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2006-03-28

〔コラム 机の上の空〕  「レイチェル・コリーの淋しい死」

 英紙ガーディアン(電子版、3月28日)に、英国人の歌手、ビリー・ブラグの歌が載っていた。
 「レイチェル・コリーの淋しい死(The lonesome death of Rachel Corrie)」
  ウィンドウズ・メディア・プレーヤーで再生して、聴いてみた。

 ボブ・ディランのようなメロディーだった。
 イギリスの田舎(カントリー)から、歌い出された歌だった。草の根から湧き出たプロテスト・ソングだった。

 ビリー・ブラグは、「ブッシュ・ウォー・ブルース」で有名な反戦歌手である。
 その彼が、レイチェル・コリーを歌ってくれた。
 嬉しかった。

 ガーディアン紙によれば、ビリー・ブラグは3月20日、大西洋を越える機中で、この歌を書いたという。そして2日後の22日、米国ミシガン州アナーバーのスタジオで録音した。

  レイチェル・コリー。
 米ワシントン州オリンピア出身。
 
 2003年3月16日、イスラエルの占領するガザ地区にあって、住宅破壊に身を挺して抗議中、イスラエルのブルドーザーに轢かれ、死亡した。
 23歳だった。

 その生と死は、ビリー・ブラグの歌の歌詞に詳しい。
 ひとりの、名もない若い女性の、勇気と悲劇。
 
 ブリー・ブラグは彼女のことをなぜ歌うのか?
 歌詞にこう綴っている。

 「やつらが幕を下ろそうとし、レイチェル・コリーをあたかも存在しなかったようにしよとしている今、俺は黙って見ていることはできない」と。

 去年、わたしは、レイチェル・コリーを忘れないために、彼女の遺稿集を取り寄せて読んだ。
 「わたしの名前はレイチェル・コリー」というタイトルの、小さな本だった。

 ビリー・ブラグの歌は、そんな彼女を、わたしたちの記憶のなかに、さらにくっきりと刻印する、墓碑銘のような歌だ。

 そう、パレスチナ人の住宅を破壊するブルドーザーの前に立ちはだかり、たぶん恐怖に駆られ、ブルブル震えながら逃げようとしなかった、あなたの名前は、レイチェル・コリー。
 
 ビリー・ブラグの歌声とともに、わたしもまた、あなたのことを忘れずにいることにしよう。
 
 レイチェル・コリー。

 あなたの名前を。

http://arts.guardian.co.uk/ 

Posted by 大沼安史 at 08:57 午後 3.コラム机の上の空 | | トラックバック (2)

2006-03-27

〔いんさいど世界〕 「英雄」パット・ティルマンの死をめぐる謎 米軍、再調査へ 「謀殺」疑惑も

 きょう、わたしは、ある「英雄」の、ある若いアメリカ人の、悲劇的な死の物語をお話したいと思います。
 もちろん、フィクション(虚構)ではありません。実話です。
 その人の死を悼みつつ、「ヒーローの死」の真相に迫ってみたいと思います。

 みなさん、パット・ティルマン(Pat Tillman)をご存知ですか? 名前、聞いたことありますか?
 アメリカのプロ・フットボール(アメフト)に関心のある方なら、耳にしたことがあるかも知れません。
 でも、一般の日本人にとって、聞いたこともないはずです。
 その人、パット・ティルマンという、元アメフトのスター選手が、悲劇の主人公です。

 パット・ティルマン氏(軍曹)が27歳の若さでその生涯を終えたのは、2004年4月22日のことでした。
 場所は、アフガニスタン南東部。
 「頭部に3発の銃弾」(ニューヨーク・タイムズ紙)を浴びて死亡しました。

 米国防総省は、戦死したパット・ティルマンに「銀勲章」を贈り、「敵の待ち伏せ攻撃に遭って死亡した」との新聞発表を行いました。

 ブッシュ政権が氏の「戦死」を悼んだのは当然のことです。
 ブッシュ大統領は、「テロとの戦いに究極の犠牲を払った他のすべての戦死者と同様、フットボールのフィールドの内外で、人々を鼓舞してやまなかった」と称賛しました。
 氏こそ、ブッシュ政権の「テロとの戦い」の呼びかけにこたえ、すべてを投げ打ってアフガンの戦地に赴いた「英雄」だったからです。

 パット・ティルマン氏はカリフォルニア州サンノゼの出身。地元の高校を出たあと、アリゾナ州立大学に進み、マーケティングを専攻、最優秀の成績で卒業しました。
 学生時代からアメフトのディフェンスの名手として鳴らし、卒業後、ドラフトで「アリゾナ・カーディナルス」に入団し、プロのアメフトの選手として活躍します。氏が3シーズン目(2000年)に達成した「224タックル」は、チーム記録で破られていません。

 そんなアメフトのスター選手に、間もなく決定的な転機が訪れます。
 あの2001年9月11日の「同時多発テロ」。
 パット・ティルマン氏は、「アリゾナ・カーディナルス」が提示した、「3年間・360万ドル」という契約を蹴って、米陸軍の特殊部隊である「レンジャー」の一員となります。

 アメフトの「英雄」が「テロとの戦い」の第一線に……。
 「9・11」を口実に、イラク・アフガン「石油戦争」を仕掛けようとするブッシュ政権が、これを見逃すはずはありません。
 ラムズフェルド国防長官が、氏の決断をたたえる「私信」を送るなど、「愛国的アメリカ人」のモデルとして宣伝に使ったのは言うまでもないことです。

 パット・ティルマン氏は、同じく「レンジャー」となった弟のケヴィンさんとともに最初、イラクに送られます。米軍がイラクに侵攻した2003年3月のことです。
 サンフランシスコ・クロニクル紙によれば、ティルマン兄弟は同じ部隊に所属し、バグダッドへ向かう途中、「数回にわたって戦闘を目の当たりにした」と言います。
 そして、翌2004年の早い時期に、アフガンへ移される。
 アフガン南東部の渓谷地帯で、ようやくビンラディンら「テロリストとの戦い」に従事することができたのです。
 
