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2006-07-31

〔NEWS〕 イスラエル兵がレバノンでの軍務を拒否 イスラエル国内で反戦デモ

 イスラエル紙「ハーレツ」(電子版、7月31日付け)が報じたところによると、イスラエル軍兵士のひとりがレバノンでの軍務を拒否し、軍法会議で28日間の営倉入りを命じられた。
 兵役拒否者支援団体が明らかにした。
 今回のレバノン侵攻で、兵役拒否者が出たのはこれが初めて。
 支援団体によれば、ほかに10人ほどが相談の連絡をして来ているという。

 一方、ウム・アル・ファームの町では7月30日の日曜日、数千人が夕方の街頭に繰り出し、カナ村の悲劇に抗議し、レバノン侵攻の中止を求めてデモ行進した。
 テルアビブでも国防省前で左翼の活動家数十人が抗議のデモンストレーションを行った。


http://www.haaretz.com/hasen/spages/744379.html

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〔NEWS〕 「カナの大虐殺」 住民避難の民家にイスラエルの爆弾 地下室らの60人以上が死亡 うち34人は子ども 英紙ガーディアンが現場ルポ

 英紙ガーディアン(電子版)によると、レバノン南部のカナで7月30日未明、住民が避難していた3階建ての民家をイスラエル軍機が空爆、地下室にいた60人以上が死亡した。ティエールに脱出できなかった人々で、うち34人は子どもたちだった。

 生存者の証言によると、爆弾が投下されたのは同日午前1時ごろ。大人の何人かはまだ起きており、深夜のお茶を飲んでいるところだった。

 爆弾は2発。最初の1発に続き、数分後にもう1発が爆発した。

 生存者のひとり、ムハメド・カシム・シャルハウブさん(38歳、男性)は、妻と子ども5人を失った。

 「大きな爆発音があって、わたしは意識を失った。気がつくと床に横たわっていた。わたしは壁に頭を打ちつけていた。沈黙があたりと覆っていた。しばらくの間、何も聞こえなかった。そのあと突然、悲鳴が上がった」

 「わたしは、“アラー・アクバル(神は偉大なり)、おびえるな、わたしは必ず現れる”と唱えた。わたしの顔は血にまみれていた。血を拭って、息子を探した。見つけることができなかった。4歳になる甥と、少女とその妹の3人を連れて外に出、救いを求めて叫んだ。男が3人に来て家のなかに入って行った。まわりは砲声だらけ。イスラエル軍機が飛び交っていた。わたしは疲れきり、家に引き返せなかった」

 殺された人々は地下室で「抱き合って死んでいた」という。
 壁のそばで。たぶん、そこなら大丈夫と思って。
 「かわいそうに」と、捜索隊のリーダーは言った。

 瓦礫のなかに家族の写真が散乱していた。その一枚を手にした男が行った。「彼ら(イスラエル軍)は、この家に子どもたちがいることを知っていたはずだ。無人偵察機がいつも上空を飛んでいて、30人以上の子どもたちが家の外で遊んでいたのだから」
 
 何の変哲もない3階建ての民家を襲ったのは、キヤムの国連監視哨に命中したのと同じ、精密誘導弾だった。
 現場に散らばった濃緑色の爆弾の破片にこう記されていた。

 GUIDED BOMB BSU 37/B

 カナでは10年前にもイスラエルによる虐殺があった。
 国連施設に避難していた数百人の一般住民がイスラエル軍の砲撃で殺害された。

 こんどは米国製の精密誘導弾で繰り返された「カナの大虐殺」。

 中東史にまた悲劇がひとつ刻み込まれた。

 同紙によれば、今回のイスラエル軍の攻撃で、750人を超すレバノン人が死んでいるという。そのほとんどが一般の民衆である。


http://www.guardian.co.uk/israel/Story/0,,1833884,00.html

Posted by 大沼安史 at 12:46 午後 | | トラックバック (0)

〔NEWS〕 ホワイトハウス前で抗議の市民を逮捕

 米紙ワシントン・ポスト(電子版)によると、7月28日、ホワイトハウス前で、4人平和運動家が逮捕された。
 4人ともイラク戦争に反対して抗議のハンガーストライキを続けている人たちで、ハンスト「25日」目のことだった。

 4人のうち3人は女性反戦団体「コード・ピンク」のメンバー。
 ブレア英首相の訪米に合わせ、ホワイトハウス前で抗議行動中、逮捕された。 


http://www.washingtonpost.com/wp-dyn/content/article/2006/07/28/AR2006072801630.html

Posted by 大沼安史 at 11:46 午前 | | トラックバック (0)

2006-07-29

〔がんばれ、スザンヌ! 英紙女性記者 レバノン殺戮地帯レポート〕 チョコレート屋の悲劇

 英紙ガーディアンの女性記者、スザンヌ・ゴールデンバーグさんが、またレバノン南部からレポートして来た。
 7月29日付け、同紙の電子版に載ったのは、スザンヌ記者の、住民2人に対するインタビュー記事。
 そのうちの1人、ティエールの町のチョコレート屋さんの記事を紹介しよう。

 スザンヌさんがインタビューした人は、ジャバル・アマル病院の向かいで、チョコレートを開いていたリアズ・ジマーさん。
 リアズさんは店を閉めて、もう11日間も病院の地下室に寝泊りし、仕事を手伝っている。

 リアズさんは7月17日、愛妻のラヤンさんと、長女のアリスちゃん(6歳)、次女のセリナちゃん(2歳)を、イスラエル軍の空からの攻撃で失った。

 一家そろってティエールの効外、ホシュの親類宅に出かけたときのこと。リアズさんは攻撃の数分前、家から出て無事だった。

 リアズさんは病院で、サングラスとタバコの煙で悲しみを隠し、地下の公衆衛生のデスクに座っている。
 この病院がリアズさんの避難所だ。
 自分の家には戻っていない。「思い出が多すぎるから」
 
 病院は「第二の我が家」だ。リアズさんの悲しみを、病院の医師たちはわかってくれる。

 国連のスタッフが、リアズさんの家から写真を一枚、持って来てくれた。
 ラヤンさんの青い目が笑っていた。24歳だったときの写真。

 昨日(7月28日)、ようやく、ホシュの現場にブルドーザーが入り、瓦礫の下から、奥さんと娘さんの遺体を収容した。
 
 そこにも、リアズさん足を運べなかった。
 耐え切れないことだった。

 戦争が終わったら葬る、と、リアズさんは言った。

 同じスザンヌ記者の記事には、90歳の母とともに取り残された、57歳のレバノン人女性の話も出ている。

 殺戮地帯にとどまり、現地の実情を伝え続けるスザンヌ記者、がんばれ!
 日本のテレビレポーターのように「現場からは以上です」などと言わず、取材を続行するスザンヌ記者、がんばれ!

 現地の人はあなたの報道に希望をつなぎ、世界のわたしたちはあなたのレポートを待っている!
 


http://www.guardian.co.uk/syria/story/0,,1832904,00.html

Posted by 大沼安史 at 05:07 午後 | | トラックバック (0)

〔NEWS〕 フィスク記者 イスラエル軍のクラスター爆弾使用を確認

 英紙インディペンデントのロバート・フィスク記者は、7月29日付けの同紙電子版のレバノン報告のなかで、同氏が今週、マルジャヨーンの病院で、イスラエル軍が投下したクラスター爆弾を浴びた少女に会ったことを明らかにした。
 皮膚に特有の濃い赤の穴が、いくつも開いていて、傷跡は一生、消えないという。

 フィスク記者は、イスラエル軍が「われわれ(英軍)がイラクで使用している」致命的な兵器を、レバノン南部の非戦闘員に使っていると非難した。


http://news.independent.co.uk/

Posted by 大沼安史 at 05:03 午後 | | トラックバック (0)

2006-07-28

〔For the Record〕 「戦争はいやだ」 ヒズボラに拉致されたイスラエル兵士の母、パリで会見

 イスラエルがレバノン侵攻の口実としたのは、ヒズボラによる2人のイスラエル兵の拉致事件だったが、兵士のうちのひとりの母、マルカ・ゴルドヴァサーさんは7月26日、息子のエフードさん(32歳)らの救出を訴えてパリで開いた記者会見のなかで、以下のような発言をした。

 「わたしはひとりの母親。母親として、わたしは戦争はいやだ。3人の息子がいる。3人とも家にいてほしい。育てていきたい。孫もほしい。ただ、ふつうの生活がしたいだけ。わたしは戦争にノーという。同じ考えのレバノン人もいっぱいいる。わたしに答えるべきことがあるとするなら、わたしとは母親である、それがすべてであり、わたしは戦争を望まないということだ」

"I am a mother, and as a mother, I don't want war. I have three sons, I want to have my three sons at home, I want to be able to raise them, I want to have grandchildren - I simply want to have a normal life. I say no to war, and I am certain that there are many Lebanese who think the same thing. The question needs to be asked of someone else - all I am, is a mother and I don't want war."


http://www.democracynow.org/article.pl?sid=06/07/27/1423230

Posted by 大沼安史 at 04:47 午後 | | トラックバック (0)

〔いんさいど世界〕 ロバート・フィスク記者の見た、ビント・ジバイル村の煙

 中東問題の権威ともいうべき、英国人ジャーナリスト、ロバート・フィスク氏が、ベイルートの活動拠点から、イスラエル軍のレバノン侵攻を連日、報じている。
 フィスク記者の記事が現れるのは、氏がその中東特派員をつとめる、英国の高級紙、「インディペント」の紙上。
 電子版でも読めるので、毎日、チェックしているが、氏の記事はほとんどすべて「有料」なので、1本につき、200円ほど払わなければならない。それでも、定評あるフィスク記者のレポートを、日本にいながらネットと通じて読めるわけだけだから、安いものだ。

 7月27日付けのフィスク記者のレポートは、レバノン南部の前線近く、キラヤ発のものだった。
 キラヤ村の丘の上からフィスク氏は、精鋭イスラエル軍地上部隊がヒズボラの待ち伏せ攻撃にあって壊滅状態に陥ったビント・ジバイルを眺める。
 茶色の煙と黒い煙。
 「13人ものイスラエル兵が死んだ」――フィスク記者が伝える戦死者数は、イスラエルの発表(9人)より、4人多い。

 目を左に転じると、そこはキハイムの町。25日、国連監視団の監視哨がイスラエル軍のミサイル攻撃を受け、4人が死んだ場所だ。ミサイルは「アメリカ製」、イスラエル軍のヘリも「アメリカ製」。

 ビント・ジバイルの戦闘について、フィスク記者はこう書いている。

 イスラエル軍の部隊が、人気のない市場に侵入したときのことだった。3方向からヒズボラの待ち伏せ攻撃を浴びた。包囲された兵士たちは、絶望的な思いのなか、救援を求めた。が、助けに来るはずのメルカヴァ戦車や装甲車両もまた攻撃に遭い、炎上した……

 手ひどい痛手(人的損害)だが、驚くにはあたらない。
 イスラエル占領下のレバノン南部では、1983年に、「たったひとりの自爆テロリストが50人を超すイスラエル兵の命を奪ったことがあった」のだから。

 フィスク記者によれば、ヒズボラは、イスラエルのレバノン撤退後、「何年にもわたって、この新しい戦争を待ち続け、訓練し続け、夢見続けて来た」。
 だから「彼らは、18年ものゲリラ闘争の末、イスラエルから勝ち取り解放した土地をやすやすと手渡したりしない」と。

 フィスク記者はキラヤ村で取材中、人影のない道路ので、ひとりの男とあった。山羊の群れを追う男だった。
 話しかけてわかった。耳の聴こえない男だった。
 爆弾の炸裂音も聞こえない、耳の不自由な男。

 フィスク記者はその彼と、米国のライス国務長官を重ね合わせて、アメリカの姿勢を辛らつに皮肉る。
 
 アメリカもまたヒズボラを侮ってはいけないのだ。
 1983年、ベイルート空港で241人もの米海兵隊員を死に追い込んだのは、ヒズボラに近いグループではなかったか?

