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2006-10-30

〔いんさいど世界〕 イスラエル レバノン侵攻で 「秘密ウラニウム爆弾」を使用か? 

 北朝鮮の「地下核実験」再開が取り沙汰されるなか、深刻なニュースが「中東」から伝わって来ました。

 世界で最も権威のある「中東」問題の専門ジャーナリストといえば、あのビン・ラディンとも単独会見したこともある、英国インディペンデント紙のロバート・フィスク氏(ベイルート支局長)ですが、そのフィスク氏が10月28日付けの同紙で、衝撃的な事実を明らかにしました。

 イスラエル軍がこの夏、レバノン侵攻の際、正体不明の「秘密ウラニウム爆弾」を使用した可能性がある、というスクープ記事を放ったのです。
 これは、中途半端に終わった北朝鮮の「地下核実験」と違って、「実戦」での「使用」ですから、大変なことです。

 いったい、どういうことなのか、早速、フィクス氏の報告の中身を紹介することにしましょう。

 謎の「秘密ウラニウム爆弾」が使用された場所は、レバノン侵攻でイスラエル軍がヒズボラに猛攻を加えた、キアムとアト・ティリの両地区。
 爆弾で出来たクレーターから採取した土壌サンプルを調べたところ、「ウラニウム・アイソトープの濃縮(コンセントレーション)」が確認されました。

 調査したのは、「放射性リスクに関する欧州委員会」の英国代表を務めるクリス・バズビー博士らのチーム。
 なぜ、レバノンまで出かけて行って、土壌の放射能汚染調査をしたかというと、イスラエル軍がどうも“特殊爆弾”を使用した可能性がある、という疑いが出ていたからです。

 キアムでは、爆撃により、巨大な「黒雲」が噴きあがったところが撮影されてもいる。
 この「黒雲」って、ウラニウムが燃えたときに(も)発生するものなのだそうです。(そういえば、ヒロシマには「黒い雨」が降りましたね)

 それでフィスク氏らの所属するインディペンデント紙はこの夏、イスラエル政府に対し、「ウラニウムをベースとした爆弾」をレバノンで使用した事実はないか、照会した。
 それに対するイスラエル外務省の返事は、「国際法、条約に違反した兵器は使用していない」。

 これって、実は「明快な否定」でない。そもそもイスラエルは非人道兵器を禁じたジュネーブ条約に署名さえしていませんから、核兵器とか化学兵器を使っても、それはイスラエルが加盟した「条約」に該当するものではないからです。

 で、バズビー博士らが採取した土壌サンプルに含まれていたアイソトープは何かというと、ウラン235。
 天然のウランには0.72%しか含まれていないアイソトープで(ウラン238がほとんどで、99.27%の構成比だそうです)、これを90%以上に高めると、原爆の材料になるわけですが、このウラン235が対ウラン238比で1%弱、検出されました。

 このことからどういうことが言えるのか?

 英国の別の各専門家によれば、ウラン235の残留放射能の量から見て、ヒロシマ型と同じ、通常タイプの「核分裂爆弾」ではなかった可能性が強いそうです。

 そうだとするならば、ではどんな「ウラニウム爆弾」だったかというと、バズビー博士らの報告によれば、これはまったく新しい型の小型核分裂兵器か、「ウラニウム酸化(oxidation)フラッシュ」による超高温を発生する「サーモバリック(thermobaric)爆弾」、あるいは劣化ウランの変わりに濃縮ウランを使った貫通弾などが考えられる、といいます。

 いずれにせよ、地下のビズボラの隠れ家を狙ったものに間違いはなさそうです。これでどれほどの犠牲者が出たことでしょう。 

 フィスク記者によれば、今回のレバノン侵攻で、イスラエル軍はベイルートのヒズボラ司令部に対して、米国製の「バンカーバスター」(地下貫通弾)を使ったことが確認されています。
 それどころか、クラスター爆弾に加え、白リン弾も使用したこともわかっています。
 (白リン弾については、イスラエル当局者が使用を認めています)

 フィスク記者らが提起した疑問に対し、イスラエルは説明する義務があります。
 国際社会に対し、「説明責任」を負っています。

 日本政府も北朝鮮の「核実験」に加え、「唯一の被爆国」として、イスラエルにも厳しく問いただすべきでしょう。

 真相の究明が待たれるところです。  

Posted by 大沼安史 at 10:41 午前 1.いんさいど世界 | | トラックバック (0)

2006-10-29

〔NEWS〕 ペルシャ湾の石油施設防衛で警報 米英艦隊が警戒態勢 対イラン戦の布石?

 ドバイ発のAP電(10月27日)が気になる情報を報じていたので、念のために紹介しておく。
 世界最大の沖合い石油積み出し基地である、サウジのラス・タヌラと、隣のバーレーンの石油精製所に対し、アルカイダの攻撃が予想されるとして、米英艦隊が警戒態勢を強めているという。

 ペルシャ湾に面するバーレーンには米海軍第5艦隊の基地があり、サウジ沖の同湾海域は、英海軍が参加したイタリア指揮下の連合艦隊、第152機動部隊が展開している。

 今回の警戒態勢は、アルカイダに名を借りた「臨戦態勢」入りと解釈すべきことかも知れない。
 中東海域では米海軍を中心に海軍力の増強が進んでいるといわれる。

 米軍による「イラン攻撃」は果たして決行されるのか?

 米国の中間選挙で、共和党劣勢が確定したいま、ブッシュの「暴発」を恐れる。
  

http://www.msnbc.msn.com/id/15442751/

Posted by 大沼安史 at 11:12 午前 | | トラックバック (0)

〔NEWS〕 現役の米兵らが「イラク撤退」求める 米連邦議会議員あてに“合法”アピール

 現役で任務につく米軍兵士らが「イラク撤退」を求める意思表示を始めた。
 「軍警報者保護法」で、現役の兵士が連邦議会の議員あて意見を表明する権利が認められていることから、これを活用して「直訴」している。

 ロイター通信によれば、現役兵士が“合法的にアピール”できる、専用のインターネット・サイトが10月25日に正式にスタートしたが、正式に稼動するまでの数日間だけで、219人がアピールに参加したそうだ。
 ベトナム戦争の後期、1970年代の初めにも同じような現役兵の直訴が行われ、25万人以上が参加したという。

 この法律は、直訴した米兵に対する不当な扱いを禁じている。

(大沼・注)
 「防衛省」への「昇格」を図るなら、日米同盟の「対等性」(?)により、日本も同じような法律を定めるべきではないか?
 

http://www.appealforredress.org

http://today.reuters.com
 

Posted by 大沼安史 at 10:41 午前 | | トラックバック (0)

〔NEWS〕 超国家権力と化した「CIA」 拷問者空輸でドイツを「沈黙」させる

 英紙ガーディアン(電子版、10月26日)が国際政治の内幕を暴露するスクープ記事を放った。

 米国のCIA(中央情報局)による「テロ容疑者空輸」に対し、ヨーロッパで批判の声が高まった際、CIAがドイツ政府に対し、モロッコで拘束しているドイツ国籍を持つアルカイダ容疑者へのアクセスを認める交換条件として、批判の高まりを抑えるよう働きかけていた。

 ことし2月の、ドイツ連邦議会への秘密報告文書によると、ドイツ政府は同容疑者へのアクセスに成功している。

 このドイツ人容疑者は2002年、モロッコで逮捕・拘束されていたが、CIAの航空機でシリアに移送された。
 このあとシリア政府は、ドイツ国内で脅迫罪に問われていたシリア情報部員の釈放をドイツ政府に要求、ドイツ政府は訴追を取り下げてもいる。

 ガーディアン紙によれば、CIAが取引をドイツ政府に持ちかけたあと、EU諸国はほぼ足並みを揃えて「批判」の大合唱をトーンダウンさせた。

 CIAが国家を上回る権力・影響力を持つにいたっている姿を暴露した、果敢な調査報道である。

 同じ同紙の記事に、CIAが自らの支配下におく「エア・アメリカ」などの航空機を利用し、「容疑者」を移送していたと出ていて、「やはり」と思った。
 「エア・アメリカ」とはたしか、戦後間もない頃、CIAがアジアを舞台に、主に麻薬の輸送を行うため、設立した航空会社だったはず。
 それが、いまなお「活躍」している、ということは……。


http://www.guardian.co.uk

Posted by 大沼安史 at 10:36 午前 | | トラックバック (0)

2006-10-24

〔NEWS〕 北朝鮮で親中国「菊グループ」による宮廷クーデターの可能性も ニューズウイーク誌が観測記事

 米誌「ニューズウイーク」(10月30日号、電子版)によると、中国政府内のアドバイザーらのなかで、北朝鮮で親中国派による宮廷革命を起こし、金正日政権を打倒する構想が支持を広げている。

 宮廷革命の引き金は「送油ストップ」。
 同誌によれば、中国は2003年の初め、北朝鮮への石油供給を3日間、停止したことがあるという。

 米国防総省元高官によると、「菊グループ」という親中国のグループが北朝鮮新体制の背骨になるかも知れないという。


http://www.msnbc.msn.com/id/15365945/site/newsweek/

Posted by 大沼安史 at 02:50 午後 | | トラックバック (0)