 そして、そのわずか数ヵ月後に、2004年4月22日に、銃弾を浴びて死んだ。
 
 戦闘のなかで倒れた「名誉の戦死」が実は真っ赤な「嘘」だったとわかったのは、その1ヵ月後のことでした。
 アフガンで一緒に戦ったレンジャー部隊が帰国し、遺族に「真相」を伝えたからです。
 同じ部隊で兄である氏と行動をともにしたケヴィン氏が、「事実」を知らされたのも、そのころのことでした。
 米軍は(あるいはブッシュ政権は)、それまでパット・ティルマン氏のほんとうの「死因」を隠し続けて来たのです。

 その「真相」とは何か?
 それは「友軍による誤射」でした。
 パット・ティルマン氏は、アルカイダなどテロリストの弾丸に当たって倒れたのではなく、仲間の銃弾で死亡していたのです。

 遺族は早速、米政府に真相の徹底調査を求めました。
 米陸軍はこれまで3回にわたって調査を繰り返し、計2000ページに及ぶ報告書にまとめましたが、ニューヨーク・タイムズ紙が精査したところ、矛盾だらけで、証拠の隠滅まで行われたことが明らかになりました。
 こうしたなかで、米国防総省の監察官がようやく重い腰を上げ、このほど、関係者の刑事罰も視野に入れた再調査を行う旨、決定を下しました。

 サンノゼで法律事務所を営む父親のパトリックさん(51歳)は、そんな動きに対して、悲観的な態度を崩していません。
 米軍は、国防総省は、ブッシュ政権は、「嘘」「嘘」「嘘」のつき通しだったからです。
 パトリックさんはニューヨーク・タイムズ紙の取材に対し、「たった70ヤード(63メートル)だよ。その距離で、どうして?」と嘆きました。
 そんな近距離で、なぜ「誤射」したのか、という根本的な問題提起です。

 サンフランシスコ・クロニクル紙の調査報道によると、「誤射」は以下のような状況下で起きたようです。
 パット・ティルマン氏(軍曹)の所属するレンジャー部隊は、運命のその日、敵の掃討に出かけます。
 そのときなぜか、部隊は二手に分かれます。
 氏の直属の上司は、二手に分かれるのは危険だと上申しますが却下され、パット・ティルマン軍曹らはアフガンの地元兵1名とともに先鋒を受け持ちます(弟のケヴィンさんは後続の部隊に振り分けられました)。

 その先鋒に対して「70ヤード」の距離から銃弾が浴びせられます。
 パット・ティルマン軍曹は銃を振って「間違うな」となんどもアピールしましたが、アフガン兵とともに直撃弾を浴びて死亡しました。
 額に3発の銃弾。
 正確な狙撃でした。
 パット・ティルマン軍曹とともに先導グループに振り分けられたレンジャーのひとりは、軍曹は断末魔の苦しみのなかで、最後
まで「撃つな。戦友たち。おれはパット・ティルマンだ」と声を振り絞っていたと証言しています。
 それはまさに「誤射」というより、「狙い撃ち」としか言いようのない「事故」でした。

 では、かりにそれが「誤射」ではなく、友軍兵士のひとり、または複数による「故意の射殺」だったら、どういうことが考えられるか?
 サンフランシスコ・クロニクル紙の調査報道は、それに関して重要なヒントを提供しています。
 それは、パット・ティルマン氏が、スポーツマンであると同時に極めて知性的な人だったという事実です。
 アリゾナ州立大学を卒業後、プロのアメフト選手として活躍する一方、修士号を取得しようと歴史学の勉強を続けていたといいます。
 アフガンの戦地では宿営地のテントにミニ図書館を開設し、仲間にコーヒーをふるまっていました。詩人にもなりたいと言っていたそうです。
 
 そして、その尊敬する人は、なんと、米国におけるイラク戦争反対の急先鋒である、ノーム・チョムスキー氏。
 同紙によると、パット・ティルマン氏は復員後に、チョムスキー氏と会見する予定だったといいます。
 氏はアフガンから一時帰国して、シアトルでアメフトの試合を観戦したことがあるそうですが、そうした機会にチョムスキー氏と連絡を取っていたかも知れません。

 かりにそうだとすると、どういうことが考えられるか?
 チョムスキー氏は、米国防総省の下部機関であるNSA(国家安全保障局)によって監視下に置かれている人物のはずです。
 (NSAが米国内でスパイ活動をしていたことは、最近になって明らかになり、大問題になっています)
 氏の電話やファクス、メールは、常に「傍受」されていた(いる)に違いありません。
 もちろん、パット・ティルマンとのやりとりの中身も、盗聴その他の手段でつかんでいた!

 そうすると、ブッシュ政権としては、「英雄」パット・ティルマンが「裏切り」、復員後、チョムスキーとともに反戦運動を開始すると判断しないわけにはいきません。
 そんなことになったら、ブッシュ政権としてまさに「命取り」。たいへんなことになってしまいます。
 「テロとの戦い」の「英雄」が、一転して「反戦と平和」の「英雄」になってしまうわけですから。

 もう率直に申し上げましょう。
 わたしは、パット・ティルマン氏の死は「謀殺」だったと疑うひとりであります。
 「9・11」が大掛かりな謀略であったとすれば、元アメフトのスター選手を殺すことなど、何ほどのことがあるでしょうか。

 氏の友人のひとりは、クロニクル紙の取材に対し、こう証言しています。
 「パットはイラク戦争のすべてに対し、非常に批判的であった」と。 

 氏が16歳のときから欠かさず付けていた「日記」も行方不明になっています。
 おそらく米軍当局の手で処分されたのでしょう。

 「日記」に何が書かれていたか?
 ブッシュ政権にとって都合の悪いことが書かれていたと推測するのは、当然すぎることだと思います。

 悲劇の死から間もなく2年。
 遅ればせながら、パット・ティルマン氏の「戦死」を悼みます。
 

   

Posted by 大沼安史 at 04:12 午後 1.いんさいど世界 | | トラックバック (0)