 キラヤ村の丘の上でビント・ジバイルから立ち上がる煙を見ながら、フィスク記者の胸に、こんな疑問がわき上がったという。

 「イスラエルがレバノンで、戦争に負けている。そう言えるのではなかろうか、そう考えてもいいのではないか?」と。

 イスラエルはビント・ジバイルの敗退を受け、地上侵攻は中止し、こんごは空爆でヒズボラを攻撃する作戦に切り替えるという。
 爆弾の雨を降らせて、ヒズボラの息の根をとめようという狙いだ。

 イラク駐留米軍がそうしているように、レバノン南部の空を制圧し、制空権下、武装テロリストをたたくだけたたく作戦である。
 
 それは、すぐには負けはしないが、勝たない・勝てない作戦ではある。勝てないまま負けてしまう作戦である。

 そのイスラエルにとっての敗戦を予告したもの、それがフィスク記者の見た、ビント・ジバイルの煙だ。
 

 

http://www.independent.co.uk/

Posted by 大沼安史 at 02:04 午後 1.いんさいど世界 | | トラックバック (0)

2006-07-27

〔NEWS〕 イスラエル軍精鋭地上部隊 待ち伏せ攻撃で壊滅

 イスラエル紙「ハーレツ」(電子版、7月27日付け)によると、レバノン南部のビント・ジバイルに侵攻したイスラエル軍地上部隊は26日早朝、待ち伏せしていたヒズボラ部隊の攻撃を受けて壊滅状態に陥り、生存者はヘリで窮地を脱した。
 この戦闘でイスラエル軍兵士が9人死亡、27人が負傷したとされる。
 戦死した9人のうち8人は、ゴラン旅団の兵士と将校。

 仏紙ルモンドによれば、壊滅したのはイスラエル軍が誇る「エリート部隊」だった。

(大沼・注)
 今回の戦闘に動員されたイスラエル軍兵士は、精鋭部隊とはいわれるが本格的な戦闘に従事したことのない若い世代が中心だ。
 
 もしかしたら、レバノン南部はイスラエルのベトナム=泥沼となるかも知れない。

 米国=イスラエル同盟は、イラクとレバノンの「双子の泥沼」に陥る危機に瀕している。
 


http://www.haaretz.com/hasen/spages/743027.html

http://www.lemonde.fr/web/article/0,1-0@2-3218,36-798839@51-759824,0.html

Posted by 大沼安史 at 04:12 午後 | | トラックバック (0)

〔NEWS〕 米 英国経由で「バンカー・バスター」5000ポンド爆弾をイスラエルへ空輸

 英紙インディペント(電子版、7月27日付け)が報じたところによると、米国は地下施設を破壊可能な高性能大型爆弾、「バンカー・バスター」5000ポンド爆弾を積んだ輸送機2機が、英国北部のプレスヴィック空港経由でイスラエルに向かったと報じた。
 26日夜、ベケット外相が事実を確認した。

(大沼・注)
 米国から高性能爆弾が緊急空輸されたことが確認されたのは、これが初めて。
 イスラエルのレバノン侵攻は、実は「劣勢」にあることを示すことかも知れない。 


http://news.independent.co.uk/uk/politics/article1199343.ece

Posted by 大沼安史 at 03:58 午後 | | トラックバック (1)

〔NEWS〕 イランから義勇兵 レバノンに出発

 Yahoo!ニューズが報じたAP電によると、イランの首都テヘランから7月26日、60人を超す義勇兵がレバノンに向け出発した。トルコ国境でほかのイラン人200人と合流、シリア経由でレバノンに入る。
 テヘランの殉教者墓地に集まった60人は絨毯の上で祈りをささげ、手をつなぎあった。
 「学生正義運動」というグループがリクルートしたもので、72歳の対イラク戦争経験者も含まれている。
 トルコ政府が義勇兵らの国境通過を認めるかどうかは不明だが、今回の「挙兵」はイラン人の間に「ヒズボラ救援」の動きが強まっていることを示すもので、注目される。


http://news.yahoo.com/s/ap/20060726/ap_on_re_mi_ea/mideast_fighting_iran_volunteers

Posted by 大沼安史 at 03:37 午後 | | トラックバック (0)

〔NEWS〕 「兵士を帰せ!」 ハンスト中の女性 米議会傍聴席から叫ぶ

 イラク戦争の即時中止を求めてハンガーストライキ中の女性反戦団体「ピンク・コード」の創始者、メディナ・ベンジャミンさん(54歳)が7月26日、ワシントンの連邦議会議場の傍聴席の最前列から、「イラク人は米軍に帰ってくれと思っている。いますぐ、彼らを帰せ! イラク人の声を聞け!」と数回にわたって叫び、逮捕された。
 訪米したイラクのマリキ首相の議会演説に対する抗議行動。
 
 メディナさんはサンフランシスコ在住。「いますぐ、兵士を帰せ」と書いたピンクのTシャツ姿で叫び続け、取り押さえられた。


http://www.commondreams.org/news2006/0726-16.htm

Posted by 大沼安史 at 11:21 午前 | | トラックバック (0)

〔がんばれ、シンディー!〕 ハンスト21日目の怒り

 イラク戦争の即時終結を求めてハンガーストライキを続けている「平和の母」こと、シンディー・シーハンさんが7月25日にネット上で手記を発表した。
 ハンストに入って3週間、21日目の怒りの手記。
 イスラエル軍のレバノン攻撃を非難し、ブッシュ政権を厳しく批判する、彼女の手記の一部を紹介しよう。

 * イスラエルが短期間に罪もない一般住民数百人を殺害することで成し遂げていることは、アメリカが数万人ものイラクの罪もない赤ん坊や婦女子から自分の身を守っているのと同じだ。
 
 * イスラエルとレバノンにおける戦争犯罪は、イラクをレーダースクリーンの上から都合よく消し去ってしまった。それこそたぶん、ホワイトハウスやペンタゴンにとっての美点であり、うれしいことだろう。

 * わたしはブッシュ大統領にこうも聞きたい。お前は1200日以上も中東で続けていることについて、自分自身を誇らしく思っているのか、と。

 * キング牧師はこう言った。「平和共存か、相互絶滅」のいずれかしかないと。地球はいまや絶滅の道を突き進んでいる。
   わたしたちが止めない限り、わたしたちが深呼吸をして心を静めない限り。
   そして、わたしたちの兄弟姉妹が中東で殺されれば殺されるほど、そこにさらに多くの爆弾とロケットが押し寄せ(どちらの側にも)、アメリカの石油会社が世界の石油資源のすべてを完全を支配していくことに、わたしたちが気づかない限り。

 * もう止めにしなければならない。わたしの子どもたちのために。あなたの子どもたちと彼らの子どもたちのために。
   みんな、わたしたちの子どもたちなのだから。

   (It must stop: For my children, your children and their children. They are all our children. )

                   ☆

  シンディーさんは7月4日からハンストに入っている。
 この夏も、テキサス州クロフォードのブッシュ牧場前で抗議行動を行う予定だ。

 久しぶりに彼女の「手記」を読んで、「元気」だとわかって安心したが、文章がやや混乱しているのがすこし気になった。水しか飲まないハンストで相当、消耗しているに違いない。

 がんばれ、シンディー!
 極東の島国から、ぼく(大沼)はあなたに、声援をおくる。


http://www.commondreams.org/views06/0725-22.htm

Posted by 大沼安史 at 11:03 午前 | | トラックバック (0)

〔NEWS〕 「なぜ、イラク戦争を始めたのか?」 戦死者の遺族にブレア首相らへの質問権を認める 英国裁判所

 英紙ガーディアン(電子版、7月26日付け)によると、英国の控訴裁判所は26日、イラク戦争で戦死した兵士4人の遺族に対し、戦争を始めたブレア首相と国防相、司法相にその理由を問い質す質問権を認める判決を下した。
 遺族の一人、息子のショーンさんをイラク南部で失ったピーター・ブリアリーさんは、「彼らが(イラク)侵略をどのように正当化するのか聞きたい」と語った。
 高等法院の却下判決を覆す「すばらしい勝利」(遺族側弁護士)だが、控訴裁判所の3人の判事は、行政府と議会がからむことなので実現は難しいと警告している。
 


http://politics.guardian.co.uk/iraq/story/0,,1830526,00.html

Posted by 大沼安史 at 10:15 午前 | | トラックバック (0)

2006-07-26

〔NEWS〕 在イラク米軍 エネルギー兵器を使用か? イタリアTV局がドキュメンタリー・フィルムで告発 

 イラク駐留米軍が「エネルギー兵器」を実験使用している疑いが浮上した。ファルージャ戦での米軍による「白リン弾」使用を追及・暴露したイタリアのRAIテレビのチームが、今回新たにドキュメンタリーを制作、告発した。
 ドキュメンタリーのタイトルは「イラクでのスターウォーズ」。
 米国の反戦放送局、「デモクラシー・ナウ」が7月25日、全米に放映した。

 それによると、謎の新兵器はイラク国内で、少なくとも2度、イラクの民衆に対して使用された。

 そのうちの1件はバグダッド空港の近くで、乗客3人が乗ったバスに対して。
 信頼すべき目撃者の証言によると、バスの車体はまるで濡れた布のように縮み、フォルクスワーゲンのサイズに縮小。乗客3人のからだもまた、背丈が1メートルほどに縮小、頭部だけが燃えて、歯だけが残るかたちで死んでいた。
 銃創や爆発物による損傷はまったく見られなかった。

 もう1件は、バビロンに近いヒラからキフィルに向かっていたバスに対して使用された。
 途中の米軍検問所でUターンを命じられ、ヒラに戻ろうとしたとき、発射された。
 発射音は聴こえなかった。砲弾など物体は飛んでこなかった。
 乗客は25人で20人が死亡、運転手だけが無傷だった。

 生存者の治療にあたたヒラ総合病院の外科医の証言では、犠牲者のからだには銃弾や砲弾の破片はまったく見つからなかった。
 乗客のなかには頭部だけなくなった人もいた。手足や腹部など、からだの各部が切断されていた。

 銃・砲弾やミサイルなど物体を高速で当てて破壊する、いわゆる「力学的(キネティック)兵器」ではない、「エネルギー兵器」が使用されたのではないか、というのが、制作チームの辿り着いた結論だ。

 謎の新兵器について米ロスアラモス研究所の前プログラム・ディレクターは、制作チームのインタビューに対し、「ダイレクト・エネルギー兵器」には、①遠距離を射程として電子を撃ちだす、いわゆる「光速」といわれるもの②短い射程で使うレーザー兵器③マイクロ波兵器――の3種類があると言明した。

 米国の軍事雑誌によると、こうしたタイプの兵器のうちの少なくとも3種類がイラクで使用されたことがあるという。

 (大沼・注)

 こうした「エネルギー兵器」は、「9・11」のあと、ミネソタ州選出の民主党上院議員搭乗機に対して、同州内で使用された、との疑惑もある。

 「核」を開発し、ヒロシマ・ナガサキに対して使用した国のこと、イラクでの「エネルギー兵器」使用の可能性は十分すぎるほどある。

 ⇒
http://www.democracynow.org/article.pl?sid=06/07/25/1442252

Posted by 大沼安史 at 04:10 午後 | | トラックバック (0)

〔NEWS〕 ヒズボラのロケット攻撃で15歳のアラブ系イスラエル人少女が死亡

 イスラエル紙「ハーレツ」(電子版、7月26日付け)が報じたところによると、ヒズボラによるロケット弾攻撃で25日、北部ガレリア地区マガール村のイスラム教徒居住地区に住むアラブ系イスラエル人の少女(15歳)が死亡した。
 カチューシャ・ロケット弾は少女の住む民家を直撃、少女の兄(30歳)も重傷、12歳の妹も負傷した。
 マガール村にはこの日、ほかに2発のロケット弾が着弾した。
 村人はヒズボラ、イスラエル軍のどちらの側を非難することなく、停戦を呼びかけた。
 村人のひとりは言った。「この状況を続けていくことはできない」

 同紙によると、ヒズボラはこの日、ハイファを中心に90発のロケット弾を発射し、一人(先の15歳の少女)が死亡、20人が負傷した。


http://www.haaretz.com/hasen/spages/742563.html

Posted by 大沼安史 at 01:04 午後 | | トラックバック (0)

〔がんばれ スザンヌ! 英紙女性記者 レバノン殺戮地帯レポート〕 「すべてを物語る避難民の足」 ティビニン・ルポルタージュ

 レバノン南部の殺戮地帯で取材を続ける英紙ガーディアンのスザンヌ・ゴールデンバーグ記者がティビニンの町に入った。この町には戦火を逃れた数百人が病院の地下室などで過ごしているが、イスラエル軍の攻撃は激しさをますばかりだ。
 スザンヌ記者は7月25日、ティエールからティビニンの町への取材を決行、町の総合病院(といっても小さなものだが)で避難民から話を聞いた。

 彼女が入ったティビニンの町は、ヒズボラの拠点の町、ベント・ジベイルから7キロ離れたところにある。
 ティビニンに着いて数分後、総合病院の下の斜面に2発の砲弾が撃ち込まれた。群集のなかのひとりの女が「助けてくれ」と叫んだ。女を落ち着かせようする男。ふたりを病院のなかへ避難されようとする人々。その瞬間、近くでまたもう1発、砲弾が炸裂した。さらに2発。

 スザンヌ記者はティビニンからのレポートをこんなふうに書き出している。
 「人々の足、それがすべてを物語っている」と。
 血まみれの足、腫れ上がった足、包帯を巻いた足。
 イスラエル軍の攻撃を逃れ、丘を歩き続けて、この町にようやく辿り着いた避難民の足だ。

 身を寄せた総合病院は、電気も水もなく、医師もスタッフもいない。食べ物もない。それ以上に希望さえも。

 イスラエル国境からわずか2キロのアーイタルーン村から避難民、農夫のカマル・マンスールさんは9人の子どもを連れて来た。避難する車もなく、1人100ドルもとられる運賃を払う余裕もなかった。いちばん下の子を肩車して歩いて来た。

