〔NEWS〕 謎のイタリア人 マリオ「教授」は「核の専門家」だった! 旧ソ連からの濃縮ウラニウム密輸を伊当局に通報したことも 英紙、ナポリで会見に成功 南米コロンビアに「足跡」
放射性物質の猛毒、「ポロニウム210」で毒殺されたロシア人亡命者、アレキサンドル・リトビネンコ氏が11月1日、ロンドンのスシ・バーで会ったイタリア人、マリオ・スカラメラ氏に対する単独会見に、英紙デイリー・メールが成功した。
スカラメラが住むナポリのホテルで行われた記者会見での同氏の発言と、それに対する同紙の検証結果は、25日付けの同紙(電子版)に掲載された。
謎だらけの人物だった。会見にも2人のボディーガードを連れて現れた。
会見で同氏は、環境法の専門家だと言った。「環境犯罪防止プログラム(ECPP)」という団体に所属し、事務局長をしていたとも言った。その団体の本部は存在しないが、事務所はイタリアの「フチノ宇宙センター」にあり、同センターは東ヨーロッパなどのおける環境犯罪を衛星で監視しているのだそうだ。
そのECPPのことを、世界的に活動を続ける「グリーンピース」の関係者は「知らない」と語った。
マリオ氏は1999年に、米国スタンフォード大学の研究員になり、その後、地元ナポリ大学のディレクターになった、と語った。2002年にECPPでの仕事を終えると、南米コロンビアで地元警察を訓練する学校をスタートさせた、と言った。
さらに同じ年には、ロンドンのグリニッジ大学に籍を置き、環境法を研究した、とも。
デイリー・メール紙の問い合わせに対し、各大学とも「記録はない」と答えた。
ナポリ大学のスポークスマンは「記録はない。しかし、どこかの学部でなんなかのかたちで研究していたかもしれない」と語った。同大学には同姓のマリア・スカラメラ博士という女性研究者がいて、その彼女は「ポストを用意したことはあるが、見たこともない。ヨーロッパ方面の研究資金を得ていたような感じだった」と述べた。
マリオ氏はその後、環境法の専門家から突然、「核の専門家」に変身した。
1昨年(2004年)にマリオ氏は、ソ連の潜水艦が以前、ナポリ湾で核弾頭を20発以上も紛失した「事実」を公表した。
昨年(2005年)「7月」、マリオ氏はイタリア警察当局に対し、ウラニウムがスーツケースのなかに隠されて、密輸入されようとしていると通報。密輸グループは逮捕され、90%のまで濃縮されたウランを回収した、と語った。
同氏はサンマリノでロシアの元KGBエージェントの行動を監視して通報、4人がレミニの警察に逮捕された、押収したウラニウム(10キロ)は、旧ソ連で濃縮されたものだった――と語った。
メール紙の取材では昨年「6月」、たしかにマリオ氏の通報でイタリア警察が動き、ウラニウムの密輸事件を摘発している。
マリオ氏はイタリア国会が同国内でのKGBの活動を調査する「ミトローキン委員会」で証言したこともある。
(大沼・注)
麻薬のコロンビア、旧ソ連からのウラニウム密輸……まるで自分がCIAのエージェントであることを、自ら告白しているようなものではないか?
仮面の告白はなぜ?……「消される」のを防ぐためかも。
Posted by 大沼安史 at 10:21 午前 | Permalink
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