〔NEWS〕米軍、サドル派モスク急襲

 米紙ニューヨークタイムズのバグダッド電(電子版、3月26日)によると、米軍はイラク政府軍とともに3月26日夜、バグダッド東北部にあるシーア派のモスクを、同派の指導者、サドル師率いる武装勢力を拠点とみて攻撃を加えた。
 この急襲で、イラク政府当局者によると、17人以上が死亡(サドル派によると、一般の市民を含む25人が死亡)。そのなかには80歳の聖職者も含まれている。
 一方、バクバ近くの幹線道路沿いで同日夕、30人の斬首死体が発見された。
 イラク国内では、シーア派の暗殺部隊がスンニ派のイラク人をターゲットに活動している、との噂が広がっている。

(大沼 注)
 「イラク内戦」が全面化している。
 米軍とスンニ派が手をにぎり、シーア派=イランに対抗する構図も、しだいにはっきりして来た。
 イラク崩壊!

http://www.nytimes.com/2006/03/27/international/middleeast/26cnd-iraq.html?hp&ex=1143435600&en=11f970a707b1fe09&ei=5094&partner=homepage

Posted by 大沼安史 at 10:46 午前 | | トラックバック (0)

2006-03-20

〔いんさいど世界〕 空が落ちた! ブッシュの頭上に 追い詰められた戦争屋たち イラク戦争3周年 世界各地で抗議行動 

 イラク戦争が3月20日で開戦3周年を迎えた。
 先週末の18日以降、世界各地で抗議行動が同時多発的に行われ、正義なき戦争の即時終結を求めた。
 
 ハリケーンの「カトリーナ」の後遺症にあえぐ米南部ルイジアナ州では19日の日曜日、復員兵や被災者ら200人がチャルメッテ国立墓地で抗議集会を開いた。
 集会には、30歳の息子さんをイラクで亡くしたアル・ザッパラさんも参加し、「息子は嘘をつかれてイラクに送られた。われわれは、われわれに対して何もしていない(イラクという)国を攻撃している」、とブッシュ政権を非難した。

 ザッパラさんと同じく最愛の息子をイラク戦争で奪われた「平和の母」こと、シンディー・シーハンさんも、17日、南部ミシシッピー州で行われた「湾岸行進」に参加し、イラク戦争の即時停戦を訴えた。

 仏紙ルモンドによると、米国内におけるイラク戦争開戦3周年の抗議行動は、ワシントン、ニューヨーク、ロサンゼルス、サンフランシスコなどでも行われた。
 米国外ではカナダのモントリオールをはじめ、ブラジルのサンパウロ、英国のロンドン、スペインのバルセロナ、ポルトガルのリスボン、イタリアのローマ、ミラノ、北欧のコペンハーゲン、ストックホルムなどで集会、デモが行われた。
 ローマで行われたデモの隊列は、数キロにわたって続いた。参加者は「石油戦争はやめろ」などのプラカードを手に気勢を上げた。
 ロンドンのデモには、主催者発表で8万~10万人の市民が参加した。

 こうしたなかで英国の新聞、インディペンデント紙(電子版)は20日、この3年間にイラク戦争で死亡したイラク人、3000人の名前を一挙掲載した。
 イラク戦争の犠牲者を、攻撃される側から捉え直したレポートだ。

 死亡者リストの最初に「ハイファ、サード姉弟」の二人の名前が掲げられていた。

 2005年10月、ラマディでのことだった。米軍の車両が攻撃を受け、5人の米兵らが死亡した。8歳になるハイファと5歳になる弟のサードは、友だちと一緒に、焼け爛れた米軍車両に近づき、見守っていた。そこへ米軍のF15戦闘機が飛来し、攻撃した。米軍は「武装抵抗勢力70人を掃討」と発表した。

 英紙オブザーバー(ガーディアン日曜版)は19日、「見放されたブッシュに空が落っこちた!」との見出しの記事(ニューヨーク特派員電)を掲げた。
 空が落っこちる……とは、天罰てきめんといった意味である。
 これまた反骨のオブザーバー(ガーディアン)紙らしく、米紙にはない視点で、イラク開戦3周年を迎えるブッシュ政権の崩壊ぶりを直視する記事だった。

 それによると、ブッシュ大統領は(13日の月曜日)、首都ワシントンのジョージ・ワシントン大学で演説を行った。
 イラク戦争を正当化する一連の演説の最初のものだった。
 そういう大事な演説に顔を見せた与党・共和党の連邦議会下院議員はたった5人。会場に姿を見せた共和党の上院議員は1人きりで、「ブッシュ離れ」が深刻なものになっている現状を覗かせた。

 20日付けのガーディアン紙は追い討ちをかけるように、米陸軍の元将軍がラムズフェルド米国防長官に対し、「無能だから辞めろ」と辞任要求を突きつけていると報じた。
 
 ホワイトハウスとペンタゴンに巣食う戦争屋どもが追い詰められている。
 ブッシュやラムズフェルドのような輩を権力の座から引きずり落とす――これが、イラク開戦4年目を迎えた、世界の最重要課題である。
 

http://www.lemonde.fr/web/article/0,1-0,36-752488,0.html

http://observer.guardian.co.uk/world/story/0,,1734222,00.html

http://www.guardian.co.uk/Iraq/Story/0,,1734902,00.html

Posted by 大沼安史 at 12:32 午後 1.いんさいど世界 | | トラックバック (0)

2006-03-16

〔イラクから〕 「得たのは、死のみ」 米軍攻撃で11人死亡 大半が婦女子

 バグダッド北方、イサハキで3月15日早朝、民家を米軍ヘリが急襲、なかにいた11人が死亡した。

 AP通信の記者が現場に入り、惨状を伝えた(下記のアドレス参照。犠牲になった子どもの写真が出ています)。
 AP通信の写真報道によると、死者のうちの5人は子どもたち。

 親類のひとりがAPの記者に語った。
 「殺された一家は抵抗勢力ではなかった。女こどもだ。アメリカ人はいい生活を約束したのに、われわれが得たのは死のみ」と。

 
 対する米軍の側の「論理」は、アルカイダ容疑者(1人)をターゲットにした軍事作戦――だった!
 

http://www.msnbc.msn.com/id/11819857/

Posted by 大沼安史 at 02:14 午後 | | トラックバック (0)

