッチ&ゴー』 ☆ 「イラン攻撃」準備まだ  

☆ アメリカの新聞(電子版)閲覧 10月のランキング トップはニューヨーク・タイムズ 無料化が奏効 大躍進

http://www.editorandpublisher.com/eandp/news/article_display.jsp?vnu_content_id=1003672198

☆ フランス 燃ゆ! 労働者が決起 「祝祭のデモ 決意の示威者」 ルモンド紙が「写真スライド・ショー」

http://www.lemonde.fr/web/son/0,54-0@2-823448,63-978423@51-973287,0.html 

★ 日本のメガバンクを「サブプライム」が襲う 吹き荒れる「円キャリ」の逆風

http://www.ft.com/cms/s/0/cb5c7ce2-9285-11dc-b9e6-0000779fd2ac.html?nclick_check=1

http://www.ft.com/cms/s/0/e6219f6a-92c8-11dc-b9e6-0000779fd2ac.html

☆ スタッズ・ターケルが回想録 「タッチ&ゴー」 エイミー・グッドマンがインタビュー

http://www.truthdig.com/report/item/20071113_curiosity_didnt_kill_this_cat/

http://www.amazon.co.jp/Touch-Go-Memoir-Studs-Terkel/dp/1595580433/ref=sr_1_4?ie=UTF8&s=english-books&qid=1195105412&sr=1-4

☆ FT紙 「イラン攻撃」準備できておらず ペンタゴン筋

http://www.ft.com/cms/s/0/38dd00ca-90a6-11dc-a6f2-0000779fd2ac.html

Posted by 大沼安史 at 02:31 午後 | | トラックバック (0)

2007-11-14

〔2001・11・14重要ニュースLINK 机の前の窓〕★ イラク・アフガン戦争のコスト 1兆6千億ドル ☆ スコットランド 2017年までに独立 国民党党首が言明 ☆ フランス 文学賞受賞者の顔ぶれ ★ 「石油が武器に」 R・サミュエルソン

★ イラク・アフガン両戦争のコストが実際はブッシュ政権の軍事支出の倍の1兆6千億ドルに達している、と、米民主党の報告書が指摘した。石油の高騰分、戦傷者の資料費など、隠れた政府支出を加えた額で、アメリカの平均世帯(4人家族)が来年までに負担する戦費は実質的に2万900ドルに達するという。

http://www.nytimes.com/aponline/us/AP-War-Costs.html

☆ スコットランド国民党のサルモンド党首は、スコットランドが2017年までに英国から分離独立を果たす、との見通しを語った。北海油田の石油資源の大半を独立スコットランドが確保する、としている。

http://politics.guardian.co.uk/scotland/story/0,,2210557,00.html

☆ ルモンド紙にゴンクール賞などことしの文学賞の受賞者写真集が掲載されている。

http://www.lemonde.fr/web/portfolio/0,12-0@2-3246,31-977650,0.html

★ ワシントン・ポスト紙の経済コラムニスト、ロバート・サミュエルソンが「石油、いまや国際政治の武器に」と指摘

http://www.washingtonpost.com/wp-dyn/content/article/2007/11/13/AR2007111301830.html?hpid=opinionsbox1

Posted by 大沼安史 at 06:20 午後 | | トラックバック (0)

〔撮る! 写真、この1枚〕  「イラク戦傷兵を追う」

 ロサンゼルス・タイムズ紙がイラク戦争で負傷した米軍兵士を追うカメラ・ルポ(三部作)を電子版に載せている。  


http://www.latimes.com/news/nationworld/wounded/la-na-wounded-series,0,936394.special

Posted by 大沼安史 at 06:18 午後 | | トラックバック (0)

〔イラクから〕 トルコ軍ヘリ イラク領内のクルドの村を越境攻撃 P・コバーン記者が報道

 英紙インディペンデントのバグダッド特派員のパトリック・コバーン記者は11月14日の同紙電子版で、トルコ軍のヘリが13日、越境してイラク領内に入り、クルド人の3つの村を攻撃した、と報じた。

 攻撃は未明に行われたが、クルドの村人は家を放棄して逃れており、犠牲者はなかった。

〔大沼・注〕 PKKに対するトルコの越境空襲で、地上部隊が動いたわけではないが、要注意だ。 


http://news.independent.co.uk/europe/article3155783.ece

Posted by 大沼安史 at 05:41 午後 | | トラックバック (0)

〔ビルマから〕 民主化デモを指導した僧のリーダー、逮捕さる 「対話」の動きのなか国連特使が「楽観的」な見方 続くNLDへの弾圧 

□ ニューヨーク・タイムズ(電子版)が11月14日、伝えたところによると、国連のガンバリ特使は13日、安保理への報告の中で、ビルマ軍政が「国際社会に対して対応可能である」との見方を示した。

 特使はまた、軍政当局に対して、「スーチー女史との対話をしたいなら、最善の道はすぐに彼女を釈放することだ」と、女史の即時釈放を求めたことも明らかにした。⇒
http://www.nytimes.com/2007/11/14/world/asia/14nations.html?_r=1&oref=slogin

■ ニューヨーク・タイムズ(電子版)が13日に報じた、ヤンゴン発のAP電によると、「全ビルマ僧侶連盟」の指導者、ウ・ガンビラ氏が数日前、逮捕された。タイの亡命反体制派が明らかにした。

 DVB(ビルマ民主の声)も13日、ウ氏がマンダレーのシンガイン地区で、今月4日に逮捕された、と報じた。

 ウ氏は27歳で、9月の民主化デモの組織者のひとり。
 軍政当局は母親や家族を身代わりに逮捕していた。
 
 一方、上記AP電によれば、女性活動家のスー・スー・ヌウェイさんも13日朝、ヤンゴン市内で逮捕された。二ヵ月以上、逃亡していたが、ついに見つかった。

 タイの本拠を置くビルマ人権組織、「政治犯支援協会」のボ・キ氏は、ビルマ訪問中の国連のピネイロ特別報告者あてに、ウ氏と至急、面会することを求めるメールを送った。⇒
http://www.nytimes.com/aponline/world/AP-Myanmar.html

http://english.dvb.no/news.php?id=676

■ DVBが13日、報じたところでは、軍政当局は「国民民主連盟(NLD)」に対する弾圧は、「対話」への動きのなかでなお続いている。
 カチン州のNLD活動家ら2人が9日に逮捕された。⇒
http://english.dvb.no/news.php?id=677

Posted by 大沼安史 at 05:07 午後 | | トラックバック (0)

2007-11-13

〔2007・11・13重要ニュースLINK 机の前の窓〕 ★ 福田首相 FT紙と会見 「円高」急激すぎる ☆ 米原爆開発にソ連のスパイが「浸透」

★ 福田首相 「円高、速すぎる」 町村長官の「容認」発言を否定 FT紙と会見

 http://www.ft.com/cms/s/0/a7a70b58-914c-11dc-9590-0000779fd2ac.html?nclick_check=1

 http://www.ft.com/cms/s/0/4109518a-9124-11dc-9590-0000779fd2ac.html

☆ 「マンハッタン計画」に潜入したロシア(旧ソ連)のスパイがいた! ジョージ・コバル 暗号名「デルマール」

 http://www.iht.com/articles/2007/11/11/sports/agent.php

Posted by 大沼安史 at 01:18 午後 | | トラックバック (0)

〔NEWS〕 軍政 民主化デモの拠点パゴタの警戒を強化  高僧がタイ国境へ脱出 逮捕免れる

■ DVB(ビルマ民主の声)が11月12日に報じたところによると、9月の民主化デモの拠点となったヤンゴンのシュエ・ダゴン・パゴタに対する軍政の警戒態勢が強化されている。

