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2006-01-31

〔NEWS〕生きていたザワヒリ アルジャジーラ、ビデオを放映 不発に終わったCIAの攻撃

 中東カタールの衛星放送、「アルジャジーラ」は1月30日、アルカイダのナンバー2、アイマン・ザワヒリのビデオテープ・メッセージを放映した。
 そのなかでザワヒリは、ブッシュ大統領を「屠殺人」と非難し、CIAなどが1月13日に、パキンスタン東部のダマドラ村で行った、無人飛行機、プリデーターを使ったミサイル攻撃は「失敗」に終わり、あげくの果てに「無実の人々」を殺害したと批判した。
 このビデオ放映に登場したザワヒリについて米ホワイトハウスは、ザワヒリが逃亡生活に疲れ、イライラを募らせている、とのコメントを発表したが、米国NBC放送のアンドリア・ミッチェル記者は「事実は逆。とても迫力があった」とブログに印象を書いている。
 MSNBC.comが掲載したAP通信の報道によると、米情報機関はザワヒリがダマラド村の祝宴に現れてとの情報とつかみ、ヘルファイア・ミサイルを会場の民家に発射した。
 米情報筋によれば、ザワヒリが代理を出席したことから、暗殺に失敗したという。
 この攻撃で、米情報筋はアルカイダの他の幹部4人を殺害したとしているが、実際は13人の村民が殺害されただけと、現地の人々は言っている。
 
 (大沼 注)
 ニューヨーク・タイムズ紙のジェームズ・ライゼン記者の新著、『戦争状態(State of War)』によれば、米国のCIAとFBIは2002年3月、パキスタン南部の都市、ファイザラバードに潜伏していたアルカイダ最高幹部、アブ・ザバイダを、パキスタン当局の協力で、銃撃戦の末、拘束した。
 アブ・ザバイダは銃撃で負傷していたが、タイの秘密基地に移送され、治療と拷問にさらされた、という。
 このザバイダの逮捕以来、米国はアルカイダ指導部の身柄を押さえていないし、殺害することにも失敗している。今回のザワヒリ暗殺の失敗もそのひとこまに過ぎない。
 ザバイダはCIAなどが比較的容易に追跡可能な都市部に逃げ込んだため、身柄拘束につながったが、ザワヒリら最高幹部はパキスタン・アフガン国境の山岳部に潜伏していることから、所在の把握は困難な状況だ。
 今回のザワヒリのビデオ登場は、米国の失態を嘲笑うもので、「テロとの戦い」の泥沼に足をとられ、イラクをイラン化し、挙句の果てにパレスチナに「ハマス政権」さえ出現させてしまったブッシュ政権の威信は地に堕ちたかたちだ。

http://www.msnbc.msn.com/id/11101405/

Posted by 大沼安史 at 01:33 午後 | | トラックバック (0)

2006-01-30

〔NEWS〕 米国、スンニ派武装抵抗勢力と秘密交渉 対イランで利害が一致

 イラク戦争が泥沼化するなか、米当局がスンニ派の武装勢力指導部とハイレベルの秘密交渉を続けていることを、初めて両当事者が認めた。
 米誌「ニューズウイーク(Newsweek)」(電子版、2月6日号)が報じた。
 それによると、米国の情報機関はスンニ派武装抵抗勢力と裏交渉の窓口を持っており、これまでもコンタクトをとり続けて来た。スンニ派が敗北し、シーア派ならびにクルド勢力が主導権を握ることになった昨年12月15日のイラク総選挙以降の風向きの変化が、秘密ハイレベル交渉が続いている背景にある。
 交渉はイラク西部、スンニ派居住地のアンバール州内の米軍基地のほか、ヨルダン、シリアでも行われている。
 交渉のテーブルについているのは、イラク国外から来た武闘派とは一線を画したスンニ派のグループ。
 イラク国内シーア派を通じ、影響力を強めるイランへの警戒心が、スンニ派を米国との交渉のテーブルに就かせた。
 スンニ派指導者にとって、米国との話し合いに応じること自体、リスキーなことで、2週間前には交渉をリードしていた指導者が暗殺されている。

 (大沼 注)
 スンニ派のイラクとシーア派(イラン寄り)のイラク。

 二つのイラクがせめぎあい、敵の敵は味方の構図を生み出している。

 米国はこんごのイランの出方によっては、スンニ派武装勢力と対シーア派で手をにぎり、シーア派の抑え込みに乗り出すかも知れない。

 事態は流動的であり、「イラク内戦」はまさに一触即発の状況だ。 

⇒ 

http://www.msnbc.msn.com/id/11079548/site/newsweek/

Posted by 大沼安史 at 02:25 午後 | | トラックバック (0)

〔NEWS〕 米軍事帝国化の象徴? 国防総省が外国軍隊を直接支援

 米軍の総本山、国防総省(ペンタゴン)が外国の軍隊を資金的に直接援助できる道が開かれた。
 米連邦議会が法案を可決した。
 世界の覇権国として、ますます軍事帝国化するアメリカの姿を象徴する動きだ。
 ワシントン・ポスト紙(電子版、1月29日)が報じた。
 それによると、ペンタゴンが自分の予算のなかから最大2億ドルを、外国軍隊の支援に回すことができるようになった。
 昨年12月に議会で可決していた「2006年米国防衛権限法」のなかにさりえげなく挿入されていた条項で可能になった。
 米国による外国軍の支援は、これまでは国務省の管轄。それが今回、ペンタゴン=米軍直轄に変わった。
 
 (大沼 注)
 ひとつ気がかりなのは、ペンタゴンが支援するという「外国の軍隊」の定義である。
 南米の左翼政権の打倒を目指す反政府ゲリラを「外国の軍隊」とみなすというのであれば、これまでCIAが続けていた非合法支援活動を合法的に肩代わりするものであり、きわめて危険なことである。
 
 日本の自衛隊に対し、「援助」という名の下、米軍に対するいっそうの「従属」=「外郭軍」化を強いるものであれば、なおさら問題である。

 日本の主流メディアに、解明の取材活動を求めたい。

http://www.washingtonpost.com/wp-dyn/content/article/2006/01/28/AR2006012800833_pf.html

Posted by 大沼安史 at 11:52 午前 | | トラックバック (0)

2006-01-26

〔コラム いんさいど世界〕 「世界の反対側で会おう!」 留守電遺して自殺したイラク帰りの米軍兵士

 イラクの戦場から復員し、南部アラバマの田舎町で暮らすダグラス・バーバーさん(35歳)がショットガンで自分の命を断ったのは、1月16日のことだった。
 友だちに別れのメールを送ったあと、留守録を吹き替えた。

 「ダグ〔ダグラスの愛称〕を探してるなら無駄だよ。ぼくはいま、この世からチェックアウトしているんだ。世界の反対側で会おう!(If you're looking for Doug, I'm checking out of this world. I'll see you on the other side.)」

 それから警察に電話して、ショットガンを抱え、パトカーが来るのをポーチで待った。
 警察官と対峙したあと、ショットガンを自分の顔に向け、引き鉄を引いた。即死だった。

 ダグラスさんはイラク戦争の悪夢に深く傷ついていた。
 オハイオ州兵の技術兵として、イラクに送られたのは、米軍侵攻後の2003年夏。7ヵ月、戦場にいて復員した。

 生還はしたが、戦争体験が彼の生を狂わせた。復員はしたが、日常生活に復帰できなかった。
 11年間、連れ添った妻と別れ、アラバマ州リー郡でひとり暮らしを始めた。
 
 イラク帰りのダグラスさんにとって、この2年間は、イラクで見てしまった世界と、イラクから帰って来た世界との断絶に苦しむ時間だった。
 忘れようとしても、忘れられない、戦場体験。ダグラスさんは、アラバマの平和団体によるインタビューに対し、ひとこと「それは想像を超えたことでした」と答えた。
 
 ダグラスさんは「イラク戦争に反対する復員兵」という団体のメンバーにもなっていた。
 心的傷害を負った復員兵に対する理解を求めて、オンライン・ジャーナルなどでアピールして来た。

 「復員兵はしばしば、自分が後に残して戦地に出発した同じ世界に戻って、適応できないことがあるのです」
 「復員兵は帰国したとき、何をしていいか分からなくなるものなのです」

 ダグラスさんはそういう自分をわかっていながら、自覚していながら、自ら命を断ってしまった。

 「世界の反対側で会おう!」と言い遺した、その「世界の反対側」とは何処なのか?
 戦争のある「この世」に耐え切れず、ダグラスさんは自分の命と引き換えに、別の世界に旅立って行った。

http://www.scoop.co.nz/stories/HL0601/S00146.htm

http://www.springerontheradio.com/node/6805 

http://news.independent.co.uk/world/americas/article340826.ece

Posted by 大沼安史 at 11:34 午前 1.いんさいど世界 | | トラックバック (0)

2006-01-25

〔NEWS〕 「敗色」いよいよ濃厚 延びきった米軍 時間との競争 追い詰めらたアメリカ ペンタゴン(米国防総省)が内部報告 

 YaHoo!NEWSに1月25日、AP通信によるビッグニュースが掲載された。米国防総省が退役軍人に依頼していた評価報告がまとまっていたのだ。
 イラク戦争、アフガン戦争で苦戦する米軍がのびきった(薄い緑地帯)状態になり、「時間との競争」に追い込まれているそうだ。
 イラクで軍務につくローテーションが速まる一方、2005年には兵士のリクルートが6年ぶりに思うように進まないなど、このままでは伸びきった糸がプツンと切れかねない状況になっている。
 米軍退役将校、アンドリュー・クレピネビック氏がまとめ、ペンタゴンに提出していた、136頁の報告書で、AP通信はこのコピーを入手して報じた。
 
 〔大沼 注〕
 米軍の「イラク敗戦」がいよいよはっきりして来た。
 米軍としては当面、イラク内の拠点に基地を置き、レジスタンスを「空から制圧」する戦術でしのごうとするだろうが、どこまで続くか?
 ベトナムの二の舞を演じている。

http://news.yahoo.com/s/ap/army_breaking_point;_ylt=Aouh5axe8UtTOItm1sa19aus0NUE;_ylu=X3oDMTA2Z2szazkxBHNlYwN0bQ--

Posted by 大沼安史 at 03:40 午後 | | トラックバック (0)

〔NEWS〕 CIA秘密収容所、「欧州各国は知っていた(はず)」 調査委員のスイス上院議員が中間報告書

 米国のCIAが旧東欧の国々に「秘密収容所」を開設し、テロ容疑者とされる人々を移送・拘束していた問題を、EU(欧州連合)の人権機関、欧州評議会(The Council of Europe)の依頼で調査していたスイスのディック・マーティー上院議員による中間報告書がまとまった。

 報告書のなかでマーティー上院議員は、「全(欧州)大陸が関与している。ヨーロッパの諸政府が、またはすくなくとも各国の情報機関が、(CIAの秘密収容所の存在に)気づかなかったことは、とてもありえないことだ」と指摘した。
 その一方で、マーティー議員は、秘密収容所がルーマニアやポーランドに開設されていたとされる点について、正式の証拠は見つかっていないとしている。
 
 (大沼 注)
 CIAの秘密収容所について、欧州各国が知らないはずがないと思っていたが、案の定、その通りだった。
 そこで、疑問をひとつ。
 日本にはCIAの秘密収容所があるのか、ないのか? あったのか、なかったのか?
 主流マスコミによる「答え」に期待する。

http://www.guardian.co.uk/usa/story/0,,1693657,00.html

http://assembly.coe.int/Main.asp?link=/CommitteeDocs/2006/20060124_Jdoc032006_E.htm

Posted by 大沼安史 at 09:44 午前 | | トラックバック (0)

2006-01-24

〔NEWS〕 アルンダティ・ロイさん、インド文学賞を拒否

 世界的なベストセラー、小説『小さきものたちの神』で知られるインドの女流作家、アルンダティ・ロイさんが、インド最高の文学賞、「サヒチャ賞」の受賞を拒否した。
 英紙インディペンデント(電子版、1月24日付け)によると、インドのサヒチャ・アカデミーが授与する文学賞は、同国最高の賞。
 同アカデミーは、ロイさんの評論集、『無限の正義のための代数』をことしの受賞作に決定したが、ロイさんは受け取りを拒否した。
 アカデミー側はロイさん本人の意思にかかわらず、授与するとしている。
 ロイさんは8年前、英語による文学作品の最優秀作におくられる英国のブッカー賞を『小さきものたちの神』で受賞したあと、政治活動に専念、評論活動は続けているものの、小説は書いていない。
 ロイさんは反政府活動にかかわる立場から、インド政府が関与する同アカデミーからの授賞を拒否した。

 (大沼 注)
 ロイさんはイラク戦争に反対する活動の先頭にも立つ、行動する文学者だ。
 彼女の新しい評論集、『無限の正義のための代数(The Algebra of Infinite Justice )』を、読んでみたくなった。

http://news.independent.co.uk/world/asia/article340227.ece

Posted by 大沼安史 at 01:28 午後 | | トラックバック (0)

〔NEWS〕 ジル・キャロル記者を救え! 誘拐された米紙女性記者にイスラム指導者からも救援のアピール 

 年明け早々の1月7日、バグダッドで誘拐され、消息を絶った米紙クリスチャン・サイエンス・モニターのフリーランス女性記者、ジル・キャロルさん(28歳)に対し、イスラム指導者からも救援のアピールが出ている。
 ジルさんがイラクの民衆の苦悩にも目配りを欠かさず、悲惨の実態をレポートして来たジャーナリストだからだ。
 そういう良心的なジャーナリストを、誰が何の目的で誘拐したのか?
 
