〔イラクから〕 クルド危機 トルコ軍の過激派による「イラク侵攻」策動の側面も パトリック・コバーン記者がトルコ国境地帯から報告
英紙インディペンデントのパトリック・コバーン記者が10月28日、トルコ国境地帯のカンディル山地から、同紙に現地報告を寄せた。
その中でコバーン記者は、トルコ領内での攻撃は、すべてがPKK(クルド労働者党)によるものではなく、トルコ軍内の過激派によるものも含まれている、とのクルド筋、アンカラ外交筋の見方を紹介している。
なかでも、ベイトゥッセバップで最近、トルコ政府を支持する地元警備隊12人が射殺された事件は、トルコ軍内の過激派によるものと見られる。
トルコ軍にとってトルコ領内へのクルド人掃討作戦の実施は、トルコの国内政治において存在感を示す。いわば切り札的なもので、軍内過激はそのための口実をデッチ上げているらしい。
そんな軍内過激派と、自らの存在感を示しそうと躍起となっているPKKの思惑(たとえば、PKKは拘束されている指導者、オカラン氏の巨大な肖像画を、彩色した石でもって地面に描き、衛星写真のカメラに向かってポーズをとらせているという)が一致して、トルコ政府の決断による「イラク侵攻」が、いやいやながら始まろうとしている。
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http://news.independent.co.uk/world/middle_east/article3104682.ece
Posted by 大沼安史 at 06:24 午後 | Permalink