〔For the Record〕世界の作家、文化人らが、米国による「違法拘束」即時中止を求める公開状を発表

 米国の作家、アリス・ウォーカー、歌手のハリー・ベラフォンテ、英国の劇作家、ハロルド・ピンター、イタリアの劇作家、ダリオ・フォら、世界の作家、文化人、俳優ら501人が3月15日、英紙ガーディアンの紙上で、連名の声明を公開状のかたちで発表した。
 「米国はすべての違法拘束を止めなければならない」と題した公開状で、米政府に対し、グアンタナモ収容所などの即時閉鎖を求めている。

   「米国はすべての違法拘束を止めなければならない」

 わたしたち、下欄に署名した作家、アーチストは、米国に対し、グアンタナモ基地を違法な収容センターとして使用することを即座に停止するとともに、そこにおいて、人権と人間の尊厳に対するシステマチックな侵害が依然として続いている、米国が運営する、すべての無法な拘束センターの閉鎖を要求する。
 わたしたちがこの手紙を書いているいま、ジュネーブにおいては、国連人権委員会の第62回総会が始まろうとし、イラクで米軍が拷問を行っている新しい証拠写真が発表されようとしている。
 しかしながら、米国と欧州連合の同盟国は、これまでのところ、いわゆる「テロとの戦争」の名の下に行われている、この大規模かつシステマチックな人権侵害について、国連人権委が非難することを妨げている。

 欧州連合の各国は、グアンタナモで拷問の犠牲になっている自国民の証言させも無視して来た。そのうちの数ヵ国は、囚われた人々を収容センターなどに輸送するCIA機の上空通過を認めて来た。
 国連人権委員会(または、それに代わる評議会)は、こうした偽善に終止符を打つとともに、グアンタナモ収容所ならびに米国が設置したすべての収容センターの閉鎖、および、拷問と人間の尊厳を踏むにじる意図的な侵犯の停止を要求しなければならない。

 (英語による原文は以下の通り) 

     US should end all illegal detention

We, the undersigned writers and artists, demand that the US immediately cease using the Guantanamo Bay base as an illegal detention centre and to close all of its arbitrary detention centres where the systematic abuse of human rights and dignity are still taking place. As we write, the 62nd session of the UN commission of human rights in Geneva is about to begin and new images of the US military torturing prisoners in Iraq are being published. Yet the US and its allies in the EU have thus far prevented the UN commission from condemning the massive and systematic violations of human rights that have taken place in the name of the so-called war on terror.

EU countries have ignored the testimonies of even their own citizens who have been victims of torture in Guantanamo. Several have allowed the overflights of CIA aircraft carrying prisoners to detention centres and elsewhere. The UN commission on human rights (or the council proposed to replace it) must end this hypocrisy and demand the closure of Guantanamo Bay and all the detention centres created by the US, as well as the cessation of torture and the deliberate violations of human dignity.

⇒ 

http://www.guardian.co.uk/guantanamo/story/0,,1731062,00.html

Posted by 大沼安史 at 10:36 午前 | | トラックバック (0)

2006-03-15

〔がんばれ、シンディー!〕 国連前で逮捕されたとき負傷 「平和の母」、欧州歴訪を中止

 「平和の母」ことシンディーさんの欧州行脚が中止になった。
 3月6日、ニューヨークの国連本部前で抗議行動中、逮捕された際、負傷し、欧州訪問にドクターストップがかかった。
 シンディーさんは3月13日にパリ入りし、その後、ストラスブールの欧州議会で関係者と会見する予定だった。

http://news.yahoo.com/s/ap/20060313/ap_on_re_eu/france_sheehan

Posted by 大沼安史 at 05:45 午後 | | トラックバック (0)

〔NEWS〕 チェルノブイリ20周年        英国の375農場、なお放射能汚染

 チェルノブイリの原発事故(1986年4月26日)から20周年。ウクライナの現場から2400キロも離れた英国で、なお375の農場が放射能に汚染されていることが、英紙インディペンデント(電子版、3月14日付け)の報道で明らかになった。
 内訳はウェールズ地方が最も多く、355農場。スコットランドが11、イングランドが9つとなっている。
 ウェールズ地方で汚染がひどいのは、バンゴールとバラの間の地区など。
 汚染地帯の羊はモニターされ、汚染されていない牧草で数ヵ月間、飼育されてから出荷されている。

 農家のひとりは、「チェルノブイリの事故はよく覚えている。4月だった。羊を放牧していた。地獄のような雨が降った。役所から3週間、がまんすれば終わるだろうと言われた。あてずっぽうだった。20年間、続いてしまったのだから」と同紙に語っている。

(大沼 注)
  「世界史上、最悪の核事故」、チェルノブイリ原発事故。
 汚染が「半永久化」している実態(の一部)が明るみに出た。
 遠く離れた英国でも、このありさま。近隣各国の汚染の現状は、さらに深刻なものであるはずだ。
 

http://news.independent.co.uk/environment/article351153.ece

Posted by 大沼安史 at 02:02 午後 | | トラックバック (0)

2006-03-14

〔NEWS〕 パキスタン、ロビイストに数万ドル支払う 「9・11」調査委員会報告書に手心

 「9・11」調査委員会の報告書に、パキスタンにとって都合の悪い言及が盛り込まれないよう工作してもらうため、パキスタン外務省が米国のロビイストに対し、数万ドルの工作費を支払っていたことが、パキスタンの週刊誌「金曜タイムズ」の報道で明らかになった。
 インド紙「テレグラフ」(電子版、3月13日付け)が報じた。
 「テレグラフ」紙が引用する「金曜タイムズ」の報道によれば、ワシントンのロビイストへの工作費の支出は、3月7日、イスラマバードで行われた、パキスタン外務省の会計検査院に対する秘密会報告で明らかにされた。
 ロビイストによる工作の結果、「9・11」調査委員会の報告書は、最終草稿段階で「ドラマチックな改変」が加えられたという。