2006-10-23

〔NEWS〕 イラク難民 国外160万人 国内150万人

 ヨルダンの国連難民高等弁務官事務所がまとめたところによると、イラク戦争で難民化したイラク人は310万人に上り、国外に逃避した人はそのうち160万人に達しているという。

 総人口2600万人の国で、この惨状!
 イラク戦争により、イラク国民の生活基盤の破壊が大規模に進んでいる実態を示す調査だ。

 国外に逃れたイラク難民は、ヨルダンに50万人、シリアに45万人、といった内訳。
 シリアには1ヵ月4万人のペースで難民が流れ込んでいるという。

 米国こそ、生活破壊の「テロリスト」である。

http://news.independent.co.uk/world/middle_east/article1919327.ece

Posted by 大沼安史 at 03:31 午後 | | トラックバック (0)

〔NEWS〕 イスラエル 対ヒズボラ戦争で(白)リン弾の使用を認める

 イスラエル紙「ハーレツ」(電子版、10月22日付け)が報じたところによると、イスラエルのエルダリー国会担当相は、対ヒズボラのレバノン戦争で、(白)リン弾(砲弾)を使用したことを認めた。
 イスラエル政府当局者が(白9リン弾の実戦使用を認めたのは、これが初めて。
 エルダリー氏はまた、イスラエル軍がさまざまなタイプのリン兵器を保有していることも明らかにした。

(大沼・注)ハーレツ紙は「リン弾」とだけ報じているが、white phosphorus (白リン)弾であることは間違いない。
 白リン弾は米軍がイラク戦に使用している。
 白リン弾を浴びると火傷は骨まで達し、水をかけても消えない。

 非人道的な化学兵器である。
 国際社会は即時禁止を決めるべきである。 


http://www.haaretz.com/hasen/spages/777549.html

Posted by 大沼安史 at 10:17 午前 | | トラックバック (0)

2006-10-20

〔いんさいど世界〕 アーミッシュの人々の赦し 自殺した射殺犯の妻 マリーさんら遺族を支え励ます マリーさんが感謝の言葉 復讐ではなく愛を 感動広げる「アーミッシュ・イグザンプル」

 「アーミッシュ・イグザンプル」……アーミッシュの人々が示した模範。
 そんな言葉が、アメリカで広がり出しています。
 わたしたちもまた、アーミッシュの人々が示した、あの「赦しと愛」に学ばなければならない。報復・復讐では何も生まれてこない――そんな考え方が、人々の胸に宿りはじめています。
 きょうは、そんな「アーミッシュ・イグザンプル」の話を紹介したいと思います。

 アーミッシュの人々を襲ったあの事件、まだ覚えていますよね。
 今月(10月)2日、アメリカのペンシルバニア州のアーミッシュの村で起きた悲劇のことです。
 村の学校に、近くにすむミルク配送ドライバーのチャールズ・ロバーツという32歳の男が銃を持って押し入り、女の子たちを人質にとったあと、10人に銃撃を加え、その場で自殺を図る事件が起きました。
 銃撃で少女5人が殺害、残る5人も重軽傷を負う、凶悪な事件がアーミッシュの村を襲ったのです。

 日本でもけっこう報道された事件なので、ご存知の方も多いとは思いますが、ここでちょっと、おさらいをしておくと、アーミッシュの人たちというのは、スイスから移住してきたドイツ系の人々で、メノナイト派の敬虔なクリスチャンです。
 現代文明の汚染をさけ、電気も車もない、質素な暮らしを営んでいる人たちです。

 そんな人たちが自分たちの娘を、孫を殺されてどう反応したか?
 これも、もう、とっくにご存知のこととは思いますが、アーミッシュの人たちは驚くべき対応をしたのです。

 現地からの報道によりますと、アーミッシュの村人たちは、事件から「数時間後」には、チャールズ容疑者の自宅を訪問し、妻のマリーさんを慰め、励ましました。
 マリーさんは、チャールズ容疑者との間に3人に子を持つ母親。
 同じ人の子の親として、自分の夫が学校で子どもたちを殺したという事件に衝撃を受け、絶望と悲嘆の底へ突き落とされていたはずです。
 その彼女を、アーミッシュの人たちは支えた……。
 夫の罪を赦して、彼女の心の支えとなった……。

 なかなかできることじゃありませんよね。

 アーミッシュの人たちの励ましはそれだけではありませんでした。

 殺害された少女たちの葬儀にマリーさんを招待しました。
 そして7日に行われたチャールズ容疑者の埋葬には、40人近くが参列し、マリーさんと3人の子どもたちとともに、チャールズ容疑者の死を悼んだのです。
 チャールズ容疑者が葬られたのは、9年前に、幼くして亡くなった娘さんのハート型の墓石のそばでした。

 チャールズ容疑者はこの娘さんの死をきっかけに、神を呪い、自分を呪い、世界を憎むようになったのだそうです。(昔、親戚の少女に性的ないたずらをしたことが心の傷として残っており、それが事件のもうひとつの引き金になったとの説もありますが、警察は確認していません)

 その葬儀の印象を、参列者のひとりは、こう語っています。
 「それは愛でした。赦しでした。心からの赦しが、遺族に対して向けられたのです。それを見てわたしも、思わず跪き、泣いてしまいました」

 殺されたアーミッシュの少女たちも、相手を赦す勇気を示しました。負傷しながら生き延びた少女らの証言によりますと、最年長の13歳のマリアンさんは「わたしを撃って。ほかの子は逃がして」と、前に進み出たそうです。マリアンさんの妹のバービーさん(11歳)も自分から進み出て、負傷しました。

 マリアンさんたちはチャールズ容疑者に、こうも訊いたそうです。
 「どうして、こんなことをするの?」と。
 これに対してチャールズ容疑者はこう答えた。
 「神のことを怒っている」と。

 自ら銃口の前に進み出たマリアンさんの心の中には、チャールズ容疑者に対する憐れみがあったのかも知れません。

 負傷したバービーさんが病院のベッドから起き上がり、自宅に戻った14日、マリーさんはアーミッシュの人々に対し、感謝のメッセージを発表しました。
 そのマリーさんのメッセージが、アーミッシュの人々の愛に「応答」するものとして、ニュースとなって福音のように伝わり、世界に感動の輪を広げました。
 その一部を紹介します。

 「みなさんのわたしたち家族に対する愛は、わたしたちがほんとうに必要とした癒し(ヒーリング)をくださいました。みなさんからの贈り物は、言葉で言い尽くせないほど、わたしたちのハートを温めてくれたのです。みなさんの思いやり(コンパッション)は、わたしたち家族を、地域社会を越えてゆき、いま世界を変えようとしています。そのことにつき、わたしたちは、みなさんに、心からの感謝をささげるものです」

 事件のあと、このアーミッシュの人々に対し、全世界から――ベトナムやアルゼンチンからも、共感と励ましの声が寄せられたそうです。病院の費用を心配して、地元の関係機関に義捐金を寄せてくれた人もかなりの数に上ったそうです。 
 アーミッシュの人たちの赦しと愛は、マリーさんのいうように、まさに世界各地へと広がり、憎悪と復讐心にまみれた世界を変えようとしているのかも知れません。

 そのマリーさんの声明が発表された同じ14日に、アメリカのアイオワ州の田舎町で、1家5人が家族のひとり息子に殺される事件が起きました。
 19日に行われてその葬儀で、カトリックの司祭が説教のなかで、アーミッシュの人々の「愛と赦し」に触れ、こう言いました。
 「わたしたちの生が大きな傷(ハート)で傾いたとしても、それは大きな憎しみ(ヘイト)では回復されない」

 「アーミッシュ・イグザンプル」……アーミッシュの人たちが示してくれた模範。
 「犯人を一日もはやく極刑に処して」とはたぶん言わない、その大きなこころ。

 わたしたち日本人も、大いに見習うべきことかもしれませんね。

 ちなみに、悲劇の現場となったアーミッシュの村の学校のことですが、村人たちはさっさと解体し、消し去ったそうです。
 名所になっては困る、と。

 ペンシルバニアのランカスターにある、このアーミッシュの村には、いまごろはもう、平和で、静かな時間が戻っていることでしょう。
 悲しみを癒すのは愛であり、赦しである。
 それを教えてくれたアーミッシュの人々に、わたしたちもまた感謝の心をささげたいと思います。
 

Posted by 大沼安史 at 03:57 午後 1.いんさいど世界 | | トラックバック (0)

2006-10-19

〔NEWS〕  日本 「核開発せず」を約束 日米外相会談 米国 日本の「右傾化」を牽制

 インターナショナル・トリビューン紙(ニューヨークタイムズ発行のグローバル紙、10月19日付け)の1面トップに、同日付けの日本の新聞各紙とは明らかに違う見出しの記事が掲載された。
 ライス国務長官と麻生外相の会談を報じるトップ記事で、だ。

 日本の新聞は、北朝鮮に対して「効果的」な制裁を行うなどといった、いかにも「官報」的な通りいっぺんの記事だったが、IHT紙に載ったニューヨーク・タイムズ紙の記事は、まったく視点の異なる、ちょっと意外なものだった。

 IHT紙のトップ記事の見出しは「日本 核武装せずと確約  外相 兵器の“必要”なし、との見方」。
 
 麻生外相がライス長官に「日本は核武装しません」と確約したことを、ニューヨークタイムズのライス長官同行記者と同紙の東京支局長は、最重要ニュースととらえ、報じたのである。

 なぜ、そういうことになったのか?