 ジルさんの出身地、ミシガン州アナーバーの地元紙、アナーバー・ニューズ紙(電子版)は1月22日、「誘拐された記者な戦争の犠牲を書いた」との見出しで、ジルさんのイラク現地から報道ぶりを報じた。

 昨年4月に彼女が書いた記事は、道路わき爆弾の巻き添えで負傷した3歳の少女、ザイナブちゃんの物語だった。両足が動かない少女の姿にイラクの悲惨の実相を見た記事だった。

 同紙によると、ジルさんはアナーバーのヒューロン高校の出身。
 (大沼 注:ヒューロンは川の名前。その昔、われらが南方熊楠がそのほとりに滞在したこともある)

 ジルさんの誘拐犯は1月20日の期限を切って、刑務所に囚われている全イラク女性の解放がなければ、ジル記者を処刑すると脅迫していた。
 期限が過ぎたいまも、ジルさんの安否は不明だ。

 こうしたなかでクリスチャン・サイエンス・モニター紙は23日、「アメリカ・イスラム関係評議会」の使節がバグダッド入りしたと報じた。
 ジルさんの解放の目指し、現地で働きかけを強めるためだ。
 同紙によれば、イスラム指導者による救援活動は世界的な広がりを見せており、ロンドンのイスラム指導者らがジル記者の釈放を求め、アピールをしている。

 
⇒ 

http://www.csmonitor.com/

http://fairuse.100webcustomers.com/fairenough/annarbor00.html

Posted by 大沼安史 at 12:05 午後 | | トラックバック (0)

2006-01-23

〔NEWS〕 ペンタゴンが国内スパイ組織 Newsweek誌がCIFAの実態を暴露

 米ニューズウイーク誌の敏腕記者、マイケル・イシコフ氏が、同誌の1月30日号で、ペンタゴン(米国防総省)の米国内向け極秘スパイ組織、「カウンターインテリジェンス・フィールド・アクティビティー(反諜報現場活動=CIFA)」の実態を暴露した。

 それによると、CIFAはたとえば、2004年6月の夕方、テキサス州ヒューストンのハリバートン社(軍事補給などの請負企業、チェイニー副大統領が経営トップを務めていた)前で、平和運動家10人が退社する同社社員にサンドイッチを配りながら行った抗議行動についても、「国家安全保障に対する潜在的な脅威」とみなし、情報を入手していたという。

 CIFAは3年前に創設されたもので、当時のウォルフォヴィッツ国防副長官が裁可してスタートした、暗号名TALONという名の、米国市民を対象とした国内スパイ活動の実施機関。

 イシコフ記者によると、2004年10月には、フロリダ州のマイアミの「反戦サイト」を、国家安保への脅威と見なすレポートをまとめているという。
 

 〔大沼 注〕

 ビッグブラザー、ここにあり!

http://msnbc.msn.com/id/10965509/site/newsweek/

Posted by 大沼安史 at 05:38 午後 | | トラックバック (0)

〔NEWS〕 映画『SAYURI ~Memoirs of a Geisha』 中国で上映禁止に

 中国人女優2人が芸者に扮するハリウッド映画、『SAYURI ~Memoirs of a Geisha』が中国当局によって、上映禁止となった。
 英紙インディペンデント紙(電子版、1月22日)が報じた。
 中国の有名女優、チャン・ツィーらが日本の芸者を演じていることが、「複雑であまりにも刺激的すぎる」との理由で、中国での上映がすでに決まっていたにもかかわらず、当局が上演を禁止した。
 中国では日本の芸者を「売春婦」とみなす人が多く、チャン・ツィーらがそれを演じることに対して、「国辱」との批判が広がっていることに配慮したと見られる。

 (大沼 注)
 今回の上映禁止は、中国の人々がなお、婦女暴行など「侵略」のフィルターを通して、日本文化を見ている、ひとつの現れといえるだろう。
 中国人の歴史意識のなかに、日本に対する怨念のマグマがそれほどまでに蓄積している。
 それだけに、われわれ日本側は「靖国」問題の解決を急がなければならない。
  

http://news.independent.co.uk/world/asia/article340219.ece

Posted by 大沼安史 at 03:27 午後 | | トラックバック (1)

〔NEWS〕 「米軍、年内に撤退開始」 パウエル前米国務長官が見通し

 コリン・パウエル前米国務長官は1月23日、英紙オブザーバー(ガーディアン紙日曜版)に対し、米軍が年内に撤退を開始する、との見通しを明らかにした。
 同紙(電子版、1月24日付け)が報じた。

http://observer.guardian.co.uk/world/story/0,,1692133,00.html

Posted by 大沼安史 at 02:50 午後 | | トラックバック (0)

〔イラクから〕 スンニ派武装勢力、米軍基地一斉攻撃

 YaHoo!NEWS英国版が報じたAFP電(1月21日付け)によると、イラク西部のラマディーで同20日、武装勢力が米軍基地に対して一斉攻撃を行った。

 米軍基地2ヵ所に対する攻撃は、小火器と砲撃を組み合わせたもの。
 パトロール中の米軍車両も銃撃にさらされた。
 この一斉攻撃のあと、ラマディーの米軍検問所も攻撃を受けた。

 〔大沼 注〕
 この一斉攻撃は、イラク総選挙の開票が確定するのに合わせて行われたもので、政治的に追い詰められたスンニ派の武装勢力の「宣戦布告」とみることができる。
 イラク戦争は「内戦」的状況を含む複雑な様相を呈して来た。

http://uk.news.yahoo.com/21012006/323/iraqi-rebels-launch-concerted-attacks-military-bases.html

Posted by 大沼安史 at 12:54 午後 | | トラックバック (0)

〔NEWS〕 ビンラディン推奨本がベストセラーに

 ビンラディンの録音テープがアルジャジーラを通じ、全世界に流れたが(本ブログ既報)、その声のメッセージのなかでビンラディンが推奨した米国人著者による単行本が一躍、ベストセラーになっている。

 英紙インディペンデント(電子版、1月23日付け)によると、「ブッシュがもし嘘と弾圧を続けると決心しているなら、みなさんにとって、この本を読むとためになります」と、ビンラデインが太鼓判を捺したのは、ウィリアム・ブルーム(William Blum)氏の「(仮邦題)ならず者国家・アメリカ(Rogue State: A Guide to the World's Only Superpower)」。

 ビンラディンの推奨によって、オインライン書店の「アマゾン」売上ランキングの20万位以下から、22日には一躍、21位に急上昇した。

 同紙によれば、ブルーム氏は「9・11」について「アメリカの外交政策に対する理解できる報復」と位置付けている。
 ブルーム氏は72歳。米国務省に勤務したていたが、ベトナム戦争に反対するデモを指揮して辞任した。

 〔大沼 注〕
 ビンラディンの推奨本がアメリカで売れている!
 アメリカ帝国内部で、ようやく他者理解が始まった証拠か??

http://news.independent.co.uk/world/americas/article340375.ece

Posted by 大沼安史 at 12:07 午後 | | トラックバック (0)

2006-01-20

〔いんさいど世界〕生きていた?ビンラディン 「長期停戦」呼びかけるメッセージ

 アルカイダのリーダー、ビンラディンの肉声メッセージとされる録音が1月19日、メディアを通じて全世界に流れた。
 例によって、カタールの衛星テレビ局、アルジャジーラが録音テープを入手して放送、それが世界各地のメディアによって転送され、行き渡った。

 ところで録音は、重体説とともに死亡説も伝えられるビンラデイン本人のものなのか?

 米CIAは本人のものと断定した。
 1996年にビンラデインとインタビューした、ジャーナリストのアブデル・バリ・アトワン氏も、「ほとんど間違いない」(英紙ガーディアン)と語った。
 ビンラディンと3回会見した英紙インディペンデントのロバート・フィスク氏も「ほとんど間違いない」との見解だ。

 となると、今回、流された肉声メッセージは本物と考えた方がいい。
 
 本物である、との前提に立つと、今回のメッセージはどんな意味を持つのか?
 インディペンデント紙のロバート・フィスク氏は、1月20日付けの同紙(電子版)の記事のなかで、またも「ナンセンス(茶番)」が繰り返されたと言い切った。
 
 フィスク氏はこんなふうに記事を書き出している。

 どうして音声だけのメッセージだったの? どうして(本人が映った)ビデオテープではなかったの? 病気ってこと? その通り、と、いつものアメリカ「情報筋」……同じ昔話がまたも繰り返された。語りかけるビンラデイン。洞窟の入り口から、あるいは洞窟の内部から、たぶん、洞窟の地下から。長距離電話で録音されたテープが語りかける。昨日のアルジャジーラによって放送されたメッセージは、病気ではなく、セキュリティー上の問題から、通信方法を選んだものと思われる。
 われわれはビンラディンを見つけにアフガニスタンに侵攻し、支持者を殺すため戦って来た。それなのに、ビンラディンに逃げられ、脅かされ、嘲笑されている。
 このナンセンスは、どれだけ続いていくのか?
 ――と。

 メッセージのなかで、ビンラディンは新たな(テロ)攻撃をにおわせながら、一方で「長期停戦」を呼びかけた。
 フィクス氏によれば、それも、ブッシュが拒否するのを見透かして。
 なおかつ、まるで、自分にすべての決定権があるような、米軍の最高司令官、ブッシュ大統領の向こうを張った言い方で。
 
 しかし、ビンラディンは、フィスク氏がいみじくも言うとおり、「いまやかなり現実とはかかわりのない」存在と化している。
 ビンラディンは、核兵器の量産に道をひらいた科学者であり、量産された核兵器ではない。問題は核兵器であって、いまさら科学者をつかまえてみても仕方がないだろう。
 そんなビンラディンのメッセージを、ことさら騒ぎ立てるナンセンスな茶番!

 わたし(大沼)が蛇足で付け加えれば、ビンラディンの挑戦的なメッセージが流れて、一番喜んでいるのは、ブッシュ大統領だろう。
 イラク戦争に対する米国民の批判が強まり、十字軍的な戦闘の意義そのものが揺らぎだしたときに、テロの黒幕から挑戦状が届いたのだから。
 「テロとの戦い」の継続を正当化する「根拠」をプレゼントしてもらったのだから。
 そういえばイラク戦争ってテロとの戦いだったんだ、などと、ブッシュ政権のプロパガンダを思い出すお人善しも現れてくれるかも知れないのだから。

 ともあれ、以下にインディペンデント紙が報じたメッセージの抜粋(停戦呼びかけ部分)を、英訳からの重訳で紹介することにしよう。
 

 〔For the Record〕
 
 ビンラディン録音テープの抜粋テキスト 
 

 あなたがたへの私のメッセージは、イラクとアフガニスタンの戦争に関することであり、それをいかに終わらせるかに関することであります……神のご加護で、わたしたちが直面する状況は、あなたがたの状況とは正反対に、良くなる一方です。
 
 しかし私は、あなたがたの圧倒的多数がイラクからの撤退を望んでいるという世論調査の諸結果に対するコメントで、ブッシュ大統領が繰り返し、過ちをおかしていることをお話しするつもりです。しかし、彼(ブッシュ)はこうした(米国民の)意志に反対し、撤兵することは敵に間違ったメッセージを送ることになると言ったのです。そして、自分たちの土地で、われわれを彼らと戦わせるより、彼らの土地で彼ら(ビンラデインの信奉者)と戦った方がよい、とも言いました。こうした過ちに対して、私はこう応えることができます。イラクでの戦争は休みなく荒れ狂っていきます。アフガニスタンの軍事作戦も、われわれに有利な方向でエスカレートしています。神のご加護の下に。そしてペンタゴンの人々は、あなたがたの死者、負傷者の数が増えていることを示している。大量の物質的損失は言うまでもありません……

 私たちは公平な条件の上に立った長期の停戦を提案することにやぶさかではありません。私たちはそれを守ります。私たちは神に嘘と欺瞞を禁じられてる人間なのです。だから、両陣営はこの停戦で安全と安定の恩恵にあずかり、こんどの戦争で破壊されたイラクとアフガニスタンを再建することができます。この解決策に恥辱はありません。それは、数十億ドルの寄付でもってブッシュの選挙戦を支えた影響力を持った人々や死の商人のところへ流れ去った数十億ドルの無駄遣いを防ぐものなのです。

  The text of excerpts from the Bin Laden tape

My message to you is about the wars in Iraq and Afghanistan and how to end them... Our situation, thank God, is only getting better and better, while your situation is the opposite.

But I plan to speak about the repeated errors your President Bush has committed in comments on the results of your polls that show that an overwhelming majority of you want the withdrawal of American troops from Iraq. But he [Bush] has opposed this wish and said that withdrawing troops sends the wrong message to opponents, that it is better to fight them [Bin Laden's followers] on their land than them fighting us [Americans] on our land. I can reply to these errors by saying that war in Iraq is raging with no let-up, and operations in Afghanistan are escalating in our favour, thank God, and Pentagon figures show the number of your dead and wounded is increasing not to mention the massive material losses...