 それがどんな「改変」だったかは不明。
 
(大沼 注)
 あの「9・11」同時多発テロの背景には、パキスタン情報部の影が色濃くつきまとっている。

 ① 主犯格の実行犯であるアタ容疑者はパキスタンの情報部から送金を受けていた。
 ② 「9・11」当日、パキスタン情報部のトップがワシントン入りしていた。
 
 の2つの点は周知の事実である。

 「9・11」が仕組まれた「やらせ陰謀」であることは、米国人リサーチャーのマイケル・ルパート氏によって、論証済みのこと。
 パキスタン情報部、そして米CIAが「同時多発テロ」を準備し、その実行犯としてアタ容疑者らを使って「突入」させたという話の筋は、いまや知る人ぞ知る、否定しようのない「事実」である。

 「9・11」調査委員会のメンバーは、ブッシュ政権の息のかかったものばかり(1人だけ、辞任した人がいた)。
 パキスタン外務省が使ったロビイストとは、ブッシュ政権に近い、その筋の者に違いない。

 「9・11」の悲劇の真相究明が望まれる。

 

http://www.telegraphindia.com/1060313/asp/nation/story_5962372.asp#

Posted by 大沼安史 at 06:28 午後 | | トラックバック (0)

〔NEWS〕「笛吹きトム」の遺志を継ぎ、アメリカ人女性3人、イラクで活動を継続

 イラクでの平和運動の最中、拉致、殺害された「笛吹きトム」ことトム・フォックス氏の遺志を継ぎ、同じキリスト教団体の所属する3人のアメリカ人女性が、バグダッドのアパートを拠点に活動を継続している。
 バグダッド発のロイター電(3月13日付け)が報じた。

 3人は絶対平和主義のクェーカー教徒のグループ、「クリスチャン・ピースメーカー・チーム」に属する、43歳から63歳までのアメリカ人女性。

 バグダッド市内の賃貸アパートに住み、2人一組になって地元のスーパーで買い物するなど、地域社会に溶け込みながら、イラクの人々の救援活動にあたっている。
 昨年11月、フォックス氏が拉致されたあと、転居も考えたが、止めた。
 自分たちのことをよく知っているイラク人たちと一緒にいる方が安全だと思い直した。

 一家の大黒柱を拘束されたイラク人家庭を助けたり、道路のゴミの清掃などを続けている。

 シカゴからやってきたアニタさん(60歳)は、ロイター通信の特派員にこう語っている。
 「わたしの殺されたくありませんし、誘拐されたくもありません。傷つけられたくもありません。でも、外出するたび、わたし個人として、もうダメかもと思うことはありません」
 「(イラクに残って活動することを)ナイーブだとか、馬鹿げている(非論理的)だと思われるかも知れませんが、そうではありません。わたしたちの信仰から来ていることなのです」
 
(大沼 注)

 記事を書いたのは、ニック・オリバリというロイターの特派員。
 よくぞ書いてくれた、と感謝したい気持ちになった。

 イラクには米軍もいるが、こうした平和運動家のアメリカ人もいる。仲間が無残に殺されたあとも、居残って活動を続ける女性たちがいる。

 危険きわまりない場所に、だからこそ踏み込み、踏みとどまっている人がいる。
 勇気付けられる話ではないか!

 「わたしたちはナイーブなのではない」
 アニタさんの言葉は、軽いものではない。
 

http://today.reuters.com/news/home.aspx

Posted by 大沼安史 at 05:45 午後 | | トラックバック (0)

〔NEWS〕米連邦最高裁 前判事 「独裁」への傾斜に警告

 米連邦最高裁の前判事、サンドラ・オコーナー女史は3月9日、米ワシントンのジョージタウン大学で講演し、共和党右翼政治の司法に対する攻撃がこのまま続けば、米国は「独裁」へ傾斜しかねないと警告を発した。

 オコーナー女史はレーガン大統領(共和党)によって、初の女性判事として任命されて以来、24年間、連邦最高裁で憲法判断にあたり、先月(2月)に引退したばかり。
 共和党タカ派のレーガン大統領によって任命された同女史による共和党右派に対する批判だけに、アメリカ司法の「いまここにある危機」を率直に指摘した重大な警告として注目を集めている。

 企業弁護士の集会での演説で、オコーナー女史は

 「われわれは司法に対して強権をふるう者に対し、これまでになく警戒を強めなければならない」
 「この国が独裁に陥るまでなお、かなりの劣化が必要だが、初期症状を克服することで回避しなければならない」

 と述べた。

〔大沼 注〕

 帝国化するアメリカ。デモクラシーが危機に瀕している。

 日本にとって、「司法」の劣化(堕落)は、対岸の火事ではなく、戦後一貫して、ぼうぼうと燃え続けてきた現実だ。

 つまり、日本には独立した司法がなく、ゆえに民主主義もなかったということに。

 ああ、「民主国家」を装った「独裁国家=日本」!

http://www.guardian.co.uk/usa/story/0,,1729396,00.html

Posted by 大沼安史 at 10:58 午前 | | トラックバック (0)

2006-03-13

〔コラム 机の上の空〕 バグダッドの空に平和のメロディー 屋根の上の笛吹き男、トム・フォックスさんの死

 イラクのバクダッドのアパートを拠点に活動中、何者かに誘拐されていた米国人の平和運動家、トム・フォックスさんが3月9日、バグダッド市内で惨殺体で発見された。54歳。ベトナム戦争に始まりイラク戦争の最中に終止符を打たれた、反戦運動の生涯だった。
 
 絶対平和主義のクェーカー教徒として、カナダのキリスト教平和団体、「クリスチャン・ピースメーカー・チーム」に参加、一昨年秋にイラク入りし、米軍に拘束されたイラク人の家族を励まし、釈放を求める運動を始めた。

 昨年11月、「正義の剣旅団」を名乗るグループに、他の3人の活動家とともに拉致された。フォックスさんらの救援運動は全世界に広がり、イスラム教指導者からも釈放を求める声が上がっていた。