 それはおそらく、北朝鮮の「地下核実験」後、日本の政治権力の内部で、「これを機会に、わが国も核武装を」との声が、米国が見過ごすことのできないほど、高まっていたからだろう。
 例の、中川昭一・自民党政調会長の発言だけでなく、政府の中枢レベルで「核開発」を主張する流れが強まり、それを米政府がキャッチし、ライス長官が麻生外相に直接、釘を刺した、というストーリーだったのではないか。

 もしかしたら、安部政権は極秘裏に「核開発」の「秘密GOサイン」を出し、日の丸核武装への第一歩を踏みだすところまで行っていたのかも知れない。

 「読売」の朝刊に出ていた、麻生外相のあの「衝撃的な表情」は、そうした推測を裏付けるもののようにも見える。
 「えっ? どうしてアメリカに知られたんだ??!!」

 中国との連携強化を目指す米国は、日本のナショナリズムの高まりを実は歓迎していない。それどかろか、むしろ、つぶしにかかる……そのことも示唆するような、敗北感をにじませた外相の表情だった。

Posted by 大沼安史 at 02:06 午後 | | トラックバック (0)

2006-10-18

〔NEWS〕 イラク戦争 米国が「出口戦略」模索 3国家に分解か?

 イラク戦争の泥沼が深化・拡大するなか、米国が「出口戦略」を模索しているらしい。地獄のような現実とよくやく向き合い出したようだ。

 パパ・ブッシュのもとで国務長官を務めたジェームズ・ベーカー氏が超党派のパネル、「イラク・スタディー・グループ」の共同議長としてイニシアチブを発揮し、ブッシュ大統領の戦争政策とは違った着地点を見出そうとしている。

 英紙ガーディアン、米紙ニューヨーク・タイムズ紙の報道を総合すると、米国には最早、イラク戦争の行き詰まりを打開する力はなく、近々公表される同グループの最終報告(ベーカー報告)は、「撤退・イラク放棄」の提言となる見通しだ。

 その場合、国家としてのイラクの行方は、どんなかたちになるのか?

 共和党のジョン・ワーナー上院議員はイラクを、シーア派のイラク、スンニ派のイラク、クルドのイラクの3カ国に分解する構想を提案しており、この線での決着するとの見方も出ている。
 
 ベーカー元長官らもこの点に関し、すでにシリア、イラクと意見を交換しているという。


http://www.guardian.co.uk/comment/story/0,,1924581,00.html

http://select.nytimes.com/search/restricted/article?res=F10817FD38540C7A8CDDA90994DE404482

Posted by 大沼安史 at 05:34 午後 | | トラックバック (0)

2006-10-17

〔NEWS〕 「制裁」は「宣戦布告」 北朝鮮外務省が声明

 北朝鮮外務省は10月16日、「制裁は(北朝鮮に対する)宣戦布告である」とする声明を発表した。

 米紙ワシントン・ポスト(電子版、10月17日付け)がソウル発のAP電で伝えた。


http://www.washingtonpost.com/wp-dyn/content/article/2006/10/17/AR2006101700135.html

Posted by 大沼安史 at 06:53 午後 | | トラックバック (0)

〔NEWS〕 駐韓、イラク米軍兵士に炭素病ワクチン接種

 米紙ワシントン・ポスト(電子版、10月17日付け)によると、米国防総省は韓国、イラクなどに駐留する米軍兵士らに対して、炭素病ワクチンを接種する。

 炭素病(アンスラックス)は致死性が強く、生物兵器(細菌兵器)として使用される恐れがある。

 いまどき、何のために?
 

http://www.washingtonpost.com/wp-dyn/content/article/2006/10/16/AR2006101601084_pf.html

Posted by 大沼安史 at 06:42 午後 | | トラックバック (0)

2006-10-16

〔イラクから〕 イラク 無政府状態に 国民和解会議 無期延期 宗派内戦 激化

 スンニ、シーア派の対立、殺し合いがエスカレートするなか、10月14日に開催される予定だった、政府主催の国民和解会議が無期延期された。
 イラクはどうやら「国家」として崩壊してしまったようだ。

 英紙ガーディアン(電子版、10月16日付け)の現地からの報道は、宗派抗争が内戦に進み、復讐が復讐を呼ぶ絶望的な状況にあることを伝えている。

 13日の金曜日、バグダッドの北、80キロに位置するバラドの町で、シーア派の首なし遺体が17体、発見された。
 同じバラドで、14日から15日にかけて、こんどはスンニ派のイラク人が少なくとも46人、殺害された。

 北部のキルクークでは15日、自動車による自爆テロで少なくとも10人が死亡した。

 聖なる月、「ラマダン」にもかかわらず……。

 連綿として続く、イラクの悲劇。
  「イラク戦争」を「忘れられた戦争」にしてはならない。 


http://www.guardian.co.uk/Iraq/Story/0,,1923136,00.html

Posted by 大沼安史 at 01:08 午後 | | トラックバック (0)

2006-10-15

〔NEWS〕 ペンタゴン イラク戦争 長期化戦略を決定 2010年まで現行兵力を維持

 米国防総省(ペンタゴン)がイラク戦争の長期化に備え戦略計画の策定に入っていることが明らかにになった。
 米陸軍の参謀長、シューメーカー将軍が米陸軍協会の年次総会での演説のなかで言明した。
 少なくとも2010年の終わりまで、こんご4年間にわたって現行の兵力14万人態勢を維持するという。
 英紙インディペンデント(電子版、10月15日付け)が伝えた。

 (大沼・注)
 ことしの年末、もしくは来年初めに、イラク駐留米軍を1万5千人(2個旅団分)を削減し、本国に帰還させるという「公約」は、11月の中間選挙向けのジェスチャーだったわけだ。

 このままではイラク戦争の長期化は避けられない。

 英軍が撤退し、米軍のみの戦いに転化するのは必至。

 その場合、日本が「日米軍事同盟下の集団自衛権容認」に踏み出したら、どうなるか?

 「日本、イラク参戦!」

 悪魔のシナリオが、「美しい国」の「パンドラの箱」の底でうごめいている。 

 

http://news.independent.co.uk/world/americas/article1873833.ece

Posted by 大沼安史 at 02:36 午後 | | トラックバック (0)

〔いんさいど世界〕 乞食にも無利子融資  グラミン(村)の国、「美しい国」 サラ金の国、「醜い国」  バングラデシュの草の根金融 「グラミン銀行」 ムハマド・ユヌスさんにノーベル平和賞 

 貧しい人に貸す。貧しからこそ貸す――南アジアの国、バングラデシュで貧者の銀行、「グラミン銀行」を創設した、経済学の元大学教授、ムハマド・ユヌスさん(66歳)に「ノーベル平和賞」が授与されることが決まった。

 グラミン銀行とユヌスさんの活動に注目し、大学の経済学の授業のなかで「いずれノーベル賞をとる人だよ、活動だよ」と学生たちに語り続けてきたわたし(大沼)としては、うれしくてたまらないニュースだった。

 ユヌスさんはアメリカ留学後にバングラに帰国、チッタゴン大学で経済学の研究に携わったが、キャンパスの一歩外に広がる貧困の実態から目を背けることができず、貧者救済の社会運動に飛び込んだ人だ。

 グラミン(ベンガル語で「村」の意味)銀行(の前身)を立ち上げたのは、ちょうど30年前の1976年。ユヌスさん、36歳のとき。
 大学の教授のポストを捨てた、断固たる転進。決然とした、何たるその心意気。

 お金に困っている貧しい人々こそ、お金をほんとうに必要としている人だ。そして、そうした貧しい人々にも社会的自立への夢があり、希望があり、意志がある。資金さえあれば、必ず貧困を乗り越えておく。だから、われわれは、お金持ちではなく貧乏な人々のお金を貸し付ける。貧者の独立を支援する――。
 ユヌスさんの「グラミン銀行」が貸し付けるマネーには、こうした「理想」が込められているのだ。

 「高金利と多重債務の罠」が仕組まれ、本人ではなく貸し手の懐に死亡保険金が転がりこむ「生命保険」付きの、どこかの国の「消費者金融」とは正反対。
 経営者が富豪ランキングのトップ10に顔を揃え、大蔵・財務の天下り官僚がアリのように群がっている、われらが「美しい国」(日本の“3代目”首相の弁)の「サラ金」とは、そもそも「志」が違うのだ。