We don't mind offering you a long-term truce on fair conditions that we adhere to. We are a nation that God has forbidden to lie and cheat. So both sides can enjoy security and stability under this truce so we can build Iraq and Afghanistan, which have been destroyed in this war. There is no shame in this solution, which prevents the wasting of billions of dollars that have gone to those with influence and merchants of war in America who have supported Bush's election campaign with billions of dollars.

Posted by 大沼安史 at 01:28 午後 1.いんさいど世界 | | トラックバック (0)

2006-01-19

〔NEWS〕 「飢餓」「レイプ」も絶滅作戦の「武器」 東ティモール真相究明委員会報告書を豪紙が入手 インドネシア軍占領下の実態、明るみに

 1975年にインドネシア軍の侵攻で制圧され、1999年まで支配されたあと、悲願の独立を果たした東ティモール。
 24年間に及ぶ占領下に続いたインドネシアの圧制の実態を究明した、国連「受容・真実・和解委員会」の報告書の中身が明らかになった。

 オーストラリアの有力紙、ジ・オーストラリアンが、2500頁に及ぶ報告書を入手し、その電子版(1月19日付け)に概要を掲載した。

 同委員会は、オーストラリア政府などの資金援助で、過去3年半にわたり、東ティモールで8000人もの人々にインタビューするなど、インドネシアの軍事占領下で続いた暴虐の実態を調査し、結果を報告書にまとめ、昨年10月、東ティモールのグスマン大統領に提出していた。
 グスマン大統領はインドネシアとの関係維持に配慮したせいか、報告書の公開を拒否したことから、その内容に国際的な関心が集まっていた。

 ジ・オーストラリアン紙によると、報告書は、18万3000人もの東ティモール住民の死に対し、インドネシア政府とその治安部隊は責任があると非難している。
 そのうちの90%以上が、飢えや病気で死亡したとしており、インドネシアは「飢餓」を、東ティモール住民を「絶滅」する「武器」としていたと批判している

 さらに「レイプ」もまた「武器」として使われ、「数千人」もの女性が暴行された。
 このほか、虐殺、処刑、拷問で8500人が死亡。ナパーム弾や化学兵器の使用により、食料が水が汚染された、と指摘している。

 報告書はまた、インドナシア政府に対し被害を補償するよう求める一方、インドネシア軍の東ティモール侵攻を後押しした、米国など国連安保理の国々に対しても、賠償を迫っている。

 報告書はグスマン大統領から1月20日、国連のアナン事務総長に手渡される。

 (大沼 注)
 インドネシアはなぜ、何をねらって東ティモールに軍事侵攻したか?
 なぜ、アメリカは背後の侵攻を援助したか?

 東ティモールの南に眠る海底油田を支配する--答えは実にかんたんである。
 イラク戦争同様、東ティモール侵略もまた、資源確保のためのものだった。
 

http://www.theaustralian.news.com.au/common/story_page/0,5744,17867108%255E601,00.html

Posted by 大沼安史 at 06:36 午後 | | トラックバック (0)

〔NEWS〕 タミフルは「効かない」 医学誌「ランセット」に論文

 いまや鳥インフルエンザの特効薬の地位にまつりあげられ、救世主的な期待の集まるて「タミフル」について、爆発的な流行時には「効かない」と警告する論文が、権威ある医学誌「ランセット」に掲載された。
 英紙ガーディアン(電子版、1月21日付け)が報じた。
 トム・ジェファーソン博士ら「コクラン・ワクチン・フィールド」の研究者による警告。
 博士らは「人類の一員としてタミフルが有効であってほしいが、タミフルを服用したからといって死亡率が低下する証拠はない。ひとつの解決策に頼ることは自殺行為だ」と、タミフルへの過剰な期待を戒めるとともに、公衆衛生や隔離などによる感染防止策にも注意を向けるよう呼びかけている。
 これに対して、英国保健省は声明を発表、タミフルが鳥インフルエンザに効かないという説は「完全に間違っている」と述べた。
 
⇒ 

http://society.guardian.co.uk/health/news/0,,1689744,00.html

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2006-01-18

〔イラクから〕 ロシア製ミサイルで米軍ヘリ撃墜 手製「空の仕掛け爆弾」説も

 YaHoo!NEWSが1月17日に報じたAFP電によると、1月16日、バグダッド郊外を飛行中の米軍ヘリ「アパッチ」に向かって、ロシア製地対空ミサイル、SA-7が発射された。
 ミサイルはヘリに命中、ヘリは墜落し、乗員2人が死亡した。
 米ABC放送が、ペンタゴン筋の話として報じた。
 SA-7ミサイルはイラク国内に旧イラク軍が保有していた数百、数千発、まだ残っている可能性があるという。
 米軍ヘリ「アパッチ」は、この種のミサイル攻撃に耐えうるとされているが、実際には撃墜されてしまった。
 米軍ヘリの撃墜は、この10日間にこれで3機目。

 このABCの報道に対して、英紙デイリー・テレグラフは1月18日、「空の爆弾」と呼ばれる手製の仕掛け爆弾との見方を示した。

 道路わき爆弾の対空版だ。

(大沼 注)
 「空からの制圧」は、米軍にとって最後の戦術だった。
 それが地対空ミサイルでもって脅かされている……。
 

http://news.yahoo.com/s/afp/20060118/pl_afp/usiraqmilitary_060118004346

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〔いんさいど世界〕 「愛する人と渚を歩きたい」 チリの女性新大統領 ミチェル・バチェレさんの素顔

 地球の反対側、南米のチリに、ラテンアメリカ初の女性大統領が生まれた。
 ミチェル・バチェレさん(54歳)。
 1月15日の大統領選決選投票で、保守系の対立候補を破って当選を果たした。

 社会党の候補。
 バチェレさんの当選で、1998年、ベネズエラにチェベズ新大統領が出現して始まった、南米の左傾化の流れがさらに強まった。ブラジルをはじめ、南米大陸の4分の3の地域が、リベラルな政権の手で運営されるまでになった。

 バチェレさんは1951年9月29日の生まれ。チリの「60年世代」に属する。ビートルズやジョン・バエズ、ボブ・ディランらを聴き、歌いながら、パリの「5月革命」(1968年)に共鳴し、青春時代を過ごした世代の一人だ。

 1962年、11歳のとき、軍アタッシェの父親に従い、米国のワシントンに行き、帰国するまで2年近くを過ごした。
 アメリカの人種差別、ケネディー暗殺のショックを受ける、ワシントンでの生活だった。
 チリに戻ったバチェレさんは、親類の同世代の子と、フォークソングのデュオを結成、バエズやディランを歌っていたそうだ。
 大学では医学を学んだ。

 チリ国軍・空軍の幹部だった父親が、チリに誕生した、アジェンデ大統領による左翼政権入りしたのもそのころ。南米、チリにも、花咲く革命の春が訪れていた。

 それを、米国のCIAが陰で糸を引いたとされる、ピノチェット将軍による軍の「9・11」クーデター(1973年)が封殺した。
 翌74年3月、父親は囚われ、数カ月にわたって拷問を受けたあげく、心臓麻痺で刑務所で死んだ。

 バチェレさんが母親と一緒に逮捕されたのは、翌年、1975年1月。 
 当時、23歳、医学生だった彼女を、兵士はテープで目隠しし、連行した。

 
 「拷問」を受けた。殴られた。しかし、「パリラーダ」という、電流を流した、拷問用の金属製のテーブルの上には乗せられなかった。(英紙ガーディアン)
 
 彼女がどんな拷問を受けたか、詳しくはわからない。
 しかし、相当、ひどいことをされたようである。

 昨年秋にまとまった、バレク司教らによる真相調査委員会の報告では、レイプは頻繁に行われ、家族の見ている前でのソドミーや、犬を使った性的虐待さえあったという。

 そんな拷問にバチェレさんは耐え切り、口を割らずに、母親とともに刑務所から生還することができたが、彼女のボーイフレンドは拷問の末、同志の名前を吐かされたあげく、殺害されたという。

 バチェレさんは母親とその後、オーストラリアに脱出し、次いで東ドイツに行って、フンボルト大学で医学の勉強を継続。
 1979年にチリに戻って、子どもたちの診療活動に従事しながら、ピノチェット体制の終わりを待った。

 1990年に中道・左派による新政権が誕生すると、活動を本格的に再開し、保健大臣のアドバイザーを務めるまでになった。父親が軍人だったことから、国立の軍カレッジの戦略プログラムで学んでもいる。
 2000年に成立したラゴス大統領の政権では、保健大臣として入閣、その後、女性として初めて国防大臣に任命された。

 そんな彼女は、3人の子を持つシングルマザー。最初の2人は建築家、3人目は医者との間にもうけた。最初の夫とは離婚、3人目の父親とは入籍さえしなかった。
 なかなか自立心のある女性政治家=活動家ではある。

 今回、行われた大統領選への出馬を打診されたとき、説得に訪れた社会党の上院議員に、「これからの人生で、一番したいことは何?」と聞かれて、こう答えたそうだ。

 「わたしの夢を、あなたたち、本当に聞きたいの? それはね、とてもシンプルなことよ。渚を歩くことなの。愛する人と手をつないで」

 辛い過去を克服した、強くてチャーミングで女らしい、チリの新大統領。
 そんなバチェレさんのことを、チリの人は大好きで、スペイン語でこんなふうに言っているという。

 メ・エンカーンタ(Me encanta.)。
 わたしは彼女を慕っている。

 愛するチリとともに歩み出した新大統領の前途に光あれ! 
 
 

「朝日」の記事は ⇒

http://news.goo.ne.jp/news/asahi/kokusai/20060116/K2006011600540.html

Posted by 大沼安史 at 03:59 午後 1.いんさいど世界 | | トラックバック (2)

2006-01-17

〔NEWS〕 人類最初の「世界地図」、中国で発見! 1418年の制作 コロンブスの新大陸発見の74年前 鄭和の世界周航の産物?

 人類の描いた初の「世界地図」が、中国で見つかった。
 1418年に描かれたオリジナルを、1763年に模写したもの。

 この1418年という年は、コロンブスが新大陸を「発見」した1492年の74年前で、明の時代の航海者、鄭和が大艦隊を率いて世界周航に挑戦した時期(1405年~1435年)と重なっている。

 発見された「世界地図」の添え書きも、鄭和が成し遂げた偉業を裏付けるn内容になっており、新大陸発見どころか、マゼランに先駆け、世界一周をなし遂げたのは、中国人の鄭和である可能性がさらに高まった。

 英誌「エコノミスト」(電子版、1月12日付け)が報じた。
 同誌の記事には、中国人蒐集家が2001年に上海で購入した「世界地図」のカラー写真が添えられている。
 この「世界地図」は1月16日に北京で公開されたという。

 鄭和の大航海については、イギリス人の研究者が2003年に、「1421年:中国人が世界を発見した年」という著書を発表し、アメリカ大陸の東西両岸に足跡を残すなど、明の大艦隊が世界周航に成功していたと主張、注目を集めている。
 今回、発見された「世界地図」は、それを補強する裏づけ資料で、世界史の書き替えを迫るものといえる。
 

http://www.economist.com/books/displaystory.cfm?story_id=5381851

Posted by 大沼安史 at 02:19 午後 | | トラックバック (1)

〔For the Record〕 ウォルター・クロンカイトが「イラク撤退」を呼びかけ 甦る1968年の「ベトナム撤退」発言の衝撃

 ウォルター・クロンカイトをご存知でしょうか?
 わたし(大沼)のような、70年世代の人間にはおなじみの人です。アメリカの3大ネットワークのひとつ、CBS放送でニュース番組の「アンカー」を務めた、有名なテレビ・ジャーナリストです。

 その「アメリカで最も信頼された男」と呼ばれたウォルター・クロンカイト氏が、1月16日に米カリフォルニア州で開かれた、テレビ批評家の集会で、「イラクからの撤退」を呼びかけ、全米に衝撃波を広げています。

 現在、89歳になる老キャスターの発言が、なぜ、それほどの重みを持っているのか?
 それは、この人がいまから40年近く前、1968年に「ベトナムからの撤退」を呼びかけ、それが米世論への決定的なインパクトになって、ベトナム戦争の終結へと動いていったからです。
 ウォルター・クロンカイトのベトナム撤退呼びかけは、米国ジャーナリズム史における伝説のコメントと言えます。

 英紙インディペンデント(電子版、1月17日付け)が、この発言を大きく取り上げたのは、こういう歴史の事実があるからです。

 同紙によると、クロンカイト氏の発言は、集会での質疑応答の場面であったそうです。
 歴史の記録として、拙訳で再録させていただきます。
 

 ☆(イラクについても、ベトナム戦争のときと同じことを言うつもりがあるかどうか、記者に聞かれて)

「いますぐ撤退すべきだ。わたしはそう信じている」

"It's my belief that we should get out now."

(そして、こうも言います)
「わたしは名誉とともに撤退できたのに、と思っている。でも、とにかく、われわれは名誉を持って撤退できる。わたしはそう考えている」

"I think we could have been able to retire with honour. In fact, I think we can retire with honour anyway."

