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2006-11-30

〔NEWS〕 ガイダル元首相も毒盛られる(訂正済み さしかえ版)

 英紙フィナンシャル・タイムズ紙が11月28日、報じたところによると、ロシアのガイダル元首相は、リトビネンコ氏が〔訂正 死亡した〕翌日、講演のため滞在中のアイルランドのマイヌースで毒を盛られ、一時、重体になっていた。

 元首相は反プーチン派。その日はホテルでかんたんな朝食を摂った。
 講演会場に現れたガイダル氏はそのときから顔面蒼白で、自著『帝国の死』に関する質問に答えているとき変調をきたし、会場を退席。フロアに倒れた。

 ガイダル氏は35分間も血を吐き、鼻からも出血、意識不明になった。

 放射性物質は検出されなかったが、どのような毒だったかも不明。

 ガイダル氏の元側近は、毒を盛られたことはハッキリしているが、ロシア当局の仕業ではない、との見方を同紙に示している。

(大沼・注)
 リトビネンコ氏は毒を盛られた1日午後、ガイダル氏の元ボディーガードのロシア人実業家と、ロンドン市内のホテルの「パイント・バー」で会っている。
 
 

http://www.ft.com/cms/s/1bc23f9c-7f21-11db-b193-0000779e2340.html

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〔NEWS〕 リトビネンコ氏 FSB(ロシア連邦保安庁)の核物質密輸を「手配」の過去 マリオ「教授」がスシ・バーで打ち明けられたと英警察に「証言」 

 英紙インディイペンデント(電子版、11月29日)によると、毒殺されたロシア人亡命者、アレクサンドル・リトビネンコ氏とロンドンのスシ・バーであったイタリア人、マリオ・スカラメラに対する英国警察による事情聴取が28日、同市内の秘密の場所で行われた。

 調べに対してマリオ「教授」は、スシ・バーでの2人が会ったのは、2人に対する「死の脅迫」があり、そことを「議論」するためだった、と語った。

 また、マリオ「教授」は、リトビネンコ氏から、同氏がFSB(前身はKGB)のため核物質の密輸出を「手配(オーガナイズ)したことを聞かされたいた、と語った。
 「教授」は、その持ち出し作戦について同氏から聞いた、とも語った。

 (大沼・注)

 本ブログ既報のように、マリオ「教授」は昨年、ロシアからイタリアへのウラニウム密輸をイタリア警察当局へ通報した人物だ。

 リトビネンコ氏が「語った」という、「核物質作戦」とはこれを指すものなのか?

 

http://news.independent.co.uk/uk/crime/article2023856.ece

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2006-11-28

〔For the Record〕 シカゴのジャズ・ミュージシャン イラク戦争に抗議の焼身自殺 中間選挙の直前 ラッシュ・アワーの路上で 

 米国のシカゴのジャズ・プレーヤーで、CDプロデューサーとしても活動を続けていたミュージシャンが、中間選挙の直前の11月3日(金曜日)早朝、ラッシュ・アワーの市街中心部の路上で、イラク戦争に抗議して焼身自殺していたことがわかった。

 マラキ・リッシャー氏(52歳)。
 インターネットのサイトに、「遺書」(使命宣言)と自分への「追悼文」を残していた。

 AP通信、「シカゴ・リーダー」紙などの報道によると、リッシャーさんは同日午前6時半ごろ、シカゴのダウンタウン、オハイオ通りの路上で、ビデオ・カメラをセットしたうえ、ガソリンをかぶって焼身自殺した。
 
 黒こげになった遺体は身元確認に手間取り、歯型から同氏だと確認されたのは、5日後のことだった。

 リッシャー氏は自宅の合鍵を友人に送り、自殺後の処理を依頼していた。
 
 サイトに残された「遺書」には、以下のような言葉が残されていた。

 ・ わたしは素晴らしい人生を過ごした(中略)愛と喜びと子育ての頭痛を経験した(中略)わたしは若者たちが神と祖国の名において派兵されたと聞いたとき、わたしの心は押しつぶされた。

 ・ 世界の人びとに対して、わたしたちは卑怯である。われわれ民衆もまた(イラク侵攻に続く)すべての責任を完璧に負わねばならない。

 ・ わたしの立場はこうだ。わたしはわたしというひとつの死を得るだけだ。そしてわたしはその死がよいものであってほしいと思っている。

 ・ わたしの声明とはこうである。野蛮な戦争のためへの支払いをわたしに求めるというなら、わたしはそういう世界で生きていかないことを選ぶ。わたしは、われわれの国を何ら脅かすことなき、罪もない人びとの大量殺戮をファイナンスすることを拒否する。 

 ・ 中間選挙によっても解決は生まれないだろう。わたしたちの2大政党制はデモクラシーの失敗作である。

 ・ わたしたちアメリカ人はいま、わたしたち自身の制度の奈落に直面している。

 「遺書」は悲しいほど冷静に書かれていた。
 自殺と確認されたあと、氏の精神病を疑う人もいたが、遺族は否定した。

 リッシャー氏はシカゴのジャズ・シーンにあって、自らサキソフォンのプレーヤーとして演奏を続ける一方、最近はライブ録音のCDプロデューサーとしても活動していた。ライブの現場で才能を発掘し、紹介していた。

 自分から目立とうとしない人柄で、地元のオルタナティブ週刊誌「シカゴ・リーダー」が、同氏について記事を書きたいと申し出たら、断られた。

 「遺書」の最後にはこうあった。

 Without fear I go now to God - your future is what you will choose today.

(恐れることなく、いまわたしは神のもとへ行く。あなたの未来とはあなたが今日、行う選択である)

 
 リッシャー氏の焼身自殺の現場は、「巨大な炎の像」のそばだったそうだ。
 

 氏の死を悼みつつ、氏の最後の言葉を、重く静かに受け止めたい。 
 

http://www.editorandpublisher.com/eandp/news/article_display.jsp?vnu_content_id=1003438519

https://securesite.chireader.com/cgi-bin/Archive/abridged2.bat?path=2006/061110/METER&search=Malachi%20Ritscher

http://www.savagesound.com/gallery99.htm

Posted by 大沼安史 at 07:20 午後 | | トラックバック (0)

〔NEWS〕 英警察 ベレゾフスキー氏のオフィスで「ポロニウム」を検出

 英紙ガーディアン(電子版)が11月28日に報じたところによると、英警察当局は毒殺されたリトビネンコ氏のパトロンであり、同じくロンドンに亡命しているロシア人富豪、ボリス・ベレゾフスキーの同市内のオフィスから、毒殺の使われたと同じ放射性物質「ポロニウム201」を検出した、と報じた。

 警察はまた、同市内のセキュリティー&リスク管理会社「エリニス」の事務所から、同物質を検出した。
 「エリニス」社のスポークスマンは、リトビネンコ氏は入院する前、「まったく無関係」な用事で同社を訪れていたという。 


http://www.guardian.co.uk/frontpage/story/0,,1958714,00.html

Posted by 大沼安史 at 10:49 午前 | | トラックバック (0)

〔NEWS〕 謎のイタリア人 マリオ「教授」は「核の専門家」だった! 旧ソ連からの濃縮ウラニウム密輸を伊当局に通報したことも  英紙、ナポリで会見に成功 南米コロンビアに「足跡」