 「グラミン」の貸し出し先は、名もない貧者たち。
 2006年10月のいま現在、660万人の人々が無担保融資を受けているという。1人平均の融資額は、米ドル換算(バングラの通貨単位はタカという)で130ドル。日本円だと1万5000円弱といったところだ。

 借り手の96%は女性たち。
 世界の貧困国では「貧困の女性化」といって、女性に貧しさのしわ寄せが行きがちだが、バングラでは「グラミン」が差し出す救いの手でもって、その女性たちが社会的自立に挑んでいるのだ。

 担保なしに貧乏人に金を貸したら踏み倒されるだけ、というのが洋の東西を問わず、世界の“常識”であり、バングラでもかつてそうであったが、「グラミン」の返済率は、2005年7月現在、実に99%。これまた、富者&その筋に湯水のように貸し出し、不良債権の山脈を築いた、どこかの国のメガバンクに聞かせてあげたい話だ。

 「グラミン」はただお金を貸す金融機関ではない。
 「グラミン」は、貧者の社会的な自立を支援する「村の銀行」なのだ。借り手には、「16の誓い」(戸外にトイレをつくる、といった「約束」さえ含まれている)をしてもらい、強固な意志形成を促す。融資の対象はあくまで個人(の事業)だが、借り手には5人のチームを組んでもらい、仲間の事業をほかのチームメートが支える態勢をとる。

 つまり「グラミン」は、「ご利用は計画的に」とすまし顔で言ったきり、あとは回収して儲けるだけ、といった「無人自動融資」の「窓口」ではない。貧者のための社会的金融事業センターであるのだ。

 「グラミン」で融資を受てた貧者たちは、それをどう生かして社会的自立につなげているか?
 ある者は機織機を買い、「ベンガル織」を始め、ある者は魚網を買い、池で魚を獲り出す。乳牛を買って牛乳を売る人、小間物を仕入れて行商をはじめる人……「グラミン」とはすなわち、「自営」を生み出す、草の根の金融システムであるのだ。

 なかでも、「グラミン」が創出した「自営業」で有名なのが、「テレフォン・レディー」だ。グラミン銀行傘下の「グラミン・テレコム」から「携帯」を買い、その携帯を自分の村で、1回いくらで貸し出ししている女性たちのこと。
 バングラでは「グラミン」によって通信革命が起きているのである。

 そうした「グラミン銀行」の活動のなかで、忘れてはならないのが、苦闘者=乞食に対する融資である。2003年から始めたプロジェクトだ。一家の不幸や障害、天災(サイクロンなど)で野外生活を強いられた人々を支援し、自立を促している。
 無担保かつ無利子の融資である(ほかの借り手からは利子をとっている)。返済できないこともあるので、グラミン銀行自体がそれを保障し、自立に向かう途中、死亡した場合は葬儀費用も出してあげる。

 昨年(2005年)7月時点で、4万8000人近くが融資を受け、そのうち786人が物乞いの生活から抜け出ている。融資総額に対する返済率も50%に達しているそうだ。

 「グラミン」から融資を受けた乞食たちはまず、個人用の蚊帳を買うのだそうだ。とにかく、野外での安眠を確保する。そうして行商の品を仕入れ、「グラミン」のバッジをつけて、物乞いのついでに売り歩く。
 「グラミン」のサイトの写真で、「行商人」に変身した「乞食」の女性の誇らしげな顔を見て、ほんとうにうれしくなり、思わず「もらい嬉し泣き」してしまった。

 嗚呼、「グラミン」のある、貧しく心豊かな「美しい国」、バングラ。
 駅前に「サラ金」の派手な看板がひしめき合う、豊か(?)で心貧しい「醜い国」、日本。

 ムハマド・ユヌスさんの言葉に、日本の為政者にも知ってもらいたい、まさに「金言」があるので、最後に紹介することにしよう。

   お金を借りることは「人権」である。

 金融とはつまり、人々の基本的人権にかかわることであって、シャーロックどものボロ儲けの手段ではない。 
 

http://nobelprize.org/nobel_prizes/peace/laureates/2006/

http://www.grameen-info.org/index.html

Posted by 大沼安史 at 11:50 午前 1.いんさいど世界 | | トラックバック (0)

2006-10-13

〔NEWS〕 「日本に核武装させよ」 ネオコンがNYT紙で提言 ブッシュ大統領の前スピーチライターのデービッド・フラム

 米紙ニューヨーク・タイムズ(電子版)の「オピニオン」欄に10月10日、とんでもない寄稿文が掲載された。

 ブッシュ大統領の前スピーチライターで、「AEI(アメリカン・エンタープライズ研究所)」に所属する、ネオコンのデービッド・フラムの論文で、「地下核実験」を行った北朝鮮を「体制崩壊」に追い込むひとつの手段として、「日本に核武装させよ」と提言しているのだ。

 問題の箇所は「日本に核拡散防止条約から脱退し固有の核抑止力をつくることを奨励せよ」との提言部分で、以下のように記述されている。

 第二次大戦はとうの昔に終わったことだ。今日の民主主義の日本が、いま勃興する中国に対して良心の呵責を覚えているなんて、バカな素振りに終止符を打つときが来た。「核武装した日本」は中国や北朝鮮がもっとも嫌がるものだ(たぶん、核武装した韓国や台湾に次いで)。

 日本の核武装化は、中国、北朝鮮に対する懲罰になるだけでなく、われわれの目標であるイランを思いとどまらせることにも合致することになるだろう。それはテヘランに対し、米国とその友好国は、ならずもの国家が地域の核のバランスを乱すいかなる試みに対して攻撃的な是正を追求することを示すことになるだろう……。

          ◇
 
 日本の核武装論者が知ったら喜んでとびつきそうな提言ではある。

 このようなネオコンの誇大妄想を掲載した、ニューヨーク・タイムズの見識を疑う。


http://www.nytimes.com/2006/10/10/opinion/10frum.html

Posted by 大沼安史 at 04:27 午後 | | トラックバック (0)

〔For the Record〕 アンナ・ポリトコフスカヤ  最後の記事

 暗殺されたロシア人ジャーナリスト、アンナ・ポリトコフスカヤさんが、死の直前まで書いていたみられる未完の記事が、10月12日付けの「ノバーヤ・ガゼータ」紙に掲載された。

 チェチェンにおいて、ロシアに支援された保安当局が、あらゆる世代のチェチェン人を「テロリスト」として拷問にかけ、“平和”を維持していることを告発する記事だった。

 その記事の英訳を、英紙インディペンデントが13日に掲載した。

 不撓不屈のジャーナリズムの金字塔として、本ブログもこれを「記録」しておきたい。

 詳しい内容は、下記を参照のこと。 


http://news.independent.co.uk/europe/article1868072.ece

Posted by 大沼安史 at 01:18 午後 | | トラックバック (0)

〔NEWS〕 「イラク撤退を」 英陸軍トップのダナット将軍が語る ブッシュ・ブレア指導部に大打撃

 英陸軍のトップであるダナット将軍が12日夜、英紙デイリー・メール紙のインタビューに答え、英軍は「(イラクに駐留している)われわれの存在時代が安全面を悪化させているので、速やかに撤退すべきだ」と明言した。

 英軍トップのダナット卿による「撤退発言」は、ブレア政権にとって大打撃であると同時に、ブッシュ政権にとっても手痛い衝撃であるはずだ。

 「イラク戦争」をしかけた「英米WASP同盟」が崩壊しようとしている。。


http://www.guardian.co.uk/Iraq/Story/0,,1921450,00.html

Posted by 大沼安史 at 12:52 午後 | | トラックバック (0)

2006-10-12

〔ジャック天野の目が点丼〕 「核の国」北朝鮮2006 「神の国」日本1945

 畏友、ジャック・天野氏から久しぶりにメールが届いた。青森の下北から、東京の下北沢に舞い戻って、なじみの焼肉屋で一杯、やって帰宅したばかりだという。
 カルビで焼酎を呷り、酩酊して仕上げに冷麺を食べたら、なぜか急に悲しくなり、パソコンに向かったそうだ。
 例によって「ブログに転載せよ」との指示つきメール。載せないと「罵詈雑言」をくらうから、そのまま載せることにする。

            ◎▽◎

 おい、大沼、おれ、北朝鮮の「将軍様」が気の毒になってきたぜ。
 哀れだよなぁ。
 まるで、1945年までの日本のようじゃないか?