 クロンカイト氏は、イラクからの撤兵について、ハリケーンの「カトリーナ」が米国南部を襲ったあと、行うべきだったと述べています。
 そして、イラクの人々に「われわれ(アメリカ人に)心は、あなたたちとともにある」と告げねばならないとも。

 最後に同紙が引く、クロンカイト氏の1968年のコメントを紹介しましょう。

☆ ベトナム戦争時のコメント

「われわれは現状の泥沼にはまっているということ、それしか現実的かつ、なお不十分な結論はない……合理的な唯一の脱出の道は交渉することだ。勝利者としてではなく、デモクラシーを守るとの誓いに生き、最善を尽くした、名誉ある人間として」

(原文)
"To say that we are mired in stalemate seems the only realistic, yet unsatisfactory, conclusion ... the only rational way out then will be to negotiate, not as victors, but as an honourable people who lived up to their pledge to defend democracy and did the best they could."


http://news.independent.co.uk/world/americas/article339113.ece

Posted by 大沼安史 at 10:56 午前 | | トラックバック (0)

2006-01-16

〔NEWS〕 ビンラディン、昨年4月に死亡説 テロ専門家、インド筋情報で確認

 国際テロ組織、アルカイダのリーダー、ビンラディン容疑者が昨年(2005年)4月、臓器不全により死亡した可能性があることが、オーストラリアのテロ問題専門家の分析でわかった。

 豪紙、ヘラルド・サン(電子版、1月16日付け)が報じた。
 オーストラリア国立大学テロ研究センター長のクライブ・ウィリアムズ氏が、インド筋から入手した「証拠」の文書を点検し、結論づけた。
 同氏は、ビンラディンがかりにまだ死亡していなくても、重体が続いていることから死んだも同然とみている。

 〔大沼 注〕
 インド情報部は敵対するパキスタンに情報網を張り巡らしており、アルカイダの動向にも詳しいとされる。
 ウイリアムズ氏の見解は、そのインド筋の情報をもとに結論付けたもので、信頼性は高いとみなければならない。
 ビンラディン死亡説はとくに昨年来、さまざまな形で噴出しており、同氏の指摘もそうした流れのなかに位置付けられる。

http://www.heraldsun.news.com.au/common/story_page/0,5478,17835463%255E1702,00.html

Posted by 大沼安史 at 04:31 午後 | | トラックバック (0)

〔A Happy New Life!〕 赤ちゃんができると脳力がアップ!! 米国の研究が「常識」覆す

 おなかに赤ちゃんができると、不眠などで疲れやすくなり、かんたんなこともできなくなる--こんな世間の「常識」が、米国の研究者によって覆された。
 妊娠すると、逆に「脳力」がアップするというだ。
 少子化が進む日本にとっても、未来に希望をつなぐ朗報ではある。

 英紙ガーディアン(電子版、1月15日付け)が報じた。
 それによると、研究をまとめたのは、米バージニア州リッチモンド大学などの研究者たちで、科学誌『サイエンティフィック・アメリカン』最新号に論文を掲載した。

 妊娠期間中、「学習や記憶力が劇的に向上する」のは、人間だけでなくラットなどにも共通する現象で、脳の関連部分が大きくなることも確認された。しかも、その脳の変化は数十年にもわたって持続するという。
 この妊娠によるパワーアップは出産後も続き、赤ちゃんのちょっとしたにおいや音にも敏感に反応できるようになるという。

 また40歳代に高齢出産した女性は、30歳代までで出産を終えた女性より、100歳まで生きる確率が5倍も高いということもわかった。

 ガンバレ、日本の女性たち!
 そんな応援までしたくなる、うれしい知らせだ。

 〔大沼 注〕
 本日のブログから、〔A Happy New Life!〕という新カテゴリーを設けました。
 ことしは人生の幸せにつながりそうな話題をなるべく多く拾い上げ、紹介したいと思います。

⇒ 

http://observer.guardian.co.uk/uk_news/story/0,6903,1686984,00.html

Posted by 大沼安史 at 11:50 午前 | | トラックバック (0)

〔A Happy New Life!〕 ちゃんと食べて「落ち込み」から立ち直る 英国の研究で確認

 「不安」や「落ち込み」「イライラ」が嵩じるのは、手軽な食事をして、脳の健康を維持する重要な化学物質を乏しくしているせい--こんな研究結果が、英国の有力な精神衛生施療院2機関の手でまとめられた。
 英紙ガーディアン(電子版、1月15日付け)が報じた。
 それによると、出来合いの食べ物、加工食品などに頼って、果物、生野菜、魚、豆、木の実を含まない食事をしていると、脳を動かす大事なビタミンや栄養分が奪われる。
 そうした手軽な食事と、「軽い精神的不調」の間に関連があることが、「精神衛生財団」などの研究で確認された。
 このため、同財団などは、「食事を変える」ことが「落ち込み」などの克服につながるとして、キャンペーンを開始する。
 ちゃんとした食事をすることによって、ADHD(注意力欠陥・多動性)の子どもたちの状態もよくなる。
 英国では過去60年間、果物や野菜などの摂取が大きく落ち込み、1日あたり5品目以上、食べる英国人は男性で13%、女性で15%までに減少している。
 この間、食品への添加物や農薬の投与は逆に急上昇しているそうだ。

 ちゃんと食べて、元気になる。
 わたし(大沼)もこれから、励行することにしよう。
  

http://observer.guardian.co.uk/uk_news/story/0,6903,1686730,00.html

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〔NEWS〕 ブレア政権、最後の「聖域」、国会議員を盗聴へ G・オーウェルの『1984年』の未来図、2006年の英国で実現

 英国の作家、ジョージ・オーウェルが生きていたら、どう思うだろう。
 ロンドンを舞台とした小説、『1984年』が描いた、盗聴社会の未来図が、2006年の英国において実現してしまうのだから……。
 英国の高級紙、インディペンデント(電子版、1月15日付け)のスクープ記事を読んで、驚いてしまった。
 ブレア政権が国会議員に対する盗視・盗聴活動を開始する、というのである。

 英国には、「ウィルソン・ドクトリン」という原則があって、国会議員に対する盗聴活動は過去40年間、禁じられていた。
 これをブレア政権は破る、というのだ。
 昨年7月のロンドン地下鉄同時多発テロ事件を契機に、英国内を分担する情報機関、MI5の権限が強化されているが、国会議員という「聖域」にまで、スパイ活動が拡大されることになった。
 同紙によれば、ブレア首相はこの新方針を「数週間以内」に公式に表明するという。
 
 
 英国の国内監視活動は新しいテクノロジーの出現で1997年以降、飛躍的の強化されているという。
2000年には「調査権限規制法」なる国内スパイ法が制定され、衛星による監視を含むメールや電話などの通信活動を盗視・盗聴できる体制になっているという。

 ビッグブラザーに徹底監視される、全体主義の管理社会が、オーウェルの暗い予想通り、小説の設定より約20年遅れで、英国を覆い尽くそうとしている。
 
 日本はどうなっているのだろう?
 日本のメディアの調査報道を望む。


http://news.independent.co.uk/uk/politics/article338691.ece

Posted by 大沼安史 at 10:27 午前 | | トラックバック (0)

2006-01-15

〔いんさいど世界〕 日の丸捕鯨船団VSグリーンピース抗議船が激突 南氷洋、波高し

 南氷洋で「調査捕鯨」を続けている日の丸捕鯨船団を環境保護団体、グリーンピースの抗議船がつきまとい、妨害活動を続けています。
 一触即発どころか、捕鯨船団の母船がグリーンピースの抗議船の一隻、「アークティク・サンライズ(北極の夜明け)」号と衝突するアクシデントさえ起きています。
 ゴムボートに乗って妨害活動を続けるグリーンピース活動家の頭上を、キャッチャーボートから発射された銛(もり)が飛び越えたことも。白夜が続く夏の南氷洋で、鯨をめぐる闘いが続いています。

 オーストラリアの新聞、ザ・エイジ紙(電子版)が報じたところによると、日本の調査捕鯨船団に対するグリーンピースの抗議活動は、昨年(2005年)の12月21日から始まりました。

 グリーンピースは「エスペランツァ」号と「アークティク・サイライズ」号の2隻の抗議船で、日の丸船団の追跡を開始し、ゴムボートに乗り移った活動家が、鯨をキャッチャーボートの間に割り込むなど妨害活動と続けています。

 エイジ紙によりますと、捕鯨母船と抗議船の衝突は、1月8日早朝に起きました。
 グリーンピース側の主張では、母船の「Nissin Maru」(全長129メートル)が補給船から離れたあと、ダイレクトに「アークティク・サンライズ」号(同49メートル)に向かって来て、サンライズ号の側面に2度、衝突しました。
 「アーティク・サンライズ」号の乗組員によりますと、それは「非常に攻撃的かつ暴力的な行為」だったといいます。
 これに対して、調査捕鯨の実施主体である「日本鯨類研究所」は同紙に対し、グリーピースの抗議船がわざと体当たりしてきたとして、グリーンピース側を非難するコメントを述べています。

 一方、キャッチャーボートから発射された銛が、ピースボートが乗り込んだゴムボートの上を通過するアクシデントは、1月14日に起きました。
 ザ・エイジ紙によりますと、銛を撃ったのは「第2 Yoshin Maru」。
 グリーンピース側の主張では、銛はボートの頭上、「1メール以内」の至近距離を通過したそうです。ボートの上を通過した銛は鯨に命中。鯨が海にもぐりこんだため、銛についたロープがゴムボートに当たって、活動家のひとりが海に投げ出されました。
 グリーンピース側は、捕鯨船団側が抗議船の妨害活動によって捕獲が思うように進まないことから、ますます苛立ちをつよめている証拠、とみています。これに対して日本鯨類研究所側は、グリーンピース側がPR活動で危険な行為をおかしている、と改めて非難しました。

 こうしたアクシデント以外にも、捕鯨船団側が抗議のゴムボートを放水で威嚇したり、逆にグリーンピース側がキャッチャーボートの銛の射手の視界を遮りため、鯨との間に水幕を張るなど、鯨をめぐる闘いはエスカレートするばかりです。
 グリーンピースのほか、米国の保護団体である「シー・シェパード」も、南氷洋に抗議船を1隻派遣しており、南氷洋はまさに波高し、の状態です。

 この「南氷洋捕鯨海戦」の雲行きについて言いますと、豪紙のザ・エイジ紙の報道を見る限り、どうもグリーンピース側に分があるようです。

 彼らの勝因はふたつ。ひとつは、今シーズンは、捕鯨船団より速い新鋭船の「エスペランツァ」号を投入して、船団の徹底マークに成功していることがあげられます。
 いってみれば完全なストーカー状態。グリーンピース側によれば、こうしたつきまとい作戦で、捕鯨船団を10日間、操業中止に追い込むなど、着々と戦果をあげているそうです。

 ふたつ目は、抗議船からインターネット経由で、直接発せられる、ビデオや写真、あるいはブログ報告が、国際世論にダイレクトかつ強烈なインパクト影響を与えていることです。
 グリーンピース側の「情報戦の勝利」とでも言ったらよいのでしょうか?
 日本では報道されていませんが、つい最近も「鯨乗り(ホエール・ライディング)」といって、銛を打ち込まれ波間に漂う鯨の上にグリーンピースの活動家が乗り移って抗議した現場の写真は、ネットを通じ世界中に流され、大きな反響を呼んでいます。
 どこから飛び出したものなのか、日本が捕鯨船団を守るため軍艦(自衛艦)を派遣するといったデマも流され、日本はとんでもない国だということになって、どうも日本側にとって分の悪い闘いが続いています。

 日本の調査捕鯨に反対する抗議行動は南氷洋に止まらず、世界に広がっていることも見逃せない事実です。
 グリーンピースの南米アルゼンチンの支部は、調査捕鯨の船団運営会社に出資する日本の大手水産会社との取引を停止するよう地元の食品会社に圧力をかけ、成功を収めています。
 また、同じ日本の大手水産会社が買収した米国のゴードン社に対しても、日本の親会社に捕鯨をやめるよう、世界規模の「メール作戦」で圧力を強めています。

 調査捕鯨を商業捕鯨ではない、とする日本側と、調査捕鯨も商業捕鯨のうち、とするグリーンピースなど反捕鯨陣営との闘いは先鋭化し、すくなくとも国際世論においては、日本は追い込まれる一方。孤立感は深まるばかりです。

 今季の日本の調査捕鯨の目標(割当)は、ミンククジラ935頭、ナガスクジラ10頭。
 計945頭の鯨の命が南氷洋の氷山のように、捕鯨国・日本の前に立ちふさがっています。
      

Posted by 大沼安史 at 04:49 午後 1.いんさいど世界 | | トラックバック (0)

2006-01-13

〔NEWS〕 世界的爆発感染、震源はトルコに? 鳥インフルエンザ 「人好み変異」の恐れ

 鳥インフルエンザの感染者がすでに18人に達し、世界的な大流行の「震源」になる恐れのあるトルコ。
 小泉首相が訪問したばかりのそのトルコで、鳥インフルエンザで死亡した患者2人から取り出されたH5N1型ウイルスが、遺伝子レベルの小さな変異を通じ、鳥類より人類を「好む」性質を獲得している可能性が出て来た。

 同じような兆候は、2003年に香港、2005年にはベトナムでも確認されているという。
 英紙ガーディアン(電子版、1月12日付け)が伝えた。

 この小さな変異の兆候がどれほどのことを意味するか、なお不明だが、ロンドンの「医学研究会議」(MRC)の専門家らは、12日に発表した声明のなかで、人類への爆発感染(ヒューマン・パンディミック)が起きる脅威増大の「劇的な新しい証拠」である、との見方を示した。