 放射性物質の猛毒、「ポロニウム210」で毒殺されたロシア人亡命者、アレキサンドル・リトビネンコ氏が11月1日、ロンドンのスシ・バーで会ったイタリア人、マリオ・スカラメラ氏に対する単独会見に、英紙デイリー・メールが成功した。

 スカラメラが住むナポリのホテルで行われた記者会見での同氏の発言と、それに対する同紙の検証結果は、25日付けの同紙(電子版)に掲載された。

 謎だらけの人物だった。会見にも2人のボディーガードを連れて現れた。

 会見で同氏は、環境法の専門家だと言った。「環境犯罪防止プログラム(ECPP)」という団体に所属し、事務局長をしていたとも言った。その団体の本部は存在しないが、事務所はイタリアの「フチノ宇宙センター」にあり、同センターは東ヨーロッパなどのおける環境犯罪を衛星で監視しているのだそうだ。
 

 そのECPPのことを、世界的に活動を続ける「グリーンピース」の関係者は「知らない」と語った。

 マリオ氏は1999年に、米国スタンフォード大学の研究員になり、その後、地元ナポリ大学のディレクターになった、と語った。2002年にECPPでの仕事を終えると、南米コロンビアで地元警察を訓練する学校をスタートさせた、と言った。
 さらに同じ年には、ロンドンのグリニッジ大学に籍を置き、環境法を研究した、とも。

 デイリー・メール紙の問い合わせに対し、各大学とも「記録はない」と答えた。

 ナポリ大学のスポークスマンは「記録はない。しかし、どこかの学部でなんなかのかたちで研究していたかもしれない」と語った。同大学には同姓のマリア・スカラメラ博士という女性研究者がいて、その彼女は「ポストを用意したことはあるが、見たこともない。ヨーロッパ方面の研究資金を得ていたような感じだった」と述べた。

 マリオ氏はその後、環境法の専門家から突然、「核の専門家」に変身した。

 1昨年(2004年)にマリオ氏は、ソ連の潜水艦が以前、ナポリ湾で核弾頭を20発以上も紛失した「事実」を公表した。

 昨年(2005年)「7月」、マリオ氏はイタリア警察当局に対し、ウラニウムがスーツケースのなかに隠されて、密輸入されようとしていると通報。密輸グループは逮捕され、90%のまで濃縮されたウランを回収した、と語った。
 
 同氏はサンマリノでロシアの元KGBエージェントの行動を監視して通報、4人がレミニの警察に逮捕された、押収したウラニウム(10キロ)は、旧ソ連で濃縮されたものだった――と語った。

 メール紙の取材では昨年「6月」、たしかにマリオ氏の通報でイタリア警察が動き、ウラニウムの密輸事件を摘発している。

 マリオ氏はイタリア国会が同国内でのKGBの活動を調査する「ミトローキン委員会」で証言したこともある。

 (大沼・注)
 麻薬のコロンビア、旧ソ連からのウラニウム密輸……まるで自分がCIAのエージェントであることを、自ら告白しているようなものではないか?
 仮面の告白はなぜ?……「消される」のを防ぐためかも。


http://www.dailymail.co.uk/pages/live/articles/news/news.html?in_article_id=418642&in_page_id=1770&ico=Homepage&icl=TabModule&icc=NEWS&ct=5

Posted by 大沼安史 at 10:21 午前 | | トラックバック (0)

2006-11-27

〔いんさいど世界〕 ロンドン毒殺は「核(プロニウム)」テロ  リトビネンコ氏に服毒自殺説も  「反ロシア(プーチン)」キャンペーン「陰謀」説も登場    米CIAも関与か? 立ちこめる霧 深まる謎  

 英国の首都、ロンドンで、ロシアからの亡命した元諜報機関エージェント、アレキサンダー・リトビネンコ氏が11月23日夜、入院先の病院で死亡しました。43歳でした。
 毎朝、8キロもジョギングしていた健康な肉体が、最後は頭髪も抜け落ち、肉が削げ落ちた幽鬼のような姿になっていたといいます。

 闘病中の検査で、尿から猛毒の放射性物質「ポロニウム210」が検出されました。
 ポロニウム210の毒性はきわめて高く、医師に解剖が行われない可能性も出ています。解剖中の被爆も否定できないからです。

 当初、リトビネンコ氏は昔、殺鼠剤に使用されていた「タリウム」を盛られてのではないか、と見られていましたが、それが「放射性タリウム」によるものと見方が変わり、最終的に超レアものの放射性物質(重金属)、「ポロニウム201」による死亡と確認されました。

 このポロニウム201はウラニウムから派生するもので、ひとつまみもあれば確実に人を殺せるほどの猛毒だといいます。
 こうした恐ろしい毒を使って、いったい誰がリトビネンコ氏を死に至らしめたのでしょう。英国で報道された「事実」「情報」を元に、事件の謎に迫りたいと思います。

 リトビネンコ氏の入院が報じられたあと、疑惑の目は一斉に、ロシアのプーチン政権に注がれました。

 もともと旧ソ連・ロシアの秘密警察(諜報機関)、KGB・FSAのエージェットだったリトビネンコ氏は、FSA(ロシア連邦保安庁)の中級幹部(中佐)だった1988年当時、モスクワで記者会見し、ロシアの富豪、ボリス・ベレゾフスー氏を暗殺するよう、上司に指示されたことを「暴露」して、英国に亡命した人です。

 そのとき、FSAの長官だったのが、現在のロシア大統領のプーチン氏でした。当時のプーチン氏(FSA長官)は、エリツィン政権時代に全盛を極めた超大富豪のベレゾフスキー氏排除に乗り出しており、リトビネンコ氏の記者会見による「内部告発」は、ベレゾフスキー氏の追い落としを図るプーチン氏にとって大打撃となりました。

 そんなプーチン氏がリトビネンコ氏を「殺意」を抱くのは当然だとして、「プーチン大統領暗殺命令説」が浮上したわけです。

 リトビネンコ氏が英国に亡命したのは、2000年のことでした。ロンドン市内の落ち着き先は、ベレゾフスキー氏所有の豪邸。ルトビネンコ氏はつまり、いち早く英国に亡命していたベレゾフスキー氏に保護されたわけです。

 ルトビネンコ氏はベレゾフスキー氏の資金援助で、プーチン政権がモスクワで一連の「チェチェン過激派による放火事件」を演出、罪もない300人もの市民を焼死させて「チェチェン戦争」を煽り立てたと主張する「告発本」を出版したこともあります。

 このことでもまた同氏はプーチン氏の怒りを勝っていましたが、「プーチンの刺客による犯行説」の広がったもっと大きな理由は、プーチン政権の批判を続けてきたロシアの女性ジャーナリスト、アンナ・ポロトコフスカヤさんが何者かに射殺されるという「前奏曲」が奏でられていたからです。

 リトビネンコ氏はロンドンから、アンナさんの勇敢な報道を賞賛、アンナさんが暗殺されてからはプーチン政権が彼女を抹殺したとの見方を強め、反プーチン・キャンペーンを強めていました。

 そうしたなか、11月1日の午後3時、リトビネンコ氏の前に、プーチン政権によるアンナさん暗殺を証拠だてるというEメール2通のコピーを持った、イタリア人、マリオ・スカラメラという謎の人物が現れ、ロンドン市内中心部のスシ・バーで同氏と面会します。

