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2006-11-22

〔NEWS〕 S・ハーシュ氏 イラク・イラン問題で深層報道 ホワイトハウスが「イラン核なし」CIA秘密報告を無視 ネオコン イスラエル 「イラン攻撃」に意欲 イラク米軍 シリア・イラン国境地帯へ再配備か 殺し合いによる疲弊を待つ

 米国の調査報道ジャーナリスト、セイモア・ハーシュ氏が、米誌「ニューヨーカー」(11月20日発売)で、「次なる舞台」と題して、イラン・イラク問題をめぐる最新の取材結果を明らかにした。
 ハーシュ氏の内幕報道のポイントは以下の通り。

 *〔イランの核に関するCIA秘密報告〕
  ことしの秋の早い段階でのこと。CIAがイランの核開発についてまとめた秘密報告書のドラフト(草案)が、ホワイトハウス、ペンタゴンによって「無視」される一幕があった。
 ドラフトは、イランの「核兵器開発」について、なお「結論的証拠」が見つかっていない、としており、ブッシュ政権の「核(兵器)開発疑惑)」と矛盾する内容となっている。

 *〔CIA報告の根拠〕
  イランの核施設の近隣に、米国、イスラエルのエージェントが仕掛けた、極秘の放射性物質検出装置をはじめ、その他、衛星などを使った監視活動では、「核開発」は検知されていない。

 *〔イランが核起爆装置を実験したとの情報〕
  イラン国内に潜むイスラエルのエージェントが、イランが核起爆装置の実験を行ったことをつかんだ、との情報が、この夏の終わりごろ、流れた。
  この点に関して(CIAではなく)ペンタゴンの情報機関、DIA(防衛情報局)は、イランのパルチンでの施設で、起爆装置の開発が行われているとみており、イスラエル=ペンタゴンの見方は一致している。

 *〔イラン攻撃の可能性〕
  イランへの攻撃は、負けを挽回しようと賭け金を倍にする「負けてもイケイケ(failure forward)」作戦として決行される可能性はある。
 その根拠は、
   ①イラン核開発を許せば、スンニ派アラブ国家が核開発に乗り出し、中東情勢は一気に不安定化する。その予防。
   ②イスラエルが強行姿勢を示している。
   ③ヒラリーをはじめ、民主党も結局は「同調」するだろう。
  などの点が挙げられている。

 *〔イラク占領の行方〕
  イラク米軍は内戦が続く都市部などから撤退、シリアやイランの国境地帯に展開する可能性がある。スンニ・シーア派に殺し合いをさせ、疲弊を待つ作戦だ。
  (大沼・注)そう、その通り。米国は結局、イラク国内の油田を確保すればいいだけのことだから。とくに膨大な埋蔵量を持つ、無人地帯の西部砂漠地帯は、狙い目だ。なにしろ、楽に占領し続けることができるから。米軍がファルージャに侵攻したのは、この「油の砂漠」占領を狙ったものだった!


http://www.newyorker.com/fact/content/articles/061127fa_fact

Posted by 大沼安史 at 08:37 午前 |

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