 鳥インフルエンザで、トルコでは子ども3人が死亡。
 世界的には6カ国で150人が感染し、少なくとも78人が死亡している。


 http://www.guardian.co.uk/birdflu/story/0,14207,1685273,00.html

Posted by 大沼安史 at 10:10 午前 | | トラックバック (1)

2006-01-12

〔NEWS〕 NSAディープスロート、名乗り出る

 米国の秘密情報機関、NSA(国家安全保障局)がブッシュ大統領の秘密命令の下、米国内でも自国民を対象に、盗視・盗撮を続けていた問題が米紙ニューヨーク・タイムズ紙の報道で明るみに出たが、NSAの元職員がこのほど、自分が同紙の情報源となったディープスロートであると名乗り出た。

 米ABC放送が1月10日が報じた。

 それによると、自らディープスロートと表明したのは、20年にわたってNSAに勤務してた元職員のラッセル・タイス氏。

 タイス氏はNSA内部で、「黒世界プログラム&作戦」と呼ばれる、「特別アクセス・プログラム」を専門としていた。

 同氏はそのプログラムの一部が違法に行われているとして、連邦議会で証言する用意があるとしている。

 同氏によれば、NSAの「特別アクセス・プログラム」は、国内・国際通話が、ニューヨークなどの「センター」を通じて行われる際、追跡し、篩にかけるテクノロジーを持っている。

 そこで得られた情報は、ターゲットの電話番号から数百、数千に枝分かれする、クモの巣状にグラフ化され表示される。

 ブッシュ大統領は少人数の自国民に対して傍受活動に許可していたされるが、同氏によれば、NSAは数百万人規模で国内盗聴する能力を持つ。

 ABCによれば同氏は、ニューヨーク・タイムズ氏がスクープ報道を行った時点で、デォープスロートではないか、とNSA内部で取り沙汰されていた。

 タイス氏は、自分の良心は澄んでいる、と語っているという。

〔大沼 注〕

 NSAの自国民傍受問題を暴露したディープスロートが、自ら名乗りを上げた。
 米司法省が情報漏えいの捜査に乗り出したのを受け、ブッシュ政権との対決を決意したものと見られる。
 今回のABC放送とのインタビューでタイス氏はかなり踏み込んだ発言をしているが、さらに決定的な「爆弾」を隠し持っているはず(それがなければ表に出ることはできまい)。
 同氏の口から今後、どんな衝撃の新事実が飛び出すか、注目したい。

http://abcnews.go.com/WNT/Investigation/story?id=1491889

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2006-01-11

〔For the Record〕 イラク戦争 戦費2兆ドル スティーグリッツ氏らが推計

 ノーベル経済学賞を受賞したエコノミスト、ジョセフ・スティーグリッツ氏(コロンビア大学教授)と、ハーバード大学のリンダ・ビルメス講師は、イラク戦争の戦費が2兆ドルを超す恐れがあるとの研究結果を発表した。

 2兆ドル、240兆円。
  世界第2の経済パワー、日本のGDPの半年分が、イラク戦争という名の殺戮に消える。

http://www2.gsb.columbia.edu/faculty/jstiglitz/Cost_of_War_in_Iraq.htm

http://www2.gsb.columbia.edu/faculty/jstiglitz/Cost_of_War_in_Iraq.htm

Posted by 大沼安史 at 11:42 午後 | | トラックバック (0)

〔NEWS〕 NSA 平和団体をスパイ監視

 米国内における盗視・盗聴活動を暴露された、米国最大の秘密諜報機関、NSA(国家安全保障局)が、イラク戦争に反対する平和団体に対しスパイ監視活動を行っていたことが明らかになった。

 米国のネット新聞、「RAWストリー」が1月10日に報じた。
 それによると、NSAによってマークされていたのは、ワシントンに近いボルチモアの、クェーカー系の平和団体、「レジスタンスの誓い―ボルチモア」。
 2003年夏、裁判への証拠をして提出された機密メールで発覚した。
 デモ参加者の車のナンバーや、参加者自身の人相風体などが記録されている。という。
 

http://rawstory.com/news/2005/National_Security_Agency_spied_on_Baltimore_0110.html

Posted by 大沼安史 at 11:19 午後 | | トラックバック (0)

〔イラクから〕 米軍 砂の壁で都市を防衛

 YaHoo!NEWSが1月10日に伝えたロイター電によると、米軍はイラク北部のまち、シニヤの周囲に延長10キロ、高さ2メートルの砂の壁を張り巡らせている。

 砂の壁は昨年8月、サマラのまちに築いた以来、これが2度目。

 シニアは人口5万人。イラク最大の製油所のあるバイジのまちの西15キロに位置する。
 レジスタンス戦士の出撃基地化するのを防ぐのが狙いだ。

(大沼 注)

 米軍が「砂の城」を築き始めた。
 ひとつの都市を塹壕化して、米軍の基地=聖域化する戦術。
 追い込まれている証拠が、またひとつ。

http://news.yahoo.com/s/nm/20060110/wl_nm/iraq_berm_dc

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〔重要NEWS〕米CIAがイランに核の設計図 「マーリン作戦」続報 NYT紙、ライゼン記者が新著で暴き出した「オトリ謀略完全失敗」の顛末

 米紙ニューヨーク・タイムズのジェームズ・ライゼン記者の新著、『戦争状態(State of War)』(フリープレス刊)が届いたので、同記者が英紙ガーディアンに抜粋を寄稿して暴露した、米CIAによる対イラン核設計図謀略(本ブログ既報、1月6日付け)に関する部分を早速、読んでみた。

 第9章の「無法作戦(Rogue Operation)」が、それ。

 私たち日本人も知るべき、重要なスクープ記事と思われるので、ライゼン記者がガーディアン紙への寄稿文で省略した部分を箇条書きで紹介しよう。
 関心のある方は是非、原著に当たっていただきたい。
 背景を知りたい方は、本ブログの既報を参照していただきたい。

・米CIAがオトリのエージェントに使ったロシア人科学者は、旧ソ連が原爆、水爆を開発した秘密研究所、「アルザマス16」の研究者で、CIAの手引きで米国に亡命した。

・このロシア人科学者を使って、CIAが、イランがウィーンに置いている、IAEA(国際原子力機関)に対するイラン代表部(既報では、ウィーンのイラン大使館としたが、これは誤り)へ届けた、核起爆装置の設計図は、「アルザマス16」から米国に亡命した、別のロシア人科学者によって持ち出されたもの。

・この旧ソ連製の核の起爆装置の設計図が本物であることは、米国の核専門家によって確認されている。

・CIAがこの設計図に「欠陥」を盛り込み、イラン側に手渡したのは、CIAのイランの核開発情報収集能力がきわめて低く、実態を解明できないことから、思い立ったらしい。

・運び屋に使われたロシア人科学者はCIAの指示で、事前にイランの専門家などと国際会議などの場で接触し、メールで連絡を取り、「金めあて」の売り込みであることアピールしていた。

・このロシア人科学者を直接担当していたCIAのケース・オフィサーは、イラン側が「設計図」の「欠陥」を訂正してしまえば、核兵器保有に一気に進むことを懸念し、連邦議会上院の情報委員会に訴えたが、なしのつぶてに終わった。

 以上が、ライゼン記者がガーディアン紙寄稿記事で省略した、「マーリン作戦」に関する重要部分である。

 このオトリ作戦を扱った「第9章」には、ほかにも重要なスクープが盛られている。

 それは、イラン戦争開始後、イランがイラク国内のイラン反体制ゲリラグループとひきかえに、ビンラディンの息子を含む、アルカイダ幹部を米側に引き渡す申し入れをしていた事実である。
 米側(ペンタゴン)は、将来の対イラン戦争に備えるため、この取引を拒否したことから、結局、ビンラディンの息子らが米側の手に渡ることはなかった……。
 これがブッシュ政権の「テロとの戦い」の内幕である。
 
 ライゼン記者はなんともすごい暴露をしたものだ。
 新著の邦訳が待たれる。
 
   
             

Posted by 大沼安史 at 10:13 午前 | | トラックバック (1)

2006-01-10

〔イラクから〕 イラクの新年 血塗りの素描 ファルージャで激戦 ラマディーでは米軍の狙撃で民間人死傷 ブログ・ジャーナリストがイラクから報告 

 イラク現地の草の根から、米軍の庇護下に入らず報道を続ける、米国人ブログ・ジャーナリスト、ダール・ジュアマイル氏が、新年初のブログを、自らの「イラク・ディスパッチ」サイトに掲載した。

 「米国のプロパガンダvsイラクの現実」と題した報告の一部を紹介しよう。

 1月6日:
 ラマディーの国立病院関係者(匿名を条件に証言)によると、3人の子どもを含む14人の民間人が、「今日、米軍の狙撃手らの手で殉教を遂げたという。関係者は、「米軍の狙撃手たちは、ビルの屋上に陣取り、市内中心部のマーリド地区の住民を殺した」と付け加えた。

 1月7日:
 ファルージャで、レジスタンスの戦士と米軍の間で激しい戦闘が繰り広げられた。
 市内東部のアルサルサー街では、米軍が主要道路の交通を遮断したことから戦闘が発生、市内中心部のアラバイーン街でも激戦が続いた。
 この日はファルージャ市内東部で午前7時半ごろ、道路脇爆弾が爆発、米軍の走行車両を吹き飛ばした。米軍に死傷者が出た。

 (大沼 注)

 ジャマイル氏は、他の主流メディアと違って、米軍に張り付かなずに、イラクの民衆の視点から報道を続けている。
 同氏の新年の活躍と無事を祈ろう。

http://dahrjamailiraq.com/weblog/archives/dispatches/000345.php#more

Posted by 大沼安史 at 03:56 午後 | | トラックバック (0)

〔イラクから〕 イラク政府中枢に自爆テロ攻撃 内務省にテロ犯2人が侵入 

 米紙ニューヨーク・タイムズ(電子版、1月9日付け)の報道によると、イラクの首都バクダッドの権力中枢、内務省構内に1月9日、自爆攻撃の男性を侵入、身につけていた爆薬を爆発させる事件が起きた。
 これにより、少なくとも14人のイラクの警察官が死亡し、25人が負傷した。

 バグダッド発のロイター電は、28人が死亡し、25人が負傷したとしている。

 ニューヨーク・タイムズ紙によると、この日、内務省では「警察の日」を祝う記念の式典が行われており、内務省や国防省の高官のほか、米国大使らも出席していた。
 この記念式典を狙った可能性がある。

 ロイター電によると、自爆したひとりは、少佐の警察官用の制服を着ており、検問を通過し、内務省の構内に入った。
 肥満体であることから不審に思った警護隊員が発砲したところ、身に付けていた爆薬に命中して爆発した。
 2人目は中尉(警察官)の制服を着ており、こちらは怪しまれなかったが、最初の一人による爆発のあと、近くで自爆した。

 10日の英紙タイムズ(電子版)によれば、自爆した2人はともに「通行証」を持っていた。2人は明らかに、米国大使を狙ったと同紙は見ている。

 一方、上記のニューヨーク・タイムズ電によると、ファルージャでは8日、海兵隊員3人が戦死した。
 7日にはアルカルマなどで海兵隊員2人が戦士している。
 8日にはイラク北部でヘリが墜落し、米軍兵士12人が死亡した。

 〔大沼 注〕
 イラク内務省は、イラク政府権力のまさに中枢である。そのガードをテロリストが破ったことは、総選挙後のイラクの政権の脆弱性をあらわにしたものと言える。

 ベトナム戦争の末期に、ゲリラがサイゴン市内に侵入し、権力中枢に迫った事件を想起させるものだ。
 イラク情勢は、ブッシュ政権のいうように、楽観視できるような状況にはない。

http://www.nytimes.com/2006/01/10/international/middleeast/10iraq.html

http://www.timesonline.co.uk/newspaper/0,,171-1977464,00.html

Posted by 大沼安史 at 03:22 午後 | | トラックバック (0)

2006-01-09

〔NEWS〕 ハンストで抵抗する拘束者に鼻孔チューブで強制栄養補給 グアンタナモ収容所の軍医長、認める 激痛と出血に絶える拘束者ら 英紙報道

 英紙オブザーバー(ガーディアン日曜版)の電子版(1月8日付け)は、キューバのグアンタナモ米海軍基地にある収容所で、ハンストで抗議する拘束者に対し、鼻孔チューブによる強制栄養補給が行われていることが、グアンタナモ海軍病院の軍医長、エドモンドソン大佐の宣誓供述書で、正式に確認されたと報じた。

 ハンストを続ける収容者の代理人がカリフォルニア州で起した裁判に対する、大佐の宣誓供述書を、オブザーバー紙が確認した。

 同紙によると、収容者はベットに縛りつけられ、鼻から胃にチューブを通されて、強制的に栄養補給されている。

 吐き気はもちろん、出血や激痛を伴う措置で、激痛を抑えるのにモルヒネの投与さえ行われている。

 以前は直径4.8ミリのチューブを使っていたが、その後、「ソフトで柔軟な」直径3ミリのチューブに切り替えられた。

 
 〔大沼 注〕

 グアンタナモ収容所での、ハンスト拘束者に対する鼻孔チューブでの強制栄養補給については、これまでも報じられていたが、軍病院の責任者が公式に認めたのは、今回が初めて。