 兵士たちはパゴタを訪れる市民に入り口で身分証明書の提示を要求、境内各地にも陣取って監視の目を光らせている。

 http://english.dvb.no/news.php?id=671

■ DVBが12日に報じたところによると、カレン州カウカライトの「アウング・カウング僧院」の指導者で、社会奉仕活動で名高い高僧のウ・サインディア氏が、軍政の逮捕を逃れ、タイ国境地帯に脱出した・

 ウ氏は9月の僧侶のデモを指導した。

 http://english.dvb.no/news.php?id=672

Posted by 大沼安史 at 01:02 午後 | | トラックバック (0)

2007-11-12

〔撮る! 写真、この1枚〕 焼けた兵士の顔 ブッシュ大統領の笑顔

 テキサスのサンアントニオにある米陸軍医療センターで、11月8日に撮影された。

 慰問に訪れたブッシュ大統領と戦傷兵のスナップ写真。

 戦争と指導者、戦争と兵士……その関係のすべてがここにある。

 ◆ 本ブログでは今後、「写真報道」にも力を入れる考えです。よろしく。  

⇒ 閲覧注意!
 http://www.huffingtonpost.com/2007/11/09/in-pictures-president-bu_n_71991.html

Posted by 大沼安史 at 11:52 午後 | | トラックバック (0)

〔イラクから〕 あるタクシー・ドライバーの死

 バグダッド市内で、タクシー・ドライバーが射殺された。

  11月10日(土曜日)午後の出来事。目撃者によれば、アメリカ人外交官を警護する傭兵企業のガードが射撃した。

 ニューヨーク・タイムズのバグダッド特派員が現場での取材結果をもとに報じた。

 それによると、現場はティグリス川にかかる橋から下る出口(ランプ=傾斜路)の路上。

 近くの理髪店の前にいた目撃者によると、タクシーはハザードランプを点滅。そのとき、アメリカ大使館の車列との距離はまだかなりあったという。

 タクシーは停止を命じられ、運転手は撃たれた。

 右胸を撃たれたモハマド・カリール・クデールさん(40歳)は病院に運ばれる途中、死亡した。

 射撃した車列のガードは、傭兵企業の「ディンコープ」のスタッフと見られる。

 外交官の車列は現場をそのまま立ち去った。

 居合わせたイラク政府軍の軍曹がタクシーの中を調べたが、爆発物や武器はなかった。

 現場から数キロ南の地点では、9月16日、同じく傭兵企業の「ブラックウォーター」のガードの銃撃で、イラク市民17人が死亡、少なくとも24人が負傷する同様の事件が起きている。

 〔大沼・注〕 傭兵企業のガードの無法ぶりについては、パトリック・コバーン氏(英紙インディペンデント特派員)がその著書、『イラク占領』の中で触れている。何をやっても「免責」されるものだから、やり放題なのだそうだ。
  


 http://www.nytimes.com/2007/11/12/world/middleeast/12contractor.html?hp

Posted by 大沼安史 at 11:33 午後 | | トラックバック (0)

〔2007・11・12重要ニュースLINK 机の前の窓〕 ☆ 『狼のトーテム』が第1回マン・アジア文学賞に ★ パキスタン 「《核》は厳重に守られている」 ☆ 大気汚染 「南十字星が見えない」 ★ エイミー・チュアが『帝国の日』刊 ◆ アメリカ情報トップ 「国民にプライバシーなし」

☆ 香港での第1回マン・アジア文学賞の選考会で、中国人作家、ジアング・ロン氏の『狼のトーテム』の受賞が決まった。文化大革命の時代の内蒙古を舞台とした壮大な物語だそうだ。同賞は。未英訳のアジア文学に贈られるもの。初回の今回は最終選考に日本人の作品は含まれていない。

 http://www.manasianliteraryprize.org/index.php

★ パキスタン政府 「《核》は厳重に守られている」と言明

 http://www.guardian.co.uk/worldlatest/story/0,,-7069978,00.html

☆ 大気汚染により南十字星が見えにくくなっている。

 http://www.guardian.co.uk/international/story/0,,2209422,00.html

★ エール大学ロースクールのエイミー・チュア(Amy Chure)教授が新著、『帝国の日(Day of Empire)』刊行

 http://www.ft.com/cms/s/2/88c216f8-8ee8-11dc-87ee-0000779fd2ac.html

◆ アメリカの国家情報第一次官が「最早、米国民にプライバシーなし」 匿名性はなくなったと証言

 http://apnews.myway.com/article/20071111/D8SRJ1DO0.html

Posted by 大沼安史 at 06:27 午後 | | トラックバック (0)

〔NEWS〕 デンバーで反戦復員兵50人がパレードに参加

 米コロラド州デンバーで11月10日、恒例の「ベテラン(復員兵)・デー」のパレードに、50人の反戦復員兵が初参加して行進した。

 主催者のデンバー連合復員兵評議会は当初、昨年のパレードでの混乱を理由に反戦復員兵の参加を許可しない方針でいたが、前日になって認める決定を下した。

 反戦復員兵たちは「イラクは砂漠のベトナムだ」などのメッセージを掲げて行進。拍手と野次を浴びたそうだ。

 アメリカの底流に「イラク反戦」の動きが根付きだしたかたちだ。 


  http://washingtontimes.com/apps/pbcs.dll/article?AID=/20071111/NATION/111110031/1002&template=printart

Posted by 大沼安史 at 06:06 午後 | | トラックバック (0)

〔NEWS〕 イスラエル シリアによる原子炉攻撃を警戒 「パトリオット」部隊を配備

 英紙サンデー・タイムズ(電子版)が11月11日に報じたところによると、イスラエルは核兵器開発の中枢である「ディモナ炉」を防護する警戒警報を前週だけで30回も発していた。

 シリアの核施設に対する報復を警戒しての措置。

 ネゲブ砂漠にある同原子炉には、「パトリオット」ミサイル部隊が配備されている。 


  http://www.timesonline.co.uk/tol/news/world/middle_east/article2848246.ece

Posted by 大沼安史 at 05:50 午後 | | トラックバック (0)

〔ビルマから〕 スーチー女史 自宅監禁解除の可能性

☆ 「ミジマ・ニュース」が11月10日に伝えたところによると、国民民主連盟(NLD)を率いる民主化運動の指導者、スーチー女史が間もなく、自宅監禁から解放される見通しが出て来た。

 NLDのスポークスマン、ミント・セン氏が同日、明らかにしたもので、軍政との対話プロセスの条件等が話し合われている。
 
 セン氏は「ミジマ・ニュース」の電話での取材に対し、「状況はいい。彼女(スーチー女史)の健康状態もいい。わたしの電話の状態(軍政によって盗聴されている)が状態だけに、大きな声では言えないことを理解してほしい。しかし、状況はいい」と語った。


http://www.mizzima.com/MizzimaNews/News/2007/Nov/29-nov-2007.html

Posted by 大沼安史 at 04:41 午後 | | トラックバック (0)

2007-11-11

〔いんさいど世界〕 最悪の「大量破壊兵器」=「サダム・ダム」決壊の恐れ、ティグリスに「川津波」 50万人 溺死も  モスル、バグダッドを直撃

 北部イラク最大の都市はモスルです。人口170万人。イラク第3の大都会。

 ティグリス川に沿った、主にスンニ派イラク人の住むこの大都市の上流は、名だたる峡谷地帯で、32キロ遡ると、そこに巨大な「モスル・ダム」が聳えています。

 貯水量80億立方メートル。750メガワットの水力発電所を持つこの「モスル・ダム」、もともとは「サダム・フセイン」ダムと呼ばれていました。

 そう、あのサダム・フセインの政権が1980年に着工、4年後の1984年に完成させた巨大ダムです。

 政権崩壊後、「モスル・ダム」に改名されたこのダムの主目的は、洪水対策でした。
 ティグリス川はもうひとつの大河、ユーフラテス川同様、最上流、トルコ山岳地帯の雪解け水で春になると水位が上がり、流域が水没する恐れがあるからです。