 歯科医の事務職をしていたハラ・アブ・オラヤさんにも車はなく、母親と2人の姉妹と一緒に歩いて逃げた。逃げ込んだ4軒の民家はそのたびにイスラエル軍の攻撃に遭い、破壊された。
 ティビニンに辿り着いたとき、彼女はひとりだった。母親と2人の姉妹からはぐれ、ひとりで来た。

 ベント・ジバイルから逃れてきた石工のアリ・フウラニさんは、子をとるか親をとるか、困難な決断の末、子ども5人を連れて逃げてきた。
 82歳になる糖尿病の父親と75歳の母親を捨ててきた。

 78歳になるユスフ・バウドゥーンさん妻と娘さん2人と一緒に、サンダル履きで山道を越えてきた。
 家に2人を置き去りにした。
 月曜、24日の夜、自宅をイスラエル軍が攻撃、エチオピアとスリランカから出稼ぎに来ていたメイド2人が死亡した。
 「彼女たちの戦争ではないのに」と。ユスフさんは言った。

 こうしたティビニンへの支援は、ティエールから赤十字社による輸送だけが頼り。それも1回の輸送で、避難民には一食分しか渡らない。

 レバノン南部に取り残された一般住民は1800人前後。
 そうした人々にとって、「いまやすべては過去に属している」と、スザンヌ記者は書いている。

 このままでは避難民、残留民らに、「未来」もなくなる。 


http://www.guardian.co.uk/israel/Story/0,,1830206,00.html

Posted by 大沼安史 at 11:30 午前 | | トラックバック (0)

〔NEWS〕 国連監視哨をイスラエル軍が爆撃 4人死亡

 英紙ガーディアン(電子版、7月25日付け)が報じたベイルート発のAP電によると、レバノン国境、キアムの町にある国連の監視ポスト(哨)がイスラエル軍によって爆撃され、オーストリア、カナダ、中国、フィンランドから派遣されていた監視員4人が死亡した。
 爆弾は監視ポストを直撃し、救援活動の間もイスラエル軍は攻撃を続けたという。
 国連のアナン事務総長はイスラエルに対し、「明らかに意図的な攻撃」について調査を行うよう要求した。


http://www.guardian.co.uk/israel/Story/0,,1830294,00.html

Posted by 大沼安史 at 10:08 午前 | | トラックバック (0)

2006-07-25

〔NEWS〕 「リン爆弾」でひどい火傷 CNNが放映

 レバノンでイスラエル軍が「リン爆弾」を使用している疑いが強まった。
 CNNが被害者を治療する映像を流し、医師のコメントを伝えた。

(大沼・注)
 イスラエル軍が使用しているのは、もしかしたら米軍が砲弾としてイラクで使用している「白リン弾」かも知れない。 


http://www.rawstory.com/news/2006/VIDEO__Lebanese_Doctor_Says_Phosphorus_0724.html

Posted by 大沼安史 at 04:29 午後 | | トラックバック (0)

〔NEWS〕 イスラエル軍が「リン爆弾」を使用 レバノン大統領が非難 

 ロイター通信は7月24日、パリ発で、レバノンの大統領が同日、フランスのラジオで「イスラエル軍がリン爆弾やレーザー爆弾を投下している」と非難したと伝えた。
 そのなかでラフード大統領は、リン爆弾などを一般の住民や子どもに対して使用することは、ジュネーブ条約に違反しているのではないか、と問題を提起した。
 これに対してイスラエル軍のスポークスマンは、使用兵器は国際的な規範に違反していない、と条約違反を否定した。


http://www.alertnet.org/thenews/newsdesk/L24911888.htm

Posted by 大沼安史 at 04:21 午後 | | トラックバック (0)

〔NEWS〕 イスラエル軍 救急車をミサイル攻撃

 レバノン南部に踏みとどまり、レポートを続ける英紙ガーディアンの女性記者、スザンヌ・ゴールドバーグ記者が、殺戮地帯を化した現地の実情を伝えて来た。
 

  7月25日付けの同紙電子版で、彼女がタイル発で新たに報じたのは、23日の日曜日の夜の、イスラエル軍のヘリによる、レバノン赤十字社の救急車2台に対するミサイル攻撃。
 

  救急車はいずれも赤十字旗を照明でライトアップしながら走行していたにもかかわらず、イスラエル軍は上空からミサイルを狙い撃ちした。
 

 これにより救急車は2台とも全壊、救急隊員6人が負傷、救急車で運ばれていたファザスさん一家の3人も攻撃を受けた。

 ファザスさん一家の3人は、点滴をうちながら搬送される、80歳になるジャミアおばあちゃんと、その息子である一家の主人、アーメドと、そのまた息子で、ジャミアさんからみれば孫にあたる、14歳のモハメド君。

 アメードさんはミサイルの破片を腹部に受け、片足も吹き飛んだ。モハメド君も足の一部を失い、ジャミアさんも体中に破片を浴びた。

 現場からの無線で、救急隊員からの「ミサイル攻撃を受けた」との知らせは、タイルのレバノン赤十字の入ったのは、午後10時ごろのこと。ミサイル被弾から2分後のことだった。

 早速、詰め所から救急車が出動し、現場で負傷者らを収容し、タイルに戻った。
 その時点ですでにアーメドさんは意識不明の重態に陥っていた。

 全員がボランティアで救援活動にあたるレバノン赤十字社の救急車は、イスラエルの退去期限が切れた22日夜以降、レバノン南部に取り残された人々の最後の頼みの綱となっていたが、その道も今回の無差別攻撃で閉ざされた。

 負傷した救急隊員のひとりはこう言った。
 「赤十字の救急車を、それも2台も誤認するわけはない」

(大沼・注)
 ボランティアで決死の活動にあある救急隊員らとともに、現場に残って報道を続けるスザンヌ記者の健闘と無事を祈ろう! 


http://www.guardian.co.uk/israel/Story/0,,1828142,00.html

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2006-07-24

〔NEWS〕 レバノン南部 「死の街道」 脱出の一家をミサイルが襲う

 レバノン南部の「避難路」が「殺戮地帯」と化している。イスラエルの退去勧告の期限から一夜明けた7月23日の日曜日、国境地帯から北に向かう道路では、ミニバンなどで脱出する住民に対して、イスラエル軍がミサイルで攻撃、レバノン赤十字社によると、車両10台、オートバイ2台が破壊された。

 英紙ガーディアン(電子版、24日付け)で、同紙のスザンヌ・ゴールデンバーグ記者が現地から報じた。

 彼女の現場からのレポートによると、23日午前10時過ぎ、国境から8キロから離れたカフラ地区の路上で、悲劇は起きた。

 カフラから15キロほどのところにあるエルティリ村から3台のミニバンに分乗して、北に向かって避難していたシャイタス一族に向かって、イスラエル軍が(おそらくはヘリコプターから)対戦車ミサイルを発射し、3台のうちの1台に命中した。

 被弾したミニバンに乗っていたのは、54人のシャイタス一族のうちの19人。
 3列目の後部座席にいた3人は即死し、残る16人は被弾あるいはその直後の路外転落事故で負傷した。

 救急車が駆けつけた現場に、同紙のゴールデンバーグ記者も急行し、以下のような状況を目の当たりにした。

 彼女の記事の書き出しの一節を、拙訳で紹介すると、こうなる。

 * 救急隊員はアリ少年に母親の命の維持する仕事を与えた。12歳の少年は、彼ができることを、した。「ママ、ママ、眠っちゃだめだってば」。母親のあごを摩るりながら、アリはすすり泣いた。黒のヴェールの下で、母親の目がゆっくり閉じられていく。「死にそうだわ」と母親がため息をつくように言った。「そんなこと言っちゃだめだよ、ママ」と、アリ少年が哀願した。そして次の瞬間、アリ少年は涙ながらに地面に倒れこんだ。

 イスラエル軍がレバノン南部国境地帯の住民に出した退去勧告の期限は前日の土曜日の午後7時だった。
 シャイタス一族は翌日(23日の日曜日)の朝、3台のミニバンに分乗して、リタニ川の北の安全地帯を目指し、エルティリ村を出発した。

 ミニバンに分乗したのが命取りになった。
 イスラエル軍はミニバンやトラックなどを「ターゲット」とみなすと再三にわたって警告していた。ヒズボラがカチューシャ・ロケットの移送に使っているとして撃破を予告していたのだ。

 白旗をかかげていれば大丈夫と思ったのが、シャイタス一族の「誤算」だった。

 国境から北に向かい道路は海岸沿いの道も山沿いの道も、23日のイスラエル軍の攻撃で寸断され、ミサイル攻撃を受けた車両の残骸が道路をふさいでいる。
 被弾した車両からは黒煙が上がり、車の中には遺体が収容もされず、放置されたままだ。イスラエル軍の再攻撃を恐れて、収容できないでいるのだ。

 そんな殺戮地帯を、ゴールデンバーグ記者は「死の街道(Highways of death)」と書いた。


http://www.guardian.co.uk/syria/story/0,,1827422,00.html

Posted by 大沼安史 at 03:17 午後 | | トラックバック (0)

〔いんさいど世界〕 中国政府が「カラオケ」規制

  kARAOKE(カラオケ)……いまや世界語です。SUSHI(寿司)やTSUNAMI(津波)がそうであるように、世界の言葉の中に入っています。それだけ、世界各国に広がっているのですね。
 きょうは、そんな「カラオケ」の話を。

 ところは、お隣の中国。この国でも日本発の「カラオケ」文化が根付いているのですが、政府が布告を出して規制に乗り出し、大きな問題になっているそうです。
 「新京報」という新聞が7月19日に報じて明らかになりました。
 
 カラオケ規制といっても、カラオケそのものを取り締まるのではなく、カラオケで歌う「不健康な音楽」を追放する動きなんだそうです。
 具体的には、中国政府の文化省が「カラオケ音楽データベース」をつくり、カラオケ屋さんはそこから「カラオケ演奏」をゲットして、客に提供する仕組み。
 つまり、お客さんが「この曲、頼む」と注文しても、政府のデータベースになければ、歌えない仕組みです。
 
 この中国政府のカラオケ規制、当面は武漢、鄭州、青島の3つの都市で先行実施、その結果を見て、全国に拡大する予定だそうです。

 で、このカラオケ規制の目的ですが、ひとつは「著作権」保護対策ですが、もうひとつの狙いはやはり、有害な音楽の追放のようです。

 中国のカラオケでは、アメリカや台湾の曲が人気で、そのなかに体制の権威を否定しかねない歌がけっこう含まれている。
 直接的な政府批判の歌でなくても……極端なことを言えば単なるラブソングであっても、聴きようによっては、すごいプロテストソングになることがある。

 中国の文化省はそういう歌までも、「データベース」から「抹消」するのではないか――そんな懸念が広がっているようです。

 で、どんな歌詞の「汚染された曲」が消されそうかというと、「君が好きなだけキスできる日暮れをぼくは待てない」といった歌詞の曲。
 ここでいう「日暮れ」は単なる日没に過ぎないはずですが、取締る側はそうは聴かない。
 日没は日没でも、政府の支配の「黄昏」と受け取って、これは体制崩壊を待ち望む歌だってなっちゃうわけです。

 中国政府はこのところ、若者の「精神文化」対策に力を入れており、なんと毛沢東を教えを盛り込んだラップ音楽までつくっているそう。
 そこまでして青少年を健全育成しているのに、これ以上、外国の「有害音楽」がカラオケ・ルームにはびこれば、遅かれ早かれ支配の箍が緩み、統制がとれなくなる事態がやって来る――そんなふうに北京の指導部は神経を尖らせているのですね。

 中国の支配層にとってカラオケは、反革命の可能性を秘めた、たいへんな脅威になっているようです。
 

Posted by 大沼安史 at 02:05 午後 1.いんさいど世界 | | トラックバック (0)

2006-07-22

〔NEWS〕 イスラエル軍、レバノン南部に侵攻か? 兵力を国境地帯に集中 予備役を招集 レバノン住民に避難勧告

 米紙ワシントン・ポスト(電子版、7月22日付け)が報じたところによると、イスラエル軍は21日、予備役を招集した。
 レバノン国境地帯には兵力を集中しており、レバノンの南部地区の住民に対し、リタニ川以北へ避難するよう勧告している。
 イスラエル軍のレバノン地上侵攻の可能性が高まった。


http://www.washingtonpost.com/wp-dyn/content/article/2006/07/21/AR2006072100968.html

Posted by 大沼安史 at 07:33 午後 | | トラックバック (0)

〔NEWS〕 ガザ地区でヒズボラと連帯の動き

 英BBC放送が電子版(7月21日)で伝えたところによると、ガザ地区でヒズボラに対する連帯の動きが出ている。
 ヒズボラの最高指導者、ハッサン・ナスララー氏の肖像ポスターが貼られ始めている。同氏をヒズボラのリーダーとしてばかりか、パレスチナ人の指導者としても見なすようになっている。
 レバノン寄りのレイト・ラヒーヤの街では21日、支援デモが行われ、参加者らは黒と黄色のヒズボラの旗を振って気勢を上げた。


http://news.bbc.co.uk/2/hi/middle_east/5205246.stm

Posted by 大沼安史 at 07:15 午後 | | トラックバック (0)