 さらに、その1時間後には、高級ホテルの「ミリオニウム・メイフェア・ホテル」で、ロシアの元首相のボディーガードをしていたというロシア人実業家ら3人と会談し、その後、帰宅したリトビネンコ氏は急に苦しみだす……。

 こんな経過もあって「プーチンによる毒殺説」が信憑性を持って語られて来たわけですが、「決定打」はなんといっても、リトビネンコ氏が死亡の4日前、死の床で書いた、プーチン氏名指しの「遺書」が同氏の死後、発表されたことです。

 この「遺書」が出て来たことで、「あー、やっぱり、プーチンがやったんだ」と、世界の人々は「納得」してしまった。これが今現在の「世界世論の現状」だといって間違いないでしょう。

 こうしたなかで、「プーチン説」を疑問視する流れが出て来ています。ロシア(プーチン政権)を追い詰める謀略ではないかとの見方が、ここに来て急激に浮上しているのです。

 まず、第一に、英国の諜報機関(国内対策)のMI5や警察(スコットランドヤード)が、ロシア関与の証拠はない、という冷静な態度崩していないことが挙げられます。

 そうした英国の捜査当局のなかには、リトビネンコ氏のよる狂言――すなわち、自分で服毒し、プーチン政権の凶行のように見せかけたという「自作自演自殺」説までとる人が出ています。
 
 第二の疑問としては――これはプーチン大統領自身がEUサミットが開かれたフィンランドのヘルシンキで記者団に語っていることですが、リトビネンコ氏の「遺書」自体の問題が挙げられます。

 この「遺書」はさきほども言いましたように、死の4日前、リトビネンコ氏自身が書いたといわれるものですが、なぜ4日前に書かれたものを「死後」に出しのか疑問だ、とプーチン大統領も首をかしげています。

 「遺書」の中身は痛烈なプーチン批判。
 書いた時点で発表しておけば、「死期を悟ったリトビネンコ氏 事前に遺書を発表」となったわけで、インパクトとしては、たしかに、その方がはるかに大きかった。

 実は、英国のメディアを通じて全世界に流れた「闘病中の写真」にしても、先ほどふれた、リトビネンコ氏のパトロン、ベレゾフスキー氏と関係が深いPR会社が仕切りを受けていたもので、こんなところから、ベレゾフスキー氏によるトカゲの尻尾(リトビネンコ氏)斬り、反プーチン・キャンーペンのための毒殺説さえ出てきているわけです。

 「自殺自演自殺説」「ベレゾフスキー関与説」に続く、3つ目の説は、米国(CIA)による「反ロシア」謀略説です。
 米国のブッシュ政権にとって、いま一番の頭痛の種は「イラン」です。

 イラン核施設に対する攻撃計画を練るなど、ブッシュ政権はいま、起死回生の「イラン包囲網」を敷き、シリアなどを牽制しながら、テヘランを追い詰めようとしている。
 (最近、レバノンで起きた要人暗殺事件も、シリアを揺さぶり、米国の言うがままにしようとする「謀略」ではないか、との見方も出ています)
 そのイランに対して、プーチン政権は最近、ミサイルを輸出する(ブッシュ政権からみれば)「暴挙」に出た。

 これはブッシュ政権にとっては許しがたいことで、ここから「その仇をロンドンで取った」という見方が出て来るわけです。

 それでなくとも米国=CIAは最近、ロンドンのBBC放送が「ロバート・ケネディー司法長官暗殺にCIAエージェントが関与」の報道番組を流したことで窮地に立たされており、「リトビネンコ氏毒殺」がなければより困難な状況に追い込まれていたことでしょう。

 ロンドンの病院で息子のアレキサンドル・リトビネンコ氏の遺体と対面した父親のワルター氏さん(ロシア在住、医師)は、息子(愛称はサーシャ)は「小型の核兵器で殺された」と怒りを露にしました。

 「ポロニウム210」はたしかに「核」、それを使って人を死に至らしめるものは「核兵器」に違いありません。

 「ポロニウム210」は超レアモノの放射性物質ですから、かんたんに手に入るものではありません。
 米国やロシアなど核兵器保有国の政府、軍、研究機関、諜報機関などによって厳重に生産・管理されているものですが、ロシアの「サーロフ」という研究所から10キロものプロニウムが消えたことがあるそうです。

 これが「闇マーケット」に出回り、今回の事件に使われたのでしょうか?
 それとも、ポロニウムを入手できる諜報機関のような政府組織が今回のリトビネンコ「核毒殺事件」に関わったのか?

  謎はなお、深まるばかりです。

Posted by 大沼安史 at 12:25 午後 1.いんさいど世界 | | トラックバック (2)

2006-11-23

〔NEWS〕 バース党を合法化 アジズ元外相復権 武装勢力と秘密交渉も トム・ヘイドン氏がブッシュ政権の「イラク秘密工作」を暴露 

 ベトナム反戦運動の立役者のひとりでイラク反戦に立ち上がったトム・ヘイドン氏が11月21日のネット新聞「ハフィントン・ポスト」に、ブッシュ政権の「イラク秘密工作」を暴露する記事を寄稿した。
 ロンドンとアンマンの信頼すべき消息筋の話として掲載したもので、イラクの泥沼のなかで生き残りを図ろうとするブッシュ政権のもがきを浮き彫りにしている。

 ヘイドン氏によると、以下のようなかたちで表面化し始めているという。

 ① ブッシュ・パパの盟友で、「イラク・スタディー・グループ」の座長であるジェームズ・ベーカー元国務長官はヨルダンの首都アンマンで、サダム・フセインの弁護団と会見、フセイン大統領の直属の部下だったアジズ元外相(副首相)を年内に釈放する、と語った。(イラク紙「クズ・アララービ」が報道。大沼・注=サダムの減刑も視野に入れているのかも知れない)

 ② ライス国務長官は10月、湾岸協力会議の場で、スンニ派の武装抵抗勢力(アルカイダを除く)との仲介役を果たしてほしいと、湾岸諸国に個人的にアピールした。その場に居合わせたアラブ外交官によると、ライス長官は「ラムズフェルドが聞いたら、わたしに対する攻撃はイラク戦争どころの騒ぎじゃなくなる」と冗談を飛ばしたという。

 ③ 2週間前、3日間にわたり、米国の高官と武装抵抗勢力の秘密交渉が初めて行われた。米側の提案に対し、武装抵抗勢力側は2週間以内に回答をまとめ、再会談する。

 ④ 米国は11月16日に武装抵抗勢力各派間の停戦協定を仲介するEメール交信を行った。

 ⑤ ブッシュ大統領のハドレー補佐官は6項目のメッセージを携え、このほどバグダッド入りした。そのなかには、
    ・ 武装抵抗勢力に対する全面的な恩赦
    ・ バース党を禁止する委員会の解散
    ・ イラクを「3分割」せず、中央政府を維持するが、州知事に大幅な権限を付与

 ――することが含まれている。

 シーア派に忠誠を誓うマリキ首相はこうした「工作」を受け容れることはできないことから、クーデターが起きる可能性もあるという。

(大沼・注)
 トム・ヘイドン氏はベトナム反戦運動を、アナーバーのミシガン大学で立ち上げた平和運動家である。女優のジェーン・フォンダさんと結婚したこともある。
 反戦のベテラン、いまだ健在!
 これからもがんばってほしい。
 


http://www.huffingtonpost.com/tom-hayden/us-retreat-from-iraq-t_b_34675.html?view=print