 サダムが自分の名前を冠したこのダムに、いま、世界の注目が注がれています。サダムが残した、最悪、最大の遺産とは、このダムではないか、と、イラク内外の人びとが切実な脅威を感じているのです。

 その「脅威」とは、ダム決壊の恐れです。ダムが決壊すれば、「川津波」が下流を襲います。「核」あるいは「核兵器」以上の惨事が予想される。

 「モスル・ダム」(旧「サダム・フセイン・ダム」)とは、イラクの独裁者が遺した究極の「大量破壊兵器」であるわけです。

 10月30日、世界にツナミのような衝撃波が走りました。アメリカの有力紙、ワシントン・ポスト紙が、「モスル・ダム」が崩壊の危機にあると、報じたからです。

 イラクに駐留する米陸軍工兵隊などの調査で、モスル・ダムは決壊の危機に立たされていることが分かった、との「スクープ」記事でした。

 モスル・ダムはいつ何時、決壊してもおかしくない危険な状態にあり、決壊すれば50万人もの溺死者が出る、というのです。

 決壊した膨大な貯水は川津波となって下流のモスル(予想水位は20メートル)を遅い、さらに下流の首都、バグダッド(同4.5メートル)も直撃する、と。

 翌日、イギリスの高級紙、インディペンデント紙が、同紙のイラク特派員、パトリック・コバーン記者の記事を掲載しました。(このコバーン記者は、イラク報道の第一人者で、大沼が邦訳した『イラク占領』の著者でもあります)

 コバーン記者はこう書きました。「わたしが8月に書いた記事の内容を、ワシントン・ポストが追認した」と。

 そう、その通り。コバーン記者はことし8月8日付けのインディペンデント紙で、「モスル・ダム」崩壊の危険性を、いち早く警告していたのです。

 コバーン記者のこのスーパー・トクダネは、もちろん単なる観測記事ではありませんでした。噂を書いたものではなかった。

 ワシントン・ポスト紙が報道した「米陸軍工兵隊」の報告書や、アメリカの駐イラク大使館の「声明」を入手、関係筋に確認して書いた見事なすっぱ抜きでした。

 実は、モスル・ダムの問題は、かねがねわかっていた。米陸軍工兵隊の報告書も前年には出ていたし、ことしの5月には、駐留イラク米軍の司令官と駐イラク大使がイラク政府のマルキ首相に対し極秘の警告書を出していた。

 要するに、アメリカも、イラク政府も、とっくに知っていた。にもかかわらず、バレると大変だ、対策には膨大な資金が必要だし、だいいち、どうしていいかもよく分からない。パニックが起きても困る、とヒタ隠しにしていた。それをこの夏、コバーン記者が暴露したわけです。

 しかし、このコバーン記者のスクープを確認する、「後追い」報道がなかなか出なかった。アメリカの有力マスコミも「続報」を打たなかった。

 おそらく、アメリカ軍もアメリカ政府も、イラク政府も、あまりにコトが重大なだけに、緘口令を敷いて、ニュースの漏洩を必死になって防いで来たのでしょうね。

 でも、ここに来て(つまり10月の終わりになって)ついにワシントン・ポスト紙が、米軍工兵隊の「パワーポイント」によるプレゼンテーション(32枚組み)を入手、動かぬ(?)証拠をもとに大々的に報じた。
 さすが、あの「ウォーターゲート」事件をすっぱ抜き、ニクソンを大統領辞任に追い込んだ新聞は違います。

 ところで、なぜ「モスル・ダム」がいつ何時、決壊してもおかしくない状態になっているかというと、このダム、実は場違いなところに造られたからです。マール(泥灰土)とか石膏とか、硬石膏とか、カルスト石灰岩とか、要するに水溶性の岩の上に造られた。

 つまり、鍾乳洞のような水に溶けやすい土台に、巨大なコンクリートダムを直立させちゃったわけです。

 なぜ、そんなバカなことをサダムはしたのか、今となってはよく分からないそうですが、着工した1980年といえば、イラクが対イラン戦争を始めたとき。

 どうも、サダムは「戦争もやるけど、民生も忘れてはいない。イラク国民よ、おれにまかせておけ」と言いたくて、よく考えもせず、ダム建設に突き進んだらしい。そういうことだったようです。

 で、現在、どんな応急対策がとられているかというと、土台のところに液体コンクリートに岩石を砕いたやつを注入して補強している。トルコの会社が請け負っているそうですが、液体コンクリートをつくる機械が故障したりしていて、この先どうなるか、分からないようです。

 ダムの貯水の水位も19メートル、下げているそうです。構造上、水位をそれ以上、下げられないのでしょうね。

 かりにこのまま何事もなく冬を迎えたとして、心配なのはトルコ山岳部の雪が解ける来春ですね。ティグリス川を雪解け水が轟々と下ってくる。そのとき、どうなるか? 心配ですね。

 応急策ではない、恒久的な抜本策はないのか?

 とりあえず、ひとつ、あるのだそうです。

 決壊に備え、下流に防衛ダムを造ることだそうです。

 実はモスル・ダムの下流のバドゥシュで、イラク水資源省がダム建設計画を進めているのですが、資金不足で立ち往生している。これを何とかすれば、「川津波」を防げると、米陸軍工兵隊は提言していますが、いまのところ早期実現の可能性は薄い。

 イラク政府も、(「カテリーナ」でニューオルリーンズを見捨てた、というより、何ら有効な対策を打てなかった)アメリカのブッシュ政権も、金なし・やる気なしで、どうにもならないんだそうです。

 これは、コバーン記者の記事を読んでいて教えてもらったことですが、聖書に出て来る「ノアの箱舟」伝説って、もともとはバビロニアの「ギルガメッシュ」伝説に出て来る洪水の話なんだそうです。

 メソポタミアって昔から、それだけ洪水が多かったところなんですね。
 その洪水を治水でもっと抑えて、文明が勃興した。

 「モスル・ダム」もそうしたメソポタミア治水対策のひとつなわけですが、それがイラクという国の中枢部を一気に壊滅させる、とんでもない「大量破壊兵器」と化している。

 日本はあの奇跡と呼ばれた「黒部ダム」を完成させたダム建設の最先進地のはず。
 アメリカが動かないなら、日本政府(国土建設省)が中心になって、土建業界&国際社会に呼びかけ、支援・救援活動を始めたっていいような気がします。

 「テロとの戦い」のための「給油」なんてより、こっちの方がもっと重要な「イラク復興・人道支援」だと思いますが、福田さん、小沢さん、いかがですか?  

 福田さんもワシントンに行ってブッシュに会ったら、「こら、若造、戦争やってるときか? ダム、決壊したらどうするんだ!!  サダムが遺したWMD、ようやく見つかったんじゃないか。処理しろ、早く」と、叱り飛ばしてください。   

Posted by 大沼安史 at 01:56 午後 1.いんさいど世界 | | トラックバック (0)

2007-11-10

〔ビルマから〕 スーチー女史を讃えた詩人 同じ罪で再び裁判に 「一事不再理」の原則なし

■ DVB(ビルマ民主の声)が11月9日、報じたところによると、スーチー女史を讃える詩を含む詩集を出した罪で、マンダレー在住の詩人が裁かれることになった。

 詩人はクヤウ・ス・モエ・ミント氏。

 詩人はことしのバレンタインデーに、スーチー女史を讃える詩2編を含む詩集を出したことで、すでに裁判にかけられ、罰金を支払ったほか、12日間の入獄を済ませている。

 今回の裁判所からの召喚は、同じ罪状での呼び出し。今月14日に開廷するので、出廷して自分を弁護するよう求めている。

 詩人を捕まえるビルマには「一事不再理」の原則はないのか?…… 


 http://english.dvb.no/news.php?id=668

Posted by 大沼安史 at 05:19 午後 | | トラックバック (0)