〔NEWS〕 米国、誘導爆弾をイスラエルへ緊急輸出

 米紙ニューヨーク・タイムズ(電子版、7月22日付け)が報じたところによると、ブッシュ政権は精密誘導爆弾をイスラエルに向け、緊急輸出を続けている。
 政府高官が匿名を条件に明らかにしたもので、公表はされていない。

 米国がイスラエル向けに輸送「ラッシュ」を続けているのは、「GBU-28」というレーザー誘導型5000ポンド爆弾など、レーザーや人工衛星で目標に誘導される精密照準爆弾。
   地下陣地などの攻撃にも使用する、強力な爆弾だ。

 米政府が昨年、イスラエル向けの輸出を承認したものの一部とされているが、それとは別枠の緊急供与ではないか、との指摘もある。
 米政府は1973年の中東戦争の際、イスラエルに武器を緊急供与し、戦況を挽回したことがある。

(大沼・注)
 米国がイスラエルに対して軍事的な肩入れを始めたことで、アラブ世界が反発することは必至である。「ヒズボラ対イスラエル」の衝突の構図は、全面戦争へ発展する恐れを孕んでしまった。

 ルモンド紙によれば、ヒズボラの最高指導者は今回の問題に関して、スポンサーであるイランとの関係を否定、自主的な判断による武力闘争であることを強調しており、イスラエルの軍事侵攻がさらにエスカレートすれば、中東地域を巻き込んだ戦乱へと発展する可能性もある。


http://www.nytimes.com/2006/07/22/world/middleeast/22military.html?hp&ex=1153627200&en=ccb5206208860925&ei=5094&partner=homepage

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2006-07-21

〔コラム 机の上の空〕 「靖国クーデター」を阻止 昭和天皇の「象徴的抵抗」

 昭和天皇が靖国神社に対するA級戦犯合祀について、「だから、私はあれ(合祀)以来参拝していない。それが私の心だ」と語っていたことが、日経新聞の報道(7月20日付け)で明らかになった。
 死去前年、1988年に、昭和天皇が言いのこした、日本への「遺言」ともいうべき、重大な「証言」である。

 それをメモに書き取っていたのは、警察庁長官もつとめたことのある、当時の宮内庁長官、富田朝彦氏(故人)。「証言」の聴取者、記録者として、申し分のない人物だ。

 「歴史の法廷」へ差し出された、時代の公正証書ともいえる、動かしがたい「証拠の文書」。
 18年の時を経て、光の中へ現れ出た、現代史の真実。

 日経のスクープは、驚きの衝撃波となって、アジア各国に広がった。

 昭和天皇の「証言」の重大さは、「A級戦犯合祀」を境に、「靖国」参拝を止めた、と言い切ったことにある。
 折にふれ、靖国の境内に足を運んだその人が、もう靖国には行かないと決心し、実行したのだ。

 これは昭和という時代をまさに一身に背負い、戦前、戦中、戦後を生きた昭和天皇その人による、「A級戦犯がまつられた靖国」に対する、明確な否定であり、潔癖なまでの拒絶である。

 「合祀」により、「大戦」のA級戦犯、すなわち戦争指導者らによって、その一画(というより、その中枢)が「占拠」された「靖国」は、昭和天皇にとって、そのとき耐えがたきもの、耐え切れぬものになってしまったのである。

 「靖国」は西暦1988年、昭和の「63年」目にして、ついに昭和天皇から忌避されたわけだ。
 
 天皇が参拝しなくなった「靖国神社」――この事実の持つ歴史的な意味は、日本の首相による「靖国参拝」が国際問題化している現在、あまりにも重い、といわざるをえない。

 それにしても、昭和天皇はなぜ、A級戦犯合祀に「不快感」(朝日新聞)を抱いたのか?
 
 それはおそらく、こういうことだろう。

 天皇制は戦後、占領軍によって解体されず、この国の「シンボル」として、「象徴天皇制」のシンボルとして生き延びた。
 「神」であった昭和天皇は「人間宣言」をして、戦後日本の「象徴」たる地位を引き受けることになった。

 鳩が平和の象徴であるように、天皇は戦後日本のシンボルとなった。
 形式的な国事行為を司る、それだけの役目の象徴に徹することになった。

 それはたぶん、昭和天皇自身にとっても、それほど不快な役回りではなかったはずだ。
 戦中、戦前のように、「軍官複合体」に振り回されることもなく、静かな戦後を過ごしていけばよかったのだから。

 しかし、そんな平穏な昭和の黄昏を、いきなり日の丸の血の色に染め上げる、アナクロな事件が起きた。
 それが「靖国」サイドが昭和天皇の「内意」を確かめもせずに、決行した「A級戦犯の合祀」である。
 
 それはこの国の「象徴」として、「政治的行為」を禁止されてしまった昭和天皇には、いかんともしがたい、ある種の政治的クーデターだった。
 「靖国」という神殿の主座に、戦中の戦争指導者たちを据えることで、戦中・戦前の「国体」=国家体制を現代に甦らせる、戦後民主主義に対する、反動的な企てだった。

 「靖国」における「軍国日本」の復活! 神殿の雛壇に軍・官の指導者たちが勢ぞろいしたいま、そこに足りないのは、最上段の空席に座るべき、昭和天皇その人だった。

 A級戦犯の合祀を強行した勢力は、そこへ昭和天皇を呼び込み、連れ込むことで、「靖国」のリバイバルを完成させようとしたのだろう。
 戦前回帰の歴史の舞台を整えた上で、陛下による「公式参拝」を狙った……。

 ――昭和天皇は間違いなくこのことに反発し、不快感を覚えたのである。
 つまり、またふたたびの「政治利用」……。

 もし、東条らを合祀した「靖国」を昭和天皇が参拝したら、それは実に衝撃的な「象徴的事件」となる。
 天皇が「象徴」する「戦後日本」に、ふたたび「軍国=神国日本」が宿ることになるからだ。

 その衝撃度は、昭和天皇による、戦前の靖国参拝などとは比較にならない重大かつ深刻なものになるだろう。

 そのことを完璧に理解し、それが一部勢力が仕掛けた罠であることに気づいていたからこそ、昭和天皇は参拝を止め、「靖国」を拒絶したのである。

 いま思えばそれは――昭和天皇が「靖国」に行くのを止めたことは、実に「象徴的な行為」だった。歴史の舞台を生き抜いてきた、ひとりの「昭和男」による、見事な「不作為による作為」だった。

 そうしたシンボンリックな決断と実行を「証言」として、「史実」として遺こし、昭和天皇は自ら、「昭和の時代」を閉じたのである。
 A級戦犯合祀による「靖国クーデター」を、戦前のような「大権」を行使することなく、「象徴としての不作為(参拝せず)」でもって葬り去り、昭和天皇は逝った……。

 その意味で今回、明るみに出た「発言メモ」は、A級戦犯を合祀する「靖国」を認めてはならないという、昭和天皇による、「平成日本」に対する歴史的な「遺書」であり、「メッセージ」に他ならない。

 
 昭和天皇は毎年、8月15日の「終戦記念日」に武道館で開かれる戦没者慰霊祭に出席される際、会場へはエレベーターを使わず、階段を登っていた。自分の足で登って、式場に向かっていた。(わたしはそのことを、取材の新聞記者として、その場で初めて知った)

 昭和天皇にとって一歩一歩、階段を登ることは、戦没者を慰め、平和を祈るための、絶対の条件であり、自らをその「象徴」と定めた民主憲法、さらには戦後民主主義を体現する、象徴的な行為であったろう。

 そして「靖国」に足を向けないこともまた、昭和天皇にとって、昭和史にぴったり重なり合う個人史の総決算ともいうべき、象徴的行為だったはずだ。

 「だから、私はあれ以来参拝していない。それが私の心だ」……

 あの独特の甲高い声が、どこかから聞こえてきたような気がした。
  

Posted by 大沼安史 at 03:49 午後 3.コラム机の上の空 | | トラックバック (0)

2006-07-20

〔NEWS〕 ガザを忘れないで! 病院の医師がSOS! 「下水道がこわれ、疫病、蔓延の恐れ」

 イスラエル・パレスチナ双方の視点で報道を続けるネット・メディア、「苦いレモン」(7月17日付け)に、ガザ地区最大の病院、シーファ病院の外科医で広報部長を兼ねるジュマー・アル・サッカ氏に対するインタビュー記事が掲載された。

 サッカ氏によると、

 ・ インタビュー時点でシーファ病院の自家発電用燃料は「10日間」を残すのみ
 ・ 保育器の赤ちゃんは30人
 ・ 手術は緊急手術にとどめいる
 ・ 救急用の受け入れ余力をつくるため、他の民間病院などへの転院も進めている
 ・ シーファ病院では自家発電でいまのところ冷蔵庫は使えるが、ガザ地区の民家では停電のため冷蔵庫が役に立たなくなり、食料の腐敗が進んでいる

  ――といった厳しい状況になっている。

 サッカ氏はまた、

 ・ ガザ地区の下水道が動かなくなり、汚水が通りに溢れ出し始めた。この数日間の現象で、公衆衛生上、きわめて危険な事態で、このままいけば、コレラや腸チフスが流行するだろう
 ・ 街路にはゴミも溢れている

 と語り、国際社会に対し、

 「燃料と食べ物、電気がほしい」と

 救援を訴えた。

 世界の視線がレバノンに注がれるなかで、ガザが窮地に立たされている。 


http://www.bitterlemons.org/issue/pal2.php

Posted by 大沼安史 at 03:21 午後 | | トラックバック (0)

〔NEWS〕 スリファ村 噴き飛ぶ イスラエル軍機が空爆 レバノンの丘の集落で17人以上が死亡

 レバノン南東部、スリファの村が7月19日、イスラエル軍機の空爆を受け、壊滅した。
 英紙ガーディアン(電子版)によれば、住宅15戸が破壊されて村人17人以上が死亡、30人以上が重軽傷を負った。

 現場から16キロ離れたタイルの病院には、村から逃れ、ミニバンで脱出する途中、イスラエル軍機の攻撃で車が転覆、負傷した村民らが運び込まれた。
 そんな負傷者のひとり、ファティマさんは同紙の記者に対し、次のように語った。

 「朝、起きると、村人10人が殺されたことがわかった。役場の人は逃げれるなら逃げろ、と言った。それでわたしたちは車で逃げた。途中、わたしたちの車の前方で爆弾が炸裂した」

 ファティマさんが乗っていたのはミニバンで、ほかに10人が同乗していた。全員が負傷した。

 スリファ村の村長は、「これは、スリファ村の虐殺だ」と、ロイター通信に語った。

 同紙によれば、この日(7月19日)は確認されただけで63人が死亡する、中東紛争史上、もっとも血なまぐさい1日となった。

 ファティマさんが運び込まれた病院で治療にあたるアーマド・ムロウエ医師のもとに、この日、悲報が届いた。
 イスラエル国境近くで戦闘に巻き込まれ、身動きのとれない家族を救出しに出かけた同僚の医師、サイードさんが車ごと、家族もろとも爆死したのだ。一家で避難していたサイード医師の車を、イスラエル軍のミサイルが襲った。

 


http://www.guardian.co.uk/syria/story/0,,1824750,00.html

Posted by 大沼安史 at 02:13 午後 | | トラックバック (2)

2006-07-19

〔NEWS〕「わたしの街がまた燃える」 ベイルート、「ゼナの日記」

 英紙ガーディアン(電子版、7月19日付け)は、イスラエルの攻撃下のベイルートにすむ、30歳の女性アーティスト、ゼナ・エル・カーリルさんの「日記」を掲載した。
 
 全文は⇒参照。
 以下は拙訳によるその「初日」の部分の抜粋。

 ○ 7月14日
   午前3時28分。イスラエルのジェット機の音で目が覚めた。ベイルートの街の上を低空で飛行している。ようやく寝入ったばかりのところを。わたしは一晩中、考え続け、胃に痛みを覚えた。恐怖を。ジェットの轟音が響いたのはそのときだった。爆発、また爆発。遠くから朝の祈りが聞こえて来た。

   わたしはいま家に。友人らが我が家に避難して来た。その多くが外国人。みんなわかり合おうと話をしている。自分は誰で、何を、何故。でも、みんな、平気でいようとしている。平気でいる。これがレバノン人が20年もの戦争をくぐり抜けてきたやり方だから。空港はどんなふうに燃えているだろうか、とジョークを言った。免税店にはアルコールがたっぷりあるので。

