〔イラクから〕 米軍 サドル師を和平交渉の場におびき出して暗殺……に失敗 パトリック・コバーン記者がスクープ報道
英紙インディペンデントのバグダッド特派員、パトリック・コバーン記者は5月21日付けの同紙(電子版)で、米軍がイラク・シーア派の指導者、サドル師を和平交渉の場におびき出し、暗殺しようとして失敗していたことをスクープ報道した。
米軍とサドル派の和平交渉の仲介をした、イラク政府の治安顧問、モワファフ・ルバイエ博士から証言を引き出して伝えた。
2年半ほど前の2004年8月、イラク南部のシーア派の拠点都市、ナジャフでのこと。サドル師が、和平交渉に出席するため、現れることになっていた民家に、米海兵隊と米軍特殊部隊が攻撃を加えた。
サドル師はまだ現場に到着しておらず、危うく難を逃れた。
この暗殺未遂事件以来、サドル師は米軍、イラク政府に対して「ひどい不信感」を抱き、公の場に姿を見せていない。
この暗殺未遂についてコバーン記者は、アメリカの「一連の浅はかな、政治的な爆発を引き起こしかねない」行為のひとつと指摘、「誰が命令したかはわからない」としながら、アメリカの見境のなさを厳しく批判している。
バグダッドからの一部報道によれば、サドル師はなんとスンニ派との共闘による反米闘争を模索しているという。
シーア、スンニの「双子の反乱」がイラクに起きれば、「イラク占領」はいよいよ最終局面に入る……。
⇒
http://news.independent.co.uk/world/middle_east/article2565123.ece
Posted by 大沼安史 at 09:55 午後 | Permalink