〔2007・11・10重要ニュースLINK 机の前の窓〕 ☆ A・ルイス「帝国の大統領」  ★ NYT 米のパキスタン戦略を分析  ☆ ワシントン・ポスト 「石油価格高騰による世界の富に変動}

☆ 元コラムニストのアンソニー・ルイス氏 NYTに書評論文 「帝国の大統領」 

 http://www.nytimes.com/2007/11/04/books/review/Lewis3-t.html?_r=2&ex=1351828800&en=af1cc363fca11b09&ei=5090&partner=rssuserland&emc=rss&oref=slogin&oref=slogin

★ NYTニュース分析 「アメリカのパキスタン戦略 より脆弱なものに」

 http://www.nytimes.com/2007/11/10/world/asia/10policy.html?hp

★ WP 「石油価格高騰 世界の富に変動」

 http://www.washingtonpost.com/wp-dyn/content/article/2007/11/09/AR2007110902573.html?hpid=topnews 

Posted by 大沼安史 at 05:08 午後 | | トラックバック (0)

2007-11-09

〔NEWS〕 ワタダ中尉 「再審なし」の可能性

 米紙シアトル・ポスト・インテリジェンサー(電子版)が11月9日、報じたところによると、イラクへの出征を拒否して軍事裁判にかけられた日系アメリカ人陸軍将校、アーレン・ワタダ中尉の再審は行われてない見通しが強まった。

 シアトルの連邦判事が、「一事不再理」の原則に立ち、再審を止める予備的な判断を示したためで、ワタダ中尉への訴追は見送られるそうな見通しだ。

 よかった。 


http://seattlepi.nwsource.com/local/338914_watada09.html

Posted by 大沼安史 at 06:13 午後 | | トラックバック (0)

〔NEWS〕 混迷パキスタン 米情報機関 「イスラムの核」を監視

 ロサンゼルス・タイムズ(電子版)が11月8日に報じたところによると、米国の情報機関がパキスタンの保有する「核」の保全に神経を尖らせている。

 いまのところ、ムシャラフ政権の核の管理体制は揺らいでいないが、混乱がさらにエスカレートすれば、「拡散」の危険も出てくることから、CIAをはじめとする各情報機関が監視体制を一斉に強化している。

 米情報機関が描く最悪のシナリオは、アルカイダなどテロリストのネットワークが、パキスタン内の核施設を襲う、というものだそうだ。

 パキスタン軍部の一部恐強硬派がテロ組織と連係することも想定されている。

 核爆弾の奪取までいかなくとも、核物質の確保に成功すれば、「核」の製造まであと一歩だからだ。

 西側の核の専門家らは、パキスタンが「核」を50発つくるだけの高度濃縮ウランの製造に成功している、と見ている。

 ムシャラフ大統領はパキスタン軍の内部に「戦略計画部門」という専門組織をおき、「核」を一括管理している。

 そのムシャラフが権力の座を追われたあとの「核」の行方が懸念されるところだ。

 CIAの元長官、ジョージ・テネットがこの春に刊行した著書によれば、2001年の「9・11」の数週間前、パキスタンの核専門家2人が、アフガンでビンラディンと会い、アルカイダの核武装について話し合っている。
 情報筋によれば、その2人は現在、それぞれの自宅に軟禁されているという。


http://www.latimes.com/news/nationworld/world/la-fg-nukes8nov08,1,3301346.story

Posted by 大沼安史 at 06:02 午後 | | トラックバック (0)

〔2007・11・09重要ニュースLINK 机の前の窓〕 ☆ スーチー女史「声明」テキスト ★ 反人種隔離 ヘレン・スズマンさんが90歳の誕生日 ☆ ブット女史 自宅に拘束 ★ アマティア・セン博士が「テロ」論文 ☆ M・ウォルフ氏 「泥棒成金」 ★ カーチス教授 「大連立は非常に悪いアイデア」

☆ スーチー女史の「声明」全文

 http://news.yahoo.com/s/ap/20071108/ap_on_re_as/myanmar_suu_kyi_tex

★ 南アの反アパルトヘイト闘士、ヘレン・スズマンさんが90歳の誕生日。ネルソン・マンデラ氏(89歳)らが祝福

 http://news.independent.co.uk/world/africa/article3138390.ece

☆ ブット女史がイスラマバードの自宅に拘束された。

 http://www.guardian.co.uk/pakistan/Story/0,,2208278,00.html

★ セン博士が論文 「テロは軍事ではなくせない」

 http://www.guardian.co.uk/pakistan/Story/0,,2208278,00.html

☆ マーテイン・ウォルフ氏が「新興市場における泥棒成金」に警告

 http://blogs.ft.com/wolfforum/

★ コロンビア大学のジャパノロジスト、ジェラルド・カーチス氏 「大連立は非常に悪いアイデア」

 http://www.ft.com/cms/s/0/1baea062-8e17-11dc-8591-0000779fd2ac.html

 

Posted by 大沼安史 at 05:40 午後 | | トラックバック (0)

〔ビルマから〕 軍政が軟化か? スーチー女史とNLD指導部の接触を許可  学生たちが決起 独裁者の肖像写真にパンティー掲げ  スーチー女史、軍政との直接対話呼びかけの声明  青年僧が逮捕される  僧に水を与えた軍将校に逮捕状

□ ニューヨーク・タイムズ(電子版)が11月9日、報じたところによると、軍政当局は8日、国営テレビを通じ、スーチー女史が「NLD(国民民主連盟)」の指導部と会うことを容認する、と発表した。

 軍政当局が態度を軟化させたもので、驚きをもって受けとめられている。

 9日にはスーチー女史と、軍政の交渉担当相が2度目の会談を行う予定。

■ DVB(ビルマ民主の声)が11月9日、報じたところによると、ヤンゴン市内のボタータウング地区で8日、学生たち50人がデモに決起したが、間もなく治安部隊が到着し、学生たちは逃げ去った。

 ボー・アング・クヤウ通りに集まった学生たちは、軍政最高指導者のシュエ議長の肖像写真の頭に部分に女性の下着をはり付けて、僧に対する弾圧の抗議するシュプレヒコールを続けながら行進を開始した。

 治安部隊が駆けつけ、学生たちは数分後に散り散りになったが、沿道の市民から拍手が上がっていた。

 逮捕者が出たかは不明。 

■ DVBによると、国連のガンバリ特使は8日、自宅に拘束されているスーチー女史と会談後、女史から託された声明文を読み上げた。

 スーチー女史は声明の中で、軍政当局が交渉窓口としてアウング・キ担当相を任命し、女史とすでに会談していることに触れ、これを歓迎すると述べる一方、軍政当局(国家平和発展協議会)トップとの直接交渉を求めた。

 ⇒ 女史の「声明」全文は、「NEWSリンク 机の前の窓」に。

■ DVBが8日、報じたところによると、サウス・ダゴンのザンティラ・カマータン僧院に所属する22歳の僧、ウ・カイマルウンサーさんが5日、逮捕された。

 依然として僧に対する弾圧・取締りが続いていることをうかがわせるニュースだ。
 軍政当局は6日、国連のガンバリ特使に対し、「逮捕はもうない」と言明していた。

■ DVBが8日、報じたところでは、今回の民主化運動の発端となった8月の燃料代値上げに抗議する運動で逮捕されていた指導者のひとり、コ・フティン・クヤウ氏がヤンゴンのインセイン刑務所に収容されていることが明らかになった。

■ DVBが8日、報じたところによると、マンダレーでの9月の僧の抗議デモの際、僧に水を与えた軍将校に逮捕状が出た。

 将校は所属する旅団を離れ、逃走している。


http://www.nytimes.com/2007/11/09/world/asia/09myanmar.html?_r=1&ref=world&oref=slogin

http://english.dvb.no/news.php?id=666

http://english.dvb.no/news.php?id=665

http://english.dvb.no/news.php?id=662

http://english.dvb.no/news.php?id=663

http://english.dvb.no/news.php?id=660

Posted by 大沼安史 at 04:58 午後 | | トラックバック (0)

2007-11-08

〔NEWS〕 「戦争とはテロである」 ハワード・ジン氏 学生に「服従の撤回」を呼びかけ

 米国の歴史家で反戦活動家でもあるハワード・ジン氏は11月6日夜、ボストン大学のモース講堂で講演し、アメリカ人はいまや「政府に対する服従を引き揚げる」必要があると述べ、ブッシュ政権に対する抵抗を呼びかけた。

 ボストン大学の学生新聞が報じたもので、同大学で教えていたこともあるジン氏は、「(ブッシュ政権のいう)テロとの戦争とは食わせ物である。テロとは、どこにでもある考えのひとつだ。それに対して戦争を仕掛けられるものではない。もし、テロというものが、あらかじめ定められたある重要な目的を達成するため、罪も無い人びとを殺すものなら、人びとに対する戦争はテロである。戦争とはテロなのだ。イラクにおけるわれわれの戦争テロは、世界貿易センターの双子のタワーの死者より、さらに、さらに多くの人びとを殺している」と指摘。

 さらにジン氏は革命こそ、アメリカ人が採り得る唯一の選択肢だと述べ、会場の200人の聴衆に対して「違った世界」に向けて「民衆」の運動を組織するよう呼びかけた。 

 〔大沼・注〕 日本の政府は「テロとの闘いこそ、国際社会における日本の任務」などと決まり文句を抜かしているが、アメリカ史の泰斗、ハワード・ジン氏によれば、「テロとの闘いは、人びとに対する戦争」で、「テロこそ戦争」である。

 ジン氏が呼びかける「不服従」は、日本政府にも向けられたものだ。


 http://media.www.dailyfreepress.com/media/storage/paper87/news/2007/11/07/News/Zinn-Renews.Call.To.End.sham.War-3084467.shtml

Posted by 大沼安史 at 03:07 午後 | | トラックバック (2)

〔2007・11・08重要ニュースLINK 机の前の窓〕    ☆ パキスタン最高裁長官「声明」 ★ G・モンビオ氏 「バイオ燃料」問題批判 ☆ 米国のオークランド市が「イラン攻撃」反対を決議 ★ ラモネ氏 ディプロ誌で「ハゲタカ・ファンド」批判

〔大沼より〕 ※ 当ブログでは本日より、「机の前の窓」と称して、重要ニュースの「リンク」を、簡単なリードつきで掲載します。
 蓄積し続けることができれば、いずれちょっとした「アーカイブ」ができあがることになるわけです。本ブログの「YAHOO検索機能」を使えば、「サーチ」も可能です。

☆ 自宅軟禁中のパキスタン最高裁、チョードリー長官の「声明」を、英紙インディペンデントが入手した。

 http://comment.independent.co.uk/commentators/article3132477.ece

 http://news.independent.co.uk/world/asia/article3132476.ece

★ 「人間性に対する農業犯罪」 ジョージ・モンビオ氏がバイオ燃料問題で論文

 http://www.monbiot.com/archives/2007/11/06/an-agricultural-crime-against-humanity/

☆ 米国のオークランド市の評議会は全会一致で「イラン攻撃」反対を決議した。

 http://www.ipsnews.net/news.asp?idnews=39966

★  「トービン税」提唱のイグナシオ・ラモネ氏 ディプロ誌で「ハゲタカ・ファンド」批判。

 http://www.monde-diplomatique.fr/2007/11/RAMONET/15295

Posted by 大沼安史 at 12:53 午後 | | トラックバック (0)

〔ビルマから〕 軍政 国連特使の「3者協議」を拒否 殴打された22歳の青年、脳挫傷で死亡 僧に水を与えたイスラム信者の市民9人を拘束

■ DVB(ビルマ民主の声)が11月7日に報じたところによると、軍政当局は同日の国営紙、国営放送を通じ、国連のガンバリ特使が提案していた、同特使が間に入った、軍政・スーチー女史との「3者協議」を拒否することを明らかにした。

 ガンバリ特使は3日にビルマ入りしているが、軍政トップの国家平和発展協議会のタン・シュエ議長と面会さえできていない。

 今回の軍政による「国連の仲介」拒否は、国際社会による調停を退けるもので、ビルマからの解決の道は袋小路に行き着いたかたちだ。

■ DVBが7日、報じたところによると、国民民主連盟(NLD)の青年組織のメンバーであるコ・コ・ウィン氏(22歳)が4日、頭部に受けた殴打による脳挫傷のため、死亡した。

 ウィン氏は9月27日のデモの際、兵士に頭を殴打され、意識不明で倒れているところを友人に助け出された。
 氏は自宅に帰った2日後、突然、突然、倒れ、病院に運ばれていた。

■ DVBが7日、報じたところによると、ヤンゴンでの民主化デモで僧にボトルの水を与えたイスラム教信者の市民9人が、数日後、軍政当局に逮捕された。

 家族によると、9人はなお警察署に拘留されているという。


http://english.dvb.no/news.php?id=658

http://english.dvb.no/news.php?id=658

http://english.dvb.no/news.php?id=655

Posted by 大沼安史 at 10:38 午前 | | トラックバック (0)

2007-11-07

〔イラクから〕 米軍戦死者 年間最悪を更新 2007年 すでに853人 2004年の849人を超える 

 イラク米軍のことし2007年の戦死者が11月5日の5人を加え、853人に達したそうだ。
 これはこれまで最悪だった2004年の849人を4人、上回る数。

 ことしはまだ2ヵ月近くを残しており、900人台に乗る恐れもある。

 イラク戦争開始以来の戦死者は5日現在で、3856人。
 「4000」の大台も間近だ。 


http://news.yahoo.com/s/nm/20071106/us_nm/iraq_usa_soldiers_dc

Posted by 大沼安史 at 04:00 午後 | | トラックバック (0)

〔ビルマから〕 スーチー女史 病気に 医師が2日間にわたって往診 国連のガンバリ特使が国外追放を言い渡されたペトリー氏支持を表明

■ DVB(ビルマ民主の声)が11月6日に報じたところによると、スーチー女史が2日間続けて、医者の往診を受けた。

 NLD筋が明らかにしたものだが、何の病気か、病状を含め、何も分かっていないが、それほど深刻なものではない、との見方も出ている。

■ DVBが6日、伝えたところでは、国連のガンバリ特使は軍政から国外追放を言い渡されたチャールス・ペトリー国連ビルマ駐在を支持する考えを表明した。

 国連側はペトリー氏の追放期限は設定されていないとしており、同氏がこのまま留まるかどうか、軍政の出方を含め、注目される。 


http://english.dvb.no/news.php?id=650

http://english.dvb.no/news.php?id=654

Posted by 大沼安史 at 03:43 午後 | | トラックバック (0)

2007-11-06

〔ビルマから〕 僧たちがまたも決起 モゴクで100人がデモ 住民が支持の拍手贈る ネットが部分的に復旧 プロバイダーがアクセスを制限

■ DVB(ビルマ民主の声)が11月5日、報じたところによると、マンダレーのモゴクで3日、約100人の僧が平和デモを行った。

 僧たちは午後1時から、祈りながら歩き始めた。モゴクの町の人びとは両サイドから僧たちに拍手を贈り、なかにはバイクで隊列を追いかける者もいた。

 地元警察と武装部隊が現場に到着したのは午後3時。ペイクスエの路上に阻止線を張り、解散を命じた。

 住民の中から。「僧たちが立ち上がってうれしい」という声が上がった。

■ 「ミジマ・ニュース」が5日、報じたところによると、軍政当局によって1日に再切断されたインターネットへの接続が3日以降、遅々たるペースながら少しずつ復旧している。

 ビルマの2つのインターネット・プロバイダーは、民主化組織のサイト、海外のニュース・サイトにフォルターをかけ、アクセスをブロックしているという。


http://english.dvb.no/news.php?id=645

http://www.mizzima.com/MizzimaNews/News/2007/Nov/15-nov-2007.html

Posted by 大沼安史 at 11:35 午前 | | トラックバック (0)

2007-11-05

〔ジャック天野の目が点丼〕 「006&ハーフ」発 極秘「イチロー情報」

 畏友・ジャック天野氏から緊急メールが入った。
 新橋の烏森・発。発信地が発信地だけに、例によって信頼性にはいささか問題はあるが、「なるほど」と思わせるところもあるので、紹介しよう。

 (小生に関し、できればカットしたい内容も含まれるが、削除すると怒鳴り込まれるので、全文をそのまま紹介したい)

   ★△★ ⇒ ☆▲☆ ⇒ ・△・

 おい、また沈んでいるそうだな。大沼、お前、いつまで落ち込んでんだよ!
 いい加減にしろ!

