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2007-04-22

〔いんさいど世界〕 アメリカで「ズボンの下の劇場」 派手パンツ 日本でも流行???

 男の最後の「聖域」に、「超カラフル&かわいいド派手さ」が侵入を開始し、氷河のような「白一色」の世界を溶かし始めているそうだ。

 アメリカの、男性下着(アンダーウェア)界における新現象。「丘(?)の上の王者」だった、あの白いブリーフが少数派に転落し、代わって、色柄とりどりのカワイイ・パンツが爆発的に売れているという

 ニューヨーク・タイムズ紙(電子版)がこのほど、カラーの写真つきで報じた。
 ⇒ http://www.nytimes.com/2007/04/19/fashion/19UNDERWEAR.html?_r=1&oref=slogin

 そう、これはもう、あの切れ味鋭い社会学者、われらが上野千鶴子女史(東大教授)が分析した「スカートの下の劇場」の男性版、「ズボンの下の劇場」である。

 アメリカの男たちの「聖域」ではすでに、華麗にもカワイクも、白一色の清教徒的世界を突き破る、「太陽の季節(?)」が始まっているのだ。
 見えないところで、いつの間にか「イチジク革命(と、おバカな僕なら命名したいところですが……)」が勃発し、多彩な勝利の小旗を振るようになっていたのである。

 それでは具体的に、どんな「かわいいド派手パン(英語では novelty underwear といいます)」が、ヤンキーたちの「聖域」を覆い始めたのか?

 上記のニューヨーク・タイムズの記事にアクセスすれば、ひと目で分かるが、言葉で表現すれば、保守的な「白パン」愛好者が目を剥きそうな、「非常識(offbeat)」な「色柄」の勢ぞろい。
 なかには「消防車(どういう意味なんでしょう?)」とか、「ホットドッグ(???)」をあしらったものもあるという。

 デザインも、「下げて・下げて・上げる(low-low rise)」あり、「××ソックス」(そう、あのボストン・レッドソックス=ボストンの赤靴下を履いた野郎どもの「ソックス」です。そのソックスが、アメリカでは別の用途に使われ始めているのですね……。サポーター兼用にもなりそうですから、ひょっとしたら松坂投手も、あっちに行ってから、愛用しているかも知れません???)あり。
 
 まるで百年前、20世紀の初頭にパリで起きた「絵画革命」を思わせる百花繚乱ぶりだ。

 それではこの現象、いつごろからアメリカで起きたのかというと、つい数年前からのこと。
 以前は一部の「愛好者」限定で、ジョークの種だったのが、現実世界(たとえばオレゴン州ポートランド市の中心部、など)やインターネット上に「専門店」が出来たりして一気にブレイク、2006年には男性下着界の王者だった「白ブリーフ」の市場占有率を50%未満に追い込んで、その後も「破竹の勢い」を続けている。

 そう、これはもう、被服文化史に残る、まさに歴史的な事件。
 ニューヨーク・タイムズ紙によると、男性下着界に「ブリーフ」が登場し、市場を席捲するのは、1934年のことだが(当時は「Yフロント」と言ったそうです。Tバックの男性版のような感じでしょうか?)、それに勝るとも劣らない、革命的な事態が進行しているのだ。
 それも、若者だけでなくオジンの間にも広がっているというから、怖いというか、凄い。

 では、なぜ今、そうした「かわいいド派手パン革命」が起きているのか?
 ニューヨーク・タイムズの記事は「幼児化」「回春」「楽しいから」といった理由を挙げているが、どうもいまひとつ、ピンと来ない。

 これはもう、上野千鶴子先生に分析をお願いするしかないと思い始めた矢先、先生が突然、「夢」のなかに現れ、小生の質問に応えてくれたので、参考までに紹介することにしよう。

 Q アメリカで「ズボンの下の劇場」が開演しているそうですが、先生、ズバリ、どう思われますか?
 
 A タイムズのあの記事ね。わたしも読んだわ。あの記事に、イラク帰りの兵士が、砂漠のカモフラージュ迷彩パンツを買って、みんなに褒められたってエピソードが出ていたわね。わたし、グッと来ちゃった!……

 Q 軍人が迷彩パンツ……。フォーブな感じですね。それで先生も、ついついグッと来た!……

 A ほんとにあんたはバカね。わたしがグッと来たと言ったのは、胸にグッと来た、胸が痛くなったという意味よ。砂漠の戦地に送り込まれ、生き残って帰還した兵士が、自分の命の証ともいうべきファルス(×根)を、迷彩パンツで覆う……これって、単純なファルス(笑劇)じゃないないわね。悲喜劇よ。その兵隊さん、イラクで戦った兵士としての自分を肯定しながら、きっと心のどこかで、自分のことを可愛そうだと思っている。しかし、それ以上には進まない。過去を乗り越え、新しく生きられない。悲しきマッチョね。惨めなナルシムズよ。

 Q でも、別に、イラク帰りの帰還兵だけが「かわいいド派手パンツ」、穿いてるわけじゃないですよね?

 A つくづくバカね、あなたは。イラクだけが戦地じゃないのよ、この世界は……。「派手パン」の色柄に、まるでカメレオンのように自己を同定するしかなくなった、男のナルシズム。「スカートの下の劇場」には、ほの暗い、命の深みに通じる凄みがあるけれど、「ズボンの下の劇場」には包み紙の下のパッケージの、上っ面の明るさしかない……。

 Q それじゃぁ、「派手パン」には、まったく取り柄はないと?……

 A いや、そうは言い切れないわ。「ズボンの下」の「リゾームの世界」で、男どもがチョイ自己主張を始めたという点では評価できる。「スカートの下」で「怖い女」が育つように、「ズボンの下」では「怖い男」が頭をもたげ始める……「朝」は「夜」のなかから生まれるものよね。

 Q その「リゾーム」って「リフォーム」のことですよね。「朝」って、「朝ナントカ」の「朝」ですよね???

 A あんたはほんとうにバカね、と言いたいところだけど、実はそう、あなたの言うとおりよ。「ズボンの下」で世界をリフォームする朝が始まろうとしているかも知れないわね。

 ――というところで、目覚ましが鳴り、夢から覚めたが、上野千鶴子先生の夢でのお告げ、当たっているような気もするが、いかがなものか?

 アメリカがくしゃみをすれば、日本が風邪をひく日米関係。
 大統領の山荘に、日本の首相がわざわさ訪ねてゆく日米蜜月。

 となると、やはり、「かわいいド派手パンツ革命」、日本上陸の日も間近!!??

 たとえば仙台の目抜き通りに「専門店」が店開きし、独眼流・政宗もビックリの、地場産、「伊達なド派手パンツ」が陳列される日も、そう遠くはなさそうだ。 

   

Posted by 大沼安史 at 10:59 午前 1.いんさいど世界 |

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