 そう、「神の国」だった日本。
 散華だぁ、玉砕だぁ、って叫んでいた日本、そっくりジャン。

 相当、追い詰められているんだろうな。

 今回の「核実験」、「将軍様」としては世界情勢を分析しきって、「これしかない」「いましかない」、って踏み切ったんだろう。
   
 そう、金正日の手元には「核カード」があるだけ。それで「国体」の護持――保身・延命・権力維持――を図るしかない。
 アメリカは「対イラン」で手一杯だから、「核実験」するなら「今だ」、と思ったんだろう。「核実験」したって、米国は攻撃して来ない。そう踏んだんだな。

 そして、どっかの山の中で核爆発を起こそうとした。世界を震撼させようと目論んだ。
 「神風」ならぬ「原爆風」を吹かせようとした。

 が、結局は「線香花火」に終わって大失敗。

 それでも「核実験に成功」と見栄を張ったものだから、揚げ足をとられて「厳しい制裁」を受けることに。

 いまごろ、あのパーマ頭の「将軍様」、焦りまくって、「2発目の核実験を急げ」「こんどは絶対、成功しろよ」と命令を出しまくっているはずだ。
 
 でも、貧すれば窮すで、もう打つ手なしなのかも知れない。
 「神の国」も、そうだった。
 
 もしかしたら、「将軍様」、今夜あたり、自棄酒飲んで周りに当たり散らかしているかも。

 気の毒だなぁ、「将軍様」は。
 「控訴」を取り下げて、自分から「死刑」を確定してしまった、あの「小林被告」に、なんだか似てきたような気がして来たぜ。

 「核実験」という犯罪を犯してしまった以上、もう言い逃れはきかない。
 「将軍様」はたぶん、畳の上で、ツーカ、オンドルの上じゃ、死ねないな。
 民衆の反乱、軍のクーデターかなんかで、きっと身を滅ぼすことだろう。

 かわいそうだよなぁ、「将軍様」は。

 1945年の「神の国」の指導者には、皮肉なことに、戦争中、一度も吹かなかった「神風」が8・15以降、「東」から吹いて来た。
 「ソ連・共産主義の脅威」って「神風」が、ネ。

 だから、「天使様」も「安部首相の爺さま」も助かったけど、2006年「核の国」の「将軍様」には「世界世論の風当たり」しかない。

 日本の権力者どもは超ラッキーだな、なんて、うらやましがっているだろうなぁ。
 哀れな「将軍様」だなぁ。

 自分で自分のはしごを外した「地下核実験の成功」。
 地下の「黄泉の国」に向かう、13階段を降り始めた「将軍様」……。

 

Posted by 大沼安史 at 12:02 午前 | | トラックバック (0)

2006-10-11

〔NEWS〕 北「核実験」 地震波は通常爆薬の爆発によるもの プルトニウム爆弾、「起爆」に失敗の公算 米情報当局筋

 米紙ワシントン・タイムズ(電子版)は11月10日、匿名を条件とした米情報当局者の話として、北朝鮮の「核実験」による地震波は、プルトニウム爆弾を起爆される通常爆薬の爆発の波形で、その爆発により「核爆発」が実際に起きたかどうか、米国としては疑問視している、と報じた。
 
 爆発により引き起こされた地震の震度(リヒター・スケール)は4程度で、TNT火薬数百トン相当の爆発によるものと推定されている。
 核爆発であれば、TNT火薬数千トン(キロトン)相当のものでなくてはならないという。

(大沼・注)
 そういえば北朝鮮はたしか「完全に安全に核実験を行った」と言っていたが、核を起爆できなかったのだから、たしかに「安全な爆破実験」ではあったわけだ。

 ワシントン・タイムズは軍事情報に強い新聞である。

 記事を紹介したのはそういうこともあるが、記事のなかに、北朝鮮が実験したのはウラン爆弾ではなく「プルトニウム爆弾」であるとの断定的記述があることも大きい。

 米国は、北朝鮮の「核実験の成功」は、「プルトニウム爆弾の起爆に失敗」であると見ているのだ。

 

 

http://www.washingtontimes.com/national/20061009-115158-2477r.htm

Posted by 大沼安史 at 10:34 午後 | | トラックバック (0)

〔NEWS〕 イラク戦争 イラク人死者 65万5000人 1日500人が死亡 米国・イラクの疫学専門家が合同調査 英医学誌ランセットに論文

 権威ある医学誌、英国の「ランセット」(電子版、10月11日付け)に、米国とイラクの疫学専門家によるチームの合同調査結果が掲載された。

 イラク戦争の影響で、負傷、疾病などにより、どれだけのイラク人が死んでいるのか、を、イラク全土でサンプリング調査した。

 調査は、米国、ジョン・ホプキンス大学の疫学専門家らとバグダッドのムスタンシリア大学のイラク人医師らによって行われた。

 その結果、驚くべき数字が出た。
 イラク戦争で死んだイラク人は、推定で65万5000人。

 ワシントン・ポスト紙によれば、ブッシュ大統領が昨年12月の演説で示した「3万人」を20倍以上、上回るほか、英国ベースの監視グループ、「イラク・ボディー・カウント」の「5万人」さえ、10倍も上回る数だ。
 1日あたり約500人がなくなっている計算。

 米軍のイラク侵攻以前のイラク人の死亡率(年間)は1000人あたり5.5人だが、戦争突入後は13.3人に跳ね上がった。

 調査は「クラスター・サンプリング」という方法で、ことし5月20日から7月10日まで実施された。
 調査結果の信憑性について、米政府の「疾病コントロール・予防センター」に在籍したこともある、コロンビア大学の専門家は、同紙に対し、「ベストの推定」であると語った。

 ペンタゴンはコメントしなかった。 
 
 

http://www.thelancet.com/

http://www.thelancet.com/

Posted by 大沼安史 at 10:01 午後 | | トラックバック (0)

2006-10-10

〔NEWS〕 北朝鮮の核 パキスタン・コネクション カーン博士が遠心分離機など提供 英紙報道

 英紙インディペンデント(電子版、10月10日付け)に、北朝鮮の「核」開発を支えた「パキスタン・コネクション」をめぐる記事が出ていた。 

 「イスラムの核の父」こと、パキスタンのカーン博士が「核のブラックマーケット」の中心人物で、北朝鮮の核開発もカーン博士にアシストされたものであることはすでに知られたことだが、北朝鮮が「核実験に成功」したという新たな展開のなかで、あらためて事実関係を押さえておくことも無意味なことではないだろう。

 同紙の記事のポイントを以下に記しておく。

 ① カーン博士のネットワークは「2ダース近い数」のP1型ウラニウム遠心分離機と、より性能のいいP11型遠心分離機が北朝鮮の移転された。(カーン博士軟禁後、パキスタンのムシャラフ大統領が同国の科学者に対して行ったブリーフィングによる)

 ② 北朝鮮の核の専門家らが「ミサイルのエンジニア」と偽って、カーン博士の研究所に来ていたことをうかがわせる報告を、、ムシャラフ大統領は受けていた。(同大統領の新著、『イン・ザ・ライン・オブ・ファイア』より)

 (大沼・注)

  北朝鮮には1998年にパキスタンの地下核実験に合わせ、同国の砂漠地帯で核を爆発させていた疑惑もある。

 本ブログ既報のことだが、カーン博士がオランダにいたころ、オランダ当局の警告にもかかわらず、同博士を「泳がせ」続けていたのは、アメリカのCIAである。

 北の核実験の「火の元」は、CIAが種火を起こしていたものなのだ。

 今回の「実験成功」に関し、米国もまた責任を問われなければならない。


http://news.independent.co.uk/world/asia/article1826286.ece

Posted by 大沼安史 at 01:07 午後 | | トラックバック (0)

2006-10-09

〔For the Record〕 ロシア女性ジャーナリスト  アンナ・ポリトコフスカヤは何を書いて殺されたか?

 モスクワのアパートのエレベーターのなかで10月7日、ロシア人女性ジャーナリスト、「ノバーヤ・ガゼータ」の記者、アンナ・ポリトコフスカヤさんが射殺体で見つかった。

 遺体のそばに、ロシアのヒットマンが殺しに使う「マカロフ」という拳銃と薬莢4発が落ちていた。
 現場では20歳代の、黒い野球帽をかぶった細身の男が目撃されていた。この男がアンナさんを射殺したのに間違いなさそうだ。

 アンナさん、48歳。2人の子どものシングルマザー。
 ロシアで最も勇敢で、有名な女性ジャーナリストだった。

 彼女が暗殺されたニュースは衝撃派となって、モスクワを震源に世界に広がった。

 フランスのルモンド紙の電子版の記事には彼女のポートレートが添えてあった。やや度の強いメガネをかけた、聡明な感じの女性が、やわらかく微笑んでいた。

 この女性のどこに男まさりの勇気があったのか、わからなかった。でも、写真をじっと見ているうちに、だんだんわかって来た。
 胸のうちに秘めた決意が、透明な優しさになって、メガネの奥の、その両の目に漂っていた。

 チェチェン紛争、(いや彼女にならって)「チェチェン戦争」におけるロシア軍の暴虐を告発してやまない記者だった。

 2年前には、北オセチアの紛争地に向かう機内で、何者かに紅茶に毒を盛られた。
 繰り返し「死の脅迫」を受けながら、それでも取材をやめなかった。

 エリート外交官の家庭に生まれた。出生地はニューヨーク。父親が国連の代表部にいた。
 モスクワ大学のジャーナリズム学科を卒業。イズベスチアなどで働いたあと、「ノバーヤ・ガゼータ」に移った。 プーチン大統領が始めた「第2次チェチェン戦争」の取材を始めた。

