〔NEWS〕 監視国家化、進む米国 ペンタゴンの秘密諜報機関、NSAが数千万のアメリカ人(企業)の通話記録を電話会社から入手 米紙がスクープ報道 内部告発者が暴露 ブッシュ政権の「暴走」に抗議か?
米国防総省(ペンタゴン)が管轄下におく秘密諜報機関、NSA(国家安全保障局)が、数千万のアメリカ人(企業)を対象に、その通話記録を電話会社から秘密裏に入手して来たことが、米紙USAツデー(5月11日付け、電子版)のスクープ報道で明らかになった。
ワシントン・ポスト紙も追随報道で事実を確認している。
NSA関係者(複数)が「内部告発」に踏み切ったもので、一般市民の通話記録まで収集するブッシュ政権の姿勢に批判の大合唱が起きている。
NSAは、全世界規模で盗聴・盗視網、「エシェロン」を運営している諜報機関だが、本ブログで既報の通り、昨年12月、自国民の通話を対象に令状なしで通話を傍受していることが、ニューヨーク・タイムズ紙によって暴露されたばかり。
ブッシュ政権はその弁明として、アメリカから国外あての通話に限った傍受であると言い張り、国内での通信傍受活動を限定的なものとして揉み消しを図っていた。
今回のUSAツデー紙の報道は、そうしたホワイトハウスの弁明を否定するもので、今回、明らかになった、ブッシュ政権による自国民に対する大規模なプライバシー侵害は、政権の命取りにつながる可能性を秘めている。
同紙の報道によると、NSAの電話会社からの通話記録の入手は、2001年の「9・11」の直後から始まった。
具体的にはAT&T、ベリゾン、ベルサウスの電話会社3社と契約、ターゲットとする電話番号の通話記録を定期的に入手して来た。
電話会社は指定された電話番号の通話記録だけを提供、所有者の名前などの個人データはNSA側に渡していない。
コロラドに本社をおくQWEST社だけは、通話記録の提供を拒否して来た。
NSAが電話会社から入手したデータは、「ソーシャル・ネットワーク分析」にかけられ、テロリストらのネットワークの、コミュニケーションの実態解明に使われてきた、とされるが、同紙によれば、NSAが収集した通話記録には、一般のアメリカ人の電話も含まれているという。
プライバシーの侵害にあたるこうした秘密活動を命じたNSAのトップは、ブッシュ大統領がこのほど、新しいCIA(中央情報局)の局長に指名した、ミッチェル・ヘイドン氏(米空軍の将軍)。
今回の暴露報道で、ヘイドン氏の議会承認が流れる可能性が高まった。
(大沼・注)ディープスロートはCIA関係者か?
ヘイドン氏のCIA入りは、軍産(石油)複合体の利益の代弁者たるブッシュ政権=ペンタゴンによる諜報コミュニティー支配をより強化しようとするもので、違法行為も辞さないその強引な姿勢に対し、CIAなど諜報機関の関係者から反発が出ていた。
その点からすると、今回、USAツデー紙の取材に対し、証言に踏み切った「NSA関係者」とは、NSA内部の人間ではなく、NSAから情報を得ているCIAの人間である可能性も考えられる。
CIA内部の生え抜きとしては、イラクのWMD(大量破壊兵器)でっち上げなど、疑惑の捏造をもいとわない、ペンタゴンによるCIAの下請け機関化は到底受け入れられるものではなく、今後、第二、第三の内部告発が出て来そうな雲行きだ。
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http://www.usatoday.com/news/washington/2006-05-10-nsa_x.htm
Posted by 大沼安史 at 04:48 午後 | Permalink
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