   (中略)
   追記:1時間も経たないうちに、これまで9発のミサイルがダヒーヤに撃ち込まれた。ベイルートで停電する地区が出て来た。空は赤く燃えている。わたしはダヒーヤの人々のために祈る……ものすごい、ほんとうにすごい爆弾の爆発音。これでたぶん10発目。
   (中略)
   レバノンはイスラエルによって再占領されるはずがない。
   信じようと信じまいと、朝日はまた昇り始めた。そしてわたしは、たしかに鳥たちの囀りを聞く。 


http://www.guardian.co.uk/israel/Story/0,,1823785,00.html

Posted by 大沼安史 at 02:17 午後 | | トラックバック (0)

〔NEWS〕 米国 イスラエルに「青信号」 ヒズボラ攻撃に「1週間」を「保証」

 英紙ガーディアン(電子版、7月19日付け)によると、ブッシュ米大統領はイスラエルに対し、ヒズボラ攻撃を1週間継続する「青信号」を出した。
 停戦の調停に動くかどうかは、その結果を見て判断するという。
 同紙が英国、欧州、イスラエル筋に確認して報じた。

 ブッシュ政権のこの判断について英国のブレア政権も追随し、G8サミットや国連、ブリュッセルでの欧州外相会議でも、即時停戦呼びかけの阻止に動いた。

(大沼・注) 
 イスラエルにヒズボラを叩くだけ叩かせる……
 そんなアメリカと「グローバルな同盟」に入った日本……

 小泉首相よ、あなたはこの現実を、今回の歴訪を通じ、見ましたよね!?
 

http://www.guardian.co.uk/israel/Story/0,,1823817,00.html

Posted by 大沼安史 at 01:40 午後 | | トラックバック (0)

2006-07-18

〔NEWS〕 イスラエル軍事侵攻拡大 勢いづくネオコン

 イスラエル軍のガザ侵攻に続くレバノン攻撃のエスカレートにより、新たなる「中東戦争」への拡大が懸念されているが、米国のネオコン勢力にとって「燃え盛る戦火」は、「イスラエル支援」を叫ぶ格好の燃料となっている。

 米国人ジャーナリストのジム・ロウブ氏によれば、イラク戦争の無残なありさまで後退を余儀なくされたネオコンらは、イスラエルの今回の軍事行動を巻き返しのチャンスと位置づけ、ブッシュ政権に対し、イスラエルに対する無条件支持と、シリアやイランの「体制転換(=転覆)」を求めるキャンペーンを始めている。

 ネオコン誌、『ウイークリー・スタンダード』のウイリアム・クリストル編集長はこの16日、「それはわれわれの戦争だ」とタイトルをつけた論文のなかで、「この戦争を仕掛けたテロリスト・グループの背後にいるのはイラン」であると非難、イスラエルの軍事行動を「過激派イスラム主義に対する全世界的な闘争」の一環だと称えた。
 「イラン核施設への先制攻撃」を煽り、それが当のペンタゴンから「軍事的効果」の観点から拒否されたことへのしっぺ返しのような「過激ネオコン主義」的主張である。

 同じ16日付けの同誌(7月24日号)には、「ならず者たちが反撃-イラン・シリア・ハマス・ヒズボラ対イスラエル」という。ロバート・サトロフ氏の論文が載っている。
 同氏はワシントンの親イスラエル・シンクタンク、「近東政策研究所」のディレクター。
 今回、イスラエルが敗北することは、「アメリカの利害の敗北」であるから、米政府はイスラエル擁護に立ち上がれ、と焚き付けている。

 

http://www.antiwar.com/lobe/?articleid=9323

http://weeklystandard.com/Content/Public/Articles/000/000/012/433fwbvs.asp

http://weeklystandard.com/Content/Public/Articles/000/000/012/442luknw.asp

Posted by 大沼安史 at 04:19 午後 | | トラックバック (0)

〔いんさいど世界〕 世界で一番、「天国」に近い国(=人と環境にやさしい、長生きできて幸せな国)って何処? 答えは?????

世界で最も「人と地球にやさしく、幸せに長生きできる国」って何処だかわかりますか?きょうの話題はコレ。答えは……聴いてのお楽しみ。別に焦らすわけではありませんが、少し説明してからの方が納得が行くと思います。

「地球の友」(フレンズ・オブ・アース)という世界規模の環境保護団体が、英国の経済研究所、「ニュー・エコノミクス(新しい経済学)財団」と協働で行った調査結果を、つい1週間ほど前、発表しました。対象は世界の178ヵ国。新たに「HPI」という指標を考案し、そのHPIでもって「人と地球にやさしい、幸せな長い生き」度を弾き出したわけです。

この「HPI」、「ハッピー・プラネット・インデックス(The Happy Planet Index)」というもので、「人生満足度」と「平均寿命」、それから「エネルギー効率」の3つの構成要素から成っているんだそうです。

で、まずはわたしたちの住む「日本」はどうかというと、「平均寿命」は世界1ですが、「人生満足度」が低く(理論的最大値8.2に対し、6.2)、「HPI」は41.7(理論的最大値は83.5に対し、約半分の41.7)で、世界ランキングは全178ヵ国中、95位に止まりました。日本って、平均をやや下回る国なんですね。長生きはしているけど、幸せじゃなく、エネルギーの効率もよくない。

この前、ロシアのサンクトペテルブルクで「G8」が開かれましたが、それでも日本は世界の先進国のなかでは、イタリア(62位)、ドイツ(81位)についで第3位。

英国など108位、米国にいたっては150位、ロシアなんか172位にランクされているありさま、です。

ぼくなんか「世界1、HPIが高そうな国」というと、すぐデンマークあたりを連想してしまうのですが、意外や意外、なんと99位。日本よりも下なんです。なぜ、そうなのか見てみると、「人生満足度」はたしかに「世界1」なんですが、「エネルギー効率」がよくない。で、こんな「HPI後進国」に甘んじているわけです。

それではどんな国がHPIランクの上位を占めているかというと、アジア勢では中国が31位、スリランカ15位、ブ-タン13位、ベトナム12位ってところ。アジアではこのベトナムが最高位です。

トップ10はコロンビア(2位)、コスタリカ(3位)、ドミニカ(4位)など中南米勢が目白押しですが、注目の「世界1」は、やはりというか、もちろん当然というか、オセアニアの国で、あの、アノコがトップなんですね。

またまた、もったいをつけてしまって申し訳ありませんが、あのアソコとは、バ・ヌ・ア・ツ、そう南太平洋の島国、バヌアツ共和国なんです。ここが世界で最も「人と地球にやさしい、幸せ長生き国」だってことが判明しました。数値でいうと全体の「HPI」は68.5で、内訳は「人生満足度」7.4、「平均寿命」68.6、「エネルギー効率」1.1。こういわれても、なかなかピンと来ませんが、群島からなるこの島国、総面積は宮城県の1.4倍もあるそうですから、南海の孤島って感じではなく、人口も21万人を超しているのだそうです。

自給自足経済で、ガン抑制、ストレス解消効果もあるカバ(飲料)の特産地。ダイビングなど観光のメッカでもあり、世界初の「海底郵便局」まであるそう。また、所得税税、法人税、固定資産税などのかからない「タックスヘイブン」でもあるそうです。

財政を破綻させた政府が「消費税を3%上げる」などといってる、どこかの国から脱出し、このバヌアツで暮らしたくなりますよね。

そんなバヌアツの島民にとって怖いのはサイクロン(台風)ぐらい。のんびりした「その日暮らし」をしているので、環境にも負荷がかからず、幸せな生活を「持続」することが「可能」だそうです。

まさに「天国に一番近い」島国、バヌアツ。ことしの夏休みは間に合いませんが、いつかは必ず、行ってみたいところですね。 

⇒ http://www.happyplanetindex.org/index.htm

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2006-07-13

〔NEWS〕 ガザの女医からのアピール

 米紙ボストン・ブローブ(電子版、7月10日付け)に、ガザ地区で活動する女医の手記が掲載された。
 人権活動家でもある、モナ・エル・ファラさん。
 モナは、イスラエル軍のガザ再侵攻、「夏の雨」作戦が現地に降り注いでいるもの、それは恵みの雨ではなく破壊の爆弾である、という。
 イスラエル兵の誘拐でもって始まったイスラエル軍のガザ再侵攻で、同地区唯一の発電所は破壊され、地区内に22ある病院は自家発電で負傷者らの治療にあたっている。
 しかし、自家発電機の燃料はあと「数日」分しか残っていない。国境が封鎖され、石油が入ってこないのだ。
 集中治療室の子どもたちのような医療機器に頼らざるを得ない入院患者らは、まさに生命の危機に立たされている。
 数百件の手術も延期されたままだ。
 
 自家発電装置のないふつうの家では冷蔵庫が使えず、食糧が腐敗している。
 ガザの子どもたち3万人以上が栄養失調に苦しんでいる。

 彼女(モナさん)の13歳になる娘は、イスラエル空軍機の低空飛行と砲撃音に怯え切っている。昼も夜も飛来するイスラエル機。
 
 今回のイスラエル侵攻は、ガザの子どもたちの心に深い傷跡を残すことだろう。

 (大沼 注)

 小泉首相よ、イラクやガザに行って、いったい何が問題なのか、しかと、その目で見てほしい。
 プレスリーのサングラスを外したその目で、中東の悲惨を見よ!


http://www.boston.com/news/globe/editorial_opinion/oped/articles/2006/07/10/my_life_in_gaza/

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2006-07-10

〔いんさいど世界〕 「瀬戸際」に立たされたのは「日本」である 北朝鮮「ミサイル連射」危機:私註

 北朝鮮がミサイルを連射した。ロシア沿海地方の沖合に向けて。

 なぜ、いま、金正日はそれを実行したのか? 連射したミサイルに、彼はどんなメッセージを載せたのか?

 まず、「事実」を確認することから始めよう。
 北朝鮮のミサイル発射について日本のマスコミは「発射実験」としており、そのうちの1発、「テポドン2号」については、日米両国政府の見解として「失敗」だったと報じている。

 それはたしかにその通りではあるが、より注目すべきは、「失敗」した「2号」を含め、発射した全ミサイルは、ロシア近海の日本海に相次いで落下している。
 それも一定海域に集中し、着弾地点が線状に連なる形で。

 この点に着目すれば、事態は「ミサイル発射実験」というより、むしろ、「北朝鮮 ミサイルを特定海面に向け連射、着弾に成功」と呼ぶ方が正確だ。
 言い換えれば、北朝鮮は今回、「ミサイル」の「発射」に成功したのではなく、「精度の高い集中着弾=命中」に成功したわけである。

 日本のマスコミの一連の報道では、なぜか(おそらくは政府の誘導によって)「アメリカを狙える射程の長いテボドン2」に目が向いているが、問題なのは、射程は短いが確実に日本を狙える、「その他のミサイル」の精度の高さと「連射」能力のデモンストレーションに、北朝鮮が成功したという「事実」だ。

 そうした射程の短いミサイルが狙うのが、日本の本土であり、とくに東京であることは明白だ。今回、連射されたミサイルの着弾点から、コンパスで弧を描けば、日本列島のかなりの部分がその円内に入る。

 すなわち金正日は、日本をターゲットに、ミサイルを連射できる力を誇示し、威嚇してみせたのである。

 そう、狙われたのは、(テポドン2が辛うじて届くという)アメリカ(の外れのアラスカ)ではなく、あくまでも、日本のわれわれ。われわれの日本なのだ。

 確認すべきもうひとつの事実は、ミサイルとはもちろん、単なる運搬手段であるということだ。それ自体、「弾頭」を目的地まで届ける「運び屋」に過ぎない。

 それでは金正日は、手持ちのミサイルでもって、日本に向け、何を送り届けることができるのか?
 
 答えはかんたん、もちろん「核弾頭」である。

 北朝鮮はこれまでさんざん、「核保有」を宣言している。
 彼らの「主張」がブラフでもなんでもなく、本当のことであるなら、追い込まれた金正日が遂に日本列島に向け「発射(あるいは連射)」し、かなりの精度で「着弾」するはずのミサイルには、間違いなく「核弾頭」が搭載されるであろう……。
 これは疑いようのない事実である。

 つまり、北朝鮮は今回の「ミサイル着弾実験成功」で、日本に対し「核ミサイル連続着弾」の「未来図」を描いてみせたのである。

 しかし、ここで素朴な疑問が生まれる。
 北朝鮮は「核保有」を宣言しているが、「核実験(の成功)」なしに「自前の核」を保有した国はない。実際に核爆発を起してはじめて、核開発に成功した、といえるのだ。核兵器を200発程度保有しているイスラエルにしろ、国土が狭くて自国内での実験ができないハードルを、アパルトヘイト体制下の南アの協力の下、アフリカ東海岸沖上空の「大気圏内実験」でクリアしているといわれる。

 北朝鮮も国土の狭さではイスラエルと似たり寄ったりである。
 国内で核爆発を起そうものなら、それがたとえ地下実験であれ、環境に影響が出るのは必至である。
 それに、これまで北朝鮮が国内での「核実験」を決行したという事実はないから、その点から判断すると、北朝鮮の「核保有」宣言は完全なブラフ、ということになる。

 しかし、「事実」は必ずしも、そうではないようだ。
 ここに紹介するのは、あくまでも「推定」でしかないが、北朝鮮は「核実験」を密かに決行し、成功している、という見方がある。そして、その「事実」を、日本政府は(もちろん、米国もまた)、今や知っている……。そう考えた方がより自然な事実経過が、実際に存在しているのだ。

 北朝鮮はたしかに国内では核実験をしてはいない。しかし、国外で実験を行った疑惑は根強い。
 国内でなければ、国外のどこか?