 1999年、ロシア軍がグロズニイの市場や産院に長距離ロケット弾を撃ち込んだ事件を取材し、モスクワに戻ったアンナさんに対し、夫は離婚を通告した。
 女手ひとつで2人の子を育てながら、取材を続ける毎日が始まった。

 彼女はいったい、どんな記事を書いて殺されたのだろうか?
 暗殺を報じる英紙ガーディアン(電子版)に、ことし(2006年)3月1日付けの彼女の記事(の英訳)が添えられていた。

 読んでみて驚いた。
 チェチェン戦争で、現地の住民をターゲットに毒ガスが使用されていることを告発するルポルタージュだった。

 チェチェンのシェルコフスクの病院。
 その一室のベッドの上で、20歳になるシーナさんが痙攣に苦しんでいた。蒼白の顔面は黄色に変わり、赤変している。口をこじあけるようにしてスプーンがひとつ。いざとなったら、舌を引き出すためだ。母親が娘の痙攣を抑えようと、必死になって体を覆いかぶせている。不可能なほど弓なりになったシーナの身体。
 発作が始まって47分後に医師が駆けつけ、鎮静剤を打った。
 視覚も聴覚も失ってしまったシーナさんが涙を流した。痙攣はようやく終わろうとしていた。

 シーナさんはシェルコフスク地区のスタロガドフスク村の学校で教生をしていた。
 その学校で昨年(2005年)12月16日、異変が起きた。
 子どもたちが異様な笑いを浮かべながら興奮状態に陥り、挙句に意識を失って次々に倒れだした。

 原因はいまもって特定されていないが、現地の医師はアンナさんの取材に対し、「神経系を高度に過敏にする、なんらかの毒物が使われた」と語った。
 スタロガドフスク村の住民たちによれば、学校の女子トイレが発生源で、ガス化する物質が仕掛けられていた可能性が強いという。

 こうした毒ガス被害は、アンナさんの取材によれば、これが初めてのことではなかった。いまから6年前、2000年の7月26日にはスタリエ・アタジという集団農場で、爆発が2回あり、銀紫色のチューリップ状の雲が上空150メートルまで立ち上がった。興奮状態になって痙攣し気絶する住民が出た。
 昨年(2005年)9月23日にも、スタロシュシェンドリンスカヤ村の学校でも同じようなことが起き、子どもたち19人と教師1人が病院に運び込まれた。

 そして、昨年12月。
 それまでは単発的な発生だったのが、波状的に連続発生するようになった。

 最初は12月7日、スタロガドフスク村の13歳の少女が仮死状態になって痙攣がとまらなくなった。
 2日後の9日、村の学校の高校生2人が病院に運び込まれ、16日には子ども19人と大人3人が、19日にはさらにコビ村の子どもたち17人が入院。23日にはシェルコフスク地域だけでさらに81人の事例が報告された。

 これに対し、チェチェンの親ロシア政権はメディアが増幅させた集団ヒステリアであるとして、毒ガス説を否定。真相はなお闇の中にある。

 こんな状況のなかで、アンナさんは「軍専門家の覚書」のコピーを入手し、ルポルタージュのなかで暴露した。
 覚書は「毒性のある蒸気を発生する液体もしくは固体」によるものとの断定、政府の「集団ヒステリー説」を真っ向から否定する内容だった。

 こういうことを書いて、アンナさんは殺されたのだ。
 

 アンナさんは1昨年(2004年)10月、自著『プーチンのロシア』の英語版出版のためロンドンを訪れた際、ガーディアン紙のインタビューを受け、英語でこう語っている。

 「わたしはわたしが生きているうちに、誰もがひとりの人間として尊敬される、そんな人間の生を生きることができる日が来ることを欲しています」

 I want to be able to live the life of a human being, where every individual ie respected, in my lifetime.
 

 勇敢なるジャーナリスト、アンナ・ポリトコフスカヤさんの早すぎる死を悼みつつ、彼女に銃弾を放った権力を憎む。    
 
 

http://www.guardian.co.uk/russia/article/0,,1890857,00.html

http://www.guardian.co.uk/russia/article/0,,1890838,00.html

http://www.guardian.co.uk/chechnya/Story/0,,1720522,00.html

Posted by 大沼安史 at 05:10 午後 | | トラックバック (0)

〔いんさいど世界〕 なんて素敵なサイエンス?!! ティーン(10代)にしか聴こえない電話呼び出し音を開発(教室戦争抑止で「平和賞」) 舌が肥えてるお糞ころがし(「栄養学賞」) 2006年 イグ・ノーベル賞 発表 

 いまでは日本でもすっかりおなじみの「イグ・ノーベル賞」の授賞式が10月5日、アメリカのハーバード大学サンダース劇場でありました。
 ハーバードの科学雑誌、「ありえない科学」が主催するこの賞、1991年から始まったもので、愉快なオモロイ研究・開発に対して授与されています。
 日本では「裏ノーベル賞」なんて呼ばれてますが、「ユーモア・ノーベル賞」といった方が良いような気がします。
 (ちなみに「イグノーベル」とは、レッキとした英語で、「不名誉な」といった意味だそうです)

 実はこの「イグ・ノーベル賞」、日本で最初に紹介したのは、このコーナーです(嘘じゃありません)。

 最初のころは、新聞もテレビも完璧シカト状態でしたが、ここ数年は様変わりしていて、ことしは紙面、電波を通じ、けっこう報道されました。

 先日夜、居酒屋でテレビのニュース番組を観ていたら、『「キツツキは、なんで頭痛がしないの?」を解明した人に、イグ・ノーベル賞が贈られました』なんて、いま話題の女性キャスターが一途な表情で叫んでいました。

 そのあと、乾燥したスパゲティーを折ると、大概、3つ以上に折れることをテレビカメラの前で「実演」したりして。

 余裕とかユーモアを感じられなくて、写真週刊誌の餌食になった若い女性キャスターのことが、なんか気の毒になっちゃいました。「めげずにガンバレ」と言いたいですね。

 で、キツツキに話を戻しますと、これってイグ・ノーベルの「鳥類学賞」でした。
 カリフォルニアの大学の先生2人が共同受賞したのですが、彼らの論文を読みますと、キツツキってすごいんですね。ジダン選手もビックリ!

 北米で最大のキツツキを観察したところ、1秒間に20回(論文には「ミスプリじゃない」と断り書きがありました)、1日に最大1万2000回も木つつきするんだそうです。1回あたりの打撃のインパクトは1200グラム。
 これって、時速26キロで、壁に向かって顔面から突撃したとき受けるショックと同じだそうです。それを1秒間に20回も。人間なら頭痛どころか失神してしまいそうなのに、ちゃんちゃら平気なんですから、キツツキって偉い!

 そんなキツツキの、奇跡の「石頭」の秘密とは何か?
 ひとつは頭蓋骨が厚いこと(これはわかりますよね)、ふたつめは骨がスポンジ状になっていて、それで衝撃を吸収する仕組みになっているんだそうです。クチバシのとこには強靭な筋肉があって、それで衝撃を受け止めている。

 なるほどね。
 車の安全対策などにも応用できそうな、立派な研究じゃないですか。

 スパゲッティーの折れ方研究をしたのは、パリのマリー・キューリー大学の研究者チームで、イグ・ノーベルの「物理学賞」が贈られましたが、こんなの、日本のお蕎麦屋さんが聞いたら、鼻の先で笑っちゃうかも知れませんね。

 ヨーロッパのスパゲッティーはコシがないから、3つにも4つにも折れるんだ。それだけのことじゃん!……だなんて。

 まあ、この辺あたりが日本のマスコミが取り上げたところですが、実はもっともっとすごいのがある。
 
 たとえば、クウェートの大学の研究者らが受賞した「栄養学賞」の研究。
 「糞転がし」(虫です)って、ミソもクソも、なんでもOKって感じですが、ホントは違ってて、意外に「グルメ」というか、「舌が肥えてる」んだそうです。

 馬とラクダとヒツジの「メーンディッシュ」を前に、どんな選択をするか観察したところ(人間さまも、レストランに行くと、肉料理にするか魚料理にするか選択を迫られますよね。あんな感じです)、お馬が一番人気(?)でした。二番人気はヒツジで、ラクダは三番手。
 理由は水分。ジューシーってことですね。

 次に上記、草食動物と、イヌ、狐を比較すると、草食動物に軍配があがりました。
 糞転がしって、ベジタリアンの美食家だったわけです。

 食べものが出たところで、スペインのバレンシア大学の研究者に贈られたイグ・ノーベル「化学賞」を紹介しますと、チェダー・チーズを通過する超音波の速度がチーズの温度によってどんな変化をするのか解明した研究なんだそうです。
 うーん、なんかわかりそうだけど、外れチーズにあたったようで、おもしろくないですね。

 ということで、口直しに、実用的な「発見」を紹介すると、「数学賞」がけっこう、いい線、行ってます。
 オーストラリアの数学者のバーンズ博士に贈られたことしの「数学賞」は、「はいチーズ」がらみの貴重な「発見」。
 
