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2006-06-12

〔イラクから〕 米兵がなぶり殺し 「ザルカウィ」暗殺に新たな目撃者

 ザルカウィ暗殺をめぐり、新たな目撃者が現れた。
 バグダッド発のAP電(6月9日付け)によると、目撃したのは、モハメドと名乗る近所に住むイラク人男性で、

 ■(負傷した)ザルカウィに似たひげ面の男が灌漑用水のそばに横たわっているのを村人が発見、救急車に乗せた。
 ■ そのあと米軍の兵士がやってきて、男を救急車から引きずり出し、腹を殴打してから頭に服をかぶせ、死ぬまで胃や胸の上に乗って踏みつけた。男は鼻から血を出した。

 ――と証言した。

 AP電ではこのひげ面の男がザラカウィとは断定していないが、11日付けのワシントン・ポスト紙は、「アーメド・モハメド」という村民が証言で、重傷を負ったザラカウィを、現場に駆けつけた米兵が、名を名乗るよう要求しながら、殴るけるの暴行を加えたという。

 一方、カナダのオタワ大学の教授で、「グローバル・リサーチ研究所」の代表をつとめるマイケル・チョスドフスキー氏は11日、米軍がザラカウィのアジトに投下した誘導爆弾にふれ、最初の1発は「GBU-12」型というもので、レーザー誘導型。誤差8メートル以内という精度を誇る。2発目は「GBU-38]で、こちらは衛星によって目標に導かれるタイプ。2発とも500ポンド爆弾で、「その破壊力」のすさまじさで知られている、と指摘した。
 
 そんなトンデモない爆弾を浴びながら、まるでベッドの上で息をひきとったようなザラカウィの死に顔。
 米軍発表は、にわかには信じがたいトンデモ・ストーリーである。

 ところで、APに証言したモハメドの目撃が事実であり、先に本ブログで紹介したニューヨーク・タイムズ電の中身が本当なら、次のようなストーリーが考えられる。

 ● 米軍は地上部隊がまず、ヘリや戦闘機の支援を受けてアジトを攻撃し、交戦状態となった。
 ● ザラカウィは負傷しながら包囲網を突破して脱出を試みたが、灌漑用水のところで力尽き、身動きできずに倒れた。
 ● それを村人たちが見つけ、救急車に乗せて救おうとした。
 ● それを知った米兵がザラカウィをその場でなぶり殺しで殺害した。
 ● その殺害が終わったあと、米軍のF16戦闘機が2機現場に飛来し、誘導爆弾を2発、投下し、命中させた。
 ● バクダッドの在イラク米軍は、その「空爆」でザラカウィは死亡と、いったんは発表。翌日、(おそらくは目撃者がいたことから)ザラカウィが空爆後、虫の息で生きていたと発表を訂正して、辻褄を合わせようとした。
 
 つまり米軍は最初からザラカウィを生け捕ることを考えていなかったわけである。

 それはなぜか?

 ここに事件を解くかぎがある。

http://globalresearch.ca/index.php?context=viewArticle&code=CHO20060611&articleId=2630

http://www.washingtonpost.com/wp-dyn/content/article/2006/06/10/AR2006061000528.html

Posted by 大沼安史 at 01:52 午後 |

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