 それは、パキスタン。パキスタン西部、バルチスタンの砂漠地帯である。

 パキスタンが「イスラムの核の父」、カーン博士(現在、パキスタン国内で軟禁中)の指導の下、核実験に成功したのは、周知のように、1998年の5月のことである。
 隣の敵、インドの核実験に対抗し、この月の28日と30日の2回にわたって、バルチスタン州の砂漠地帯で、地下核実験に成功した。
 28日に5回、30日には1回。

 問題は2回目、30日の実験地が1回目の実験場所から離れていたことである。
 なぜ、パキスタンは、地下核実験を別々の場所で、それも2回目には、たった1発だけ、違った場所でしなければならなかったか?

 ここから出てくるのが、この最後の1発が「北朝鮮の核実験」であるとの見方だ。

 ニューヨーク・タイムズ紙の2年ほど前の報道によれば、米国の観測機が現場の上空から収集した飛散物質の組成は、他の実験場所でのそれと違っていたという。
 この報道は当時、日本国内では注目されなかったが、東京特派員も務めた、敏腕で鳴るサンガー記者による克明な調査報道であり、無視するわけにはいかない。

 それだけではない、「北朝鮮、パキスタンで核実験」説を補強する状況証拠が、もうひとつあるのだ。

 それは核実験と時期を同じくして、イスラマバードで、北朝鮮の外交官の妻が、カーン博士の研究所に来ていた北朝鮮の研究者(工作員?)によって、射殺されているのだ。
 彼女のファーストネームは、SANAE。そう、日本語では「早苗」である。
 日本から「北」に帰還した朝鮮人の日本人妻か、あるいはその間に生まれた女性である可能性は高い。

 そのSANAEがなぜ、同胞の手で殺害されねばならなかったのか?
 それも、核実験と重なり合う時期に。

 素直に考えれば、答えはまたもかんたん。むろん、これもあくまで推定に過ぎないが、可能性として言えるのは、SANAEが西側(おそらくは日本)の情報機関に核開発情報を流すスパイ活動をしていたのでないか、ということである。
 それが発覚して彼女は殺された!

 このことは当時、現地の新聞等で詳しく報じられた(日本のマスコミは、わたしが調べた限り、毎日新聞が外信面の短信で、「サナエ」の遺体が北朝鮮に空路、運ばれたことを報じただけだ)。当然、日本政府も現地の大使館を通じ、情報を得ていたはずである。

 率直に言おう。彼女は結局、殺されはしたが、日本側(西側)情報機関に対して、核実験情報をかなり詳しくもたらしてしたのではないか――これが、わたしの「推定」であり、北朝鮮がパキスタンで核実験をした「状況証拠」と考える所以である。(北朝鮮とパキスタンの関係でいえば、ほかにも、たとえばカーン博士が訪朝した際、核の現物を見た、という報道もある)

 さて、話を本題に戻すことにしよう。
 今回の北朝鮮のミサイル連射・着弾実験が、日本に向けた「核ミサイル攻撃」の「予告編」だとすると、それに踏み切った金正日の「動機」が、次の問題として浮かび上がる。「いま、どうして?」という、率直かつ素朴な、そしてまた極めて重大な疑問である。

 この疑問を解く鍵は、わたしには「イラン」にあるように思われる。
 それは、ブッシュ政権が北朝鮮同様、核開発を進めるイランの核施設に対する「先制攻撃」を最近になって当面、断念した事実である。
 「超タカ派」である米国防総省それ自体が、対イラン攻撃に慎重な姿勢を採りはじめたことから、「イラク戦争」をイランに拡大する「ネオコン」戦略は発動されるに至らなかった。

 これ自体は国際社会として歓迎すべきことだが、「イラク攻撃延期」の知らせを聞いて、焦り出した人物が一人いる。
 言うまでもなく、金正日その人。
 「イラン空爆」がなくなった代わりに、北朝鮮の核施設やミサイル基地に対する米国の「先制攻撃」の可能性が、目の前に急浮上して来たからだ。

 米国は、北朝鮮の「直接交渉」要求を冷たく撥ねつけているばかりか、マカオの銀行を通じた北朝鮮の「国外送金ルート」を遮断し、北朝鮮の「内堀」までも埋めてしまった。このまま経済危機が深化すれば、体制崩壊はまさに現実のものとなる。 
 
 一方、イラク戦争の泥沼化に悩むブッシュ政権にとって、11月の中間選挙を前に、人気回復のための「イベント」は、なんとしても必要な情勢。そうなると、「悪の枢軸」の東のミニ横綱、金正日の「核施設」は、実に魅力的な攻撃目標になってくる。

 イランに張り巡らしていたスパイ網は、CIAエージェントの「通信チョンボ(メール・ミス)」で壊滅したため、情報収集できない事態に至っているが、北朝鮮情報は日韓手持ちの独自情報もあって、「先制攻撃」程度であれば潤沢すぎるほど充分だ。それに「限定的な空爆」であれば、北朝鮮も報復には出て来ない……。
 
 そう読んで、米国は近々(中間選挙までには必ず)、先制攻撃をしかけてくる――少なくとも金正日サイドはそう考え、そのためにミサイルを連射して威嚇したのである。

 金正日が危機感を募らせたのは、それだけではない。
 今回、ミサイル発射命令を下した直接の「引き鉄」は、おそらく先の日米首脳会談における、ブッシュ・小泉の北朝鮮をめぐる話し合いである。内容が公表されなかった両首脳の会談結果に対し、彼は彼なりに「疑念」を膨らませたはずだ。

 いや、むしろ、秘密とされた会談内容は、日本側から意図的に裏チャンネルを通じ、「北」側に速報された可能性すらある。いや、その可能性は相当高いと見なければならない。

 そこで、気になる首脳会談でのブッシュ・小泉間のやりとりだが――そしてこれはもちろん、推定以上のなにものでもないが――、ブッシュ大統領は小泉首相に対して、北朝鮮が「核の放棄」に応じない以上、米国としては限定空爆に踏み切らざるを得ない(核を放棄すれなら、攻撃はしない)との考えを示したのではなかろうか?
 それに対して、「北」の懐柔に心を砕く小泉首相は抵抗し、北朝鮮から妥協をとりつけるから、それまで決行を見合わせるようにと申し入れ、ブッシュ大統領の了解を取り付けた……これが最もありうる(考えうる)会談の内容である。

 これを日本側から伝達された北朝鮮側が、パニックに陥ったかどうかは知らない。
 しかし、日米首脳会談の結果を、金正日が深刻に受け止めたことは、たぶん事実であろう。
 真剣に、深刻に受け止めたからこそ、米国の水も漏らさぬ監視体制下にあることを知りつつ、手の内(一部を)を見せることになるのを覚悟で、「ミサイル連射」を行ったのだ。

 ここで、いよいよ最も重要な疑問、死活的な問題に行き着く。
 北朝鮮はどうして、「日本攻撃」を想定した「ミサイル連射」を行ったか?

 それは、いまや北朝鮮にとって、「日本」しか、切り得る「対米交渉カード」はないからだ。
 
 米国が直接交渉に応じない以上――それどころか、実際に攻撃をしかけてくる恐れがある以上、日本を通じて(あるいは日本を盾にとって)事態の打開を図るしかない……。金正日は、そう判断して、今回の「ミサイル連射」に踏み切ったのである。

 金正日は知っているのだ。日本は実は、「北」の体制崩壊を望んではいないことを。

 「北」が崩壊すれば、「北」の「核」を「南」が取り込むかたちで、朝鮮半島に強大な「核武装統一国家」ができあがる。そうなれば、未解決の「北」の取り分を含め、日本に対し、戦時(どころか、植民地時代からの)賠償請求をもういちど、仕切りなおしに形で突きつけて来ることになる……。
 
 それを恐れる日本側の弱みを知っているからこそ、金正日は「方位」を「南東」(日本)ではなく、「東」(ロシア沿海)にとって、「ミサイル乱射」ショーを演じてみせたのだ。

 とにかくブッシュに空爆をやめさせろ。
 そして、経済封鎖を解かせるのだ。
 そうしないと、早晩、「北」の体制は崩壊する。
 「北」が自然崩壊のプロセスをたどるなら、「南」による「併合」で「核武装した統一朝鮮」が生まれる。
 もしも「北」を武力による崩壊に追い込むつもりなら、報復として日本に「核ミサイル」を撃ち込む。

 どちらにせよ、時間はない。
 日本よ、せめてブッシュに攻撃を延期させ、直接交渉に糸口をつけてくれ!

 これが金正日が、今回、連射したミサイルに載せたメッセージである。
 それは日本に対する威嚇であると以上に、米国に対する嘆願である。
 
 日本政府が米国説得に失敗し、ブッシュ政権が北朝鮮空爆に踏み切る事態になれば、当然、日本の主要都市に「核ミサイル」が飛来することを覚悟しなければならない。

 「瀬戸際」に立たされているのは、北朝鮮だけではなく、日本のわれわれが戦後初の、未曾有の危機に立たされているのである。

Posted by 大沼安史 at 07:49 午後 1.いんさいど世界 | | トラックバック (0)

〔いんさいど世界〕 癌患者の発見も! 「犬」たちに新たなキャリア・パス 自慢の臭覚生かし多彩な場で活躍

 警察犬に麻薬犬……犬たちってもの凄い嗅覚の持ち主であることは、もちろんわたしたちの常識ですが、その超スーパーな「鼻」を生かして、最近、いろんな分野に進出し、キャリアの幅を広げている。きょうは、そんなお話を紹介したいと思います。

 米紙ニューヨーク・タイムズに先月(6月)、「犬たちとそのすばらしい鼻が、新たなキャリア・パスを見つけた」って特集記事が出ていました。 

  キャリア・パス、つまり専門職の「道」が最近、どんどん開けて、それだけ活躍の場が広がっているそうです。 記事を読んで驚きました。犬たちの「鼻」って、思いがけないところで役立っているんです。  

 記事の冒頭に紹介されているのは、フロリダ州の野犬収容所出身の雑種犬(メス)のジェイダの物語です。

 ただのも元・捨て犬の「駄犬」(英語ではマットというそうです)が、いまや時給数百ドルを稼ぐ身分に出世した、そうなのです。

 ジェイダがいま勤務についているのは、ニューヨークの高級ホテル。番犬としてではなく、お邪魔虫退治で、手腕ならぬ「鼻腕」を発揮しているのだそうです。  ジェイダが鼻で嗅ぎ分け、居場所を突き止めている「お邪魔虫」は、英語でいう「ベッドバック」。 そう、ベッドに住み着いて人を噛む害虫=「南京虫」のことです。

 つまりジェイダは、「南京虫」を臭いで発見できる才能というか、能力を持っているのですね。 ホテルの1部屋を、2分で捜索してしまうといいますから、たいしたものですね。 

  ベッドだけでなく、冷蔵庫のラジエターや部屋の壁のへこみなども隈なく捜索し、同行の飼い主に「ここに南京虫がいる」と教えるのだそうです。 「ここ掘れ」ならぬ「ここ殺(や)れワンワン」って感じですね。

 ジェイダの飼い主(トレーナー)によれば、彼女の1日の勤務時間は6時間。それ以上、働くと集中が途切れ、「嗅ぎ落とし」が出るのだそうです。 わたしたち人間は「1日8時間労働」が基準ですが、ジェイダ嬢の例から言って、妥当なような気がします(???)。

  ま、それはともかく、犬たちがどんな新しい職種に就いているか、というと、英国・ロンドンのヒースロー空港には、「アメリカ映画協会」から派遣された、「ラッキー」と「フロ」という2匹の犬がいて、航空貨物を嗅ぎまくっているそうです。 狙いは、海賊版のDVD。 「ラッキー」と「フロ」はDVDを臭いで嗅ぎ分けることができるんだそうです。  DVDって人間にが無臭ですよね。でも、2匹のワンちゃんたちには、はっきり(特有の)臭いが分かる。  2匹の活躍ぶりに映画協会の人たちも大満足で、「ラッシー、リンチンチンに次いで、こんどはラッキーとフロがアメリカの映画産業を守ってくれる」なんてコメントを出してます。

 (ラッシーとあリンチンチンって言っても、若い女子アナにはお分かりにならないことでしょうが……)