 みんな並んで集合写真を撮るとき、必ずっていいくらい、目をつぶってる人がいますよね。
 受賞したバーンズ博士は、被写体の人数に応じて、何枚、写真を撮れば、目をつぶっていない人が一人もいない確率を99%に持っていけるか、弾き出してみせたのです。

 さて、「バーンズの法則」とも言うべき、その結果はというと。

 集合写真の被写体の人数が19人以下の場合、光線状態がいい場合、3で、光の加減がよくない場合は2で、その人数を割った枚数だけ、写真をとれば、まずまちがいなく、全員、お目目パッチリのものが最低1枚、ゲットできるんだそうです。

 たとえば、18人で松島(宮城県)に遊びにいったとしますね。天気(光の加減)がよければ、18を3で割ると6……つまり、6回シャッターを押しとけば、まず大丈夫というわけです。

 この「数学賞」、なかなか価値がありますよね。

 さて、キツツキで始まったことしの「イグ・ノーベル賞」の紹介、最後のトリというか真打ちというか、極めつけは、イギリスの発明家のハワード・ステイプルトンさんに贈られた「平和賞」です。

 これは文句なしにすごい。
 ステイプルトンさんが成し遂げた、イグ・ノーベル賞もの「発明」って、人間のティーネージャー、つまり、10代の人類の若者には聴こえて、大人には聴こえない音(ノイズ)を出す仕掛けをこしらえたことなんです。そしてそれがもう、すでに実用化されている。

 どんな風に使われているかというと、電話の着信音に。

 それがなぜ、「平和賞」かというと、「10代の若者には聴こえて、教師には聴こえない」から、っていうんですね。

 日本の教室でも、ときどき携帯の着メロが鳴り響いたりして、教師が「静かにしろ」と怒ったり、険悪なムードになったりしますよね。
 ところが、この「生徒の耳にだけには聴こえる」音響テクノロジーを使えば、これはもうステルスですから、教師が怒り狂わなくても済む。
 だから、「平和賞」。

 このワザをゲットしたい、生徒諸君は、イグ・ノーベル賞のサイトにアクセスし、そこから関連サイトに接続してみてください。

 http://improbable.com/ig/

  でも、英語のサイトですよ。
  ちゃんと英語を勉強しないと、読めないですよ!!

 

Posted by 大沼安史 at 10:28 午前 1.いんさいど世界 | | トラックバック (0)

2006-10-08

〔イラクから〕 「ハムダニアの虐殺」 軍事法廷で明るみに “身代わり”で殺されたハシムさん(52歳) 米兵が「処刑」

 イラクのバグダッド近郊、ハムダニアでことし4月に起きた、住民虐殺事件の全容が、米軍の軍事法廷で明らかになった。

 デイリー・ヨミウリが8日に報じたロイター電によると、虐殺の現場に居合わせた3等下士官(衛生兵)、メルソン・バコス被告(21歳)が軍事法廷で証言し、事件の真相がわかった。

 それによると、バコス被告ら海兵隊員が、アググレーブ刑務所から脱走したテロリストだとして殺害したハシム・イブラヒーム・アワッドさん(52歳)は、実は海兵隊員が追っていた男の隣に、たまたま住んでいただけ。それに以外、何のかかわりもないのに、海兵隊員は腹いせにハシムさんを捕まえ、処刑スタイルで銃殺した。

 主犯格の軍曹がハシムさんの頭に3発、もうひとりの海兵隊員が胸に7発から10発の弾を撃ち込んだ。

 バコス被告はその場に居合わせたが、ハシムさんの解放を示唆しただけで、虐殺を見逃した。

 海兵隊たちはハシムさんの家にあったAK-47ライフルを発射し、海兵隊に応戦したかのようにみせかていたほか、遺体のそばにシャベルを置き、路肩に爆弾を仕掛けようとしていた風を装っていた。

 6日、カルフォルニア州のペンドルトン駐屯地で開かれた軍事法廷で、バコク被告に対して懲役10年の刑が言い渡されたが、司法取引により、同1年に減刑された。

 ハシムさんには11人の子どもと4人のお孫さんがいた。
 
 (大沼・注)
 ふつうの若者たちが兵士としてイラクの戦場に送り込まれ、虐殺事件を引き起こした。その若者たちを軍事法廷で裁くというなら、ブッシュ政権は国際刑事裁判所で裁かれるべきである。
 「ハムダニアの虐殺」の「主犯」どもは、ワシントンにいる。
 

Posted by 大沼安史 at 01:16 午後 | | トラックバック (0)

2006-10-07

〔重要NEWS〕 北朝鮮 明日(8日)にも地下核実験 英タイムズ紙報道

 英紙タイムズ(電子版、10月7日付け)によると、北朝鮮は明日(8日)にも地下核実験を行う。
 場所は中国国境に近い地下2000メートルの廃坑だそうだ。


http://www.timesonline.co.uk/article/0,,3-2392616,00.html

Posted by 大沼安史 at 06:46 午後 | | トラックバック (0)

2006-10-06

〔NEWS〕 対米軍 攻撃ビデオ ネットで流布

 イラク駐留米軍を武装抵抗勢力が攻撃する場面を撮影した「生ビデオ」が、米国のビデオ交換サイトに続々、登場しているそうだ。
 米政府の報道管制が及ばない現地発の映像・音声がネットを通じてイラクの外へと流出、戦争の実態、戦場の悲惨を世界に伝えている。
 ニューヨーク・タイムズ紙(電子版、10月5日付け)が報じた。

 米兵を狙った路肩爆弾攻撃や狙撃シーンのビデオ映像は、もともと地元の武装抵抗勢力の手で撮影されたものだが、それがネット通じ世界中に拡散、流出ビデオとなって、YouTubeのようなビデオ交換サイトに次から次へとポスティングされている。

 サイト側は「消去」で対抗しているが、新作が次々と現れて、後手に回らざるをえないほか、アラビア語のタイトルのものだと検索がむづかしく、野放し状態のようだ。

 戦場発の生ビデオ。
 それは、強烈な反戦のメッセージともなりうる。 


http://www.nytimes.com/2006/10/06/technology/06tube.html?hp&ex=1160193600&en=af7b9bbf7bba6c0d&ei=5094&partner=homepage

Posted by 大沼安史 at 04:53 午後 | | トラックバック (0)

〔NEWS〕 反米、反ブッシュ 世界世論を監視 米政府 モニターソフトを開発

 全世界の対米世論をすばやく、総合的にモニターするソフトウエアの開発が米国で進められていることが明らかになった。
 ニューヨーク・タイムズ(電子版、10月3日付け)が報じた。
 ブッシュ政権(連邦政府の国土安全保障省)がコネール大学など3つの大学の共同開発チームに開発費を交付して取り組んでいるもの。
 3ヵ年計画で240万ドルが投下される。
 米政府に対するネガティブな意見を全世界のメディアから収集、米国にとって脅威となりうる「情報パターン」を摘出するのが狙い。
 
 米国は全世界盗聴・盗視システムの「エシェロン」を運用しているのに、まだそれでも足りないらしい。
 世界の「ビッグブラザー」として、情報監視を強める、ブッシュのアメリカ。 
 オーウェルが生きていたら、どんな感想を漏らすだそう?
 

http://www.nytimes.com/2006/10/04/us/04monitor.html?_r=1&oref=slogin&pagewanted=print

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2006-10-05

〔NEWS〕 「靖国、参拝せず」で打開か? 日中首脳会談

 安部首相の10月8日の中国公式訪問と北京での日中首脳会談が実現した。

 英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)(電子版、4日付け)によれば、日中両国の「ディール(取引)」が成立して、首脳会談が実現したという。 

 となると、どんな「ディール」があったのか気になるところだが、FT紙は、中国はこれまで一貫して、日本の首相が「靖国」参拝せず、に同意しないかぎり、首脳会談はない、と主張してきた、とあらためて指摘した。

 これを素直に受け取れば、安部首相は「参拝せず」の意向を北京に伝えたことになる。

 しかし、これまで「靖国」参拝を公言して来た安部首相としては、おおっぴらに「やめた」とは言えない。
 
 とすると、「ディール」の中身は、日本側が、内々参拝しないことを約束するので、「公表」だけはやめてくれ、とお願いし、中国側も仕方なしに同意した、ということになる。

 「ディール」の中身に迫る、日本のメーンストリーム・ジャーナリズムの取材に期待したい。
  


http://www.ft.com/cms/s/a16a2924-5367-11db-8a2a-0000779e2340.html

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2006-10-03

〔NEWS〕 9・11テロ 事前警告は7月10日に 米国務省スポークスマン、認める

 テネットCIA長官がアルカイダのテロをライス国家安全保障会議顧問(現・国務長官)に事前警告したのは、2001年の7月10日だったことが、米国務省のスポークスマンによって確認された。
 ニューヨーク・タイムズ紙(電子版、10月2日付け)が伝えた。
 
 国務省スポークスマンはまた、この事前警告について「9・11独立調査委員会」への報告が行われていると言明した。
 これについては、同紙の取材に対し、調査委メンバーらも事実を確認しているという。

(大沼・注)

 カバーアップが始まったようだ。
 9・11調査委のメンバーは、ブッシュのいわば仲間内。
 口裏合わせで事態を乗り切ろうとしているようだ。


http://www.nytimes.com/2006/10/02/washington/03ricecnd.html?_r=1&oref=slogin

Posted by 大沼安史 at 09:31 午後 | | トラックバック (0)

〔NEWS〕 9・11テロの2ヵ月前のCIA長官警告 調査委員会に報告されず ウッドワード記者による暴露 「テロゲート事件」に発展か?