 この前、お前、メールで、戦場ジャーナリストの「橋田信介さん」のこと、感激して書いて来たよな。あの男を少しは見習え! 胸、張れよ。前に進めよ。

 戦場で取材を続けた(そしてイラクで死んだ)橋田さんに比べたら、お前は弱すぎる!! ダメ男ならダメ男らしく、開き直れよ。強くなれ。

 で、だ。
 お前、小沢一郎の「辞意」表明、どう思うんだ。いったい、これはなんなんだ、「福田・小沢会談」⇒「辞意」表明劇のドタバタは???

 実はな、さっき、烏森で、おれ、あいつから聞いちゃったんだ。

 誰に、だと?
 決まっているじゃないか。
 
 「006&ハーフ」に、さ。

 そう、女王陛下のイギリス情報部員のトムの野郎に、だよ。

 駅前のSLのとこでバッタリ会ったら、やっこさん、どっかの居酒屋ですっかり出来上がっちゃってて、ペラペラ、日本語でまくしやがった。

 あの野郎、「NOVO」の「英会話の先生」ってカバー、使っていただろう?
 それがNOVOの倒産で、もう使えない。どうしよう、「無職」のエージェントじゃあ、カッコがつかない、なんて抜かしていたぜ。

 「ボクノ退職金、ドウナリマスカ」なんて泣きやがった。

 それでオレ、あのトムの野郎をなじみの焼き鳥屋に連れ込んで、野郎の泣き言、たっぷり聞いてやったぜ。
 モツ、いや、モチ、あいつのオゴリでな。

 で、だ。
 あの野郎、ずいぶん口を滑らせてくれたよ。 

 お前、知っているよな。英会話学校の名門、「ラングレー」永田町校の看板講師、ジェーンってヤンキー娘のこと。「ミス・ラングレー」って言われる美女だけど、彼女、実はCIAのエージェントなんだそうだ。

 トムの野郎、そのジェーンさまに岡惚れしやがって、最近、肘鉄食らったらしい。
 それで、あの野郎、リベンジだかなんだか知らないが、いろいろバクロってたぜ。

 あいつ、イギリス人のくせに野球好きで、「イチロー」の大ファン。「おれもあとハーフポイント、打率を上げれば、東京の007って言われる」なんてしょっちゅう言ってるもんだから、さすがのオレさまも最初のうち混乱しちゃったけど、あのトムの野郎、こう言いやがったんだ。

 「イチローにはキツイ Teach a Lesson、だったよね。ジェーンのやつ、イチローに、もうサヨナラね、ってポイ捨ておどしをかけたそうだ」

 ん? 何言ってるか分からない???

 大沼よ、お前も相当、焼きが回ったな。

 トムの一言で、すべてのピースはぴったり、くっつくじゃないか。

 えっ、まだ分からない?

 橋田信介さんなら、すぐにピンを来るぜ。「平成のロッキード」 の脅しがかかったってことに。

 橋田さんの『戦場特派員』とかもっと読み込んで、少しはカンを鍛えろよな。

 落ち込んでるヒマなんか、ないぞ。

 あの気丈な、橋田さんの奥さんのことも見習え!

 PS そういえば、橋田さんの奥さんの幸子さん、若い頃、貴族出の英国情報部員を袖にしたことがあるそうだぜ。そんな人じゃないと、橋田さんと一緒に、波乱の人生を歩めなかったかも知れないな。
 幸子さんが書いた『覚悟 戦場ジャーナリストの夫と生きた日々』(中央公論新社)って本、お前、まだ読んでないならすぐ読め。
 励まされるぞ。

 

Posted by 大沼安史 at 08:47 午後 | | トラックバック (0)

〔イラクから〕 西クルナ油田開発、ロシア企業との「契約」を破棄 

 ニューヨーク・タイムズ(電子版)が11月4日、報じたところによると、イラク政府は米国法律顧問の指導の下、ロシア企業「ルクオイル」が以前、権益を確保していた南部、西クルナでの油田開発について契約を破棄、国外からの新たな開発投資に付すことを決定した。

 石油メジャーに対する「西クルナ」供与の決定。

 これに対して、ロシア政府は、2004年の「パリクラブ」における債権放棄(130億ドル)を見直すと威嚇しているという。

 〔大沼・注〕「イラクの石油」ぶんどり合戦の現実(=イラク開戦理由)が、ますます、明らかになってきた。  


http://www.nytimes.com/2007/11/04/world/middleeast/04oil.html?ref=world

Posted by 大沼安史 at 06:21 午後 | | トラックバック (1)

〔イラクから〕 PKK イラン・クルディスタンからイラン領内へ移動 P・コバーン記者が報道

 英紙インディペンデント(電子版)のパトリック・コバーン記者のアルビル発特電(11月5日付け)によると、対トルコ武装闘争を続けるPKKの前指導者、オスマン・オカラン氏は同記者に対し、PKKの武装ゲリラがイラク領内からイラン領内のクルディスタンに移動していることを明らかにした。

 トルコのエルドガン首相とブッシュ大統領の会談を前にして、PKKが明らかにした戦術的な転進。

 トルコ軍の「イラク侵攻」を交わす狙いがあるものと見られる。 


http://news.independent.co.uk/world/middle_east/article3129674.ece

Posted by 大沼安史 at 05:47 午後 | | トラックバック (0)

2007-11-04

〔いんさいど世界〕 ネズミ界のスーパーマン  「スーパーマウス」 遺伝子操作で新登場 人間にも応用可能か

 ネズミ界のスーパーアスリートというべきか、はたまたネズミ族に現れたスーパーマンというべきか?
 そんなスーパーネズミ、すなわち「スーパーマウス」が、この地上に出現し、繁殖を開始しているのだそうです。

 もちろん、ネズミが自然のうちに、そこまで「進化」を遂げたわけではありません。勝手に「突然変異」したわけでもない。

 すべては、神ならぬ、人間の仕業。
 そう、遺伝子操作によって、そんなとんでもない、ネズミ界の化け物が、とうとう生まれてしまいました。

 「生みの親」は、アメリカ・オハイオ州のケース・ウェスタン・リザーブ大学のリチャード・ハンソン教授以下、15人の研究チーム。

 4年前に遺伝子操作で最初の「スーパーマウス」をこの世に生み出し、それがいまでは、大人マウス500匹の大群に育っているそうです。

 で、この「超マウス」たち、どこがどう「スーパー」かというと、その運動能力です。
 ふつうのネズミたちの「10倍」もの能力で、毎分20メートルの速度で、5時間以上も(距離にして6キロ近くも)、休みなしに走り続けることができるんだそうです。

 人間界のトライアスロン並み(もしくは、それ以上)のことを、軽くやってのけるネズミたちなんですね。

 ハンソン教授はこれを、「ツール・ド・フランス」(自転車競技)を7年連続で勝った、ランス・アームストロング選手がアルプスの山を自転車で「イッキ登山」したようなもの、と表現していますが、要するにとんでもないことなんですね。

 この「超ネズミ」たち、これだけ体力を使っていながら、疲労に伴う「乳酸」の蓄積が見られないそうなんです。つまり、筋肉痛にならない。「明日はスーッ」じゃなくて、「いつでもスーッ」なんですね。

 「体力」だけじゃありません。ふつうのネズミより長寿だそうで(「3年も生きる」と書いています。ふつうのネズミは2年前後のようです……)、それもほとんど死ぬまで繁殖力、旺盛。「セックスを楽しんでいる」そうです。
 そう、あちらの方も、お盛んなんですね。

 そのせいか「食欲」も盛んで、ふつうのネズミの、60%もの「増量」。
 ネズミ界に「大食いコンテスト」があれば、これまた優勝、間違いなしですね。

 それでは、ハンソン教授らは、この「スーパーネズミ」をどうやって生み出したか?

