« 〔コラム 机の上の空〕 共和・泊原発の直下活断層を報道せよ 北海道新聞の若い記者諸君への手紙 | トップページ | 〔NEWS〕 英雄パット・ティルマン 至近距離から射殺の疑い AP通信がペンンタゴン文書を入手して暴露  »

2007-07-28

〔イラクから〕 サウジ イラク・スンニ派グループを支援 米が警告 米・サウジ関係に亀裂

 英紙ガーディアン(電子版)は7月28日、米政府がサウジアラビアに対して、イラクのスンニ派グループを支援し、シーア派のマリキ首相によるイラク政府の基盤を切り崩さないよう警告した、と報じた。

 サウジ政府は、マリキ首相に関するデマの文書まで流しているという。

 サウジと米国の緊密な関係に亀裂が走ったかたちだ。

〔大沼・注〕
 パトリック・コバーン氏も指摘しているように、サウジはイラクにシーア派政権が確立するのを恐れており、マリキ政権を切り崩すことはサウジとして当然のことである。

 イランの影響力拡大は米国も恐れているところだが、いま何故、マリキ支援に乗り出しているのか?

 答えはひとつ、「石油法」の早期成立を待ちかねているからだ。

 米国はマリキ政権とその議会に対し、夏休みを半減して石油法の「審議」を進めるよう泣きついている。

 「石油法」が成立すれば、あとは「合法的」にイラクの石油をコントロールできるし、晴れてイランに対する攻撃にも出ることができる。

 だからこそ、盟友のサウジの抑え込みに入ったとみるべきだろう。

 先日、全米石油評議会の460ページにおよぶ報告書が発表され、2015年にも、石油の「ポタポタ」期が到来すると警告している。石油メジャーが参加した評議会のレポートで、ブッシュ政権の「イラク石油占領」の正当性を後押しする意味合いが強いが、石油生産がピークを迎えていることは事実であろう。

 イラクに石油がある限り、米国はよほどのことがないと、イラクから出て行かない。
 その「よほどのこと」とは、米国内における反戦運動の盛り上がりである。それしかない。

 平和への意志を強固に構築できれば、イラクの受難は終わる。それができなければ、血と油の地獄は続く。

 イラクの油をめぐる「占領」の行方は、ふたつにひとつ、ますますハッキリしたものになってきた。

 

⇒ 
http://www.guardian.co.uk/saudi/story/0,,2136687,00.html

Posted by 大沼安史 at 06:56 午後 |

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 〔イラクから〕 サウジ イラク・スンニ派グループを支援 米が警告 米・サウジ関係に亀裂: