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2006-04-28

〔NEWS〕 ロシア、東方回帰 西側離れ イランなどにミサイルを輸出

 ロシアが「西側」接近路線を転換し、本来(?)の「東」のポジションへ回帰しようとしている。
 そんな中身の記事を、英ガーディアン紙のトム・パーフィット記者が書いていた(電子版、4月27日)。 

 パーフィット記者によると、マレーシアのクアラルンプールで開かれた「兵器バザール」で数日前、ロシアの国営兵器メーカーの担当者が口を滑らせたそうだ。
 ロシア製「イスカンダルE型」ミサイルの売却交渉が間もなくまとまる見通しだと。

 イスカンダルE型ミサイルは、湾岸戦争に際、イスラエルなどを襲った「スカッド」と同じ中距離ミサイルだが、精度はより高く、パトリオット迎撃ミサイルをかわす能力に優れているという。

 問題は、ロシアがこの高性能ミサイルをどこに売り渡すかだが、パーフィット記者は、シリアもしくはイランではないか、と指摘している。

 この取引について同記者は「アメリカやイスラエルが目を剥いて怒」りそうな、ロシアの西側離れの、新たな兆候としているが、ことはイスカンダルE型ミサイルに限らない。

 ロシアはまた、ワシントンからの圧力を跳ね返し、イランへの「トールM1」地対空モーバイルミサイル29基の売却を決めたそうだ。

 その一方でロシアは、エネルギー供給を武器に、新たな欧州への影響力拡大を企てている。米国の支配下に入った隣国、ウクライナへの天然ガス供給を一時停止したことは、われわれの記憶にまだ新しい。

 ロシアが「東」の自陣へと戻り、新たな「極」として再登場したことの持つ意味は、小さなものではないだろう。
 ロシアは中国とともに、米国による「世界一極支配」の暴走を制御する「バランサー」の役割を果たしていくことになるかもしれない。

 米(日)と中・露、それに欧州を加えた「4極」による、新たな世界地図。
 パーフィット記者の記事を読んで、そんな近未来予報図が目に浮かんだ。 

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http://www.guardian.co.uk/elsewhere/journalist/story/0,,1762953,00.html

Posted by 大沼安史 at 09:58 午前 |

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