Posted by 大沼安史 at 08:10 午後 | | トラックバック (0)

〔NEWS〕 イラク出征を拒否 ワタダ中尉 軍事法廷に起訴さる 「自由のために闘う」と決意を表明

 イラクへの出征を拒否した日系アメリカ人、アーレン・ワタダ中尉(28歳)が米陸軍の軍事法廷で裁かれることになった。
 フォート・ルイス(米ワシントン州)に司令官が11月9日に起訴を進言したことで決まった。
 軍事裁判は来年、開始されるが、有罪となれば最大6年の実刑を受ける。
 ワタダ中尉は22日、「わたしとすべてのアメリカ人の自由のために、わたしの持てるすべてをもって闘う。わたしはわたしの信念のために最大6年の刑に立ち向かう」と語った。
  

http://seattlepi.nwsource.com/local/291823_tl110.html

http://www.telegraph.co.uk/news/main.jhtml?xml=/news/2006/11/22/wusarmy22.xml

Posted by 大沼安史 at 07:24 午後 | | トラックバック (0)

2006-11-22

〔NEWS〕 S・ハーシュ氏 イラク・イラン問題で深層報道 ホワイトハウスが「イラン核なし」CIA秘密報告を無視 ネオコン イスラエル 「イラン攻撃」に意欲 イラク米軍 シリア・イラン国境地帯へ再配備か 殺し合いによる疲弊を待つ

 米国の調査報道ジャーナリスト、セイモア・ハーシュ氏が、米誌「ニューヨーカー」(11月20日発売)で、「次なる舞台」と題して、イラン・イラク問題をめぐる最新の取材結果を明らかにした。
 ハーシュ氏の内幕報道のポイントは以下の通り。

 *〔イランの核に関するCIA秘密報告〕
  ことしの秋の早い段階でのこと。CIAがイランの核開発についてまとめた秘密報告書のドラフト(草案)が、ホワイトハウス、ペンタゴンによって「無視」される一幕があった。
 ドラフトは、イランの「核兵器開発」について、なお「結論的証拠」が見つかっていない、としており、ブッシュ政権の「核(兵器)開発疑惑)」と矛盾する内容となっている。

 *〔CIA報告の根拠〕
  イランの核施設の近隣に、米国、イスラエルのエージェントが仕掛けた、極秘の放射性物質検出装置をはじめ、その他、衛星などを使った監視活動では、「核開発」は検知されていない。

 *〔イランが核起爆装置を実験したとの情報〕
  イラン国内に潜むイスラエルのエージェントが、イランが核起爆装置の実験を行ったことをつかんだ、との情報が、この夏の終わりごろ、流れた。
  この点に関して(CIAではなく)ペンタゴンの情報機関、DIA(防衛情報局)は、イランのパルチンでの施設で、起爆装置の開発が行われているとみており、イスラエル=ペンタゴンの見方は一致している。

 *〔イラン攻撃の可能性〕
  イランへの攻撃は、負けを挽回しようと賭け金を倍にする「負けてもイケイケ(failure forward)」作戦として決行される可能性はある。
 その根拠は、
   ①イラン核開発を許せば、スンニ派アラブ国家が核開発に乗り出し、中東情勢は一気に不安定化する。その予防。
   ②イスラエルが強行姿勢を示している。
   ③ヒラリーをはじめ、民主党も結局は「同調」するだろう。
  などの点が挙げられている。

 *〔イラク占領の行方〕
  イラク米軍は内戦が続く都市部などから撤退、シリアやイランの国境地帯に展開する可能性がある。スンニ・シーア派に殺し合いをさせ、疲弊を待つ作戦だ。
  (大沼・注)そう、その通り。米国は結局、イラク国内の油田を確保すればいいだけのことだから。とくに膨大な埋蔵量を持つ、無人地帯の西部砂漠地帯は、狙い目だ。なにしろ、楽に占領し続けることができるから。米軍がファルージャに侵攻したのは、この「油の砂漠」占領を狙ったものだった!


http://www.newyorker.com/fact/content/articles/061127fa_fact

Posted by 大沼安史 at 08:37 午前 | | トラックバック (0)

2006-11-21

〔いんさいど世界〕 霧のロンドン ミステリー ロシア人亡命者の毒殺を図る スシ・バーが舞台 プーチン氏の刺客か?

 英国の首都、ロンドンで暗殺(未遂)事件が起きました。ロシア人亡命者が何者かに毒を盛られたのです。舞台とされるのは、市内中心部の「SUSHI(スシ)・バー」。狙われた人物は、ロシアのプーチン政権に対する、新たな告発を準備していたといいます。
 霧のロンドンでいったい何があったのか?
 きょうはその深層に迫ってみたいと思います。

 ロシア人亡命者に対する暗殺未遂事件は、11月20日に英国のメディアが一斉に報じたことで明るみに出ました。
 まるで冷戦のころを思わせる「毒殺」事件とあって、英国内だけでなく世界中から注目されました。
 くだんのロシア人亡命者はいまなお生死の境をさ迷っています。

 何者かに毒を盛られたのは、アレキサンダー・リトビネンコ氏(44歳、50歳説も)。
 ロシアの秘密警察KGBとその後継組織であるFSB(連邦安全保障局)の高官を務めた人物で、1988年にモスクワで記者会見し、FSBの上司がロシアの富豪、ベレゾフスキー氏の暗殺指令を出したことを暴露、2000年にロンドンに逃れ、つい先月、英国籍を取得した人です。

 一貫してプーチン大統領のよる権力的な支配体制を批判、2001年には著書(ロシア国内では発禁)のなかで、クレムリンに大統領直轄の秘密暗殺部隊があることを指摘するなど、プーチン批判を続けて来ました。

 で、そのリトビネンコ氏が急に具合が悪くなり、病院にかつぎこまれたのは、11月1日のこと。

 その日の午後3時ころ、ロンドン中心部、ピカデリー・サーカス(広場)にある、「イツ」というスシ・バーで、イタリア人と会い、食事をして帰宅後、苦しみだしたといいます。

 病院の検査の結果、「タリウム」という毒物が盛られたことで骨髄が破壊され、白血球をつくれなくなり、面会した人によると、脱毛などでまるで「幽霊」のような変わり果てた姿になっているといいます。生死の確率は50・50。容態は悪化しており、予断を許さない状況だといいます。

 まだ意識がはっきりしていた段階でリトビネンコ氏が語っていたところによると、イタリア人のマリオ・スカラメラという人物と、同広場で落ち合い、立ち話もなんなのでとスシー・バーに入りました。
 スシ・バーにはリトビネンコ氏が誘ったそうです。
 
 スシ・バーではリトビネンコ氏は食事をしましたが、スカラメラという人は水だけを飲んで何も食べなかったそうです。スカラメラ氏は、先月(10月)、モスクワで何者かに射殺されたロシア人女性ジャーナリスト、アンナ・ポリトコフスカヤさんの暗殺実行犯グループの「名簿」と称するものを、リトビネンコ氏に手渡したそうですが、スシ・バーにいる間、とても緊張していたといいます。
 スカラメラ氏がリトビネンコ氏にコンタクトをとってきてのは、ごく最近のこと。イタリアからなぜわざわざロンドンまで出てきたのか、わかっていません。
 