 遺体はバグダッド市内マンスール地区の、鉄道線路沿いに遺棄されていた。頭と胸に銃撃を浴び、切創や電流による火傷のあとがあった。殺害される前、拷問を受けていた。

 トム・フォックスさんは、ミュージシャン。一貫して反戦・平和運動に従事して来た。
 1973年、大学を卒業したあと、クェーカーの信徒となり、ベトナム戦争への兵士としての参加を拒んで、代わりに「海兵隊音楽隊」で20年間、クラリネットを吹き続けた。
 退役後は、バージニア州スプリングフィールドの食品店に10年間、勤めた。パン焼きの助手として働きだし、最後は副マネージャーで退職した。

 そんなトムさんにイラク行きを決意させたのは、「9・11」後のイラク情勢だった。テロの復讐に出かけたのではなく、平和の種を撒くために出発した。

 笛吹きミュージシャンのトムさんは、一本のリコーダーを携えて、バグダッドに入った。アパートの屋根で、そのリコーダーを吹いた。バグダッドの空に平和を願うトムさんの演奏が流れた。

 トムさんは現地での平和活動のかたわら、「光のなかで待ち望む」というタイトルのブログを書いていた。2004年10月の最初のブログはガンジーの言葉で始まり、昨年(2005年)11月、拉致される前日に書いた最後のブログは、「なぜ、われわれはここにいるのか」だった。非暴力主義者がイラクで活動する意味を述べたものだった。

 トムさんの悲報が伝わった日曜日(3月12日)、欧米を中心に、その死を悼む集いが開かれた。
 米国の反戦運動の先頭に立つ、「平和の母」ことシンディー・シーハンさんは、「平和と正義に対する暗黒の日が訪れた」と、トムさんの死を嘆いた。
 トムさんの娘さんのキャサリンさんは、「父はイラクに行き、声なき人々の声に耳を澄ます決断をした。最愛の人を失ったイラクの家族を訪ねた」と語った。

 トムさんがバグダッドの屋根の上で、何を演奏したかはわかっていない。しかし、トムさんのリコーダーが、平和の願いを奏でたことは確かだ。

 もうひとつ、たぶん確かなことは、トムさんが、自分を拉致したもの、自分を拷問するものを赦したであろうことである。

 バグダッドの子どもたちが線路沿いで見つけたトムさんの遺体は、その無残さにおいて、平和を愛したひとりの笛吹き男の偉大さを物語るものであろう。
   
 クェーカー教徒(クリスチャン)でありながら、仏教にも深い関心を寄せていたという、トム・フォックスさんの死を悼む。
  

http://www.latimes.com/news/printedition/asection/la-na-fox12mar12,1,7570267.story?coll=la-news-a_section

Posted by 大沼安史 at 01:23 午後 3.コラム机の上の空 | | トラックバック (2)

〔NEWS〕 米軍特殊部隊を各国に派遣 暗殺も実行へ ペンタゴン(米国防総省)、全世界軍事支配の様相

 米国防総省(ペンタゴン)が、全世界を自らの軍事支配下におく意図をいちだんと明確化してきた。
 ニューヨーク・タイムズ紙(電子版、3月8日付け)の報道によると、ペンタゴンは東南アジア、南米、アフリカなどに、グリーンベレー、レンジャーなど米軍の特殊部隊によるチームを派遣、現地に常駐させ、暗殺、身柄拘束、破壊活動などの任務を遂行させる態勢を整えている。
 派遣先は、10数ヵ国(20ヵ国以上、との証言も)。1チームあたり、1、2名の場合もあるという。
 チームの存在は現地の大使にも通知されるが、特殊部隊はホテルなどを拠点に活動するという。
 「ミリタリー・リエゾン・エレメント(軍事中継部隊)」と呼ばれるこのチームは、ラムズフェルド国防長官に対して、報告義務を持つが、予想外の事態が起きたときは、ネグロポンティ国家情報局長が指揮を執るという。
 こうしたペンタゴンの動きに対し、グローバル規模で諜報活動を行っている米CIA(中央情報局)筋から、混乱をきたすだけ、との批判も出ている。

(大沼 注)
 世界最大・最強の暴力装置、米軍を統括する総本山、ペンタゴンが、世界の「不安定地域」の「直接統治」に乗り出そうとしている……そういっても、ちっとも誇張にならない、米国防総省の動きだ。
 監督下におくNSA(国家安全保障局)による、「エシェロン」を通じて全世界を監視下におく一方、お気楽に「地域戦争」(イラク戦争)を続けながら、「軍事中継部隊」による新タイプの軍事介入をはじめたペンタゴン。
 現代世界を実効支配するのは、国連でも、国民国家でもなんでもなく、ペンタゴンなのかも知れない。
 あの「9・11」の際、乗っ取られたジェット旅客機は、ペンタゴンにほんとうに突っ込んだのか、ますます疑問になって来た。
  

http://www.nytimes.com/2006/03/08/international/americas/08forces.html?_r=1&oref=slogin

Posted by 大沼安史 at 09:55 午前 | | トラックバック (0)

〔NEWS〕 「誰ひとりとして忘れらないチリに」 南米初の女性大統領が就任宣誓

 南米初の女性大統領に選ばれたチリのミチェル・バチェレさん(54歳)が3月11日の就任式で宣誓を行った。
 ラ・モネダ(大統領府)での就任演説でバチェレ大統領は、数千人の歓呼の聴衆を前に演説し、

 「チリでは、誰ひとりとして忘れされれるものはいないだろう。これはわたしの約束だ」
 「過去は過去である。しかし、われわれは過去を忘れない」

 と述べ、ピノチェット軍事政権下の弾圧で、殺害・行方不明となった人々の名誉回復を誓った。

 聴衆の大多数は女性たち。彼女らに向かって、バチェレ大統領は「わたしたちの力とは、女性たちである」と語り、婦人の政治参加を呼びかけた。

 就任式には、ライス米国務長官も出席した。

http://www.latimes.com/news/printedition/asection/la-fg-chile12mar12,1,5667435.story?coll=la-news-a_section

Posted by 大沼安史 at 09:54 午前 | | トラックバック (0)