 グアンタナモでは現在も80人を超す人々が不当拘留に抗議し、ハンガーストライキを続けている。

 激痛、出血を伴う強制栄養補給は拷問に等しい。

 国際社会はブッシュ政権による、このような非人道的な行為を許してはならない。
  

http://www.guardian.co.uk/guantanamo/story/0,,1681662,00.html

Posted by 大沼安史 at 02:38 午後 | | トラックバック (0)

〔重要NEWS〕 ロンドン地下鉄爆破犯のミステリー 12万ポンドもの財産、残す 黒幕から送金か? 英紙報道

 英紙インディペンデント(電子版、1月8日付け)は、昨年(2005年)7月7日にロンドンで起きた地下鉄同時多発テロの実行犯の一人とされる、シェザード・タンウィーア容疑者(22歳)が12万1000ポンド(2400万円)もの蓄えを遺していた、と報じた。
 
  「ロンドン爆破犯とその秘密の富のミステリー」との見出しの付いたスクープ記事。

 それによると、同容疑者はリーズ大学をドロップアウトしたあと、リーズ近郊、ビーストンで、家業の「フィッシュ・アンド・チップ」店を手伝って暮らしていた。

 それだけに、12万ポンドもの大金をどこから手に入れたか、疑惑が持たれているわけだが、スコットランド・ヤードの高官は、「テロの黒幕」から送金された可能性がある、としている。

 タンウィーア容疑者は他の3人の実行犯とともに、パキスタンを訪れたことがある、とされている。

 〔大沼 解説〕

 インディペンデント紙の今回のスクープ記事は、タンウィーア容疑者がパキスタンの「テロの黒幕」から送金、あるいは資金提供を受けていた可能性を示唆するものだ。

 このことは実は、大きな意味を持っている。

 あの「9・11」のとき、アタ容疑者に対して、事前に10万ドルもの大金がパキスタンから送金されていた。

 送金したのは、アルカイダではなく、パキスタンの軍情報部と言われている。

 そして、米CIAとパキスタン情報部との密接な関係は、すでに公然の秘密である……。

 「9・11」にも「7・7」にも、実行犯を操っていた輩がいたのだ。
 名指しするまでもなかろう。

 世界の悲劇を生む黒い闇は、たしかに“そこ”に存在する。
 
  
 

http://news.independent.co.uk/uk/crime/article337244.ece

Posted by 大沼安史 at 01:48 午後 | | トラックバック (0)

2006-01-08

〔教育改革情報 特報〕 米フロリダ州最高裁 バウチャーに違憲判決

 米フロリダ州最高裁は1月5日、同州政府が実施している教育バウチャー(学習券)について、税金を公教育以外の私立部分に投入することは州憲法に違反するとして、違憲判決を下した。

 ニューヨーク・タイムズ(電子版、1月6日付け)など、各紙が一斉に報じた。

 最高裁判事5対2による判決は、州当局にバウチャー・プログラムの停止を命じている。

 これに対して、ジェフ・ブッシュ州知事(大統領の実弟)は、州憲法の改正を含むあらゆる法的手段を駆使し、バウチャーの存続を図る方針だ。

 連邦最高裁への上訴の道は、ワシントン・ポストはありうるとしているが、ニューヨーク・タイムズ紙は、これはあくまでフロリダ州レベルの問題で、原・被告とも州法での決着で合意しているとして、ありえないとの見方を示している。

 フロリダ州最高裁が違憲判決を下したのは、ブッシュ知事が旗振りして進めてきた「機会奨学金(オポチュニティー・スカラーシップ)プログラム」。

 標準テストによる判定で「失敗学校」と認定された公立学校の生徒たちに学費を支給し、私立学校へ転校する道を切り開く制度だ。現在、730人の子どもたちが、制度の恩恵を受けているという。
  
 このバウチャーを違憲だとして訴えていたのは、州内に住む父母らで、それを教員組合などが支援していた。

 同州のバウチャー反対派は、税金が学費のかたちで私立の宗教学校に使われていることも、政教分離の原則に反するとして批判していたが、州最高裁はこの問題に直接、触れなかった。

 フロリダ州憲法には、「画一的(uniform)で、効率的で、安全で、世俗的で、高い質を持った無償教育を法律(州法)でもって十分に供給されねばならない」という条文があり、今回の最高裁判決は、バウチャーの対象校の私立学校はこのなかの「画一的」という部分にあてはまらない、「条文に違反する」と指摘している。

 このフロリダ州最高裁の判決について、AFT(全米教員連盟)では、「非常に励まされる」(コルテーズ副委員長)として評価している。

 これに対して、ブッシュ知事は「われわれの州のアカウンタビリエィー(結果責任)にとって、悲しい日になった」と語った。

 一方、バウチャー支持の立場から裁判にかかわって来た「司法研究所(The Institute for Justice)」は、今回の判決が全米の流れを変えるものではないとして、「影響は戸惑ってしまうほど浅いとの見方を示した。

 米国では米連邦最高裁が2002年に、オハイオ州クリーブランドで実施されているバウチャーについて合憲を判断を示すなど、バウチャ制度化への動きが強まっている。

 連邦議会はハリケーン「カトリーナ」で被災した子どもたち、35万人に対しバウチャーを支給し、就学を援助することを決定したばかりだ。

 〔大沼 解説〕

 今回のフロリダ州最高裁の判決は、「公教育は画一的でなければならない」とする、産業社会期の教育観にもとづく州憲法の条文をその通り適用し、短絡的に、というか、条文に従う「法の番人」として当然の判断したまでのことで、「教育バウチャー」の持つ可能性それ自体を否定するものではない。
 
 アメリカのバウチャーの悲しさは、ジェフ・ブッシュらのような新保守主義や、ネオリベ(新自由主義者)らによって、教員組合をたたきつぶし、宗教私学を利する手段として利用されていることだ。
 
 統制と支配の装置と化した公立学校システム。そのなかで喘ぐ子どもたちを救う、自由(リベ)の道具としての本来的なあり方、可能性に対しては、十分、目を向けられないのが現状だ。

 バウチャーの社会政策的意義を強調した、バークリーのクーンズやシュガーマンではなく、市場原理主義者のフリードマンがいまなお、バウチャーの教祖的な存在として注目を浴びているのは、そのためである。

 ネオコン、ネオリベらには、バウチャーによって、貧しい子どもたちを画一教育から救うという発想はない。
 ただただ、民主党リベラルの牙城となっている「公教育」をたたき潰したいだけである。

 そのような「バウチャー攻撃」に対して警戒感を持ち、「公教育」を守りたいという、制度リベラル派の気持ちは、わたしとしても痛いほどわかる。

 しかし、その「公教育」が、子どもたち(そして教師たちの)「学ぶ(教える)自由」を圧殺し続けるものであるなら、それに対しても、わたしたちはNOと言わなければならない。

 日本でも、とくに公立学校の子どもたち(教師たち)は悲鳴を上げ、NOを叫び続けているではないか。

 そうした自由を圧殺している公立学校システムを、別の形の「公教育」システムに変えていく、その手段として、バウチャーは有効であると考える。

 アメリカのミルウォーキーやクリーブランドといった都市部でバウチャー導入が構想されたとき、貧しい家庭の子どもたちのため、その先頭に立って闘ったのは、いずれもリベラルな(民主党)の黒人女性州議会下院議員である、という事実を忘れてはならない。

 フロリダにおける、ジェフ・ブッシュら一派は、開票操作で「ゴア新大統領」の当選を阻んで実兄のジョージ・ブッシュをホワイトハウスに送り込んだ挙句、「9・11」の朝には、ブッシュ大統領の「アリバイ工作」まで手伝った。

 そういう輩が、フロリダのバウチャーを進めて来たことは、たしかな事実である。
 しかし、それだからといって、バウチャーを彼らの専売特許にしてはならないことも、教育改革を構想する上で重要なことである。

 今回のフロリダ州最高裁判決を、バウチャーの使い道、使い方を、子どもたちに寄り添うかたちで冷静に考え直す、そんな機会としたい。
 

⇒   

http://www.nytimes.com/2006/01/06/national/06florida.html

Posted by 大沼安史 at 01:29 午後 2.教育改革情報 | | トラックバック (0)

2006-01-07

〔NEWS〕マイクロソフト 中国人ジャーナリストのブログを閉鎖 言論の自由の圧殺

 米紙サンフランシスコ・クロニクル紙(電子版、1月6日付け)は、マイクロソフト社が中国政府当局の要請に応じ、中国人ジャーナリトのブログ・サイトを閉鎖した、と報じる北京発のAP電を掲載した。

 そのAP電と、Yahoo!NEWSが同日、報じた北京発のAFP電を総合すると、ブログを閉鎖されたのは、ニューヨーク・タイムズ紙北京支局で助手をしているZhao Jing氏。

 同氏は、マイケル・アンティ(An Ti)のペンネームで、マイクロソフト社と上海の中国国営企業が合弁で運営する「MNSスペーシズ」のブログサービスで、台湾問題など中国当局の神経を逆撫でする問題を書き続けて来た。

 最近は昨年暮れ、北京に新聞、「新京報」の編集責任者が当局の圧力で罷免されたのに抗議し、同紙の記者らが24時間ストを行ったことなどを、ブログで報じていた。

 マイクロソフト社のMSNオンラインの責任者は、AP通信の取材に対し、ブログ・ユーザーは当地の国内法を遵守しなけれならないという規定に基づき、Jing氏のブログサイトを、昨年12月30日か31日に閉鎖したことを認めた。

 中国でのマイクロソフト社のブログ・サービスでは、これまでも当局の求めで「民主主義」、あるいは「人権」といった言葉を使用できなくしている。

 中国ではインターネットを教育などの分野で活用する一方、政治的なメッセージの伝達としては徹底的に弾圧する姿勢を見せており、検索エンジンの「グーグル」では、「ダライ・ラマ」などの検索ができなくされている。

 オンライン・ジャーナリストに対する取り締まりも強化しており、昨年9月には中国で発禁となっている記事を掲載したジャーナリストが7年の刑を食らっている。

 〔大沼 注〕

 今回、ブログを閉鎖されたJing氏のペンネーム、An Tiはもちろん、あのAnti、つまり「反」のアンチをもじったものだろう。
 当局の公式発表に「反」する主張のできない国は、言論の自由を封殺した、全体主義の国である。
 遺憾なことである。
 

http://www.sfgate.com/cgi-bin/article.cgi?file=/news/archive/2006/01/06/financial/f100443S61.DTL

http://www.sfgate.com/cgi-bin/article.cgi?file=/news/archive/2006/01/06/financial/f100443S61.DTL

Posted by 大沼安史 at 06:57 午後 | | トラックバック (0)

〔イラクから〕 最悪の木曜日 米兵も11人死亡 新型の道路脇爆弾が出現 シーア派、米軍・スンニ派を非難

 米紙ニューヨーク・タイムズ(電子版、1月7日付け)の報道によると、イラクで自爆テロの嵐が吹き荒れた5日の木曜日、米兵も11人が死亡していたことがわかった。

 英紙インディペンデント(電子版、1月7日付け)によれば、米兵が戦死したのは、バグダッド、ファルージャ、ラマディーの各地。

 これにより、イラク戦争開始以来の米兵の死者は、2194人に達した。

 インディペンデント紙はまた、武装抵抗勢力が新型の道路脇(ロードサイド)爆弾を使用していると報じた。

 赤外線で起爆する爆弾で、装甲車を貫く威力があるという。

 これは以前、米英政府がイランから持ち込まれたものと非難したものだが、英政府は現在、イラン政府が供給している証拠はない、としている。

 一方、同じニューヨーク・タイムズ電によれば、バグダッドの北東部のシーア派居住区、サドルシティーで6日、500人を超すシーア派住民による抗議デモが行われた。

 デモ隊はスンニ派の政治指導者、サレー・ムトラク氏を名指しし、対シーア派テロを扇動していると非難。カーリザド米国大使についても怒りをぶつけた。

 このシーア派の米国に対する怒りについて、上記のガーディアン紙報道は、米軍がスンニ派武装勢力をなだめようとしていると、シーア派が見ているためとしている。

 ガーディアン紙によれば、6日の金曜日、バグダッドにあるシーア派のモスクでは、カラシニコフを構えた聖職者が、5000人の聴衆を前に、「われわれはいつまで沈黙できるのか?」と、戦闘的な説教を行った。
 

http://www.nytimes.com/2006/01/07/international/middleeast/07iraq.html

http://news.independent.co.uk/world/middle_east/article336989.ece

Posted by 大沼安史 at 12:51 午後 | | トラックバック (0)

2006-01-06

〔NEWS〕 「これはわたしたちが、わたしたちと子どもたちのために求める世界ではない」  日本の女性も参加して! 世界の女性がイラク戦争終結求め、オンライン署名運動

 イラクを含む世界各地から女性たちが1月5日、米カリフォルニア州のヴェニスに集まり、イラク戦争の終結を求める「女性が戦争にNOと言う」キャンペーンを立ち上げ、「呼びかけ(宣言)」を採択するとともに、オンラインでの署名運動をスタートさせた。