 こうした状況から、ひとつの可能性として、スカラメラというこのイタリア人がリトビネンコ氏の隙を見て、粉末のタリウムをスシか何かのなかに混入したとことが考えられますが、ハッキリしていません。スシ・バーには店内に防犯カメラが設置されていませんでした。

 リトビネンコ氏は元KGD/FSBエージェントという暗い影を引きずっている人ですが、実はこのスカラメラという人も謎に満ちた人物です。

 このスカラメラ氏、イタリアではけっこう有名な人で、「冷戦」時代のイタリアにおけるKGBの活動を調査委員会に加わったり、ソ連海軍の駆逐艦がナポリ湾に核魚雷を置き去りにしたと告発したり、反ロシア活動に従事している人物。
 2年前にはスカラメラ氏自身、暗殺されかかったこともあるそうです。

 スカラメラ氏はイタリアに帰国後、ローマの英国大使館で身の潔白を主張したあと、自ら暗殺されるのを恐れ、どこかへ雲隠れしたそうです。

 そんなスカラメラ氏がどうして、同じ反ロシアの立場に立つ、リトビネンコ氏の暗殺を企てたのか、解せない部分もありますが、リトビネンコ氏は毒を盛られた当日、実はもうひとり、ロシア人ジャーナリストとロンドン市内で会っている事実も判明し、事態はより複雑化しています。
 リトビネンコ氏はモスクワからロンドンに来て、トンボ帰りしたジャーナリストと接触している。その際、毒を盛られた可能性も否定できないわけです。

 いずれにせよ、リトビネンコ氏はアンナ・ポリトコフスカヤさん射殺事件のあと、真相究明に執念を燃やしていたといいます。
 アンナさんの暗殺とリトビネンコ氏の毒殺未遂事件は、深いところでつながっている。そう見て構わないと思います。

 まるで、ジョン・ルカレのスパイ小説のような展開ですが、ロンドンでは1978年にも、ブルガリアからの亡命者が傘の先に仕掛けられた毒物で暗殺される事件が起きています。

 霧のロンドン。闇もまた深し、といったところでしょうか。

Posted by 大沼安史 at 10:20 午前 1.いんさいど世界 | | トラックバック (2)

2006-11-17

〔イラクから〕 パーキンソン病の父親にクリスマス・プレゼント 英軍女性兵士 シャロンさん、バスラに死す

 イラクのバスラで、英軍兵士4人が海上攻撃を受け、死亡したことを、先日、本欄でお伝えした。
 英紙インディペンデントがそのうちの1人について以下の内容の記事を載せていた。
 紹介する。
                  ◇

 父親のテッドさんのもとへ、娘のシャロンさんから気の早いクリスマス・プレゼントが届いたのは、シャロンさんがイラクへ送られる1週間前だったという。

 テッドさんはパーキンソン病を患っており、シャロンさんは手先の冷える父親を気遣って絹の手袋を贈ってくれた。

 シャロン・エリオットさん(34歳)はテッドさんのひとり娘であり、英国陸軍の軍曹。

 シャロンさんは11月12日、バスラのシャトル・アラブ水路をパトロール中、武装抵抗勢力の海上攻撃で命を落とし、テッドさんは最愛の彼女を亡くした。

 英紙インディペンデントが、一人の女性兵士の死と遺族の悲しみを記事(電子版、11月15日)にしていた。
 
 シャロンさんは軍人一家に育ち、18歳で入隊した。航空整備兵の訓練を受けていたとき知り合ったフィアンセを亡くして以来、独り、軍務を続けていた。バスラに送られたときは、心理戦の部隊に所属していたという。

 やさしい人だったそうだ。イラクに行く前は、癌にかかった友だちを支えていた。
 
 テッドさんら両親は彼女にクリスマス・プレゼントを送ろうと、バスラの住所を知らせる連絡を待っていた。
 代わりに悲報が届いた。

 彼女の悲しい死を悼む。 
 

Posted by 大沼安史 at 10:30 午前 | | トラックバック (0)

2006-11-16

〔NEWS〕 ノーベル平和賞受賞者ら、イスラエルの「ターゲット殺戮」に抗議 最高裁に訴え

 フランスのAFP通信が11月14日に報じたところによると、イスラエルの10の平和団体と200人の市民が、3人のノーベル平和賞受賞者とともに、同国の最高裁に対し、政府がパレスチナの武装抵抗勢力に続けている「ターゲット殺戮」を認めない決定を下すよう請願を行った。

 請願に加わったノーベル平和賞受賞者は、劇作家のハロルド・ピンター氏と、北アイルランドの和平に取り組んだベティー・ウイリアムズ、マリード・マクガイアの両氏の3人。

 請願は「最高裁の正義が下るまで、何人の子どもたちが死ななければならないのか」と訴えている。

 イスラエル軍の「ターゲット殺戮」により、2000年9月以降だけで、数百人のパレスチナ人が殺されている。


http://www.commondreams.org/headlines06/1114-02.htm

Posted by 大沼安史 at 11:05 午前 | | トラックバック (0)

〔イラクから〕 帰還した女性兵士が自殺

 イラクから、ニューヨーク州北部クリフトン・パークの自宅に帰還したひとりの米軍女性兵士が銃で自殺していたことがわかった。
 夫と子どもたちものに生還を果しながら、PTSDが彼女の生きる意欲を奪った。

 米海軍の衛生兵のジャンヌ・ミッチエルさん(33歳)。

 ジャンヌさんはイラク南部の、米軍刑務所、キャンプ・ブカで任務に就いていた。キャンプ・ブカでは昨年(2005年)に、拘束されたイラク人たちが反抗、4人が射殺される事件が起きている。

 ジェンヌさんは任務中、うつ病の治療薬をのんでいた。

 ジャンヌさんは、夫と3人の子を持つ母親だった。
 間もなく5年の任務を終えて、除隊するところだった。


http://www.editorandpublisher.com/eandp/search/article_display.jsp?vnu_content_id=1003381399
 

Posted by 大沼安史 at 10:40 午前 | | トラックバック (0)

2006-11-14

〔NEWS ただし旧聞〕 米国のイラン攻撃 作戦計画 第2段階へ 統合参謀本部 「避けられない」ものを受け入れ 戦闘 ペルシャ湾岸に拡大へ バーレーンも戦場化の恐れ

 米国のネット・メディア、「RAWストーリー」が9月21日付けで、米軍のイラン攻撃計画が第2段階に入っていることを、ペンタゴン高官らの証言で明らかにしていた。

 重要なニュースなので、遅ればせながら敢えて紹介しておく。

 それによると、米軍の統合参謀本部は作戦計画の第2段階として、イラン核施設攻撃に伴う「分岐(枝)と結末連鎖」について、この時点ですでに検討に着手している。

 「核攻撃」についてはそれまで、空軍のみが主張していたが、統合参謀本部全体として容認するコンセンサスが生まれた。
 「核」は、米軍の作戦計画のテーブルにのっている。

 統合作戦本部はイラン攻撃を「不可避なもの」として受け入れているという。

 統合作戦本部ではイラン攻撃に伴い、湾岸のバーレーンが戦場化すると見ている。
 バーレーンは米海軍の基地となっているが、国民はシーア派で、イランの影響力が及びやすい、と見ている。