2006-03-08

〔NEWS〕 バーモントの田舎町がブッシュ弾劾決議

 米バーモント州の人口1600人の田舎町、ニューフェーンで3月7日、イラク戦争を続けるブッシュ大統領を弾劾する決議が、タウンミーティングで採択された。

 決議は同州選出の連邦下院議員、バーニー・サンダース議員に対し、ブッシュ大統領を
 ①イラク戦争に米国民を誤って導いた
 ②米国内で国民に対しスパイ活動を行った
 の2つの理由で弾劾するよう求めている。
 決議を起草したダン。デウェルト氏は、イラクの戦争で「死んでいるのは、われわれの息子たちであり娘たちであり、父親であり母親である」と語った。

 バーモント州ではこの日、ほかに少なくとも4つの町で、同様の弾劾決議が採択された。

 AP通信によれば、米国ではサンフラシスコがブッシュ弾劾を呼びかけるなど、草の根レベルで、「反ブッシュ」の機運が高まっている。


http://www.newsday.com/news/politics/wire/sns-ap-vermont-impeach-bush,0,5954020,print.story?coll=sns-ap-politics-headlines

Posted by 大沼安史 at 04:05 午後 | | トラックバック (0)

2006-03-07

〔がんばれ、シンディー!〕 「平和の母」、国連本部前で逮捕

 イラク反戦運動の先頭に立つ「平和の母」、シンディー・シーハンさんが3月6日、ニューヨークの国連本部前で抗議行動中、他の3人のプロテスターとともに逮捕された。
 同日中に釈放される見込み。
 シンディーさんは、イラクから米国入りした女性使節団とともに、国連に対し内戦を阻止するよう要請活動を続けていた。
 バクダッドから来た薬剤師の女性は、「アメリカの占領がわたしたちの国を破壊し、牢獄に変えた」と非難した。 

http://www.commondreams.org/headlines06/0306-09.htm

Posted by 大沼安史 at 02:14 午後 | | トラックバック (0)

〔NEWS〕 ペンタゴン グアンタナモ収容者の記録を部分公表

 英紙インディペンデント(電子版、3月6日)が報じたところによると、米国防総省はキューバ・グアンタナモ海軍基地のキャンプ・デルタ収容所に拘束中の「テロ容疑者」の記録を部分的に公表した。
 米AP通信社が「情報の自由法」に基づき、開示を請求していた。
 公表されたのは、ペンタゴンが「機密」扱いにしていなかった5000ページ分。
 拘束者に対する尋問結果などの「機密」文書は、公開されなかった。
 今回、開示された文書は、その意味で当り障りのないものだかりだが、それでも収容者の「実像」を部分的ながら描き出している。

 〔収容者の訴え:その1〕アフガニスタン・ガルドン村の農民、ハフィザラー・シャーさんの場合、バザール(市場)を歩いているところを逮捕され、グアンタナモに連行された。
 シャーさんはオリーブ・グリーンの軍服を着ており、銃を持った一味の一員だとみなされ、拘束された。
 内戦が35年も続いたアフガニスタンでは軍服が出回っている。
 調べに対して、シャーさんは「通りを歩いていたら捕まった。次に気づくと、グアンタナモにいた」と訴えている。

 〔収容者の訴え:その2〕サリー・ウヤールさんは2000年にトルコからアフガニスタンに旅して来た。首都カブールで、アルカイダのメンバー宅に2ヵ月滞在していた、として拘束された。
 グアンタナモでの軍事法廷で、カシオの腕時計を身につけていたことが証拠として挙げられた。
 カシオの腕時計が爆弾づくりに利用されている、というただそれだけの理由だった。
 ウヤールさんは軍事法廷でこう反論した。
 「あなたたちだって、カシオの腕時計、身につけてるじゃないか」
 ウヤールさんはアラビア語の勉強でシリアを旅したことがある。アフガン入りしたのも、単なる旅行だったと主張している。

 米軍当局は、グアンタナモの収容者自身のみならず、法的代理人に対しても、どんな容疑で拘束を続けているか明らかにしていない。

  
 

Posted by 大沼安史 at 01:09 午後 | | トラックバック (0)

2006-03-06

〔いんさいど世界〕 ジョーズを使って何する気? 米国防総省 サメを軍事利用

 フカヒレスープ、ジョーズ……サメというと、おいしいか、怖いか、どっちかのイメージがわきます。よだれが出るか、冷や汗が出るか、そのどっちか。
 でも、どちらかというと、やっぱ、おっかないですよね。

 サメは、英語でいうと、シャーク。ローン・シャークというと、暴力的な取り立てをする高利貸しのことを言います。釘をいっぱい打ち込んだ、野球のバットで脅したりするんだそうです。イギリスの話ですが、怖いですね。
 そんなおっかないサメたちを、アメリカの国防総省が軍事利用しようとしている。これが、きょうの話題です。

 科学雑誌の「ニュー・サイエンティスト」に掲載された論文を、イギリスの新聞、インディペンデント紙が紹介し、いま世界中の話題になっています。
 サメの軍事利用の研究を進めているのは、ワシントンの近郊、バージニア州アーリントンにある、ペンタゴンの研究機関、「アルパ」(ARPA=高等研究プロジェクト局)。

 この「アルパ」ってところ、実はインターネットの誕生に深くかかわった研究機関として有名です。
 インターネットってもともと、旧ソ連からの核攻撃に耐えられる、分散型情報ネットワークづくりで研究開発されたもの。それが民生利用され、世界に広がっているわけです。
 数ヶ月前、アメリカ西部の砂漠地帯で行われた、無人カーレースを主宰したのも、この「アルパ」でした。
 そういう「アルパ」が、サメの研究をしている。
 つまり、ジョークでも何でもないんですね。本気でやっている。冗談がジョーズだなんて洒落の通じない、軍事研究の世界での話なんです。

 これまでも、イルカとかシャチを軍事利用する研究が進められてきました。たとえば、機雷をくくりつけたイルカに突っ込ませる、昔、日本の軍部がやった「カミカゼ攻撃」。湾岸戦争でも試用されたってニュースが流れたことがありますが、実態は不明。機密のヴェールに包まれたままです。
 「アルパ」のよるサメの研究は、こうしたイルカやシャチの軍事利用をはるかにしのぐ、本格的なものなのだそうです。