 それからわれわれ人間にとってありがたいのは、癌患者を「早期発見」してくれるんだそうです。とくに肺ガンや膀胱ガンの患者を嗅ぎ分ける。  ガン細胞って健康な細胞にはない特殊な物質を出すので、嗅ぎ分けることができるんだそうです。  それ以外の変わった分野では、ミネソタ州には学校に出動して「水銀」を嗅ぎ分ける犬がいるそうです。モンタナ州では、外来種の雑草を見つけ出す犬も。  そんななかで、これはすごいというのは、乳牛(メス)のサカリを嗅ぎ分ける犬たちがいるんだそうです。分泌物でわかるそうですが、牧場の犬たちって、こんなこともできるんですね。  こうした犬たちの異分野への新規参入ですが、1980年代に鳴り物入りで喧伝され、その後、ポシャってしまった「シロアリ犬」ブームを超える規模に達しているようです。  以上が、ニューヨーク・タイムズ紙が紹介する欧米の状況ですが、日本ではどうなっているのでしょう。  たとえば、問題になっているアスベストとかに使えないものでしょうか? あるいは、外来種の獰猛なワニガメを探し出す捜索犬、とか。  

  とにかく、訓練さえ厭わなければ、あなたにだって、愛犬の新しいたキャリア・パス探しぐらい簡単にできそうなものですが、その際、飼い主(トレーナー)として気をつけなければならないことがふたつあるそうです。

 ひとつは、犬の性格。とにかく好奇心にあふれ、ゲームを楽しむ犬じゃないとダメなんだそうです。 しかし、ハードルはそれほど高くなく、ボール遊びが大好きなワンちゃんなら、まず大丈夫だそう。

 それから二つ目は、犬にも臭いに好き嫌いがあるので、犬たちの嫌いな匂いを嗅がせることはご法度。

 たとえば、特定動物の糞などは、犬たちだって拒否反応を示し、無理やりやらせたりすると、「オレ、やだよ、この臭い。もぉ、オレ、探さないよ」なんて顔で、サボったりするそうです。

 わかりますよね、その気持ち、犬たちって「悪臭」には、人一倍、というか、とてつもなく敏感なわけですから、われわれが感じている悪臭の比ではありません。  

Posted by 大沼安史 at 03:08 午後 1.いんさいど世界 | | トラックバック (0)

2006-07-07

〔NEWS〕 イラク行き拒否のワタダ中尉 軍事法廷に起訴 「上官・ブッシュ大統領を侮辱」

 シアトル・ポスト・インテリジェンサー紙(電子版、7月6日付け)が報じたところによると、米陸軍はイラク行きを拒否している日系のアーレン・ワタダ中尉(28歳)を、上官であるブッシュ大統領を侮辱した罪など3つの罪状により、軍事法廷に起訴した。
 残る2つは、士官になるを拒否した罪と、部隊の移動に参加しなかった罪。
 ワタダ中尉の弁護士によれば、最大8年の懲役刑に処せられる恐れがある。

 ワタダ中尉は現在、ワシントン州のフォート・ルイス基地で身柄を拘束されている。
 実際に軍事法廷で裁かれるかどうかは予審の尋問の結果しだいだ。

 ワタダ中尉は「イラク戦争」を人道に背く非合法の戦争だとして出征を拒否している。 


http://seattlepi.nwsource.com/local/6420ap_wa_war_objector.html

Posted by 大沼安史 at 04:37 午後 | | トラックバック (0)

〔がんばれ、シンディー!〕 イラク戦争に対する全面的な戦い 「私がハンストを始めた理由」

 ワシントンのホワイトハウス前で7月5日から、イラク戦争に反対するハンガーストライキが始まった。参加者数、「数百人」規模に達する「歴史的な」ハンスト。その中心にいるのは、もちろん、この人、「平和の母」こと、シンディー・シーハンさんだ。
 
 その彼女が「ハンスト」に立ち上がった理由を、ネットで書いている(⇒)。
 内容を紹介しよう。

 シンディーさんによれば、ハンスト参加者の何人かは、イラクから米兵全員が帰還するまでハンストを続ける。水分だけ摂って、がんばり続ける。「2日間」という人もいる。「2週間」という人もいる。それぞれが、それぞれの事情の中で、ハンストに入っているそうだ。

 彼女の場合は、少なくとも「9月21日まで」。2ヵ月半、食べ物を摂らない。

 みんな本気でハンストに入っているのだ。
 「ペンタゴン文書」の暴露でベトナム戦争を終結に導いた、あのダニエル・エルズバーグ博士も。
 イラク戦争の終結を求め、遠くテキサスやカリフォルニアから駆けつけた人々と、ハンストを始めた。

 彼女はなぜ、ハンストに入ったか?

 米国民の多くが、イラクでの大規模な戦争犯罪の遂行に同意しているからではない。

 米兵が罪もないイラク人に残虐行為を加えているからでもない。

 「エクソン」や「ハリバートン」のような企業のために兵士が死んだり、殺したりすべきではないから、ということではない。

 この国の指導者がグアンタナモのようなところでの残酷な行為を命じているからではない。

 グランタナモに不当にも囚われている人びとがハンガーストライキに立ち上がっているからではない。

 こう以上、ほかの母親たちが息子が意味もない死を遂げたと知って膝から崩れ落ち、苦悶のなかで泣き叫んでほしくないからではない。

 そうではなくて、「今いったすべて理由で、わたしはまさにハンストしている」。
 理由はひとつではなく、上記、すべての理由で、「わたしはハンストに入った」。

 ――シンディーさんはそんなふうに、逆説的な表現で「ハンストの理由」を書いている。

 つまり、これは彼女にとって、まさに「イラク戦争」に対する、彼女なりの「全面戦争」であるわけだ。

 夏場のハンストは消耗も激しかろう。

 決起したシンディーさんらに、ぼくもまた、このブログを通じて「連帯」することを誓う。

  


http://www.commondreams.org/views06/0705-20.htm

http://www.troopshomefast.org/article.php?list=type&type=144

Posted by 大沼安史 at 03:55 午後 | | トラックバック (0)

2006-07-05

〔イラクから〕 米軍 ラマディー制圧を断念? 州庁舎に立てこもり 周囲を空き地にして要塞化

 ラマディーでの戦闘の実相が、ニューヨーク・タイムズ紙の従軍記者のレポートで明らかになった。

 同紙(電子版、7月5日付け)が報じたところによると、ラマディー市街中心部になあるアンバール州の州庁舎は米軍のものとなっているが、武装勢力による抵抗が激しいことから、立てこもり戦術に切り替え、周辺の市街地をブルドーザーで「空き地化」して、長期戦に備える方針だ。

 現地に3年も駐留し続けてきた米軍が、ついにラマディー市内の制圧を、事実上、放棄したことになる。

 同紙の従軍記者によれば、海兵隊が陣取っている州庁舎はトイレが壊れるなど悪臭がひどく、兵士たちはバッグに排便し、外に運び出して燃やしている状態だ。シャワーもほとんど浴びることができず、劣悪な環境下にいる。

 しかし、日中、摂氏48度にもなる外に一歩出れば、武装抵抗勢力の狙撃に遭うなど、危険はいっぱい。このため、現地の海兵隊は州庁舎の周囲の建物をブルドーザーで撤去し、空き地の安全地帯(グリーン・ゾーン)をつくって立てこもりを続ける方針だ。

 海兵隊の負傷者も続出している。

 ニューヨークのブロンクス出身のデル・ガウディオ大尉は、同紙の記者に対して、部下の上等兵4人が負傷した、と語った。

 ふくらはぎを撃たれた上等兵、足を撃たれた上等兵、顔面に砲弾の破片を食らった上等兵、のどに砲弾の破片を受けた上等兵。

 州庁舎に陣取る海兵隊は「キロ中隊」。
 庁舎内の壁に中隊のTシャツが貼ってあり、そこにいろんな書き込みがしてあるという。

 そのひとつは、こう戦場の真実を告げている。

 「キロ中隊。癌よりも多くの人間を殺す(killed)」 


http://www.nytimes.com/2006/07/05/world/middleeast/05ramadi.html?hp&ex=1152158400&en=104e94f70fcc90a0&ei=5094&partner=homepage

Posted by 大沼安史 at 04:22 午後 | | トラックバック (0)

2006-07-04

〔コラム 机の上の空〕 No regret! 中田選手へのオマージュ

 「2限」の「経済学」の授業の冒頭、中田選手の引退について触れた。

 NAKATAがプロのサッカー選手を辞める!
 たとえ「経済学」の講義であっても、それを取り上げない手はないと思って話をした。

 わたしは学生たちに、こう言った。

 中田選手の決断に、新しい時代を生きる、新しい生き方のスタイルを感じる。
 そしてその生き方のスタイルは、たぶん君たちが採るべき人生態度であるだろう――と。

 それからわたしは、たまたま取り寄せて読んでいた、リチャード・セネット氏の「新しい資本主義の文化」という本の、序文の一節を紹介した。

 現在、英国のロンドン・スクール・オブ・エコノミクス(LSE)で教える、米国人社会学者のセネット氏によれば、これからの時代における人生態度は、次の3つの特徴を持つという。

 第一は、「時間を短く」。
 これからの時代は、ひとつの物事に長い間、執着し、それでもって人生を終えるのではなく、自分の人生の時間を短く区切って生きていくことが重要、という指摘だ。
 
 第二は、「達成ではなく、可能性」。
 過去に自分がどれだけのことを達成したか、ではなく、今後、自分にはどんなポテンシャル(潜在可能性)があるかに目を向ける必要があるとの指摘だ。

 第三は、「悔やまない(ノー・リグレット)」。
 自分が選択したことを悔やまない、強い意志と潔さを持つ必要性の指摘だ。

 セネット氏の言う、この3つの新たな人生態度は、中田選手の今回の決断とピッタリ重なり合うものである。

 中田選手は29歳の「若さ」でサッカー人生に区切りをつけ、過去の栄光に生きるのではなく未知への挑戦を、悔いることなく、果敢に選び取った。

 6月22日の対ブラジル戦終了後、芝生の上で大の字になり、瞑目し続けた中田選手のあの振る舞いは、自分の大事な決断を、一片の悔いもないものにするための、大事な大事な「通過儀礼」だったのではないか。

 そんな説明のあと、わたしは学生たちに言った。

 君たちも、自分の人生を短く、多彩に生きてみないか。偏差値がどうだった、とか、もう過去の達成のことは言うな。新しいことに挑戦しろ。そしてその決断に後悔するな――と。

 そんなふうに「熱く」学生たちに語りながら、同時にわたしは、ソレって、おれのたち、還暦間近の団塊世代にも必要なことかも知れないな、と思った。

 人生を短く、考える!(そう、おれたちには、もうあとがない!)
 「達成」ではなくて「可能性」が大事(いよいよ第二の人生だ!)
 ノー・リグレット!(そう、お前らには、悔やんでいる時間などない!)

 
 そう思わせてくれた中田選手よ、ありがとう。

 外国の大学に進むことになるらしい君の、次なる「ポスト」プレーに、わたしもまた、声援を送ることにしよう。

 最後に蛇足ながら、余計な忠告をひとつ:
 
 中田君、ハーバードではなく、LSEにしたまえ。LSEならセネット教授にも会える!!!

Posted by 大沼安史 at 01:53 午後 3.コラム机の上の空 | | トラックバック (0)

2006-07-03

〔いんさいど世界〕 アマゾンの「木登り蛙」の粘液から万能薬 そういえば日本にはガマの油が……

 ことしも、梅雨。

 この時期をうっとうしく感じる人は世間の大多数でしょうが、雨の季節って、ぼくの場合は好きですね。

 雨にぬれたアジサイ、子どもたちのグルグル傘。
 最近はみかけなくなりましたが、昔はよく、カエルを見かけたものです。
 あのカエルたち、どこに消えてしまったんでしょう?

 ということで、きょうはカエルに関する話題を。
 カエルの粘液から、「万能薬」が生まれそうだ、という話です。
 
 ところはブラジル。アマゾン川の上流。ペルーとの国境に近い原生林の森に、「カンボ」という樹上生活をしているカエル、「木登り蛙」がいるんだそうです。英語名は「ジャイアント・モンキー・フロッグ」。
 樹上にいるのでモンキーという名が付いているようなんです。
 
 その「カンボ」の皮膚の粘液に――これを英語で「スライム」というんですが、それにとんでもない成分が含まれているんだそうです。

 もちろん、それに昔から気づいていたのは、地元に住む原住民の人たち。
 「カンボ」の粘液を小枝で擦って採取したものを乾燥させておき、病人が出ると、それに唾を混ぜて液状化し、それを楊枝のような尖った棒の先につけて、皮膚をちょんちょん刺して接種すると、病気が治るんだそうです。

 それにしてもアマゾンの人たちってすごいですね。カエルの粘液に薬効があることに、どうやって気づいたのでしょうか?
 この粘液、実はそれ自体としては毒なんだそうです。でも、微量だとすごい効能がある。
 それを発見したあたり、まさに「アマゾンの知恵」ですね。
 
 ところで、この「カンボ」の粘液、いまブラジル政府が国家的なプロジェクトとして研究・開発に乗り出しているそうです。
 薬品化に成功すれば、大変な外貨収入が期待できる。
 それでシルヴァ大統領のお声係で、ブラジル政府の環境省が昨年から薬品化プロジェクトに取り組んでいるわけです。

 カエルの粘液が国家プロジェクトになってるというから驚きですが、実はブラジルって国、一度、動物資源の薬品活用の面で苦い目に遭っているのですね。

 アマゾンに住み「ジャララカ」という毒蛇の毒液が血圧によく効くってことを、外国の製薬会社がゲットし、商品化して、年に2000億円近くも売り上げたことがあるんです。

 もう二度と、そんなことはさせない、こんどこそ自力で薬品化に成功してみせる、というのが、シルヴァ大統領以下の願いなんだそうです。

 ところで、この「カンボ」の粘液の効能ですが、病気はもちろん、傷にもよく効くといいます。それから、集中力を高め、感覚を研ぎ澄ます働きもあって、地元の人たちは狩に出かけるとき、接種してから行くんだそうです。

 ここまで書いて来て、いま気づいたんですが、カエルの粘液といえば、日本だって昔から、薬として有効活用していましたよね。

 そう、あれ、あのガマの油。
 あれって粘液でつくるんじゃないですか?

