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2006-04-11

〔いんさいど世界〕 白鳥、そして猫 忍び寄る、鳥インフルエンザの魔手

 鶯に続いて、雲雀が鳴くころ。野鳥の囀りが春の野山から聴こえて来ます。小鳥たちの歌声が混声合唱になって聴こえて来る季節。ハイキングがてら、翼をもった「天使」たちのささやきを楽しむ、バードウォッチング・シーズンの到来です。
 でも、ことしはちょっと、鳥たちの世界に、厭なムードが漂っています。野鳥たちはもう、本能的に危険を察知しているのかも知れません。そう思うと、音楽のような囀りが助けを求める悲鳴のようにも聴こえて来ます。

 そう、鳥インフルエンザ。

 日本でも報道されているように、英国北部スコットランドでこのほど、鳥インフルエンザにかかった白鳥が死んでいるのが見つかりました。

 白鳥が鳥インフルエンザに殺られた、のニュースが全世界に流れたのは、今月(4月)6日。

 日本の一部の新聞報道によると、スコットランド東海岸の農場で死んでいた1羽の白鳥から、H5N1型ウイルスが検出された、と英当局が発表したということになっています。
 これって大筋では間違いないのですが、場所は「農場」ではなくて、セラーダイクという村の、小さな港のなか。波に漂っているところを発見、収容されたそうです。
 見つけたのは、現地で暮らす、バードウォッチャーのドイツ人女性。

 実は先月(3月)30日に白鳥の死体を発見するなり、これは鳥インフルエンザかも知れないと、早速、警察などに通報したそうです。

 ところが、いくら言っても、相手にしてくれない。業を煮やしたこの女性、セント・アンドリュース大学の知り合いの研究者に連絡、その研究者からの通報でようやく当局が重い腰を上げ、白鳥の死体を収容して検査を行ったんだそうです。そしてその翌日、「鳥インフルエンザによる死亡」との検査結果を発表した。

 白鳥の死体はドイツ人女性の「発見」から1週間もほったらかしにされていたわけですが、この女性が見つけたとき、烏などにつつかれたらしく、死体はかなり損傷していたそうです。

 この白鳥、北に帰る途中だったか、スコットランドに残留しようとしていたのか不明ですが、1ヵ月前にはウイルスに感染していたようです。
 白鳥って群れて越冬しますから、ほかにも感染した仲間がいるはずですね。

 白鳥が鳥インフルエンザに斃れたというと、なんか詩的なイメージが浮かんで来ますが、白鳥の現物って、けっこう荒々しいんです。
 ぼく(大沼)は以前、宮城県の伊豆沼で、岸辺に上がって来た1羽に出くわしたことがあるんですが、まるで小型飛行機並みの立派な体格。シベリアとの間を往復するだけある、すごい体なんですね。
 それが「H5N1」にかんたんに殺られてしまった……。
 鳥インフルエンザって、ほんとうに怖いですね。
 伊豆沼に来る白鳥たちが感染しないとも限りません。こんどの冬は監視を強化しなければなりませんね。

 しかし、白鳥は鳥類、鳥インフルエンザにかかっても、ある意味で仕方ありませんが、最近、オランダの研究者たちが、猫が危ないと警告を発し、注目を集めています。

 ロッテルダムのエラスムス医療センターの研究者たちによると、猫って鳥を捕食するので、感染しやすいのだそうです。

 猫がH5N1ウイルスに感染した最初の例は、2004年にタイで確認されています。バンコク郊外の飼い猫15匹が、鳥インフルエンザで死んだ鶏を食べた結果、うち14匹が感染しました。
 ヨーローパでも同様のケースが報告されているそうです。
 
 人間が鳥インフルエンザにかかった例は、これまで全世界で191例(人)あるそうですが、いまのところ、猫を通じての感染例は出ていません。
 すこしほっとしますが、猫ってけっこう「狩り」をしますから、鳥インフルエンザが流行り出したら、家から出さないとか、注意が必要になるかも知れませんね。
 保健所には、猫の鳥インフルエンザ感染防止マニュアルのようなものを出してもらいたいですね。
 
 白鳥、そして猫……。
 鳥インフルエンザがだんだんと、わたしたちの方に、忍び足で近づいて来ています。

Posted by 大沼安史 at 10:41 午前 1.いんさいど世界 |

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