 (大沼・注)
 見逃していた「古いニュース」だが、まだ“腐ってはいない”。
 すでに2ヵ月が経過しており、作戦計画の「第2段階」はすでに出来上がっている、と見るべきだ。


http://www.rawstory.com/news/2006/Pentagon_moves_to_secondstage_planning_for_0921.html

Posted by 大沼安史 at 08:18 午後 | | トラックバック (0)

〔NEWS〕 アルカイダ 「汚い核」で英国を攻撃準備 情報当局

 英紙ガーディアン(電子版)は11月14日、情報当局者の「確信」として、アルカイダが「汚い核」で英国をテロ攻撃することを決めている、と報じた。

 英政府が13日、メディア向けに行った公式ブリーフィングで明らかにしたもの。
 
 先週、「汚い核」の攻撃計画を準備していた英国籍の男性に40年以上の刑が言い渡されたが、火災警報器1万個があれば、その種の爆発物は製造可能だそうだ。

(大沼・注)
 なんとなく、「情報操作」ではないような気がするので、紹介しました。


http://politics.guardian.co.uk/terrorism/story/0,,1947295,00.html

Posted by 大沼安史 at 12:18 午後 | | トラックバック (0)

2006-11-13

〔イラクから〕 武装勢力 初の海上攻撃 バスラのシャトル・アラブ水路 係留船の爆弾が爆発 水上パトロールの英兵4人が死亡

 イラク南部バスラの、ペルシャ湾を結ぶシャトル・アラブ水路で11月12日、水上パトロール中の英軍艦艇の至近距離で、係留船に仕掛けられていた爆弾が爆発、英兵4人が死亡、3人が重傷を負った。

 武装抵抗勢力はこれまで道路際に爆弾を仕掛けることで、米英軍に損害を与えて来たが、水上攻撃はこれが初めて。

 シャトル・アラブ水路はイランとの国境にある、イラクの生命線を握る要衝。
 


http://news.independent.co.uk/world/middle_east/article1963589.ece

Posted by 大沼安史 at 11:35 午前 | | トラックバック (0)

2006-11-11

〔NEWS〕 イスラエル イラン攻撃も 国防次官が言明 ブッシュ政権、敗北で単独行動も

 イスラエルのエファライム・スネー国防次官は11月10日、エルサレム・ポスト紙に対し、イスラエルはいかなる犠牲を払ってでも、イランの核開発施設を予防的に攻撃する意志があることを言明した。

 イスラエル紙、「ハーレツ」によると、スネー次官はポスト紙に対し、イラン核施設への攻撃は「最後の手段であるが、最後の手段はときに唯一の手段になりうる」と述べた。

 イスラエルは25年前、イラクの核開発施設、オシラク炉に対して単独攻撃を行っている。

(大沼・注)
 ブッシュ政権の中間選挙敗北により、米軍によるイラン攻撃の可能性が薄らいだことに対して、イスラエルが強行方針を示した。

 イランとの宥和政策を牽制し、場合によっては単独攻撃する意図を明確化したものと言える。

 レームダックのブッシュ政権としては、自らが動きにくい分、イスラエルの独自攻撃を歓迎し、イラン封じ込めにつないでいきたいところ。

 こうしてみると、イスラエルによる対イラン攻撃はかなり可能性が高いと言わざるを得ない。

 イスラエル軍がレバノンで決行した「新型ウラニウム爆弾(バンカー・バスター)」の投下は、イラン攻撃のための予行演習だったのかも知れない。


http://www.haaretz.com/hasen/spages/786439.html

Posted by 大沼安史 at 09:50 午後 | | トラックバック (0)

2006-11-10

〔NEWS〕 新国防長官、ロバート・ゲイツ氏に イラン・コントラ事件、サダム・フセインへの秘密武器援助の疑い

 米国の反戦放送局、「デモクラシーNOW」は11月9日、ブッシュ大統領が新国防長官に任命したロバート・ゲイツ氏をめぐる疑惑を報じた。

 CIA時代のイラン・コントラ事件への関与と、サダム・フセインのイラクに対する秘密武器援助疑惑で、同局の討論番組に登場した米国の調査報道ジャーナリストは、ゲイツ氏の「諜報の政治利用」を批判。
 

  ゲイツ氏の国防長官就任で「デジャヴを見る思いだ(また来た道が始まるような気がする)」として国際謀略の復活に対し警鐘を鳴らした。

 (大沼・注)
 イラン・コントラ事件に関与した人物の登場は、イランを巻き込んだ、イラク戦争の幕引きを画策しているということか?
 

http://www.democracynow.org/article.pl?sid=06/11/09/1444242

Posted by 大沼安史 at 02:17 午後 | | トラックバック (0)

2006-11-09

〔がんばれ、シンディー!〕 「平和の母」 ホワイトハウス前で逮捕

 米紙ワシントン・ポスト(電子版)によると、「平和の母」こと、反戦運動のリーダー、シンディー・シーハンさん(49歳)が11月8日、ホワイトハウス前で逮捕された。
 8万人の署名簿を請願書渡そうと、50人ほどのデモ隊を率い、通用門に入ろうとして捕まった。
 逮捕される前、シンディーさんらは中間選挙の結果を喜び合い、「戦争停止」のシュプレヒコールを繰り返した。

 請願書にはイランへの武力行使反対が盛り込まれているという。


http://www.washingtonpost.com/wp-dyn/content/article/2006/11/08/AR2006110801953_pf.html

Posted by 大沼安史 at 04:11 午後 | | トラックバック (0)

〔コラム 机の上の空〕 イラクで戦傷 両足切断のヘリ・パイロット、タミー・ダクワースさん、届かず 共和党の牙城で善戦

 米国の中間選挙で、ブッシュ政権の「イラク戦争」に対し、米国民の審判が下りました。結果は「NO!」。
 下院議員選挙では民主党が躍進し、議会の過半数を制しました。

 イリノイ州のシカゴ郊外の下院選挙区では、イラク戦争帰りの女性が民主党から立候補し、全米、いや全世界から注目を集めました。

 両足義足の元米軍ヘリ・パイロット、タミー・ダクワースさん(37歳)。
 イラク戦争に参加し、辛くも一命をとりとめ、生還した方です。

 タミーさんは父親が米海兵隊員の、軍人の家庭に育ちました。母親はタイ人の女性。
 そう、ゴルフのタイガー・ウッズのような人ですね。

 大学院で国際関係論を専攻した方ですが、イリノイ州兵に志願、米軍のヘリ、「ブラック・ホーク」のパイロットとして、イラクに出征しました。
 階級は少佐。つまり指揮官の立場であったわけです。
 数十人の部下とともに、バグダッドで任務についていました。

 そんなタミーさんのヘリが、レジスタンスの発射したロケット手榴弾で撃墜されたのは、2004年11月12日のこと。
 そのときの彼女の最後の記憶は、「操縦ペダルが踏めない、あれっ、どうしたんだろう」だったそうです。

 不時着したヘリから救出されたタミーさんは、そのまま8日間、人事不省、意識不明の重態を続けます。
 そして両足切断……。
 片方の脚は付け根に近い部分から消えていました。

 タミーさんが今回の中間選挙に立候補することを決意したのは、イラク戦争を現場において体験した者として、なんとしても止めさせたかったからです。
 政治にはズブの素人の彼女でしたが、民主党の候補として名乗りを上げ、「イラクからの撤退」を掲げて、共和党の牙城である選挙区で選挙戦に挑みました。