 ワシントン・ポストのボブ・ウッドワード記者が新著『ステート・オブ・ディナイヤル』で暴露した、テネットCIA長官(当時)によるテロ警告について、「9・11独立調査委員会」のメンバーが何にも聞かされていなかったことが、ニューヨーク・タイムズの報道(電子版、10月2日付け)で明らかになった。

 ウッドワード記者によると、テネット長官は同時多発テロの2ヵ月前、2001年7月の時点で、アルカイダのよるテロが切迫したものになっていることを、ライス国家安全保障会議顧問(当時、現国務長官)に警告していた。

 (大沼・注)

 CIA長官の事前警告がありながら、なぜブッシュ政権はこれを無視したか?

 答えはもう明らかである。

 「テロ」を阻止しない、ためである。
 「テロとの戦い」に米国民を総動員し、イラクに侵略するための「きっかけ」づくりのために。

 その意味で、ウッドワード記者による今回の暴露は、ウォーターゲート事件など比較にならない起爆力を秘めている。

 「泥舟」になりつつあるブッシュ政権。

 ブッシュ辞任にいたるこんごの流れは「テロゲート事件」として歴史に残るかもしれない。


http://www.nytimes.com/2006/10/01/washington/01cnd-book.html?_r=1&oref=slogin&pagewanted=print

Posted by 大沼安史 at 09:09 午後 | | トラックバック (0)

2006-10-02

〔いんさいど世界〕「正しい生き方賞」を知っていますか? スウェーデン国会議場で授与される“もうひとつのノーベル賞” ことしの受賞者決まる 正賞は南米の「詩の祭典」やインドの女性解放運動家ら3人(団体)に 栄誉賞は「世界社会フォーラム」の産みの親のブラジル人活動家に

 「正しい生き方賞」――聞いたこと、ありますか? 正式には「Right livelihood Awards」。
 毎年12月、ノーベル賞の授賞式に先立ち、ストックホルムの国会議場で授与式が行われることから、「もうひとつのノーベル賞」ともいわれています。

 ノーベル賞はご承知のように、ダイナマイトを発明したノーベルの資産をもとにしたものですが、こちら「正しい生き方賞」はなんと「趣味の切手」が元手。
 スウェーデン人でドイツ国籍も持つ、作家のジャコブ・フォン・ウエクスカルさんが超レアものの切手コレクションを売り払って創設した賞なんです。

 1980年のスタートですから、本家と比べ、まだまだ歴史は浅いわけですが、世界的にはかなり注目された賞です。

 この「正しい生き方賞」、どんな分野の人(団体)に贈られているかというと、本家のノーベル賞の守備範囲から外れた分野、それも環境とか第3世界の貧困問題に関係する分野で功績をあげた人(団体)に授与されています。

 創始者のウエクスカルさんは当初、ノーベル財団に対し、切手コレクションを売却して原資を提供するから、エコロジー賞というのと、第3世界賞のようなものを新たにつくってくれと頼んだそうですが断られ、自前の賞の立ち上げに踏み切ったそうです。

 賞金総額は200万クローネ。米ドルで27万ドル。
 賞は正賞と栄誉賞の2種類があって、賞金は財政的サポートが必要な正賞受賞者で分け合うのだそうです。つまり、栄誉賞はまさに栄誉だけなんですね。

 で、今回、2006年の「正しい生き方賞」の受賞者がこのほど、同財団から発表されました。
 
 まず正賞から見ていきますと、ことしは個人2人と1団体に。

 個人の方から紹介しますと、ひとりはあの有名なダニエル・エルズバーグ氏(75歳、米国人)。
 ベトナム戦争の実態を暴露する「ペンタゴン・ペーパー」を暴露し、戦争終結への流れをつくった内部告発者のエルズバーグ博士が選ばれました。

 なぜ、いま、エルズバーグ博士に?

 実は、エルズバーグさんはいま、米国でイラク戦争に反対する平和運動を続けており、「内部告発者を現れよ」と呼びかけているのです。
 「正しい生き方賞」の選考委員会は、そんなエルズバーグさんの活動を高く評価した。
 エルズバーグさんに賞を贈ることで、イラク戦争のほんとうの姿を、そのごまかしと悲惨な現実を、ブッシュ政権の内部から告発する、第2、第3のエルズバーグ博士よ、出でよ!という、願いが込めた選考結果だそうです。内側からの真相の暴露、それこそ、正しい生き方である、というのですから、すごいですね。

 もうひとりの受賞者は、インドの女性解放運動家、ルース・マノラマさん(54歳)。
 マノラマさんは「ダリ」といわれる、インドのカースト社会の最底辺にあえぐ女性たちの人権と人間としての尊厳を守る運動の先頭に立ち、闘い続けてきた人だそうです。
 自分もまた「ダリ」のひとり。両親がクリスチャンになったことで、彼女自身は大学に進むことができたのですが、社会の上層に入ることを潔しとせず、ひとりの「ダリ」として、インド社会で最も差別された、最も貧しい女性たちのために活動し続けて来ました。
 スラムの家屋撤去計画に抗議して15万人のデモを組織するなどして、ダリの女性の社会意識を覚醒にも努力し、現在、インド国内120ヵ所のスラムに解放の拠点を築くに至っているそうです。
 これまたすごい話です。

 個人2人とともに正賞に輝いた団体は、南米コロンビアの都市で活動する「メレディン国際詩フェスティバル」です。
 メレディンで詩の祭典と聞いて驚く方も多いと思います。
 メレディンってところは「メレディン・カルテル」で有名な麻薬組織の拠点。グループ同士が血で血を洗う抗争を続けて来た街です。
 いちばんひどかった1990年代の初めなどは、週末に100人ぐらいの死人が出る、麻薬と殺戮の街だったのですね。

 そんなメレディンを「詩の街」「平和の街」に変えようと立ち上がったのが、地元の詩人のグロリア・チャバタルさんとフェルナンド・レンドンさんの2人。殺し合いがピークを迎えようとしていた1991年にことでした。

 年に一度、10日間にわたって開かれる国際フェステイバルには全世界から詩人が集まり、地元の詩人とともに朗読会などを催します。
 大学とか教会でも詩を読み上げますが、それだけではありません。ストリートでも、刑務所でも。
 世界各地から参加した詩人は750人。60の言語(方言を含む)で詩が読み上げられました。

 こうした「祭典」とは別に、地元の文芸誌の後援を得て、こどもたちを対象に「詩の学校」を開いた入りもしています。

 これまたすごい! コロンビアのメレディンでこんなことが行われていただなんて、知りませんでした。

 正賞は以上ですが、栄誉賞を授賞した人も「正しき生き方」をしてきた立派な方です。
 チコ・ウイタカー・フェレイラさん(75歳)。ブラジルの方です。

 ローマ・カトリックの活動家で、いわゆる「解放の神学」の実践者。
 軍部によって国外追放され、パリなどで亡命生活をおくったあと、1982年に帰国を果し、生まれ故郷のサンパウロで失業者の連帯運動を開始。その後、ブラジル政界を覆っていた政治腐敗・選挙違反との闘いに入るなど、生涯を社会正義の実現のために捧げてきた人です。

 しかし、このチコさんの功績で特筆すべきは、なんといっても「世界社会フォーラム」を立ち上げたことです。
 「世界社会フォーラム」というのは、スイスのダボスで開かれる、先進国主体、富と権力の持ち主が集まる「世界経済フォーラム」に対抗、名もない世界の民衆が連帯し、世界の明日を構想するフォーラムで、チコさんらの努力で第1回の大会が2001年にブラジルのポルト・アレグレで開催されました。初回にもかかわらず、このブラジルの港町に、世界各地から集まった参加者は、なんと2万人。会場には、新しい世界を民衆の手で創り出そうという、ものすごいエネルギーが渦巻いたといいます。
 
 チコさんも、すごい人なんですね。

 
 ことし2006年の「正しい生き方賞」の授賞式は、本家ノーベル賞の2日前、12月8日にスウェーデン国会の議場で行われるそうです。
 
 わたしたちに正しい生き方を問い、世界に希望の光を広げる「もうひとつのノーベル賞」、ライト・ライブリフッド賞。

 日本人としても、注目していきたい「賞」ですね。 
   

Posted by 大沼安史 at 05:35 午後 1.いんさいど世界 | | トラックバック (0)