 サメの脳に電極を植え込み、リモートコントロールで情報を送り、スパイや兵器に仕立て上げる。
 たとえば、敵の軍艦をサメに追跡させる。あるいはサメが感知した情報を、フィードバックさせる。
 つまり、サメを「海の忍者」にしてしまおうという研究なんです。
 こうした「アルパ」の研究は、依然、闇に包まれたまま。実際のことろ、どこまで進んでいるか、皆目検討がつかないのが実態です。

 「アルパ」ではなく、ボストン大学の研究では、すでに小型のサメ(メジロザメなど)の臭覚器を刺激することで、右方向に泳がせたり、左に曲がらせたりすることまではできているそうです。
 でも、サメが自爆テロリストやスパイになるなんて、考えただけでも、鮫肌が立ってしまいますね。

 近い将来、たとえばイランの海岸に、アメリカ海軍のサメ軍団が現れ、大暴れするなんてこともありうるわけですから。
 歯でかみつくだけの「ジョーズ」がカワイク見える、おっかない話でした。

Posted by 大沼安史 at 10:41 午前 1.いんさいど世界 | | トラックバック (0)

2006-03-02

〔コラム 机の上の空〕 ジョージ・ブッシュ、ガンジー廟に献花

 ブッシュ米大統領がインドを訪問し、3月2日、ガンジー廟に献花した。
 非暴力・絶対平和主義のガンジーと、戦争屋大統領、ジョージ・ブッシュの、この取り合わせ。
 イラクを侵略し、イランを空爆しようとする、米軍最高指令官に献花されて、「わたしは墓地で生き続ける」と言い遺したマハトマは、何を思ったことだろう。

 インドの女流作家、アルンダティ・ロイさんが、米誌「ネーション」で、ブッシュ大統領のインド訪問を痛烈に批判していた。
 「世界の悪夢の体現者」であるジョージ・ブッシュを、全インドは歓迎しない、と。

 インドのデリーの旧市街に、歴代首相が毎年、独立記念日に演説して来た、「赤い砦」という宮殿がある。そのバルコニーから、ブッシュ大統領が、広場の群衆に向かってスピーチすることも検討された。

 却下された。
 デリーの旧市街は、イスラム教徒の居住区だった。
 インドのイスラム教徒が、イラク戦争を続ける張本人を許すはずがない。

 代わって、演説場所に選ばれたのは、「古い砦」だった。
 デリーの富裕層の住む地域。混乱を回避できる場所だった。
 
 デリー動物園は、その「古い砦」の近く。
 ロイさんは、こう書いた。
 ブッシュのスピーチを聞いて、動物園の「ゴリラたちは、果たして歓声をあげるでしょうか?」と。

 ブッシュ大統領の、ガンジー廟への献花は、世界最強の権力者による、「平和の聖者」への冒涜以外のなにものでもない。
 物言わぬ死者が眠る墓地であるから、ガンジーに咎められないとでも思ったら大間違いだ。
 
 ロイさんの言うように、ブッシュが献花した「花」は、その瞬間、「ガンジーの思い出への血の滴り」に変わったことだろう。

 ブッシュに向かって、戦争犠牲者の声なき声が、ガンジー廟の地下から湧き立ち、透明な悲しみになってブッシュを包み込みながら、グジャラートの空に響き渡ったことだろう。

 そのときブッシュは、心を動かしただろうか?
 そしてガンジーは、ブッシュを赦しただろうか? 
 
 
ロイさんの記事は ⇒

http://www.thenation.com/docprint.mhtml?i=20060313&s=roy

ブッシュの献花の写真は⇒

http://www.whitehouse.gov/news/releases/2006/03/images/20060302-9_d-0279-515h.html

Posted by 大沼安史 at 11:25 午前 3.コラム机の上の空 | | トラックバック (0)

2006-03-01

〔NEWS〕 ニューヨーク・タイムズ紙、NSA盗聴問題でペンタゴンを提訴

 米紙ニューヨーク・タイムズは2月27日、NSAの盗聴問題で、関係文書を開示するよう要求し、米国防総省(ペンタゴン)を提訴した。
 秘密情報機関、NSA(国家安全保障局)による米国内盗聴・盗視問題で同紙は昨年12月、「情報自由法」にもとづき、部内メモなどの速やかな開示を求めているが、いまだ公開されずにいる。
 同法は米政府に対し、「できるだけ速い」情報の開示を義務付けている。
 ペンタゴンはNSAの上部機関。
 
 (大沼 注)
 ニューヨーク・タイムズ紙の今回の提訴は、ジュディス・ミラー記者らによる「イラク大量破壊兵器」報道でみられたような、同紙の「右旋回」もしくは「体制寄り」の姿勢に、最終的に終止符を打つものかも知れない。

 ニューヨーク・タイムズをはじめとする米国の主流マスコミは、これまで「ブッシュ政権」の「暴走」に対して監視を怠り、結果的に「イラク戦争開戦」を許してしまった。
 NSAによる米国市民に対する傍受活動は、そうした「歯止めなき権力暴走」の結果のひとつといえる。
 
 ニューヨーク・タイムズに猛省を促し、「偉大なジャーナリズム」の復活を期待する。
 

http://news.yahoo.com/s/nm/20060227/ts_nm/security_nsa_nytimes_dc

Posted by 大沼安史 at 02:52 午後 | | トラックバック (0)

〔イラクから〕 内戦、全土に拡大

 イラクの内戦が全土に拡大している。米紙ロサンゼルス・タイムズ(電子版)によると、2月28日には、爆弾テロで少なくとも76人が死亡し、179人が負傷した。
 スンニ、シーア派の対立は、これまでイラク北西部のスンニ派が多数を占める地域に限られていたが、シーア派が多い、南部にも拡大している。
 米軍兵士も27日にバグダッド西郊で1人が射撃により死亡。この結果、米軍の戦死者数はトータルで2292人に達した。

http://www.latimes.com/news/nationworld/world/la-fg-iraq1mar01,0,7544996.story?coll=la-home-headlines

Posted by 大沼安史 at 12:39 午後 | | トラックバック (0)