 だったら、もういちど、現代のテクノロジーを駆使して、「ガマの油」新薬なんていうのをつくってみていいかも知れません。

 それから、ちょっとキタナイ話になるので、あいまいに言っちゃいますが、日本ではナントカの面にナントカといいますよね。
 あれひとつとっても、考えればすごいことですよね。
 カエルって、粘液による顔面防護で、ナントカをひっかけられても平気なわけですから。

 カエルたちって、すごい人たち(?)だったんですね。

 近頃、見かけなくなった日本のカエルさんたち、これから大切にするから、もう一度、帰ってくれ――カエルよ、帰れって言いたいような気がします。

 カエルの泣かない梅雨って、なんか味気ないですし。

 ニューヨーク・タイムズ紙に出ていた、ブラジルの木登り蛙のお話でした。 
 

Posted by 大沼安史 at 06:44 午後 1.いんさいど世界 | | トラックバック (0)

2006-07-02

〔いんさいど世界〕 「靖国」と「グレースランド」

 訪米した小泉首相の「グレースランド」視察を見て、戦後日本の保守政治の業のようなものを見る思いがした。

 1945年の夏を境に、「英霊」を「靖国」に押し込め、臆面もなく「親米」へと、一気に転調してみせた、日本の保守権力。

 そんな罪責に充ちた「対米従属」の在りようが、首相の振る舞いの向こうに、透けて見えたような気がした。

 誕生日をともにするエルビス・プレスリーと自らを重ね合わせ、サングラスまでして歌ってみせた、日本の宰相。
 「エルビスのアメリカ」が好きで好きで大好きで、「夢がかなった」と、はしゃぎまくった一国の総理。
 その「異様さ」の裏側から、「戦後日本」の「出自の秘密とコンプレックス」が浮かび上がり、像を結んだように思えたのである。

 それにしても小泉首相は、プレスリーの館で、なぜにあれほど「高揚」したのか?

 それは首相が大のプレスリー・ファンであるという、だけのことではない。
 多分、それは「グレースランド」で、自らが味わった戦後日本の青春の夢を体感することができたからだろう。

 言うまでもなく、「エルビスのアメリカ」は、戦後の日本の前に現れ出た「新しいアメリカ」だった。
 「神の国」である「日本帝国」を、軍事的に粉砕しきった、軍服姿でパイプをくわえた「マッカーサーの米国」ではなく、若々しい「リーゼントのアメリカ」だった。

 それも、支配者=権力者として現れたのではなく、支配者=権力者に逆らう(権力者が眉をしかめる)新しい文化的なイコンとして現れ出た……。

 それは、「英霊」たちが「神風特攻」で体当たりを試みた「鬼畜」としての「米国」ではない、生まれたての新しいアメリカだった。
 空から降り注いだ爆弾ではなく、海を越えて届いた音楽。反逆に臭いさえする刺激的な文化。
 それは国境を超えて、極東の被占領国にも響いて来た、同世代の若者たちに受容を迫るサウンドでありスタイルだった。

 そして、恐らくは、それによって初めて、日本の戦後の若い世代は、アメリカを肯定することができた……。
  
 
 つまり、「エルビスのアメリカ」は、小泉青年にとってもまた、米国による日本の軍事占領と、日米安保下での、その事実上の継続という現実を、敗戦国の若者として受け容れるための文化的な装置だった。
 「少国民」らはエルビスによって、戦後世界のコスモポリタンに変身し、恐らくはこの国の歴史のなかで初めて、アメリカを「文化」として受け容れたのである。

 しかし、小泉青年がその後、保守の政治家として歩みを進めるなかで、「エルビスのアメリカ」と、「覇権国としてのアメリカ」の乖離はどんどん広がって行ったはずだ。
 そしてその開きは、日本の最高権力者である首相の座に就いてからというもの、ほとんど極限に達していたはずである。

 テロを口実にイラクへ石油を取りに行くいったブッシュのアメリカ。
 「プラザ合意」で日本を「経済敗戦」に追い込み、経済的な属国化に成功したあと、こんどは軍事的な属国(ジュニア・パートナー)として、日本を利用するだけ利用しよとする、ブッシュのホワイトハウス。

 その過酷なリアル・ポリティクスの現実を、アメリカという国の権力の悪魔のごとき正体を、一番よく知っているのは、実は小泉首相のはずである。

 しかしながら日米同盟は「英霊」たちを裏切り、「鬼畜」と手を握ることで成立した、戦後保守政権の「存在理由」であるから、小泉首相としても、その生命線から逸脱するわけには行かない。
 毒を食らわば皿まで。
 今回の首相訪米は、戦後、ことあるごとに深化を遂げた、日米間の軍事的一体化――正しくは、日本の軍事的属国化の、ひとつのクライマックスを意味するものだったわけだ。

 遥けくも来つるものかな、ではある。
 戦前、戦中の日本の支配者=権力者たちが、自らの延命のために、ただそれだけのために、恥も外聞もなく、昨日まで仇敵であったはずの米国を手を握り合い、「在日米軍」を「番犬さま」(椎名悦三郎)として利用していただけのつもりが、いまや米国の手先に成り果ててしまった。

 そういう事実を、日本の首相として、知っているからこそ、「小泉純一郎」は「エルビスのアメリカ」に没入することで(あるいは自己同一化を図ることで)、たぶん無意識のうちに、米国の属国になりさがる「罪の意識」から逃れようとしたのだ。

 そう、「罪の意識」……。
 鬼畜である米国との戦いに散っていった「英霊」たちへの罪の意識。

 首相が訪米を前にして、「靖国にはなんどでも行く」と行ったのは、中国を意識してのことではなく、むしろ米国を意識してのことだったろう。

 小泉首相があれだけこだわる「靖国公式参拝」には、いまや米国の傘の下に完全に入ってしまった戦後保守政治における、「贖罪の意識」がある、とみなければならない。

 そうした首相の「負い目」と、「グレースランド」での「はしゃぎ」との間に、何も共通するものはないのか、というと、そうでもない。

 もう一度、言おう。

 「小泉純一郎」は、すこしでも保守政治家としての負い目をなくすため、「エルビスのアメリカ」の中に、かつて「英霊」たちが戦ったのではない、「別のアメリカ」を見ようとしたのだ。
 いや、「見なければならなかった!」。

 だからこそ彼は、ブッシュとの首脳会談後、「グレースランド」に行った。行って、エルビスの歌を歌ったのではないか。

 それはワシントンで、地球規模での「対米属国化」を宣言した彼にとって、「ヘゲモン」ではない、「別のアメリカ」に対する「巡礼」、あるいはまた「失われた時への旅」のような意味合いを持っていたはずである。

 ワシントンで「♪ (ぼくを、日本を)やさしく愛して」と言った首相は、「グレースランド」でも、ブッシュの前で、「♪ 賢い人は言う。(お前のような)バカだけが向こう見ずに突っ込んでいく、と。でも、ぼくは君(ブッシュのこと???)を愛さずにはいられない」と歌ってみせた。

 エルビスの遺族を前に歌う、そのシーンをネット配信の映像で見ながら、突如、仮説のような幻想にとらわれ、しばし考え込んでしまった。

 
 もしかしたら、小泉首相の中の、「靖国」に眠る「英霊」たちへの「贖罪の心」が、意識的にか、無意識でか、米国と一体化をするしかなった、戦後日本の保守の政治家たるわが身への自己批判の歌となり、同時にブッシュに対して「愛」を訴える、ある種の自虐的なラブ・ソングにも変わったのかも知れない……

 そしてふと気づいた。

 あの場で首相がほんとうにブッシュに聴かせたかったエルビスの歌は、「♪ お前は天使の皮をかぶった悪魔だ」ではなかったか……

 「鬼畜」に破れ、「悪魔」を愛してしまった自虐の戦後日本。

  「天使のような悪魔」を、「戦後の青春」の「色眼鏡」で見るしかなかった日本の首相。

 ――あり得ないことではないような気がした。

    
 

Posted by 大沼安史 at 08:15 午後 1.いんさいど世界 | | トラックバック (0)

2006-07-01

〔NEWS〕 「イラクには、わたしらが征く。わたしらを徴兵しなさい」 「反戦おばあちゃん旅団」がフィラデルフィアで抗議行動 10人逮捕

 「イラクには、孫たちの身代わりで、わたしらが征く。わたしらを徴兵しなさい」――「反戦おばあちゃん旅団」の抗議行動が6月28日、米国独立宣言の地、フィラデルフィアの徴兵センターで行われ、10人が逮捕された。
 AP電によると、抗議行動はフィラデルフィアのダウンタウンにある徴兵センターに対して行われ、「旅団」の代表メンバーが、担当者に「わたしたちを徴兵せよ」と迫った。
 センター側が「高齢」を理由に断ると、「旅団」のおばあちゃんたちは、外に出て、支援者らとともに抗議行動を継続、センターの業務を妨害したとして、3時間後に逮捕された。
 
 抗議行動に参加した「旅団」の地元メンバー、ジーン・ハスケルさん(74歳)は、こう語った。
 「わたしたちはこう言いたいの。わたしたちは自分の人生をもう終えた。だから、孫たちの身代わりでイラクに送ってって。孫たちが自分の人生を送るチャンスをつかめるように、ね」

 「旅団」はニューヨークでも抗議行動を行い、この4月、無罪放免されている。


http://seattlepi.nwsource.com/national/1110ap_anti_war_grandmothers.html

Posted by 大沼安史 at 10:51 午前 | | トラックバック (0)

〔NEWS〕 「ワタダ中尉よ、ありがとう」 100人以上が支援と連帯のデモ

 イラク戦争を不正義の戦いだとして出征を拒否した日系アメリカ人、アーレン・ワタダ中尉(28歳)に対する連帯と支援のデモが6月27日、ワシントン州のフォート・ルイス基地で行われた。
 地元紙、シアトル・ポスト・インテリジェンサー(電子版)によると、デモは中尉が身柄を拘束されている同基地沿いを走るハイウエーの陸橋上に100人以上が集まり、行われた。
 州都オリンピアから参加した女性(30歳)は、「彼の勇気を想像できますか? すごいことです」と語った。

 支援のデモはこの日、同州の中心都市、シアトル市内の2ヵ所でも行われた。
 そのうち、市内、グリーン・レークの教会前で開かれたデモでは、同紙の記者に対し、参加者の男性がこう語った。
 「彼は罰せられるべきではない。彼は英雄として称えられるべきだ。彼の行為は原則にもとづいている」

(大沼・注)
 イチローよ、城島よ、君らもワタダ中尉支援の闘いに立ち上がれ!
 


http://seattlepi.nwsource.com/local/275639_watada28.html

Posted by 大沼安史 at 10:27 午前 | | トラックバック (0)

〔イラクから〕 米兵5人 イラク人女性をレイプ・殺害 彼女の家族3人も殺害 同僚の告発で明るみに

 英紙ガーディアン(電子版、7月1日付け)によると、バグダッドの南、約30キロにあるマーモウディアで「数ヵ月前」、米兵5人が若いイラク人女性をレンプして殺害し、彼女の弟とみられる子ども1人を含む家族3人を殺していた疑いが、同僚兵士2人の告発で浮上、ペンタゴン(米国防総省)が調査を始めた。女性は、焼かれてもいたという。

 集団で強姦と殺人を行ったをみられるのは、ケンタッキー州フォート・キャンベル基地からイラクに送られた米陸軍第502歩兵連隊の所属する兵士たちで、武装解除の上、身柄を拘束されている。
 同僚兵士らは、彼らの軍服に血が付いているのに気づき、彼らが事件を話しているのを耳にして、6月23日に告発した。

(大沼・注)
 戦場に送られ、「戦争の犬」と化した、アメリカの若者たち。
 裁かれるべきは、彼らをそこまで追い込んだ、アメリカの権力者たちである。


http://www.guardian.co.uk/Iraq/Story/0,,1810326,00.html

Posted by 大沼安史 at 09:02 午前 | | トラックバック (0)