 「PEPCK-C]という酵素を生み出す遺伝子を、ネズミの卵(胚)に注入したら、こういうことになった。

 この酵素は、人間の場合も肝臓や腎臓にあるものですが、この遺伝子操作によって生まれたネズミは、筋肉中にふつうのネズミのなんと100倍も、この酵素を持っていることが判明したそうなのです。

 これが「超ネズミ」が「スーパー」なわけのようです。

 つまり、たった1個の遺伝子の注入だけで、こんなすごいスーパーマウスが生まれる……。

 ここから、超ものすごい、倫理問題が出て来る。
 
 だったら、人間でもやってみればいいじゃない。文字通り「スーパーマン」がたくさん、生まれるよ……という考えと、それが倫理的に許されるものなのか、という大問題です。

 ハンソン教授たちはもちろん、「スーパーマン」づくりには手を染めない、われわれが興味があるのは、人間の筋肉の力を向上させる新薬の開発だ、なんて言っていますが、同じ方法で「スーパーマン」つくちゃおう、なんて輩が出て来ないとも限らない。

 人間界ではこれまで、科学者たちが「ホウレンソウ豚」(日本人科学者)とか「人間の成長ホルモン注入豚」(骨や関節に痛みを発生)、「カイコ注入山羊」など、さまざまな「遺伝子操作動物」を生み出して来たので、動物でやるのも飽きたなぁ、そいじゃあ、ここらで一丁、人間でやってみるか、なんて手合いが出て来ないとも限らない。

 怖い時代になって来ました。
   

http://news.independent.co.uk/sci_tech/article3121157.ece

Posted by 大沼安史 at 02:23 午後 1.いんさいど世界 | | トラックバック (0)

〔NEWS〕 「イラク開戦」に「貢献」 「移動生物兵器ラボ」を“告発”したガセネタたれこみ男、コード名、「カーブボール」の身元判明 CBSテレビが突き止める 

 米CBSのニュース番組「60ミニッツ」は11月4日、サダム・フセインが「移動生物兵器ラボ」を持っていると“内部告発”、ブッシュ政権の「イラク開戦」口実づくりに貢献した、暗号名、「カーブボール」の身元を突き止め、放映した。

 「カーブボール」はこれまで、イラク戦争の開戦を煽った、「イラク国民会議」のアハマド・チャラビの側近の兄弟、と判明していたが、実名が確認されたのは、今回が初めて。

 ラフィド・アハマド・アルワンという男で、イラクの大学での「化学」の成績評価は低く、バグダッドではタクシーを運転していたこともあった。性犯罪で入獄したことも。20代の後半、ドイツに渡って、見習い技術者として働いていたが、CIAのいうような「プロジェクト長」ではなかったという。

 アメリカの「永住権」欲しさに口から出まかせを言い、ドイツ情報機関から酷評されていた人物だが、ブッシュ政権の「口実」集めのなかで一躍、「出世」を遂げ、「大量破壊兵器」の「脅威」演出に一役買った。

 〔大沼・注〕 所詮は実直に、直球勝負で生きて来なかった男。そんな男の「曲(くせ)球」が、ブッシュ政権の思惑のど真ん中をつき、「スター選手」の座にまつりあげられていた……。

 拙著、『戦争の闇 情報の幻』でも書いたことだが、「世論」とは「曲げられる」ものなのだ。
 イラク開戦へ向かう局面の中で、事実の捏造・歪曲に協力させられた、米マスコミ、CBSの反撃。
 
 遅まきながら、ホワイトハウスも動くに動けない、リベンジの一球が決まった!!


http://www.cbsnews.com/stories/2007/11/01/60minutes/main3440577.shtml

Posted by 大沼安史 at 12:40 午後 | | トラックバック (0)

〔ビルマから〕 ガンバリ特使にNLDが会談をよびかけ 英外務省 「抗議行動」への参加を求める異例の呼びかけ

■ DVB(ビルマ民主の声)が11月3日に報じたところによると、「民主国民連合(NLD)」のスポークスマンのナヤン・ウィン氏は1日、NLDの執行委員会が、再度、ビルマ入りする国連のガンバリ特使と会談を希望している、と語った。

 NLDは、ガンバリ特使の最初のビルマ入りの際、特使との話し合いを希望しながら、実現できなかった経過がある。

 ウィン氏は自宅に軟禁されているスーチー女史との面会の実現を希望している、とも述べた。

■ 英紙インディペンデント(電子版)が3日、報じたところによると、英国外務省のビルマ問題女性担当官、メグ・マンさんは、ビルマでの弾圧の抗議する英国内の平和的なデモを支援するよう、英国民に求めた。

 英政府高官が、抗議行動を呼びかけるのは異例のこと。

 マンさんは「ビルマでの弾圧やニュースや国民意識から脱落しないことを望む」と述べとともに、ビルマでの僧の再決起が「予想できないことではない」と語った。


http://english.dvb.no/news.php?id=644

http://news.independent.co.uk/uk/politics/article3124276.ece

Posted by 大沼安史 at 12:02 午後 | | トラックバック (0)

2007-11-03

〔NEWS〕 シリア核施設を空爆したのは米軍機 しかも「核爆弾」を使用 ???  「アル・ジャジーラが報道」とイスラエル紙が報道

 イスラエルのエルサレム・ポスト紙(電子版)が11月2日に報じたところによると、アル・ジャジーラ(電子版)は11月2日、9月6日のシリアの「核施設」(黒鉛炉)を空爆したのは、伝えられたようにイスラエル軍機ではなく、実は米軍機(F15、F16各1機)で、それも戦術核(核爆弾)を使用したと報道した、と伝えた。

 シリアの核施設は、投下された核爆弾1個によって完全に破壊されたという。

 「イスラエル、アラブ筋」による「情報」とされる。

 「イスラエル軍機」が空爆した、というのは米軍機による攻撃を隠蔽するカバーだった、という。

〔大沼・注〕 アルジャジーラ・ネットのサイトで確認しようとしたが、できなかった。
 エルサレム・ポストの「誤報」とは考えにくい。
 今後の推移に注目しよう。 


http://www.jpost.com/servlet/Satellite?cid=1192380718519&pagename=JPost%2FJPArticle%2FShowFull

Posted by 大沼安史 at 01:55 午後 | | トラックバック (0)

〔ビルマから〕 全ビルマ学生民主戦線 闘いの継続を確認 国際赤十字が刑務所での接見を軍政に申し入れ ビルマ 世界最悪の「汚職国」に認定 軍政 国連現地責任者を国外追放

■ DVB(ビルマ民主の声)が11月2日に報じたところによると、「全ビルマ学生民主戦線(ABSDF)」は1日、タイ国境地帯で創立19年の大会を開き、民主化の闘いの継続を確認した。

