〔NEWS〕 「米国は10月にイラン、シリアを同時攻撃する」 パキスタン情報機関前長官が予測
パキスタン紙、「トリビューン」(電子版、8月9日付け)が報じたところによると、同国の情報機関(ISI)のガル前長官は8月8日、ラワルピンジで、米国は間違いなく10月にイランとシリアを同時攻撃する、と語った。
ガル長官はまた、イスラエルは間もなく地上戦を停止させられるが、恐るべき空爆はこのまま続行し、レバノンを瓦礫と化すだろうと予測した。
長官はさらに米国の現行の「戦争シナリオ」について、
①政治的・戦略的の両ファクターを持っている
②レバノンではイスラエルを「使った」が、負けてしまった
③イラクでもしもサダム・フセインの将軍らを買収できていなかったなら、もっとひどい状況に直面していただろう
と語った。
長官は「イラン・シリア」後について、サウジアラビアが同じ運命をたどる、そしてそれに続くのはパキスタンだと警告した。
(大沼・注)
ISIのガル前長官は、ISIのアタ容疑者への送金問題や、9・11の当日、ワシントンにいて米当局者と協議するなど、「テロとの戦い」のさまざまな場面に登場する人物である。
ガル前長官が「間違いなく(definitely)」と予測する「10月」とはどのような時期か?
言うまでもなく、米国の中間選挙を間近に控えた、ブッシュ政権にとって極めて重要な時期。
「悪の枢軸」への同時攻撃はこれまた間違いなく、ブッシュへの「信任票」を掘り起こすだろう。
米国の底流に太く流れはじめた「反戦」「厭戦」ムードを、少なくとも一時的に逆転できるかも知れない。
その可能性にかけるためには何でもする。これがブッシュ政権の「唯一の選択肢」(?)である。
Posted by 大沼安史 at 09:02 午前 | Permalink