 新たな「戦場」は、シカゴ郊外の富裕層が住む選挙区。過去、32年間にわたり、共和党が制していたところです。
 そこでタミーさんは闘った。

 善戦の結果は、惜敗。4000票ほどの差をつけられ、ついに届きませんでした。
 得票率は49%でしたから、ほんとうに「あと一歩」というところでした。

 選挙資金が足りなかったなどいろいろ言われていますが、とにかく残念なことです。
 
 しかし、選挙区での闘いには負けましたが、タミーさんがいち選挙区を越え、今回の中間選挙全般に大きな影響を与え続けたことは間違いところです。
 TVで彼女の存在を知り、選挙区が違うので彼女を直接、支持するわけにはいかないものの、ある決断を胸に、投票所へ向かった人々も、少なくなかったはずです。
 
 その意味で、タミーさんは議員にはなれなかったけれど、選挙に挑んだ一市民としては、完璧に勝った!
 ブッシュ政権を追い詰めた。

 タミーさんの果敢な闘いに、アメリカのデモクラシーにおける草の根の底力のようなものを感じざるを得ません。

 希望はまだある。
 タミーさん、ありがとう。
  
 イラク反戦に立ち上がってくれて、ありがとう。 
 

Posted by 大沼安史 at 08:45 午前 3.コラム机の上の空 | | トラックバック (0)

2006-11-07

〔NEWS〕 大学生の女性(18歳)がKamikaze(自爆)攻撃 ガザ地区で戦闘続く

 仏紙ルモンド(電子版)によると、イスラエル軍の侵攻下にあるガザ地区で11月6日、18歳の女子の大学生がカミカゼ(自爆)攻撃を行った。
 ガザ地区のベイト・ハナウンで、イスラエル軍の部隊に自爆攻撃を決行したのは、イスラム系の大学で学ぶメルヴァト・マサーウドさん。過激派の「イスラム聖戦」に所属していたとみられる。
 メルヴァトさんの自爆テロで、イスラエル兵士1人が死亡、1人が軽傷を負った。
 ガザ地区では6日前にイスラエル軍が侵攻、イスエラエルへ向けたロケット弾攻撃を一掃する「秋の雲」作戦を開始。
 これまで56人のパレスチナ人が死亡している。

(大沼・注)
 18歳の女性に「神風」攻撃を決心させる、この世界の不条理。
 ルモンドのサイトに掲載された、彼女の写真は悲しすぎる。


http://www.lemonde.fr/web/article/0,1-0@2-3218,36-831487@51-803567,0.html

Posted by 大沼安史 at 06:15 午後 | | トラックバック (0)

2006-11-05

〔NEWS〕 米軍 北朝鮮の核施設攻撃へ向け作戦計画 英紙サンデー・タイムズが報道

 米国防総省(ペンタゴン)が北朝鮮の核施設攻撃に向け作戦計画の策定を加速させている、と、英紙サンデー・タイムズ(電子版、11月5日付け)が報じた。

 ワシントン・タイムズも同様のことを報じている。

 サンデー・タイムズ(タイムズ紙の日曜版)によると、ヨンビョンの核施設については、潜水艦などからトマホーク(巡航ミサイル)を発射するほか、B52、あるいはB2ステルス爆撃機で精密誘導爆弾やミサイルを投下・発射する。

 米海軍の特殊部隊、シールズも攻撃に参加するという。

(大沼・注)
 ブラフであることを祈る……。


http://www.timesonline.co.uk/article/0,,2089-2437937,00.html

Posted by 大沼安史 at 06:48 午後 | | トラックバック (0)

〔NEWS〕 米国の有力軍事紙、「アーミー・タイムズ」が国防長官辞任を要求

 英紙オブザーバー(電子版、11月5日付け)によると、米国の有力な軍事紙、「アーミー・タイムズ」は6日付けで、ラムズフェルド国防長官の辞任を求める社説を掲載する。
 社説はイラク戦争について「彼の戦略は失敗した」と断じている。

 7日に行われる米国中間選挙を前にした、影響力ある軍事有力紙の「辞任要求」はブッシュ政権に対する新たな痛打といえる。

 (大沼・注)
 このまま、何事もなく(イラン攻撃なしに)中間選挙を迎えることができるとよいが……。
 

http://observer.guardian.co.uk/world/story/0,,1940015,00.html

Posted by 大沼安史 at 06:09 午後 | | トラックバック (0)

〔A Happy New Life!〕 救世主ならぬ救生酒? 赤ワイン 自然成分に延命・カウンター飽食効果

 ボージョレ・ヌーヴォーの季節ですね。ワイン党にはうれしいシーズンがやって来ました。
  肉料理には赤ワイン。
 別に凝らなくて大丈夫です。
 スーパーで値引きの豚肉なんかを買って茹でて、それをオカズに、お手ごろ価格の「赤」を飲む。
 ぼくのような独り者には、これで十分です。
 気合ですよ、気合。レストランに行った気分に、無理矢理、なっちゃえばいいだけのことです。

 というわけで、さしぶりに肩の凝らない、ワインに関する話題をひとつ。
 今月(11月)2日に、世界中に広がった「うれしいニュース」を紹介したいと思います。
 実はこれ、ワイン党にはすごい「朗報」。世界各地で、グラスを合わせる「乾杯」の音が生まれ、人生を愛でる福音のように響き渡っています(大げさですね)。

 レスベラトロール(resveratrol)――聞いたこと、ありますか?
 これって、赤ワインに含まれる自然成分だそうです。

 この「レスベラトロール」というのが、実にすごい働きをすることが、米国のハーバード大学医学大学院の研究チームによって確認されたそうです。
 論文は、世界的な権威を誇る科学雑誌、「ネイチャー」に掲載されました。

 その論文のキモの部分を紹介しますと、実験はマウスの群れ、2グループに対して行われたそうです。
 
 一方の群れには、高脂肪(ハイ・ファット)の食事を与え続けて、観察を続けました。
 1食あたり、クリームケーキ1個分。これを毎食、食べさせた。

 その結果、マウスたちはどうなったかというと、肥満して心臓疾患や肝臓障害を起こし、マウスの平均寿命に届かないうちに早死にしてしまったそうです。

 まあ、これはわかりますよね。
 人間で言えば、ステーキを連日、毎食、死ぬまで食べ続けるようなものですから。

 これに対してもう一方のマウスの群れには、クリームケーキ1個分の高脂肪食に加え、葡萄から抽出した「レスべラトロール」の投与を続けた。

 その結果、どうなったかというと、マウスたちは飽食のせいで肥満はしたものの、健康状態は悪化せず、平均的なマウスとほとんど区別がつかないほど、寿命をまっとうしたそうなのです。

 「レスベラトロール」が効いたのですね。飽食のマイナス効果を「中和」してくれたわけです。

 この「レスベラトロール」、哺乳動物のSIRT1という大事な遺伝子を活性化し、寿命を延ばすとされる酵素の体内生産を促すそうです(これ、自信満々に書いているわけではありません。念のために)。それが飽食マウスたちの健康を守ってくれた。

 これまでの研究の結果、このレスベラトロールがイースト菌や、芋虫とかハエ、魚の寿命を延ばすことはわかっていましたが、マウスのような高等動物でも効果があるとわかったのは今回が初めてだそうです。