 200人が集まった大会では、サン・ケー議長が演説、軍政に対し、政治・武装闘争の両面で闘いを強めることを確認した。

■ 「ミジマ・ニュース」が2日に報じたところによると、国際赤十字委員会(ICRC)はビルマ軍政に対し、ビルマ国内における中立的な人道支援活動の再開を認めるよう申し入れた。

 ICRCは1日に声明を発表、活動を速やかに再開できる態勢を整えていることを明らかにした。

 ICRCが特に懸念しているのは、刑務所に収容された人々の心身両面の健康状態で、拘束者との接見を開始したい考えだ。

■ 「ミジマ・ニュース」が1日、報じたところによると、ベルリンに本拠をおく「トランスペアレンシー・インターナショナル(透明国際)」の2007年「CPI(汚職観念インデックス)」調査で、ビルマがアフリカのソマリアとともに世界最悪国家にランクされた。

 〔大沼・注〕 軍政のよる独裁が汚職の蔓延の温床になっている。そこでビジネスする日本の企業の群れ。社員の内部告発に期待したい(本ブログでの「告発」希望者は、画面左の「プロフィル」から入りで、メール添付で「告発文」を送っていただきたい)

■  ニューヨーク・タイムズ(電子版)が11月3日、報じたところによると、軍政当局は2日、国連のビルマ駐在責任者、チャールス・ペトリー氏の国外追放を命じた。

 ペトリー氏は先ごろ、軍政に対して批判的な意見に耳を傾けるよう求める声明を、国連のビルマ事務所として発表、ビルマの悪化する人権状況に懸念を表明していた。

 軍政当局はこれを国連職員としての権限外の行為とみなし、国外追放処分とした。


http://english.dvb.no/news.php?id=642

http://www.mizzima.com/MizzimaNews/News/2007/Nov/06-nov-2007.html

http://www.mizzima.com/MizzimaNews/News/2007/Nov/02-nov-2007.html

http://www.nytimes.com/2007/11/03/world/asia/03myanmar.html?_r=1&hp=&adxnnl=1&oref=slogin&adxnnlx=1194062646-64D+ctizURfSV/R+8LZR8Q

Posted by 大沼安史 at 12:51 午後 | | トラックバック (0)

2007-11-02

〔イラクから〕 モスル・ダム 崩壊の恐れ 洪水で50万人 溺死の恐れ 奔流はバグダッドにも及ぶ

 ワシントン・ポスト紙(電子版)が10月30日、報じたところによると、ティグリス川をせき止めている「モスル・ダム」が崩壊の危機に立っていると、米軍工兵隊が警告した。

 英紙インディペンデントのパトリック・コバーン記者も同紙電子版で翌31日、ポスト紙に続き、警告を発した。

 「モスル・ダム」が決壊する恐れについては、コバーン記者がことし8月8日にいち早く報道、警鐘を鳴らしていた。

 「モスル・ダム」は北部のイラク第3の都市、モスル(人口170万人)の32キロ上流に1984年、建設されたものだが、地盤が水に溶ける岩で出来ており、崩壊の危険性が指摘されていた。
 
 ダム決壊によって、最悪の場合、水位20メートルもの奔流がモスルを襲い、下流のバグダッドにも4.5メートル近い「高波」が押し寄せ、50万人もが溺死する恐れがあるという。

 

http://news.independent.co.uk/world/middle_east/article3112828.ece

http://news.independent.co.uk/world/middle_east/article2843961.ece

http://www.washingtonpost.com/wp-dyn/content/article/2007/10/29/AR2007102902193.html

Posted by 大沼安史 at 06:38 午後 | | トラックバック (0)

〔NEWS〕 「9・11」 サウジ情報機関 実行班グループを「追跡」 米が対応していればテロは防げたはず バンダル王子が言明

 CNN(電子版)が報じたところによると、サウジアラビアのバンダル王子(アブドラ国王の国家安全保障問題アドバイザー、前駐米大使)は10月1日、アラブ衛星テレビ「アル・アラビア」で、2001年の「9・11」同時多発テロの際、サウジの情報機関は実行犯グループのほとんどを、「照準を当て」ながら「活発に追跡」していたことを明らかにした。

 バンダル王子はさらに、「もしもアメリカの治安当局がサウジの治安当局と真剣に、信頼できる方法で関与しいたら、わたしの意見では、事件を防げたと思う」と述べた。

 アブドラ国王が、「ロンドン地下鉄テロ」の際、英当局に事前にサウジ諜報機関の情報を知らせていたと言明したことに続く暴露。

 「9・11」(ニューヨーク、ワシントン)、「7・7」(ロンドン)テロの「真相」の一端が闇の中から覗いたかたちだ。


http://www.cnn.com/2007/WORLD/meast/11/01/saudiarabia.terrorism/index.html

Posted by 大沼安史 at 06:12 午後 | | トラックバック (0)

〔ビルマから〕 軍政当局 僧のデモに警告 HRWが少年兵の強制徴兵を批判する報告書発表 軍政当局、インターネットを再切断

■ DVB(ビルマ民主の声)が11月1日に報じたところでは、僧侶のデモが再燃したパコクの軍政当局は同日、地域の主要5寺院の管理責任者を集め、これ以上、抗議行動を行わないよう警告した。

 この会議には、僧侶たちは召集されなかった。

 軍政当局者は抗議行動を継続した場合の措置については言及しなかった。

■ DVBが1日、報じたところによると、ニューヨークに本部を置く「ヒューマン・ライツ・ウォッチ(HRW)」は10月31日、兵力不足に悩む軍政が少年たちを強制的に徴兵していることを非難する報告書を発表した。

 報告書によると、10歳の男子までもが軍の徴兵担当者に狙われ、入隊を拒否すると殴打されたり、逮捕すると脅迫されているという。

 お金で徴兵することもあり、18歳以上であると偽る文書をつくったりもしている。

■ 「ミジマ・ニュース」が1日に伝えたところによると、軍政当局は同日までに再び、インターネットの接続を切断した。

 ラングーンのネット利用者によると、それまで24時間、使えたものが、同日午後8時でカットされたという。


http://english.dvb.no/news.php?id=639

http://english.dvb.no/news.php?id=641

http://www.mizzima.com/MizzimaNews/News/2007/Nov/04-nov-2007.html

 

Posted by 大沼安史 at 12:52 午後 | | トラックバック (0)

2007-11-01

〔ビルマから〕 「国民民主連合(NLD)」指導者を釈放 軍政批判で6年の刑の活動家 家族の面会も許されず 米上院に「民主化促進法」案上程

■ DVB(ビルマ民主の声)が10月31日、報じたところによると、「国民民主連合(NLD)」の指導者の一人で、同党スポークスマンのウ・ミント・サイン氏が同日、ラングーン市内のインザイン刑務所から釈放された。

 サイン氏のほか、女性指導者のレー・レーさんら、17人のNLD活動家も同時に釈放された。

■ DVBが31日に報じたところによると、マンダレーのNLD活動家のアイ・チョ氏が軍政指導者を批判した罪で、6年の実刑判決を受け、刑務所に収容されたことが明らかになった。

 家族の面会も許されていないという。

■ 「ミジマ・ニュース」が31日に報じたところによると、米連邦議会上院に30日、軍政に対する制裁を強化する「ビルマ民主化促進法」案が提案された。

 バイデン上院議員(民主)が提出したもので、軍政指導者の旅行の制限などのほか、宝石、木材類の輸入を制限する追加措置が盛られている。

〔大沼・注〕 日本の国会にはビルマの民主化を支援する法案を議員立法で出す議員はひとりもいないのか?……


http://english.dvb.no/news.php?id=635

http://english.dvb.no/news.php?id=633

http://www.mizzima.com/MizzimaNews/News/2007/Oct/120-Oct-2007.html

Posted by 大沼安史 at 12:37 午後 | | トラックバック (0)