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2005-12-15

〔NEWS〕 「ブッシュ大統領はCIAエージェントの身分を漏洩した者を知っている」 渦中のコラムニストが言明

 ブッシュ政権内部の人間による、CIAエージェント身分漏洩事件、いわゆる「プレイム・ゲート」事件の立役者であるコラムニストのロバート・ノバク氏が、ついに沈黙を破り、「ブッシュ大統領はCIAエージェントの身分を漏洩した者を知っている」と、講演のなかで明らかにしていたことがわかった。

 ワシントン・ポスト紙(電子版)が12月15日に報じた。

 ノバク氏は13日、ノールカロライナ州ローリーでの「ジョン・ロック財団」の昼食会でスピーチし、その内容を地元紙が14日に報道。これをポスト紙が確認した。

 ノバク氏は2003年7月14日、自らのコラムのなかで、ブッシュ政権がイラク開戦理由のひとつとして喧伝しようとしていた「ニジェール疑惑」(サダム・フセインがアフリカのニジェールから、ウランを入手したのではないかとの疑惑。でっちあげであることがすでに確認されている)が根拠にないものであることを暴露した元外交官、ジョセフ・ウィルソン氏の妻、バレリー・プレイムさんが、CIAエージェントであると報じ、「プレイム・ゲート」事件のきっかけをつくった。

 ニューヨーク・タイムズ紙に寄稿してブッシュ政権を批判したウィルソン氏に対する報復で、ブッシュ政権内部から、ノバク氏に対して意図的に情報が漏洩されたものと見られる。

 CIAエージェントの身元漏洩は、国家の安全保障を危うくする重大な犯罪であることから、フィッツジェラルド特別検察官の指揮の下、2年に及ぶ、捜査が続けられ、チェイニー副大統領の首席補佐官、リビー被告が偽証などの罪で起訴されている。

 同特別検察官の捜査はなお継続しており、ブッシュ政権の中枢に捜査の手が及ぶものとの観測が強い。

 ノバク氏はまさに事件の「中心人物」だが、ニューヨーク・タイムズ紙のジュディス・ミラー記者(退職済み)のように、表立った捜査の対象になっておらず、プレイムさんの身元を、ブッシュ政権内の誰から聞いたか、を含め、事件に関することは一切、口を噤んで来た。

 フィッツジェラルド特別検察官の捜査に協力しているらしい。

 このような事件の核心を知るノバク氏が今回、「ブッシュ大統領は知っている」発言を行ったことは、ノバク氏への漏洩者、すなわち同特別検察官の捜査の対象が、大統領に近い「重要人物」であることを示唆するもので、「プレイム・ゲート」事件は、政権中枢を直撃する、「ウォーター・ゲート」並みの政治スキャンダルに発展する可能性がさらに強まった。

http://www.washingtonpost.com/wp-dyn/content/article/2005/12/14/AR2005121402121_pf.html

Posted by 大沼安史 at 05:46 午後 |

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