〔For the Record〕 ブッシュ大統領、初めて「イラク戦争」「勝ってはいない」認める
ブッシュ大統領は12月19日、ワシントン・ポスト紙とのインタビューで、初めて「イラク戦争」で「勝ってはいない」ことを認めた。
大統領はしかし、「負けてもいない」と強弁し(We're not winning, we're not losing.)、さらに「われわれの軍とリセットする必要がある」と、イラク投入兵力の規模を拡大する考えを示した。
一方、ニューヨーク・タイムズ(電子版、12月20日付け)によれば、米軍の中東現地司令官のひとり、アビザイード将軍が、米軍の「イラク増派」に抵抗している。
短期間にはたしかに効果はあるかもしれないが、結局はイラクの人びとに拒絶される「毒」にすぎない、との主張だ。
(大沼・注)
ブッシュ大統領がワシントン・ポスト紙との会見で、「イラクでは、勝ってはいない」と表明したのは、あくまで米軍の増派のための理由づくりである。
米軍トップの「抵抗」を、ポスト紙との「会見」だけで突破できるのか?
情勢の推移をなお見守る必要があるだろう。
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http://www.washingtonpost.com/wp-dyn/content/article/2006/12/19/AR2006121900880.html
http://www.nytimes.com/2006/12/20/world/middleeast/20abizaid.html
Posted by 大沼安史 at 07:03 午後 | Permalink