 米国の女性反戦団体、「コード・ピンク」などの呼びかけで実現したもので、集会には日本人女性も参加したという。

 3月8日の「国際女性デー」までに10万人の署名を集め、米政府当局及び世界各地の米国大使館に署名簿を突きつける。
 

 「呼びかけ」は英語、アラビア語、フランス語、スペイン語、ドイツ語で、キャンペーン・サイトに掲示されており、趣旨に賛同する女性はそのままオンラインで署名できる。男性の支援も歓迎する。

 「呼びかけ」には米国人作家のアリス・ウォーカーさんや、反戦運動家のシンディー・シーハンさんがすでに署名している。

 その最初の署名人の一人、「イラクで女性の自由を求める会」のヤナール・モハメドさんは、こう語っている。

 「イラクの女性はうちひしがれています。平和で文明的な生活を取り戻すのに、何世代もかかるでしょう。アメリカによる占領は、民族・宗派分裂の種子を播き、イラクを内戦に向かわせ、人間的な権利、女性の権利を抑え込む宗教的至高を祝福さえしたのです」

 「呼びかけ」の冒頭部分を拙訳(抄訳)で紹介しよう。

 〔For the Record〕

 わたしたち、アメリカ、イラク、そして世界中の女性は、イラクでのこの無意味な戦争と世界中で続く民間人への残酷な攻撃を、いやというほど味わって来た。わたしたちはあまりにも多くの愛する人たちを埋葬して来た。わたしたちはまた、あまりにも多くの人々が心身を傷ついている姿を目の当たりにして来た(中略)。これはわたしたちが、わたしたちと子どもたちのために求める世界ではない。
 

http://www.womensaynotowar.org/article.php?list=type&type=100

Posted by 大沼安史 at 07:54 午後 | | トラックバック (0)

〔イラクから〕 自爆テロで180人以上が死亡 内戦化するイラク

 イラク戦争が、米軍対武装レジスタンスという基本構図に加え、同胞が同胞を殺す内戦的な側面を強めて来た。

 米紙、ワシントン・ポスト紙(電子版、1月6日付け)の報道によると、イラクでは4日、5日の2日間にわたって、自爆テロが相次ぎ、合わせて180人以上のイラク人が死亡した。

 4日に、ムカダディーヤの葬儀の場で起きた自爆テロで42人が死亡したのに続き、5日にはラマディーの求人センターで連続自爆テロがあり、少なくても80以上のスンニ派イラク人が死亡、61人が負傷した。

 同紙によると、連続自爆テロは以下のようにして起きた。

 ラマディーの求人センターには、イラク警察に就職しようとする1000人以上のスンニ派男性が集まっていた。

 群集の真ん中にいたひとりがベストに仕込んだ爆薬を爆発させた。

 脱出しようとして出口に殺到した人々を、もうひとりが待ち構え、ベルトに巻きつけた爆薬を爆発させた。

 また、同じ5日、シーア派の聖地、カルバラでも自爆テロが起きた。

 自爆は、シーア派の巡礼者でにぎわう「イマーム・フセイン・モスク」の近くで決行され、少なくとも54人が死亡、143人が負傷した。

 死者のなかには、イランからの巡礼者も含まれていた。
 
 〔大沼 解説〕

 スンニ派対シーア派、スンニ派内のイラク政府寄り妥協派対武闘派。
 
 イラク内戦の新たな構図である。
 
 同じイラク人(アラブ人)同士が殺し合う悲劇。
 
 米軍の侵攻がもたらしたイラクの悲惨。

 

http://www.washingtonpost.com/wp-dyn/content/article/2006/01/05/AR2006010500351.html

Posted by 大沼安史 at 07:12 午後 | | トラックバック (0)

〔重要NEWS〕 CIAがイランに「核の設計図」を提供 NYT紙記者が新著で暴露 亡命ロシア人科学者、運び屋に ウィーンのイラン大使館に投函 その名を「マーリン作戦」 設計図のなかに「欠陥」を仕込む イラン当局がその「欠陥」を発見、改善し核開発の恐れ

 英紙ガーディアン(電子版、1月5日付け)に、衝撃的な暴露記事が掲載された。

 ニューヨーク・タイムズ紙のジェームズ・ライゼン記者による、同記者の新著『State of War』の核心部分の要約。

 そのポイント部分を紹介しよう。

 それによると、米国CIAは2000年2月、当時のクリントン大統領の実行許可を得て、亡命ロシア人科学者をエージェントとして使い、「欠陥」を仕込んだ核の設計図を、ウィーンのイラン大使館に投函した。

 暗号名「マーリン作戦」という名のオトリ作戦で、建前をしては、「欠陥」を仕込んだ核起爆装置の設計図をイラン側に手渡すことで、イランが進めている核開発を、その設計図に基づくものに変更させ(つまり、それまでの核開発を棚上げにさせ)、最終的には核実験の失敗、核開発の頓挫に追い込むのが狙い。

 オトリの設計図を入手したイラン側の動き、出方についてはCIAのスパイなどを使ってモニターを続けていくことになっていた。

 作戦実行にあたっては、CIAの手引きで米国に亡命していたロシア人科学者が、イラン側にロシア製核起爆装置設計図を手渡す実行エージェントに選ばれた。

 ロシア人科学者は、サンフランシスコの高級ホテルで、CIA高官、米国人核科学者が同席した会議に連れ出され、作戦の説明を受けた。

 ワインも出たその席で、ロシア人科学者は、イラン側に手渡す予定の、「起爆セット」とも言われるロシア製核兵器の起爆装置、「TBA480高圧ブロック」の「設計図」なるものを見せられた。

 その「設計図」はたしかに本物だったが、ロシア人科学者はその設計図に「間違い」が含まれていることを、その場で発見した。

 CIA側は、その場でロシア人科学者が設計図の「欠陥」を発見してしまうとは思っていなかったらしく、同科学者の指摘に戸惑った様子だった。

 「欠陥」はたしかに仕込まれてはいるものの、核開発の要の部分にあたる起爆装置の設計図をイラン側に渡すことは、あまりにも危険の大きすぎる賭け。

 動揺するロシア人科学者に対してCIA側は、これはあくまでも設計図を入手したイラン側の出方を見るためのオトリであると説明し、作戦への協力を求めた。

 「マーリン作戦」で、ロシア人科学者が演じたのは、金のために核の設計図を売り込む、貪欲なロシア人科学者の役回り。

 CIAのケース・オフィサーが1人、付きっ切りでロシア人科学者を指導し、実行エージェントに仕立て上げた。

 このケース・オフィサー自身、「欠陥」が仕込まれているとはいえ、ほんものの設計図をイラン側に提供することに不安を覚え、CIA上層部の考え方を疑問視していたという。

 このような「オトリ設計図」による撹乱作戦は、通常兵器では行われたことがあるが、核兵器ではこれが初めてのことだった。

 ロシア人科学者のウィーン入りは、核問題を担当するイラン高官のウィーン入りに合わせたものだった。

 冬のウィーンの街を、ロシア人科学者は、核拡散防止にあたるIAEA(国際原子力機関)の本部所在地で、核の設計図をイラン側に手渡すというアイロニーと不安を胸に、イラン大使館が入居する5階建てのビルに向かって歩いていた。

 携えていたのは、CIAから開封しないよう指示されていた、設計図入りの封筒。

 ロシア人科学者はCIAの指示に従わず、彼自身の今後の身の振り方を考え、「設計図の中には『欠陥』が仕込まれている。その欠陥を発見することに、わたしは協力できる」旨の「私信」を、封筒に忍び込ませていた。

 ウイーン中心部の北端にあるそのビルで、ロシア人科学者は封筒をイラン大使館のポストに投函したあと、オーストリア公安当局にとがめられることなく、無事、ウィーンを脱出した。
 
 投函から数日後、米国の秘密情報機関、NSA(国家安全保障局)はウィーン入りしたイラン高官が急遽、予定を変え、イランに帰る航空便のチケットを予約したことを確認した。

 設計図の重要性に、イラン側が気づいたことが、これによりほぼ確認された。

 「マーリン作戦」はクリントン政権末期に始まり、ブッシュ政権に引き継がれた。
 米側は設計図手渡し後、イランの核開発の動向を探り続けていたが、やがて致命的な失策を犯すことになる。

 米CIAの女性担当官が、あるイラン人スパイのもとに、送ってはならない情報をメールで送ってしまったのだ。CIAがイランに張り巡らしたスパイ・ネットワークのほとんど全部が書かれた機密情報だった。

 あとでわかったことだが、そのイラン人スパイは、ダブルエージェント(二重スパイ)で、CIA本部から流れた情報は、イラン側に筒抜けになり、その結果、2004年までに、イランのスパイ・ネットワークは壊滅させられてしまった。

 これにより米側は、オトリの核の設計図に基づく、イラン核開発の進行状況に関する情報収集を行えない事態に追い込まれ、今に至っている。

 イラン側が自力、あるいは他国の核専門家の協力で設計図に仕込まれた「欠陥」を発見し、克服すれば、ブッシュ政権のいう「悪の枢軸」の代表格であるイランが核開発にすでに成功しているか、間もなく成功する、かのどちらかである。

 〔大沼 解説〕

 以上が、ライゼン記者の要約記事を、大沼が「再要約」したものだが、同記者の暴露により、ブッシュ政権がイランの核開発に異常なほど神経を尖らせている謎が解けたような気がする。

 なにしろ、自分たちが「設計図」をイラン側に供与していたわけだから。
 ひどい話である。

 以前、本ブログで、オランダの前首相が、「イスラムの核の父」、パキスタンのカーン博士をCIAが泳がせ続けていた事実を暴露したことを紹介したことがあるが、CIAにはどうも、こういうトンモナイことをしたがる傾向がある。

 いわゆるマッチポンプというやつである。

 ところで、ライセン記者の今回のガーディアン寄稿記事でなかで、特にわれわれ日本人が見逃せないのは、この「マーリン作戦」がブッシュ政権に引き継がれるにあたり、「北朝鮮などその他、危険な国家に対し繰り返すこと」が視野に置かれたのではないか、というくだりである。

 つまり、北朝鮮に対しても、CIAにより「欠陥入り核の設計図」が手渡された可能性がある、というわけだ。

 「悪の枢軸」に「核の設計図」を渡す「悪の演出国」アメリカ。

 ライゼン記者の今回の暴露に敬意を表するとともに、ニューヨーク・タイムズ紙にあって、NSA国内傍受問題取材の最前線で活躍する同記者の今後の健闘を祈る。 

 

http://www.guardian.co.uk/frontpage/story/0,16518,1677541,00.html

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2006-01-03

〔NEWS〕 オーウェルの世界,米国で現実化 NSA(国家安全保障局)の傍受情報をもとにDIA(防衛情報局)が国内でターゲットをマーク ビッグ・ブラザー化する軍事・情報権力

 米紙ワシントン・ポスト(電子版)は1月1日、反骨の老記者、ウォルター・ピンカス氏によるスクープ記事を掲載した。

 米国最大、ということは世界最大規模の秘密情報機関、NSA(国家安全保障局)が米国外を対象とするとされていた世界規模の盗視・盗聴システム、「エシェロン」を米国内にも向け、自国民の通信を傍受していた問題での、ピンカス氏の本格追及の第一弾。

 それによると、NSAは米国内で傍受した情報〔ピンカス記者は、これを米国内と海外との間の通信、としている。実際は国内通信も傍受していた疑いが強いが、ピンカス記者はとりあえず国際通信に限定して記事を書いている〕を、CIAやFBIなど他の情報・捜査機関に応じ、提供して来た。

 このなかには、米国防総省の情報機関、DIA(防衛情報局)も含まれており、DIAはNSA情報に基づき、米国内の、「脅威」と思われるターゲットの監視活動を続けて来た。
 
 ピンカス記者はDIAに関するこの情報を、2人の情報源から得たとしている。
 これに対してDIAのスポークスマンは、そのような国内監視活動はしていないと否定したが、それ以上のコメントを拒否した。

 〔大沼 解説〕
 このピンカス記者による報道で注目されるのは、NSAが、DIAなど他の情報機関の「リクエスト」で、国内傍受情報を提供していた、というくだりである。

 注文を受けて、傍受に乗り出したか、もともと傍受していたものを注文に応じて提供したか、のどちらかだろうが、いずれにしろ、問題なのは、その傍受能力の高さと、情報機関同士、極めて緊密に連係している事実である。

 同じアメリカの情報機関だから、情報共有は当たり前だと言われればそれまでだが、そうであるならまたしても、「9・11」のミステリーが浮かび上がる。

 これだと、あの、われわれは情報を集めながら、せっかくの情報を共有できず、生かし切れなかった、だから、「同時多発テロ」を許してしまったという論法が成立しなくなる。

 ピンカス記者も記事のなかで指摘している通り、NSAの国内傍受は、ベトナム戦争当時の1960年代、広汎に行われていた。NSAが収集した反戦運動などに関する情報は、そのときから「共有」されていたのである。

 だとしたら、なぜ「9・11」前だけは、情報共有が「不全」状態に陥っていたのか?