 なんだ、マウス(ネズ公)の実験じゃねぇか、それがドシタッテんだ?、などと言うなかれ。

 もう、おわかりの方はおわかりでしょうが、人類もマウスと同じ哺乳動物、日頃飲みつけの赤ワインにはレスベラトロールがたっぷり入っている……となれば、結論はひとつなんですね。

 肉料理のような「高脂肪食」を食べ続けても、赤ワインでレスベラトロールを補給しておけば、心臓や肝臓をそんなにやられなくとも済むわけです。
 ま、平均寿命は行っちゃう。

 この研究結果を報道した英国の新聞の記者さんが、これで「フレンチ・パラドックス」の謎が解明された、なんて興奮気味に書いていますけど、その気持ち、分かりますよね。
 フランス人は美食を続けているのに、なぜ?――という謎が解け、ヨッシャー、俺もってな気になれたわけですから。

 これでワイン党の方々には、なみなみ注いでぐいっとグラスを傾ける大義名分が生まれたわけですが、もちろん、なにごとにも行き過ぎは禁物。
 飲みすぎ(食べすぎ)には注意しましょう。

 これは研究を発表したグループからの「警告」でもあります。

   

Posted by 大沼安史 at 05:32 午後 | | トラックバック (1)

2006-11-03

〔追悼〕 サリー・リリエンソールさん 死去 87歳 平和運動家・彫刻家

 反核運動家で彫刻家のサリー・リリエンソールさんが10月24日、サンフランシスコの病院で亡くなった。87歳だった。
  彼女の創設した「プロウシェアーズ財団」がこのほど声明を発表、訃報が世界中に伝わった。
 
 彼女がサンフランシスコで、Ploughsharesをスタートさせたのは1981年だった。創設資金、10万ドルを自ら集め、匿名の篤志家として年25万ドルの財団運営資金を出し続けて来た。すべてを「平和」のために注いで来た。
 彼女のもとで、財団は反核だけではなく、地雷、生物・化学兵器などに対する反対運動、抑止のための研究活動に対しも助成を続けて来た。

 新しい運動の芽に重点的に配分して来た。
 地雷禁止でノーベル平和賞を受けた団体も、彼女の支援で活動を広げた。

 自ら、「人種差別」にも立ち向かった。

 もともとは作家志望だった。ラジオ・ドラマの脚本も書いたりした。その後、彫刻の道に進んだ。装飾ではなく実用にこだわった作風だったという。

 サンフランシスコ近代美術館(SFMOMA)の運営にも携わり、ふつうのアーチストが利用できるギャラリーを開設した。

 財団の名前、Ploughshares は、聖書のイザヤ書から採った。

 「かくてかれらはその剣をうちかえて鋤(ploughshares)となし……戦闘(たたかひ)のことを再びまなばざるべし」

 聖書のなかの「9条」のような言葉だ。

         ☆ 

 訃報を聞いて友人たちと、横浜・野毛にある、なじみの居酒屋で話し合った。

 一人が言った。「剣を鋤にうちかえる、って、いい言葉だね。彫刻家らしいな?」

 すかさず、合いの手がふたつ。

 「彫刻家は、土から、かたちある永遠のいのちを創り出す。いのちを廃墟と化す核兵器は真逆だよね」

 「そうだよね。サリーさんって、もしかしたら、核兵器の数だけ、それを材料に金属彫刻を創りたかったんじゃないか」
 
  
  追悼式は11月25日に行われる。 
 

http://www.ploughshares.org

Posted by 大沼安史 at 08:44 午前 | | トラックバック (0)

2006-11-02

〔NEWS〕 ペンタゴン イラク戦争正当化プロパガンダを強化 歴史を即時“書き換え” 報道を「訂正」し、オン・ザ・レコードに

 米国防総省(ペンタゴン)がイラク戦争を自己正当化するプロパンガンダを強化している。

 HP(⇒)に「フォー・ザ・レコード」の欄を新設、都合の悪い報道に「訂正」を加えて、「記録」として残しているのだ。

 ジャーナリズムによる「報道」とは、いわば「歴史」の「今」における「画定」だが、ペンタゴンはこれを即座に書き換え、自分の都合のいいラインで「正史」を残そうという悪質な企てである。

 実はあのラムズフェルド長官の発言の「真意」はこうだった、ニューヨーク・タイムズの論説はここで決定的な誤認をしている、など、「あと出しジャンケン」で事態の「漂白」を図っている。

 ブッシュ政権の司令塔、「ペンタゴン」にハイジャックされたアメリカ!

 ペンタゴンの「NEWSPEAK」(G・オーウェル)を許すな!


http://www.latimes.com/news/nationworld/nation/la-na-spin2nov02,0,4346433.story?coll=la-home-headlines

http://www.defenselink.mil/home/dodupdate/index-b.html

Posted by 大沼安史 at 10:35 午後 | | トラックバック (0)

〔イラクから〕 イラク兵“尋問”法に抗議して自殺 アラビア語通訳の米軍の女性兵士 アリッサ・ピーターソンさん(27歳)

 銃の暴発で死亡したとされていた米陸軍のアラビア語通訳の女性兵士(27歳)の死の真相が明らかになった。

 出身地、アリゾナ州フラッグスタッフのラジオ局のジャーナリストが「連邦情報自由法」にもとづき入手した軍の公式調査文書で、女性兵士の死は、銃による自殺と判明した。

 女性兵士は、イラク北西部のアルタハールにある米軍の刑務所内で2度、イラク人容疑者に対する“尋問”に参加したが、それ以降、尋問に立ち会うことを拒否、2003年9月15日、自殺した。

 「尋問」がどんなやり方で行われてかは分かっていない。

 アリッサさんはモルモン教徒。カリフォルニアの軍の語学学校でアラビア語を習い、イラクへ派遣された。
 
 (大沼・注)
 「尋問」は「拷問」だったのだろう。
 アリッサさんはそれに耐えられなかった。
 
 冥福をお祈り申し上げます。
  

http://www.editorandpublisher.com/eandp/columns/pressingissues_display.jsp?vnu_content_id=1003345862

http://www.fallenheroesmemorial.com/oif/profiles/petersonalyssar.html

Posted by 大沼安史 at 03:50 午後 | | トラックバック (1)

2006-11-01

〔イラクから〕 バグダッド 孤立 スンニ勢力が道路を遮断 パトリック・コクバーン記者が現地報告

 英紙インディペンデントのパトリック・コクバーン記者が11月1日付けの同紙(電子版)で報じたところによると、首都バグダッドがスンニ派の武装抵抗勢力によって孤立し出している。
 首都の北部と南部を中心にバクダットに向かう道路は、同派のゲリラによって遮断されてしまった。
 スンニ派武装勢力はシーア派を撃退しながら、首都包囲網を狭めている。

 (大沼・注)
 これはイラクの現場から報道を続けるコクバーン記者のイラク北部、アルビル発の記事である。

 コクバーン記者は最近、「占領―戦争とレジスタンス」という本を出版した。
 取材経験と歴史的な洞察にみちた記述がすばらしい。
 お薦めの本である。  


http://news.independent.co.uk/world/middle_east/article1945769.ece

Posted by 大沼安史 at 10:49 午前 | | トラックバック (0)