〔イラクから〕 パーキンソン病の父親にクリスマス・プレゼント 英軍女性兵士 シャロンさん、バスラに死す
イラクのバスラで、英軍兵士4人が海上攻撃を受け、死亡したことを、先日、本欄でお伝えした。
英紙インディペンデントがそのうちの1人について以下の内容の記事を載せていた。
紹介する。
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父親のテッドさんのもとへ、娘のシャロンさんから気の早いクリスマス・プレゼントが届いたのは、シャロンさんがイラクへ送られる1週間前だったという。
テッドさんはパーキンソン病を患っており、シャロンさんは手先の冷える父親を気遣って絹の手袋を贈ってくれた。
シャロン・エリオットさん(34歳)はテッドさんのひとり娘であり、英国陸軍の軍曹。
シャロンさんは11月12日、バスラのシャトル・アラブ水路をパトロール中、武装抵抗勢力の海上攻撃で命を落とし、テッドさんは最愛の彼女を亡くした。
英紙インディペンデントが、一人の女性兵士の死と遺族の悲しみを記事(電子版、11月15日)にしていた。
シャロンさんは軍人一家に育ち、18歳で入隊した。航空整備兵の訓練を受けていたとき知り合ったフィアンセを亡くして以来、独り、軍務を続けていた。バスラに送られたときは、心理戦の部隊に所属していたという。
やさしい人だったそうだ。イラクに行く前は、癌にかかった友だちを支えていた。
テッドさんら両親は彼女にクリスマス・プレゼントを送ろうと、バスラの住所を知らせる連絡を待っていた。
代わりに悲報が届いた。
彼女の悲しい死を悼む。
Posted by 大沼安史 at 10:30 午前 | Permalink