 いい加減な報告書なるものをまとめた、「9・11調査委員会」のメンバーは、ブッシュ政権の取り巻きぞろい(1人だけ、抗議の辞任をした委員がいる)。

 今回のNSAスキャンダルの追及は、最終的に「9・11」の真相究明に向かうべきものである。

 NSAについて付言すれば、昨年(2005年)末、NSAのホームページにアクセスした人のコンピューターからファイルを盗み取る仕掛けをしていたことが、AP通信による暴露報道で発覚、NSA側も事実を認め、仕掛けを解除した事実がある。

 アメリカの軍事・情報権力は、ジョージ・オーウェルの小説「1984年」が描いた、ビッグ・ブラザーによる「監視社会」をすでに現実化させている。

 米政権中枢にとどまる良識派がディープスロートとして、さらなる内部告発を続け、それにマスコミの調査報道が呼応するかたちで、真相の解明と自浄作用が進むことを望む。

⇒  

http://www.washingtonpost.com/wp-dyn/content/article/2005/12/31/AR2005123100808.html

Posted by 大沼安史 at 10:16 午前 | | トラックバック (0)

2006-01-02

〔コラム 机の上の空〕 英国流 幸せになるための10のステップ

 一年の計は元旦にあり。お正月は一念発起、何事かを誓うチャンスです。「初夢」を見て、それを実現しようと心に誓う。神棚に向かってかしわ手を打って、一心に祈念する。自分を変える、新しい自分を目指す。新春はその絶好の機会です。

 新年にこういうことを考えるのは、われわれ日本人だけかと思っていたら、そうでもないようです。

 英国の新聞を見ていたら、高級紙の「インディペンデント」が、元日付けで「ことしこそ、自分を変える、リッチになる、幸せになる」特集記事を掲載していました。

 新年こそ、絶対に×××するぞ……。
 まぁ、考えてみれば、洋の東西を問わず、これって誰もがやることなんですね。 

 で、そのインディペンデント紙の記事ですが、英国流の、自分を変える、リッチになる、幸せになる考え方がわかって、おもしろいというか、参考になります。

 3日坊主どころか、もう誓いを破っている人もいらっしゃるかも知れませんが、まだ新年は始まったばかり、巻き返しは十分可能です。英国流、「年頭の決意の仕方」をご紹介しましょう。

 まず、「どうしたらリッチになれるか、10のポイント」を見ると、これはほとんど参考になりませんね。

 「第1 借金は全部返してしまえ」とか「第2 コストは全部切り詰めよ」とか。こんなの当たり前で、読んで損した気になりましたが、第9と第10のポイントはさすがだと思いました。

 「第9 貧乏な人と付き合え」――なるほど、これは行けますね。ビンボーな人と一緒にいれば自然とお金を使わなくなりますから、貯まる一方。

 ぼくのように、自分よりビンボーな人が周りにひとりもいない、という場合はちょっと困りますが……。

 「第10」は、「世界を見渡せ」。そうすればお前はいっぺんで「リッチ」になれるよ、というアドバイスです。

 これって真理ですね。ぼくのようにビンボーな日本人にも通じること。

 アフリカとかの最貧国の人に比べたら、ぼくらはまだまだ、スーパーリッチなわけですから。

 続きましては、本日のキモというべき、「英国流 幸せになるための10のステップ」をご紹介しましょう。

 第1のステップ:人生のパートナーと毎週、語り合いなさい。1時間だけでOKです。

  独身の人は、しばらく会っていない人に電話をかけておしゃべりする。
  これって大事なこと。「友情は、子どもの遊びの大人バージョン」だって言うんです。なんとなくわかりますね。

 第2のステップ:夢中になれる趣味や活動を見つけなさい。

   これは別にフツーですね。自分が「はまる」ものを見つける……。

 第3のステップ:完全主義者(perfectionist)になるな。満足主義者(satisfiers)になれ。

  そこそこに納得し、満足するよう心がける。これもまぁ、当たり前。英国人もあまり芸がありませんね。

 第4のステップ:社交では「壁の花」になるな、自分がすごいなと思う人の真似をしろ、アイコンタクトを心がけろ……と続いたあと、「声の高さ・調子を変えろ」というアドバイスが書かれています。

 声を変えて別人になれ、というのでしょうか。これはちょっとすごいですね。

 第5のステップ:1日1回はガハハと笑え。

  ま、これはフツーですね。というか、英国は遅い。
  日本になんか、笑う門には福来たる、って諺があるのに、いまごろになって笑えだなんて遅すぎ。
  でも、ダイエットにもなるから笑えというのが、注目点。1日あたり100回から200回、腹がよじれるくらい笑うと、500カロリー消費されるそうです。

 第6のステップ:1週間に3回、30分ずつエクサイズせよ。

  こうするだけで、幸せ感覚が10-20%、向上するんだそうです。

 第7のステップ:微笑みなさい。

   これも常識のうちですが、英国人らしく(?)すごいのは、「作り笑い」OK。作り笑いでも、脳内快楽物質、エンドルフィンが分泌されるんだそうです。

 第8のステップ:自分の親友(ベスト・フレンド)に自分がなってしまう。

  ベストフレンドは相手を理解し励ますもの。それを自分のなかにつくちゃう。
  そうすることで、3週間で自己改造OKだそうです。
  これもなかなか、ですね。

 第9のステップ:自分にいい思いをさせる。

  熱いお風呂につかったり、グラス一杯のワインを飲んだり。気持ちをこめてセックスをする。

 第10のステップ:相手のために何かをしてあげる。

   つまり、利他。利己ではなくて。
   これこそ、長続きする喜びである、とインディペンデント紙は書いています。

 
 それにしても英国人って、こんなに、10もステップを踏まなくちゃ幸せになれないんですかねぇー。

 ちょっと疲れてしまいますが、もともとキリスト教の国だから、例の「十戒」の影響で、「10」にこだわるんでしょう。

 このうち、ぼくが気に入ったのは、第9のステップですね。

 「自分にいい思いをさせる」

 これっていいですね。

 ぼくなんか、お屠蘇をたっぷり飲んで、新年早々、幸せ度、全開です。

 読者のみなさん、本年もよろしく。 
         
   

Posted by 大沼安史 at 05:13 午後 3.コラム机の上の空 | | トラックバック (0)

2006-01-01

〔コラム いんさいど世界〕 フレズノの女性兵士、バグダッドに死す

 2006年の元日。明けましておめでたいはずなのに、重い気分になった。怒りがこみ上げた。

 なんでこんなに、どんどん死ななくちゃならないんだ、誰なんだ、こういうことをさせるやつは。

 新年早々、コンチクショーと、怒りをぶつけたい気持ちになった。

 仕事(自分ではこのブログの仕事をメーンに考えているが、そればかり、やっていられない)の合間を縫って、パソコンに向かい、「イラク戦争」関係のニュースを、朝からネットで追いかけた。

 イラクで戦死した米兵の記事が、次から次へと出て来た。

 ほかの仕事を投げてでも、日本語にして紹介しなければ、と思った。

    ★ ★ ★ ★

 米カリフォルニア州の地方紙、モデスト・ビー紙(電子版)に、こんな記事が出ていた(12月29日付け)。

 バグダッドで戦死した、地元、フレズノ出身の25歳の女性兵士を追悼した記事だ。
 
 若い命をなくしたのは、レジーナ・レアリ軍曹。

 クリスマス直前の23日、バグダッド市内を装甲車両でパトロール中、道路脇に仕掛けられていた爆弾が爆発、同乗の1人とともに、戦死した。
 
 記事(電子版)には、レジナさんの写真と、実家の前に立てられた小さな星条旗の写真が添えられていた。

 写真のレジーナさんはサングラス姿で、キュートに微笑んでいた。日差しの強い、イラクで撮影したものだろうか。
 
 レジーナさんは働きながらフレズノ・シティー・カレッジを出て、米陸軍に入った。予備役に組み込まれていたが、召集され、イラクに送り込まれた。

 11月の感謝祭の前、休暇でフレズノに一時帰国した。

 イラクの彼女に慰問品を贈ってくれたハミルトン校の6年生のクラスを訪問する予定になっていた。
 それを彼女はキャンセルした。

 優しい子どもたちの前で号泣するのを恐れたからだ。

 担任の女の先生は言った。

 「子どもたちの何人かは、この戦争は正しくもフェアでもないと言いました。私は子どもたちに言いました。この人(レジーナさん)は、独りで死んだです。水道もなく、シャワーもないところで、と」

 フレズノの帰省したレジーナさんは親類のルイーザ・サルダーナさん(38歳)に、イラクでのことを打ち明けていた。

 目の前で自爆したイラク人がいたこと。
 それはシュールリアル(超現実)な経験だったこと。
 そういうことをする人がいるなんて、とても信じられなかったこと、を。

 ルイーザさんは、帰省したレジーナさんがフレズノの風景を、何か遠くのものを眺めるような目で見ていたことを覚えている。

 どうしたの、と聞くと、こんな答えだったという。

 フレズノのすべての色に幻惑されている。緑の芝生、花、カラーテレビ。

 「フレズノは色でいっぱい。イラクでは茶色と砂の色だけ」

 わたしは記事のこのくだりを読んで、泣けてしまった。

 まるで中原中也ではないか。

 こんな馬鹿な「茶色の戦争」ごときで、なんで25歳の女性が死なねばならないのか?

    ★ ★ ★ ★

 レジーナさんの車に同乗し、彼女と一緒に戦死したもうひとりの米兵は、イリノイ州マコム出身のシェンヌ・ウイリー軍曹(36歳)。

 マコムの地元紙、ジャーナル・スター紙(電子版、12月27日付け)によると、ウイリー軍曹は中学・高校時代、ユーモアあふれる「クラス・クラウン(クラスの道化もの)」だった。

 人を笑わせることが大好きな兄だった、と妹のステイシーさん。

 兄と妹は父親を知らず母子家庭で育った。

 兄、ウイリー軍曹はその家の「岩(ロック)」だったと、妹は言った。

    ★ ★ ★ ★

 クリスマスの12月25日、バグダッドで、カリフォルニア州ポモナ出身の、21歳になる陸軍技術兵が戦車を操縦して走行中、道路脇に仕掛けられていた爆弾が爆発し、死亡した。
 
 地元紙のデイリー・ブレティン紙(電子版、12月28日付け)によると、亡くなったセルジオ・グディノさんには妻との間に3歳の長男がいた。

 セルジオさんは10月半ば、イラクの戦地に戻った。

 それまで2ヵ月ほど、ポモナで過ごした。

 イラクに行かなくてもよかったが、戦場に帰って行った。

 好きなタバスコソースを持って行ったそうだ。

 戦死の知らせは、その日のうちに留守宅に届いた。

 米軍当局者が戦死を告げた。

 妻がセルジオさんの父親に電話で悲報を告げると、泣いたことのない男が泣き崩れた。

    ★ ★ ★ ★

 年明け、1月5日の一時帰国を前に、クリスマスの日に戦死した米兵もいた。
 
 ミシガン州マスケゴン出身の米陸軍技術兵、トニー・カーディナルさん。弱冠20歳の早すぎる死だった。

 地元紙、デトロイト・フリー・プレス紙(電子版、12月27日付け)によると、トニーさんはひとつ年下のアンバーさんとの間に、1歳8ヵ月の男の子と、生後2ヵ月のお嬢さんの2人をもうけていた。

 悲報は25日のクリスマス当日にやって来た。

 軍人2人が留守宅を訪れ、トニーさんの戦死を告げた。

 どこでどんなふうに死んだかも教えてもらえなかった。

    ★ ★ ★ ★

 ニューヨーク・タイムズ紙(電子版、1月1日付け)によると、2005年にイラクで戦死した米兵は、少なくとも844人。

 前年の848人と匹敵する。

 これにより、イラク戦争の全戦死者は2178人となった。

    ★ ★ ★ ★

 ここまでこのコラム記事を書いて来て、記事を書き始めたとき、なぜああもエモーショナルになったか、少しわかって来た。
 
 新しい年のはじめに、こうした悲報を書かねばならないことがひとつ。

 もうひとつは、わたし自身の個人的な事情というか、思い出があるせいだ。

 そのことに、やや心が落ち着いたいま、ようやく気づいたので、書いておこう。

 わたしがこうして米国の新聞のサイトをのぞいて、記事を翻訳し、紹介できているのも、現役の社会部記者だった30歳代の半ば、一念発起で英語の独習を始めたからだ。

 そのころ辞書を片手に読んだのが、ウイリアム・サローヤンのペーパーバックだった。

 そう、このコラムの冒頭紹介したレジーナさんの出身地、カリフォルニア州のフレズノは、サローヤンのふるさとでもある。

 彼の「わが名はアラム」か「人間喜劇」のどちらかに、たしか、戦死者の留守宅へ電報で悲報を伝えるシーンがあったように記憶している。

 そういう記憶があるものだから、「フレズノ」に過敏に反応し、記事の書き出しが感情的なものになったわけだが、わたしはそのことを恥じない。

 わたしが「イラク戦争」を止めさせるためにできることは、恥も外聞もなく怒ることと、このブログを書き続けることである。

 昨年9月から書き出した、このブログ「個人新聞 机の上の空」は、ことし2006年もイラク戦争を中心に書き続けます。

 最後になりましたが、読者のみなさん、明けましておめでとう。

 本年もよろしく。

          2006年1月1日 横浜で

            大沼 安史

 

  

 

http://www.modbee.com/local/story/11633233p-12363564c.html

http://www.pjstar.com/stories/122705/REG_B8H99V6O.033.shtml

http://www.dailybulletin.com/news/ci_3349208

http://www.freep.com/apps/pbcs.dll/article?AID=/20051227/NEWS06/512270353/1008/NEWS06

Posted by 大沼安史 at 08:12 午後 1.いんさいど世界 | | トラックバック (0)